せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2003年10月16日(木) ミュージカル「グリース」 「PRESENT」稽古

 ご招待いただいて、ミュージカル「グリース」を厚生年金ホールに見に行く。
 バディ編集部のジュンちゃんと一緒に。
 映画版「グリース」は、僕が中一の時に映画をロードショーで見た。主演のジョン・トラボルタが大好きになって、サントラのテープ(!)も買って、ずっと聞いてた。なので、お話もわかるし、ナンバーだって歌えちゃう。字幕なんて見なくても平気、と思ってた。
 それはまあ、半分当たってたんだけど、やっぱり映画と舞台は違うのね。今回の舞台は、映画化される前のオリジナルの舞台じゃなくて、映画版のナンバーを折り込んだ、ロンドン発の最新版。
 出てくる曲は全部知ってるんだけど、「出てき方」が微妙に違うのが新鮮。
 「グリース」というミュージカルは、全編が50年代ノスタルジーなお話だから、風俗や音楽が言ってみれば全部「ナツメロ」でできてる。
 大の大人が高校生を演じてる、その「無理無理」なかんじを楽しんじゃえ!というのが、醍醐味なんだと思う。演出もベタで、やるだけやった!ってかんじ。
 客席の盛り上がりは、なかなかで、ふと「どういう人たちなんだろう?」と思った。映画版が公開されたのが約25年前。それを若い頃見た人たちが、盛り上がってるってこと? 二重のノスタルジーだね。こないだTVで見た「デュラン・デュラン」の久し振りな来日コンサート@武道館の盛り上がり方を思い出した。
 きっと録音のテープね……と思ってたら、舞台奥の二階に生バンドが入ってて、とってもいいノリで演奏をしてる。それだけでもとってもすばらしい。
 俳優さんたちは、おなじみの曲を楽しそうに歌ってる。やや、演技がさらさらしてる気がしたのは、この「ノスタルジック」なナツメロミュージカルを演じる、一つのスタイルなんだろうね。欲を言えば、バラード系をもう少したっぷり聞かせてもらいたかったかもしれない。いい曲がいっぱいだ。
 カーテン・コールは、お約束できれいに盛り上がる。出演者はすっごい元気で、客席が盛り上がったせいもあるんだけど、このくらいの元気でずっとやっててくれたら、もっとよかったのになあとちょっと思った。
 こんな高校生いないよ!と思いながら(演じる方も「こんなんでいいでしょ」と開き直ってるかんじが楽しい)、とってもかわいらしいお話にほろっとする。やっぱり素敵なミュージカルでした。
 コマツさん、ありがとうございました。

 駅に向かう途中、二丁目の仲通りを通る。ココロカフェの向かいにサンクスができててびっくり! 話には聞いていたけど、やっぱり迫力だ。コンビニって、ほんとに町の風景を変えてしまうのね。

 早めに荻窪に着いて、マックでパソコンに向かう。
 隣の席の大学生男子二人が、部活の悩みについて真剣に話している。つい聞いてしまいそうになるのを我慢する。一人は三味線部(?)との掛け持ちをしているらしい。部長の引継についての話だった。高校生とおんなじ、みんな引退していくんだね。

 稽古は、ひさしぶり。さくっと終わる。もう一息というところなんだ。
 9時までの短い稽古。まっすーと小林くんが8時頃来たので、それまで4人であたふたと基礎トレをする。
 全員揃っての稽古では、今日もエチュードをしてもらう。
 早瀬くんを中心に、それぞれの立場での二人の場面。
 「昨日あったおもしろいこと」を話そうとする早瀬君に、話を聞かないマッスー、他の話をするマミー、話をきいてくれる小林くん、全部否定するいっこうちゃんと、それぞれの立場でからんでもらった。
 はじめは、小林君に、否定する人をしてもらったんだけど、結局、何も否定できないまま終わってしまう。
 続いてのいっこうちゃんは、早瀬君の第一声「おはようございます」に、「夜だよ」と答えるところからの全否定ぶりがすごかった。
 最後に全員一緒に登場しての場面をつくってもらう。やっぱりいっこうちゃんには、つっこむ役をやってもらった方がいいかもしれないなと、ちょっと考える。
 帰りの電車の中では、消えゆく書店についての話をしみじみ。

 厚生年金の客席で、フライングステージのお客様に声をかけられてびっくりした。いいものをつくらないとね。

 初日まで、あと34日!


