せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2003年12月31日(水) 大晦日

 昼間、CXの「大奥大晦日スペシャル」をつらつら見てしまう。なんだか他人事じゃなくなってるのがおかしい。前にも見てるんだけどね。ボロボロ泣きながら見てしまい、なんだかよくわからない。
 夕方から、年越しの準備。明日は、弟夫婦、妹夫婦が子供連れでやってくるので、その準備を母親と一緒に。
 母親は近くに住む妹と一緒に山のように買い物をしてくる。
 僕は、電車に乗って、買い物に。新越谷の駅ビルは、元旦からやってるそう。なんだかすごいな。
 おせち料理の支度を手伝い、年越しそばを食べ、母親と二人で紅白を見始める。
 チェックしたいところが終わったので、さくっと初詣に出掛ける。
 まずは新宿へ。
 アイランドへご挨拶。郡司君と合流。
 それからタックスノットへ。みんなそろって日枝神社へ向かう。去年と同じコース。
 さくさくとお参りをしてから、郡司君と二人、屋台で妖しいものをいろいろ食べる。
 アンナ・ミラーズにいるみんなに外から挨拶して、二人で新宿へ。
 ムラポンと合流して、花園神社の隣の浅間神社へお参り。芸能の神様なんだって。
 今年もよろしくお願いいたしますとご挨拶。
 で、二人と別れ、新宿線の駅に向かっていたら、「関根さん」」と声をかけられる。
 誰かしらと思ったら、フライングステージのお客様の若い男子二人づれ。
 「これから飲みに行くんですか?」と聞かれたので、「もう帰るのよ」と答える。
 「今年もよろしくね!」と元気に別れる、何だかうれしい一年の始まりだ。


2003年12月30日(火) TOGETHER忘年会

 夜、TOGETHERの忘年会@Qube
 久し振りなみんなとわいわい飲む。
 フライングステージの関根じゃなく、もっとシンプルにいられる、かけがえのない場所。
 ウリちゃんのオネエ転がしのDJでるんるん踊って気持ちよくお開き。
 その後、帰れなく(帰らなく)なった面々とアイランドへ。
 今日が初めての男子たちと一緒。会ったばかりの彼に「ケイン・コスギに似てるよね」と話しかけ、結局、以後、ケインと呼び続ける。
 ラクちゃんにもつき合ってもらい、結局、始発まで。じゃあねと別れたのは、朝の五時過ぎ。
 新宿から都営新宿線に乗って住吉までの予定が、気がついたら船堀。寒いホームはイヤなので、次の一之江まで行って、折り返し。
 今度こそ住吉と思ったのに、またも乗り越し、結局、岩本町で降り、日比谷線に乗って帰ってくる。この間よりはやや小刻みな乗り越しでほっとする。でも、部屋に着いたのは7時半。爆睡。


2003年12月29日(月) 「犬泣く月は吉兆」

 本多スタジオでラ・カンパニー・アンの「犬泣く月は吉兆」を見る。
 前回の「犬の恋」のダイジェストというか、歌とダンスだけを集めたパフォーマンス。
 好きだったところが全部出てきてて、とても満足。余分なサイドストーリーがないのもね。
 三上その子さんの詩がみっちり聞けた。「犬」の詩がよかったなあ。
 引き続き、西山水木さん出演の映画「発火」の上映。
 西山さんが、こっちでも「業の深い」役をやっていた。