2003年10月15日(水) 二兎社「萩家の三姉妹」@世田谷パブリックシアター

 開演前、すぐ近くのスタバで片桐はいりさんと遭遇。劇場のロビーでも。ドラマ「スイカ」の舞台になった三軒茶屋で出演者だった片桐はいりさんに会えて、不思議なかんじ。
 休憩込みで三時間という上演時間がちっとも気にならない、無駄のない作劇に感動する。
 初演で余貴美子が演じた長女「たーちゃま」を演じているのは、渡辺えり子さん。
 フェミニズムの助教授という役柄は、まさにぴったり。舞台の上でどうしようもなく暴れ回ってるようなかんじが、切なくてよくわかる。
 チェーホフの「三人姉妹」を下敷きにしながら、日本の現代のフェミニズムの芝居になっているのが素晴らしい。
 ただ、全部の視点を盛り込んで、すべての登場人物にしっかり「ある立場」を代表させている点が、やや作劇上の技法に見えてしまうかもしれない。それにしても、その技法は見事というほかない。
 次女役の南谷朝子さんがすばらしい。しがない主婦が一気に大恋愛のヒロインなっていってしまう、そのおもしろさと振り幅の大きさに感動する。
 途中、地震があって、びっくり。芝居をしていた渡辺えり子さんが大きく「あっ!」と叫んだので、どうなることかと思ったら、そのまんま芝居は続行。客席も一瞬浮き足だったようなかんじでハラハラした。劇場での地震というのは、何度か経験があるけど、あんなに大きいのは初めてだ。小劇場ならいざ知らず、パブリックシアターは「却って安心」という気がしたのが自分でもおかしかった。揺れと一緒に照明の機材が揺れる「サワサワサワ」という音がずっとしていたのが、劇場らしい。
 終演後のポストトークは、翻訳家の松岡和子さんと永井さん。松岡さんは、最近はシェイクスピアの翻訳で有名だが、キャリル・チャーチルの「クラウド・ナイン」や「トップ・ガールズ」を訳した方。「ロミオとジュリエット」のバルコニーを例に、これまでのシェイクスピアの翻訳が、男性の視点からのなされていたかということを、ご自身の経験をふまえて語ってくれた。
 松岡さんは、この芝居を英語に翻訳したそうだ。「萩家の三姉妹」を日本で初めてのフェミニズム演劇だと思うと言っていた。永井さんは、それに対して、秋本松代さんの名前をあげていたが、フェミニズムというテーマを明確に意識した舞台は、たしかに「萩家」が最初ということになると思う。
 「フェミニズム演劇」という言葉を何度も「ゲイ演劇」に置き換えて、いろいろなことを考えた。できることはまだまだたくさんあるんだと勇気をもらった気がした。
 
 初日まで、あと35日!


2003年10月14日(火) お休み

 今日もとっても寒い。雨が一日降っていた。
 稽古の予定をなしにしてもらって、台本に向かう。
 夜中、BSで川越高校のシンクロのドキュメンタリーを見る。
 ここでも高校生が頑張っている。いつもなら水着姿にワクワクしそうなところだけど、今日は彼等のがんばりっぷりにほろっとしている。
   
 初日まで、あと36日!


2003年10月13日(月) DM発送 打ち上げ

 1時から高円寺でDM発送の予定だったのが、目が覚めたら1時だった。5時過ぎまで起きていて、ちょっと眠るつもりが爆睡してしまった。
 遅刻の連絡をして、急いで家を出る。が、大雨が降ってきたので、いったん戻って、パソコンを置き、フライヤーを拡大してポスターをバッグに入れられるようにして出直す。
 ものすごい雨だ。
 後少しというところでバスに乗り遅れ、駅に着くまでにびしょぬれになる。
 日比谷線が止まってしまったので、半蔵門線に乗り換え、九段下で東西線乗り換えのため降りたら、東西線も止まったというアナウンス。しかたなく、都営新宿線で新宿に向かう。
 で、久し振りに地上に出たら、見事に晴れている。なんなんだこの天気は!!
 高円寺にたどり着くまで2時間5分。信じられない。
 DM発送作業にとりかかる、僕はとりあえず自分の分のDMをつくる。
 高市氏と芝居のこと、台本のことなどなど話ながら、さくさくと作業。後半は三枝嬢と一緒に。
 400通弱の封筒を作り上げて、ひと段落。三枝嬢からの差し入れのシュークリームを食べてさくっと帰ることにする。
 二子玉を通る三枝嬢に、昨日忘れた紙の引き取りをお願いする。来年の2月まで使わないからしばらく持っててくれると助かるわと。

 北千住まで来たところで、円香ちゃんからメールをもらう。小松川は「奨励賞」だったそうだ。都大会行けるかな?と思ったんだけどね……。
 東高校の近くのマックでの「打ち上げ」に呼んでもらったので、Uターンして南砂町まで。
 メールで知らせたOBのうっちょさんと一緒に、お茶しながら打ち上げ&ダメ出し会。
 都大会進出は、白鴎と江北。どっちも先週の上演だったので、どんな芝居だったのかわからない。
 みんなとっても悔しがっている。悔しいと思えるだけ頑張れてよかったと思うよと話す。
 明日からみんなは中間テスト一週間前だそうだ。
 テストが終わったら、一度顔を出すねと話して別れる。
 うっちょさんに曳舟まで車で送ってもらう。
 車のなかでいろいろおしゃべり、今の二年生の去年の新人公演のことなど。マサくんは、あのときと同じように顔を真っ赤にしてがんばってたねえと話す。
 部屋に戻って、僕は「PRESENT」にまたとりかかる。

 初日まで、あと37日!


2003年10月12日(日) 城東地区地区大会

 東高校での城東地区地区大会を見に行く。
 小松川の出番は今日の最後。8番目。朝から8本も連続して見る審査員はほんとに大変だ。
 午後から行って、城東高校の途中から最後まで。
 続いて、葛西南高校を見ているときに、顧問の小野先生に呼ばれて、控え室へ。
 照明担当のコマチちゃんの具合が悪くなったらしい。円香ちゃんもあたふたしている。
 「できそう?」と聞いたら、「少し休めばだいじょぶ」ということで一安心。
 みんなが準備で忙しいので、僕がその間、付き添い(?)をすることになった。
 葛西南と南葛飾高校がどちらも大幅に上演時間が短くなって、35分開演が早まってしまう。
 早く言ってよ!ってかんじだ。円香ちゃんはまたもあたふたして、弘樹くんに「落ち着け!」と言われたらしい。
 準備開始の十五分前にコマチちゃんと小松川控え室に。みんな衣装を着て、準備はOK。
 みんなで円陣を組むのに混ぜてもらって、いざ本番。
 三年生、そしてOBのみんなとわくわく観劇。
 芝居のできは、小さなミスがあちこちあったものの、なかなかいいかんじ。
 一杯道具で一時間暗転なしの舞台が、きっちり進んでいく。
 稽古場でずいぶん見てきたつもりのこの芝居の、複雑なスジが、とてもよくわかることに今更ながら驚く。
 今日は、上手側が定位置の御女中たちが、生き生きとした芝居をしていた。本番でいいかんじにはじけているのがとっても素敵だ。
 舞台に登場しないで太鼓を叩いているジョーと円香ちゃん、オープニングに登場して、あとはずっと裏にいる信太くん、最後の場面のためにずっとスタンバイしているノンちゃんとマイコちゃん、ほんとにみんなで作ってる舞台なんだなあと、閉まっていく幕を見ながらほろっとした。
 審査員の講評は、それぞれの登場人物が「外」からのはたらきかけで動いていくのがおもしろい、台詞があまりない役もいつも芝居をしていてすばらしい、一日の最後がきっちりしまったいい芝居で終わった、などと、とても好評。みんなとてもうれしそうだ。僕も、稽古場でこうしてほしいとみんなに言ったことが、きっちりできていたことに感動する。
 審査員に「たくさん稽古したんでしょ?」と尋ねられ、みんなが「!」と固まっているなか、こっくりと頷いている円香ちゃんの後姿が、とても印象的だった。
 帰り道、駅に向かう途中のコンビニで缶酎ハイを買って、一人で乾杯。いい芝居だったよ。みんなよくがんばった!
 