 帰りに、タックスノットに寄って、ご挨拶。
 青山吉良さんにお疲れさまでした。金丸さん、相澤さんに、昨日のお礼を。
 さくっと帰って、今日はちゃんと眠る。


2003年12月28日(日) ジオマン打ち上げ

 爆睡したまま、大寝坊。マルゴリータ奈須に遅刻の電話をして、大急ぎで出掛ける。
 ベアリーヌ・ド・ピンクさんのリーディングに二丁目の九州男に向かう。
 先に行ってちょうだい!と思ったんだけど、やっぱり女子一人で二丁目に行ってというのもいけない気がして。
 昨日とはまた違った雰囲気でのベアリーヌ・ド・ピンクさんのリーディング、じっくり聞けてよかった。
 その後、マルゴリータ奈須と二人で年末の買い物、というか、夕方からのジオマン打ち上げ@マルゴリータ邸の買い出しに伊勢丹へ。
 いただきもののシャンパンの肴にまずはキッシュ。それから、「今日は揚げ物三昧」と宣言して、コロッケやら海老カツやら串カツやらをゲット。
 道々、マルゴリータ奈須が「ジオマンは、年に一度の自己肯定イベントだ」と語るのを聞き、大きく頷く。
 奈須邸でベリンダ弦本と合流し、ジオマン打ち上げをにぎやかに。
 夕べシモンから帰って「興奮して寝付けなかった」マルゴリータ奈須が見たという「gaku-GAY-kai 2002」のビデオをみんなで見る。
 「贋作 マイ・フェア・レディ」をあらためて見てみて、やっぱりわくわくする。
 やっぱりミュージカルっていいわ!と再認識。
 来年のジオマンの企画会議らしきものも、ぼちぼちと。衣装プランなどが早くも決まる。


2003年12月27日(土) 「gaku-GAY-kai 2003」

 雪は止んでいい天気。ただし越谷は5センチくらい積もってる。
 新宿文化センターに9時入り。間に合うように出たものの、小林くんが客演する舞台のフライヤーを忘れたことに気がつき、取りに戻る。結局、大荷物になってしまい、雪道を自転車でふらふらと走る。
 で、会場には20分遅れで到着。
 しばっちがばっちり仕切ってくれていて、感謝だ。
 舞台にリノを貼って、照明、音響の仕込み。
 11時50分に、シュートも終わって、舞台を渡してもらう。
 で、すぐに「アメリカでは」の練習。出はけと着替えの段取りと一の確認。それから歌の稽古を順番に。で、1時25分から通し稽古。ゲネプロじゃないのは、高市氏の入りが間に合わないのと、本番通りの衣装じゃないから。
 で、開始。1部の途中でお江与の方が、代役の歌ちゃんから大急ぎで小屋入りした高市氏に変わっててびっくり。
 なんとか終了して、僕はまた最後の確認をいろいろと。
 「贋作・大奥」以外のリハはぜんぶしばっちにお任せ。ほんとに大助かりだ。
 デザイナーのマツウラくんが、フライヤーの原画を持ってきてくれて、ロビーに展示。
 きらきら光るのはジルコンなんだそう。やたら豪華だ。さわったらとれちゃうんじゃないかと思って、「お手を触れないで下さい」の貼り紙がいるんじゃないのと聞いたら、「どんどん触ってほしい」んだそうだ。
 あたふたしているうちに開場時間。今年もまた、大勢のお客様が早くから並んで待っていてくれる。
 で、開演。
 なんとか終わる。ほんとに「なんとか」終わる。
 大勢のお客さんとノリのいい出演者ととっても楽しい年越しイベントを楽しむことができた。
 さっさとバラして、打ち上げの会場へ。
 みんなでわいわい飲みながら思ったのは、「楽しいイベントの後の打ち上げってほんとに楽しいんだな」ということ。当たり前なんだけどね。
 二次会に流れるメンバーは、シモンへ。僕はその前に、アイランドへご挨拶。
 永山くんやらムラポンやら郡司君と合流して、にぎやかなことに。
 シモンにたどり着いたのは、2時をずいぶん回った頃。
 いつもだとこのへんから記憶が曖昧なんだけど、今年はだいじょぶ。
 羽目を外すこともなく(そんなには)始発で帰る。
 新宿三丁目から電車に乗ったのは5時過ぎなのに、部屋に着いたのは10時。
 笹塚と本八幡の駅で乗り換えた記憶がぼんやりと……
 帰れてよかった。


2003年12月26日(金) 贋作・大奥 稽古

 昼からMA。「ジャパンクリエーション」という素材総合見本市の解説。
 中出さんがいてびっくり。今日は僕一人なはずなんだけど。
 テープを届けに一足先に来たのだそう。とりあえずおしゃべりをいろいろ。
 収録はさくさくと、それでも2時半過ぎになってしまう。
 終了後すぐにモモの稽古場へ。
 と思ったものの、買い物やら届け物がいっぱい。
 昨日印刷した当日パンフの刷り直しのため、阿佐谷地域区民センターにも行かないと。その前に、表紙をもう一度プリントアウトしに、高円寺に寄らないと。
 出版社に写真を届けに行ったのだけれど、どうにもたどりつけずあきらめて帰る。
 新宿のハンズでテープ類を買い、ヨドバシカメラでパンフ用の用紙を買い、重さでへろへろになる。
 やっとこさ、高円寺にたどりつく。
 あまりにへばっているのを見かねて、高市氏が印刷をしてくれることに。感謝!
 稽古場には、ジオマンのマルゴリータがすでに到着、さくさくと合わせる。
 音響の亜弓ちゃんと今回が初めての照明の福田さんも到着。僕はまずはうち合わせ。
 音の確認をいろいろしているうちに、だんだんみんな集まってくる。
 7時に、春謡流の家元、春謡妙右衛門先生が、妙舟さんと一緒に来てくださる。
 今回、衣装の着付けのお手伝いをしていただくことになった。
 僕は、おふく(春日の局)の衣装を初めて着付けていただく。もう、何がなにやらなかんじだ。締め付けられてるし、重いし、なんだか全然うごけない。
 それでも、大奥らしい、まっすぐ立ってるのに、「背中が帯でふくらんでるかんじ」がうれしくてしかたない。
 で8時から通してみる。
 1時間40分。超大作だ!
 みんなに明日のだんどりの確認をして、解散。
 僕は、舞監のしばっち、亜弓ちゃん、福田さんとサイゼリアでうち合わせ。
 福田さんとは初めてなのだけれど、すっきりぶっちゃけた話ができて、とても楽だ。
 帰りの電車も途中まで一緒。
 同じ下町育ちというのもなんだかほっとする。
 駅を出たら、粉雪がちらほら。「わあ、雪だ」と声を上げる。
 自転車に乗ってるうちに、みぞれがどんどん激しくなり、顔に当たって、痛い。
 さっき喜んだことを後悔する。
 びしょぬれになって帰宅。
 夜中はまたあちこちに連絡をいっぱい。
 そして、台本の確認。
 外は雪がつもって、明るい夜だ。どうか明日は晴れますように。
 これまでの経験から徹夜はよくないので、少しだけ眠ることにする。


2003年12月25日(木) 贋作・大奥 稽古

 どんどこ稽古する。
 「パッとしない将軍達のタンゴ」を僕がやることになった結果、自動的に、徳川綱吉の「一番大事なもの」のバックダンサーも僕がやることに。
 岩井さんに振り付けてもらい、永山くんと踊る。
 僕は、「マラケシュ」のバックでも踊ってるので、今回、ずっと踊ってるような気がする。
 印刷した当日パンフに続々と誤植が見つかる。
 なんとか直せばいいやと思ってたんだけど、いっそ刷り直した方が早いという結論に。
 どうしましょう?な紙の束。えいっと捨てるわけにもいかず持ち帰る。
 夜、最終の確認の連絡を出演のみなさんに。
 それから、僕はセリフと段取りの確認。