 初日まで、あと38日!


2003年10月11日(土) リハーサル 「PRESENT」稽古

 帰りの電車の中からくしゃみが出てしかたなくて、風邪かと思って熱を計ったら、まんまと七度6分。
 かえって元気になり朝まで起きてしまう。
 台本をいろいろ。2003年という今をどう切り取るかを、あれこれ考えていく。

 午後から、演劇部の東高校でのリハーサルに顔を出す。
 リハと行っても、30分だけ。道具を立てて、バミを貼り、照明のきっかけを確認したところでおしまい。
 現役の子たちは、朝8時前に小松川に集まって、荷物を積み込み、午前中は稽古、午後いちでリハ、その後また小松川に戻って、五時まで稽古。
 小松川と南砂町の東高校の間は自転車で移動。電車で移動すると一時間弱かかってしまうのだけれど、自転車だと荒川を下るかんじ(たぶん)。
 僕も、リハ後の稽古につきあう。
 南砂町から東西線に乗り、茅場町で乗り換え、秋葉原でJR総武線。そして駅から徒歩15分だ。
 途中、間違って上りの総武線に乗ってしまい、あわてて戻る。
 稽古は、通す時間がなかったので、ラストをていねいに作り上げた。
 幕切れの絵がとてもきれいにできあがった。
 あとは、明日、どれだけ力が出せるかというところだ。

 フライングステージの稽古は、三軒茶屋。
 今日が締め切りの僕の個人DMの印刷用紙(A4ブルーの上質紙500枚)を、田園都市線の中に忘れる。
 電車の座席に座ったまま、文面の誤りを直しているうちに、急行電車は気がつけば三軒茶屋、あわてて降りるときに、脇に立てかけていたのをそのままにしてしまった。
 しばらく歩いてから気がつき、帰りに駅で聞いてみようと思い、かわりのコピー用紙を買う(ブルーはどこにも見つからなかったので)。
 稽古は、体調が悪いので、基礎トレを見学。
 久し振りな荒くんといろいろ話す。
 台本の稽古を今日はやめにして、輪になって坐って、エイズについてみんなでいろいろおしゃべりする。
 こういうミーティングの機会は、なかなか持てない。
 たとえば、検査一つについてもみんなそれぞれいろんな考えを持っていて、とても参考になる。
 しゃべりながら、何かがだんだん見えてくるのは、僕のいつものクセだ。
 黙って画面に向かっているときとは違う、光の見え方だなと思う。
 さっさと終わる予定が、時間ぎりぎりになってしまい、あわてて外へ。
 この稽古場の帰りはどうしてこんなに天気が悪くなるんだろう。
 降り出した雨にぬれながら、駅まで、あれこれしゃべって歩いていく。
 電車に忘れた「紙」は、中央林間駅で保管されていると判明。
 来週取りに行こうと思うが、1000円の紙のためにわざわざ行くの?とみんなに言われ(特に荒くん)、どうしようかなと考える。火曜の稽古のときならだいじょぶかな?