2003年12月24日(水) 贋作・大奥 稽古

 大阪からムラポンが帰ってきた。
 やった!というかんじで全力稽古なんだけど、今日は「アメリカでは」のダンス練習が中心になってしまった。
 最後の最後まで残っていた「パッとしない将軍たちのタンゴ」の歌詞を持っていく。
 曲との合わせでセリフをしゃべるのがなかなかに大変だ。
 帰り、歌ちゃん、しばっち、郡司くん、むらぽん、永山くんとジョナサンで食事。
 ムラポンの代役をやってた歌ちゃんと郡司くんからの引継なんだけど、後半はなんだかすごいおしゃべり大会に。でも、楽しかった。
 帰りの電車の中で、「将軍達のタンゴ」のことを、考える。
 この曲は、しばっち、荒くん、のぐ、永山くんの四人のパートなのだけれど、今日は荒くんがお休み。途中まで来たものの、つらくて帰ったそうだ。
 今日は軽く歌ってみただけなんだけど、この「めんどくさい」曲をお願いするのもどうかと思い、「遅くなった責任」で僕がやることにする。12代将軍家慶。早速みんなに連絡。
 夜中、当日パンフづくり。
 明日は印刷だ。


2003年12月23日(火) 贋作・大奥 稽古

 あと一息の歌詞をのぞいて、まずは脱稿。みんなほんとにお待たせしました。
 稽古に来れないエスムラルダさんにメールを送って、稽古場に向かう。
 岩井さんの和宮と歌ちゃんの実成院のからみがものすごいことになってる。
 衣装やらかつらをつけたもらったせいもあるんだけど……
 みんな笑いをこらえるのに一生懸命、ていうか、笑ってる。
 二人の和解の場面で、「母君!」「親子殿!」「母君!」「親子殿!」「母君!」「親子殿!」と三回繰り返してたんだけど、あんまり「濃い」ので、見ていた全員一致で二回でやめにすることに。
 なんとかめどがついてほっとした稽古だった。
 帰り、マルゴリータ奈須と九段下で待ち合わせをして、ジオマンの曲が入ったMDを受け渡しする。これでジオマンは一安心。


2003年12月22日(月) 稽古は休み「鶴亀紅白営業中!」

 17時。写真家の山口さんと東中野で待ち合わせをして、「PRESENT」の写真を受け取る。「gaku-GAY-kai 2003」の撮影のお願いもする。
 新宿に出て、東急ハンズでジオマン用の小道具を探すが見つからず。すごい人でくらくらする。もし見つかっても、レジに死ぬほど並ぶことになりそうだったので、さっさと退却。
 ツタヤでCDを借りる。森山良子「セ・フィニ」を改めて。こないだのドラマ「大奥」のサントラを探すが、見つからない。マイシティのHMVにもない、タワレコでようやく発見。
 トップスで青山吉良さんとうち合わせ。来年五月の二人芝居の話。どうぞよろしく御願いいたします。
 20時開演のフラクタルの公演をタイニイアリスへ見に行く。「鶴亀紅白営業中!」。
 加治木くん、川崎桜ちゃん、小橋川くんが出てる。制作は三村さん。ご挨拶する。どうもありがとう。
 芝居は、となりあった二つのスナックのお話。そこに地縛霊になった中学生がいて……というお話。みんなすごく不自然な芝居を自然にやってて、ほのぼのとおかしい。手動で転換する大道具がかわいらしかった。
 終演後、加治木くんとご挨拶。三村さんから、1月に小林くんが出演する「罠」のフライヤーを預かる。三村さんはそっちの制作もやってるそう。
 同じ回を見ていたヨシオと一緒に駅まで歩く。「gaku-GAY-kai」の話をあれこれと。
 南口で友達と待ち合わせをして食事。
 彼は、この間の「PRESENT」を見に来て、連絡をくれた24歳、某新劇養成所の一年生。
 芝居の話をいろいろしながら、考えることが多い。
 僕が養成所にいたのは21の時。その頃、出会った「大人」の役者さんたちを思い出す。
 立場がぐるっと一回りしたんだなあ。
 さくっと別れて帰ってくる。
 電車の中では、台本三昧。
 夜中、録画しておいたNHKのドラマ、「川、大いなる海へ」第二話をちらちら見る。
 三谷幸喜作、渡辺謙、小林聡美、西田敏行主演。
 一時間のお話で、なんだかあっさりと終わる。
 やや期待はずれ。なんで?というより、一時間で終わるお話の難しさを感じる。
 この「川」は、野沢尚、倉本聡、三谷幸喜のリレーで書かれてる6話のドラマ。
 メイキングがとてもおもしろかった。
 倉本さんリスペクトの野沢さんが、第一話のシノプシスを書いたんだけど、倉本さんは気に入らない。降りる、降りないみたいなところまで話がいっちゃってね。三谷さんは、傍観者ってところでずっと見てて、ややずるいかんじ。結局、倉本さんは、やる!ってことになるんだけど、なんだかおかしかった。老害とまでは言わないし、作品にけちをつけるつもりもないけど、何だかそのへんのこだわり方と翻り方が、めんどくさい人なんだなってかんじ。
 とにかく、三人の作家の、三者三様のキャラがとっても人間くさくて、よかった。
 一番、貧乏くじ引いたのは、野沢さんね。で、おいしいとこ持ってったのが三谷さん。
 この間のジオマンの稽古のときにマルゴリータ奈須さんからもらった、アロマキャンドルをずっと点けている。
 部屋にいるとそれほどでもないけど、外から帰ってくると、なんだかほっかりしている。
 薫りと一本のろうそくの炎で暖められた空気が、心地よい。
 でも、眠らない。