 初日まで、あと39日!


2003年10月10日(金) サニーサイドウォーカー「勝手にノスタルジー」

 森川佳紀くんが出演している舞台。会場のART THEATER かもめ座は初めて行く劇場。
 いっこうちゃん、イワイさん、絶対王様の笹木くん、和田幾美ちゃん、ヤスヒロさんなどなどと会う。
 芝居は、きっちり作られた六畳一間を舞台にしたお話。
 正面向いて踊ったり、そんなに芝居しなくていいのに……というところがあったりで、とっても「キャラメルボックス」な芝居だった。
 森川くんは、飄々と力の抜けたキャラを好演。自然に「二十代」(八年前に高校を卒業)という設定になじんでいるあたりが見事。
 登場する男子がどんどん着替えるので、とっても眼にはうれしい芝居だったかもしれない。でも、一番きれいだったのは、この部屋の主の沖の島くんを演じる成瀬優和くんの横顔。
 終演後「あなたたちが上手で芝居してる時も、下手の彼の横顔を見てたの」と森川君に話したら「もくろみ通り」と言われる。
 スタッフワークもとっても見事だった。装置、音響、照明、実にていねいにつくりこんである。
 ただ、劇中でテレビで流れる心霊番組(?)の声の芝居は、かなり安っぽかった気がする。ねらいだったのかもしれないけど。
 森川くんが心配していた「ゲイ」云々については、ていねいに配慮されて描かれていて、気持がよかった。というのは言い過ぎかなあ? ともかく、「腹立つわ!!」ということはこれっぽっちもなかったよ。
 帰り道、飲みに行きそうなみなさんと別れ、一人、歩き出す。ふと、最寄りの南阿佐谷の丸の内線じゃなく、JR阿佐谷まで歩いてみたくなった。
 芝居をみた後、歩いてしまいたくなるのは、僕のくせだ。それもいい芝居をみた時だけ。
 今日の芝居は僕を歩かせた。それは間違いない。ラストシーンの成瀬くんの横顔が、切なく思い出された。
 
 初日まで、あと40日!


2003年10月09日(木) 演劇部稽古 Mナイト「みゆきの子供になりなさい」@Qube

 小松川の演劇部に顔を出す。
 高校生は忙しい。授業が終わっても、なんだかんだと用事があって、なかなか全員集まれない。
 その間に、小道具の確認やら衣装の着付けやらをしてから、なんとか通し稽古をはじめる。
 今日は、三年生のノンちゃんが来てくれている。本番は、舞台の裏に着いてくれることになった。
 芝居は、今日もとってもうるさいバドミントン部の前でしっかり進んでいく。
 ふっと静かになったときが、とってもうれしくて、芝居がしみじみとよくわかる。そんな瞬間がおもしろい。
 一回できあがった後の二日落ちのようなものにはまりこむ前に、本番が迎えられそうだ。
 終わった後、ノンちゃんは、「短い期間でよくここまで変わったと思う」と言っていた。
 僕も同感だ。
 今日もタイムは変わらず。始めるのが遅かったので「マキ気味にやってね」と言ったのだけど、これっぽっちも変わらない。最後も途中経過も。それもまたよしかもしれない。


 夜は新宿のQubeでMナイト。アルピーナさんがプロデュースしてる、Mで始まるアーチストのリスぺクトイベント。
 あまり早く行ってもと思い、喫茶店でパソコンに向かい、メモ書きをたくさんする。
 で、9時過ぎにMナイトへ。
 第二シーズン二回目の今夜は中島みゆき。これまで取り上げたのは、松田聖子、松任谷由実、槇原敬之、などなど。
 アルピーナさんに挨拶をして、さくっと帰ってくる。
 立ち話で、「gaku-GAY-kai2003」の「贋作・大奥」のアルピーナさんの出番についてうち合わせ。
 おなじみの聖子ちゃんショーの曲目を決定する。