2003年12月21日(日) 贋作・大奥 稽古

 午後夜の稽古。
 僕は、台本を書いて、それから向かって、大遅刻。
 その間に、衣装あわせをしていてもらう。
 今回は、ほんとに未だかつてないほどのコスプレ大会だ。
 出演者だけで18人、役は30を超える。
 そのそれぞれが、着物をきて、カツラをかぶってるから、その総量はものすごい。
 今日は、歌ちゃんに高円寺に来てもらって、まっすー、マミーと一緒に運んでもらった。
 稽古場につくと、まず読み合わせ。
 第一部の追加部分を読んで休憩。
 その間にいろんな確認を。
 休憩あけで、第二部をどんどんつくっていく。
 途中のナンバーの振付もしてもらう。
 最後に曲入りていうか、歌ありで通す。
 あんまりミスマッチで「へこむ」のがこわかったので、「初めは大変だけど、そのうちダイジョブになるから」と先回りの言い訳をする。
 でも、思ってたより、全然ダイジョブだった。いけるわ。よかった!!
 後半は高市氏を交えて、稽古。
 彼は、今日が初登場。さすがの貫禄で舞台がしまる。
 彼は、お江与の方、昔の「大奥」では栗原小巻がやってる役だ。対する僕はおふく、後の春日の局になる役。
 できるだけカジュアルにやってという方向が徹底してきてる中、高市氏の時代な芝居がちょうどいいかんじではまっている。位取りがちゃんとしてるというかね。
 あちこちでべらぼうなお話を折り込みながら、第一部は終了。めどがたった気がするな。
 帰りも、歌ちゃんに荷物を運んでもらう。ほんとにありがとう。
 僕は、新宿のツタヤに寄らなきゃと思ってたんだけど、電車に乗り遅れ、このまま新宿に向かうと終電がなくなりそうだったので、今日はあきらめてすぐに帰ることに。
 地下鉄の中で、水月アキラと、この間見たNHKの人間ドキュメント「ハルウララ」の話をする。四国の競馬場で一勝もしてない競走馬「ハルウララ」。その馬が100敗するまでのお話。
 負け続けるこの馬を応援する人が増えていて、ツアーまであるそうな。病気を抱えた人が、がんばれ!とほろほろしながら応援しては、「また負けちゃったね。でもがんばった」と言って笑っている。
 僕も見ていて、なんだかわからないけどほろほろ泣けてきたんだった。一緒に見ていた母親に「やだ、泣いてんの」と言われたぐらい。
 この気持はなんなんだろう? 微妙に言葉にならないものな気がする。急に「ハルウララ」がんばれ!な人にはなれないんだけど、でも、勝てない馬を応援する人がいるということが、どこかでとってもほっかりしたきもちにしてくれることはたしかだ。
 「その言葉にならないもんをなんとか作りたいと芝居でも思うのよね」と水月アキラと話す。