 帰りの電車の中で、永井愛さんの「こんにちは母さん」をまた読む。
 大好きな芝居だ。
 エッセイ「中年まっさかり」に書かれているいくつものエピソードが、戯曲の中に取り込まれている。「兄帰る」にも同じような「生な言葉」が折り込まれていて、読んでいるととても切なくなってくる。
 芝居をつくっていく上でのしんどさのようなもの、逃げられない苦しみといった、作者の生な感情が登場人物に生きていることに感動しながら、なんて上手いんだろうと感じ入る。
 ほんとに苦労して書いているんだなあとしみじみ思う。
 また、苦労しないで書かれたものなんて、何一つないんだなとも。
 僕も、もう一がんばりも二がんばりもしないといけない。

 初日まで、あと41日!


2003年10月08日(水) 日暮里、浅草、「イヌの仇討」

 朝から予定していた仕事が急になくなってしまい(うち合わせはしたんだけどね、結局企画自体がなくなって)、下準備をしていたのでややがっかりしながら、昨日の続きの矢絣の布地探しに日暮里に出掛ける。

 おなじみのトマトで探したのだけれど見つからない。惜しいのはあるんだけどね。
 上の階に行こうとエレベーターに乗ったら、乗り合わせたおばさんに「おしゃれですね」と話しかけられる。エレベーターの中は、僕とおばさんの二人きり。
 「え、そんなことないですよ」と返事をしたら、おばさんはとてもびっくりしたようす。さらにあわてて「あ、そうなの……。でも、いいかんじよね……」などとしどろもどろになってしまい、三階で降りて行った。
 どうやら、彼女は僕のことを「おばさん」だと思い、「おばさんにしてはおしゃれ」だと思って声を掛けたらしい。それが、男の低い(低め)の声で、おばさんじゃなくておじさんだということが判明。びっくりしたというわけらしい。
 僕は別にちっともおしゃれな格好をしてたわけじゃなくて、黒いジーンズにブーツ、アロハシャツの上にGジャンを羽織って、頭は金髪。
 たしかに、「おばさんにしては」というカッコがつけば、「おしゃれ」なのかもしれない。
 それにしても、昨日、ヒゲをそったばかりで、こんな目にあうなんて……。「自然なおばさん度」が上がっているということか。

 日暮里で何も見つからなかったので、浅草に向かおうと決心。錦糸町行きのバスで下谷、根岸、竜泉を通って、浅草寺の裏で降りる。
 浅草寺の境内に入ったら、ちょうど「平成中村座」の裏手だった。
 何やら人が集まっている。どうやら、昼の部の「鏡山再岩藤」のラストシーンが近いらしい。
 舞台の裏側が道(?)に面していて、大きなクレーンに黒衣さんが何人もスタンバイしている。
 そのうちに、舞台が大きく開いて(幕は下りてる)、勘九郎さんが走って出てきた。と見る見る、クレーンに身体をしばりつけてる。幕が振り落としでなくなって、客席が全部見えるようになったところで、そのまま舞台へどーんと……。
 宙乗りじゃなくって、クレーンで上下っていうのが、串田さんっぽい演出だなと思った。
 道に集まった僕たち(総勢三十人くらい)は、開いたまんまの幕の後で、クレーンに乗った勘九郎さんが上下している様子と、大喜びのお客さんの様子を拍手しながらずっと見てたんでした。クレーンと一緒に勘九郎さんが、舞台奥に引っこんで来て幕。
 勘九郎さんは、黒衣さんたちに、動きをこうして……と細かく指示をしてる。
 で、カーテンコール。幕が開いたところに勘九郎さん&クレーンが大きくせり出して、客席の上まで出て、上下してる。お客さんは大喜び。
 ひとしきりご挨拶が済んだ後、幕がしまって、クレーン&勘九郎さんは舞台奥に。
 台から降りると、拍手していた僕たちに向かって手を振ってくれた。
 なんだか、すごいうれしかった。何人かは毎日来てるようなかんじの人だけど、大半はほんとの通りがかりの人たち。そんな人たちに、舞台の奥をバーンと開けておいしいところを見せちゃって、「只見するんじゃねえ」じゃなくって、手を振ってくれる余裕がね。
 朝からへとへとで何だか沈んでた気持ちが一気に元気になったような気がした。
 その勢いで、門前の着物屋さんを何軒かまわって、最後の一軒で、矢絣の着物を手に入れる。
 紫と白のオーソドックスなのじゃない、紫一色のやや変わった柄なんだけど、イメージとしては十分。値段もとってもお手頃だったので、即ゲット。
 そのまんまバスとJRを乗り継いで、小松川高校へ。
 