2003年12月20日(土) 買い物@浅草 ジオマン稽古 贋作・大奥 稽古

 13時に雷門前でマミーとマッスーとまちあわせ。こまちヘアーでカツラの買い物をするため。水月アキラとアマノくんも合流して、わいわい買い物。
 その後、着物を探すが、なかなかちょうどいい物がない。本店でちょうどバーゲンをやっているというのを教えてもらって、僕はみんなと別れてそちらへ。マミーとマッスーたちは、浅草橋のシモジマへカツラをゲットしに向かう。
 バーゲンの会場で、男物の黒の紋付きをゲット。すぐに、ジオマンの稽古に曙橋へ向かう。
 今日はすぐに全員揃って、フリの稽古。約1時間で終わる。
 曲がいいかんじなので、悩まなくてもフリの方で浮かんできてくれる、そんなかんじ。
 で、僕は、大急ぎで高円寺へ。
 ここまで向かう電車の中で書いた台本を打ち出しに、プラス、もう一がんばり書くために。
 ぎりぎりまでねばって、タクシーで稽古場へ。
 あてにしていたコンビニがなくなっていて、コピー取りにえんえんと歩かされる。
 稽古場では、「アメリカでは」の振付の最中。大問題だった、リフトの練習中。
 途中から見てるくせに、上に乗る早瀬君に「思い切って、跳ぶのよ!」とダメ出しをする。
 そしたら、出来てしまった。びっくり。すごいわ。
 その後、僕抜きでできあがった「アメリカでは」を見せてもらう。
 大人数のばかばかしさがすごいことになっている。これは、やっぱりスペクタルだわ。
 後は、僕が女子として参加するだけ。
 後半は、持っていった台本の稽古。
 ムラポンとアルピーナさんのやりとりや、しばっちの将軍ぶりやら、郡司くんのずるい芝居やら、盛りだくさん。みんな代役代役でやってるその役々もいいかんじだ。
 時間がきたので、今日はおしまい。
 電車を降りたら、すごい寒さ。小雨のような雪のようなものが降ってる。


2003年12月19日(金) 贋作・大奥 稽古

 荻窪で稽古。
 稽古前に高円寺に寄って、持ってきた着物を置き、台本の印刷をして、荻窪に向かう。
 駅でムラポンときょうこちゃんと待ち合わせ。一緒にわかりにくい夜道を稽古場へ。
 初登場のアルピーナさんにまず歌稽古。
 といっても何がなにやらだったかもしれない。
 「絶対鳥フライ」の稽古初日が、ダンスの振付で、何がなんだかわからないまま稽古入りしたことを思い出す。
 持っていった台本を読み合わせしてから、また歌の稽古。
 「クラス」は3度あげたものでいくことに決定。
 ムラポンとアルピーナさんの「ナウアデイズ」も今日が初日。
 どんどん歌ってもらう。
 岩井さんに「おいぬ様」の歌を一度歌ってみてもらって、すぐに「アメリカでは」のダンスの稽古。
 郡司くんの「これからがキモです」という言葉の通り、次々と大変な振りが……。
 時間がきたので今日はおしまい。
 この先に、リフトもあるそうだ。
 帰り道、途中でしばっちに出会う。今日は9時までだったんだよ……と話し、駅まで同行。
 食事組と直行帰る組に分かれる。
 マミーは、亀戸の倉庫に衣装を取りに行く。僕も途中までうち合わせがてら同行。


2003年12月18日(木) 文化センターうち合わせ

 新宿文化センターにうち合わせに行く。
 半蔵門線から清澄白河で大江戸線に乗り換えて東新宿まで。
 うっかり反対方向の大江戸線に乗ってしまい、約束の時間に間に合わないことに気がつき、あわてて連絡。
 夕方五時半からの約束をして、半端な時間をしかたなく降りた新宿でつぶす。
 この間から調子の悪い、iBookの電源コードを買おうと思い、ビッグカメラへ。バッテリーもあったので、えいっとばかりに購入してしまう。
 電車を乗り間違えなかったらしてなかった買い物だ。
 歌ちゃんから、低くて歌いにくかった「クラス」のキーを下げたファイルを送ってもらえるという電話が! よかった。
 うち合わせはすぐに終了。新宿文化センターを使うのも今年で四回目。
 毎年どんどん簡単になるうちあわせ。
 帰りは、大江戸線東新宿〜上野御徒町、日比谷線に乗り換えて東武線というルートでさくさく帰ってくる。


2003年12月17日(水) 贋作・大奥 稽古

 夕方、春謡流の家元のおうちに衣装の相談にうかがう。
 稽古は、前半、歌稽古。後半はダンス。
 歌は、シカゴから「クラス」「オールアイケアアバウト」「ナウアデイズ」をそれぞれ勝手に訳して。ていうか、歌詞をでっちあげて。
 「クラス」は、映画ではカットされてるけど、とってもいい曲だ。二人のヒロインが、汚い言葉ばかりを使って、「この頃はほんとに品ってもんがなくなったわねえ」と歌う歌なんだけど、すごいきれいなメロディなんだ。今回は、恋人たちの切ない思いを歌うバラードにした。オリジナルの詞は全く無視。でも、英語がわからなかったら、なんだか、こう歌ってるような気がする。そんな確信犯で意訳or違訳?。タイトルは、音を真似て「暮らし」。
 「ナウアデイズ」は、「この時代」。英語で聞いてても、「あ、こう歌ってるよね」という歌詞が浮かんできたので。「贋作・大奥」でもヒロイン二人のデュエットから、全員の合唱に。「レミゼ」のラストみたいになったらいいなと、ちょっと思う。
 「オールアイケアアバウト」は、徳川綱吉の「生類憐れみの令」の歌。リチャード・ギアのキーと今回歌う岩井さんのキーが同じなのに感動。
 もう一曲「セルブロックタンゴ」は、「パッとしない将軍たちのタンゴ」になるんだけど、サビだけをちょっと歌ってもらって、あとの語りの部分はまたあらためて。
 ダンスは、郡司君の指導により「アメリカでは」。
 昭和38年の東宝映画「君も出世ができる」の名場面。映画では、アメリカ帰りの社長令嬢(雪村いずみ)が父親(益田喜頓)の旅行会社をどんどんアメリカ風にしていくナンバー。「贋作・大奥」では、ペリーならぬ、ペリー・葉山(郡司くん)がやってきて(浦賀じゃなくて葉山に)、江戸城大奥が一気にアメリカになっていく予定。
 郡司君が編集してくれたビデオをiBookで見てみることに。初めて見る人はあまりの安さにびっくりしたと思う。でも、これはほんとにすごいミュージカル映画なんだよ。ぜひ一度、全部見てみてほしい。
 人数がそろわないなか、フォーメーションを決めていく。今日は前半でおしまい。ツボは後半にいっぱい。続きが楽しみだ。


2003年12月15日(月) 贋作・大奥 稽古

 歌の練習というか、発声練習を中心に。後半は、郡司君の指導で「アメリカでは」の群舞を。
 帰り道、三枝嬢から連絡があり、急遽会うことに。三茶駅前のドトールにて。
 30分ほど話していたら、帰りの半蔵門線の連絡がとても悪くなり帰りは一時間近く遅くなった。押上駅で次の電車を20分も待つことになりショック。これさいわいとCDを聞いて、歌詞をあれこれ考えてみる。


2003年12月14日(日) インタビュー ジオマン稽古 バディ10周年パーティ

 午後新宿で、「詩学」という雑誌のインタビューを受ける。
 いっこうちゃんのお友達でもある三上その子さんが、「PRESENT」を見て、連絡を下さった。
 芝居についてちゃんと話すのはとっても久し振りで、こうしたインタビューを受けるたびに思うのだけれど、その時々の自分を見直すとってもいい機会をいただいた。
 三上さんは、ラ・カンパニー・アンでも活動をしている。
 フライングステージとラ・カンパニー・アンの芝居について、いろいろ話す。
 その後、曙橋のマルゴリータ奈須邸にて、ジオラマ・マンボ・ガールズのうち合わせ。
 ベリンダ・弦本が一時間遅刻して来るまで、またしてもおしゃべり。
 合流してから、ビデオを見て、音を聞いてもらい、衣装とフリのうち合わせ。
 今年のタイトルは「ジオマンの紅白歌合戦」。曲は、「いやー かなわんわ」「売れ残ってます」「ぽんぽこサンバ」に決定する。
 タクシーで新宿に出て、大急ぎでバディの十周年パーティ@QUBEにおじゃまする。ほんとに大勢に人でいっぱい。みなさんにご挨拶して、乾杯におつきあいさせていただいて、そそくさと失礼する。
 マイシティのHMVで三枝嬢と待ち合わせに走っていき、書類の受け渡し。
 そのまま下におりて、ツタヤで森山良子のCDをレンタル。「贋作・大奥」で使う「セフィニ・愛の幕切れ」をようやくゲットする。
 どんどん約束の時間を遅らせてもらってた音響の亜弓ちゃんに連絡をして、高田馬場へ向かう。
 稽古を抜けてきてもらって、駅前のミスドで音のうち合わせ。
 ミュージカル「君も出世ができる」のナンバー「アメリカでは」のカット案について話しているとき、ちょうど郡司君から連絡が。
 新たなプランをもらい、その場で確認。決定する。
 「閉店です」と店員さんに二度言われ、ようやく出ていった僕たち。
 亜弓ちゃんは、抜けてきた稽古が終わってしまい、それでも稽古場へ。
 僕は、ほっとして高田馬場の駅で一本電車を見送り、しばらくぼーっとしてから帰路につく。


2003年12月13日(土) 贋作・大奥 稽古

 わくいきょうこちゃんと待ち合わせをして、稽古場へ。
 基礎トレ充実の日。
 大人数でわらわらと基礎トレを。
 その後は歌稽古。
 歌ちゃんが実成院で歌う「フェンユアーグッドトゥママ」が、すごい迫力。初めて聞いた郡司君は「アッコじゃん」と言っていた。
 マッスーの将軍家茂が歌う「ミスター・セロファン」は、やっぱり難しい歌だな。もう少しテンポがあるといいんだけど。カラオケだからしょうがない。がんばってね!!
 帰り道、駅近くのうどん屋がラーメン屋になっているのを発見。
 もとは横綱とかいう定食屋だったのが、真向かいにはなまるうどんがあるのになぜかうどん屋にチェンジ。だいじょぶかねと思ってたら、案の定、また変身だ。
 きょうこちゃんは、今回の座組の中の紅一点。くのいちのお幻という役をやってもらう。
 郡司君とは昔共演したことがあるんだって。
 郡司君が見せてくれたメーク用品(?)に感動する。お願いしたものではあるんだけど。実物はやっぱりかなり迫力があった。本番がとっても楽しみ。


2003年12月11日(木) 贋作・大奥 稽古

 まだ微熱が残る、けだるいかんじ。
 今日は西荻で稽古。
 台本を少しだけ持っていく。
 ひっかかっているナンバーが気になってなかなか捗らないのが申し訳ない。
 歌ちゃんのナンバーがえらいかっこいい。マッスーはもうひとがんばり。
 小林くんがロンドンから帰ってから、初めて稽古場へ。おみやげをいただく。
 水月アキラと映画の話をいろいろと。


2003年12月10日(水) 流山児事務所「ハイライフ」

 ゆうべから熱が出たっきり&台本も歌詞も捗ってないので、稽古をなしにしてもらった。
 ただ、流山事務所の「ハイ・ライフ」@スズナリをチケットをお願いしていたので、これはなんとか見に行こうと家を出る。
 芝居はとってもよかった。男四人の芝居。これは無理してでも見てよかったとほんとに思う。
 いろんなことをほんとにいろいろ考える。
 大急ぎで帰って、すぐに寝る。


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