 今日は、衣装を着ての通し稽古。
 買ってきた矢絣をお犬さま付女中役のあやかちゃんに着てもらい、OKということに。
 ほかの役の着物もあれこれ考えて、これで決定ということになった。
 芝居は、あちこち「もっと……」というところはあるものの、ずいぶん安定してきた。
 終わったあと、細かいダメ出しをする時間がなかったので、一人に一言ずつ感想を伝えて、全体としては「ついにどこを見ててもおもしろくなった」と話す。
 文化祭の後、初めて稽古を見せてもらったときには、「お話の中心をずっと見ていないといけない」というダメを出した。全体が一つになっていないと、この芝居の緊張感はなくなってしまうから。それから約20日経って、この芝居に出ている全部の役がきっちりといいチームになっているのがわかるようになった。話の中心を追って芝居を見ている合間に、ふっと脇を見ても、そこでちゃんと羽目を外さない、きちんとした芝居をしている。もとい、1時間という上演時間の間、ほとんど出ずっぱりの登場人物全員が、きちんとそこで息をしている、そんなかんじ。
 ややほめすぎな気がしないでもないのだけれど、僕の感想はそんなところだ。
 それから「とても疲れていて、悲しい気持だったのだけれど、今、あなたたちの芝居を見せてもらって、元気をもらった気がします。地区大会では、一日の最後の演目。朝からずっと芝居を見ているお客さんと審査員にも、そんな元気をあげてくださいね」とも話した。
 衣装は決まったものの、小道具の準備はまだまだ終わらない。みんなまだまだやることがいっぱいだ。

 夜は、台本。もらった元気を化学変化で文字に変えていく。

 初日まであと42日!


2003年10月07日(火) 「PRESENT」稽古

 小松川高校演劇部の稽古に今日も顔を出す。
 今日は小返しをしようという日だったのだけど、衣装の確認やら何やらで稽古らしい稽古は少しやっただけで時間に。
 フライングステージの稽古に向かう途中、新宿でメーク道具を買い、御女中の衣装に使う矢絣の布を探してみるがこちらは見つからず。

 フライングステージの稽古は、コバヤシくんが風邪で休み。
 稽古は、基礎トレの後、台詞で語ってた場面を実際にやってみるとどうだろうということで、倒れてる人形を起こすエチュードを(まだ持ってってない場面なんだけども)。
 何度もやっていることなんだけど、今日はとっても時間がかかった。
 時間いっぱいやってしまって、今日はおしまい。
 三枝嬢に来てもらって、この間、通販で注文した僕の衣装を見てもらう。
 カタログの細身のサイズとは当たり前だけど、シルエットが違う。
 もう1サイズ上の方がいいかどうか考えて、やはりこのままで行こうということに。
 帰りはすっかり寒いかんじ。
 いっこうちゃんはカワくんと三茶で飲みだそう。
 僕はキッちゃんと電車の中でおしゃべり。歌舞伎座の夜の部の「お染めの七役」の玉三郎の早変わりを袖から見ていた話などなど。

 初日まで、あと43日!


2003年10月06日(月) 台本

 試行錯誤とはこういうものかと実感する一日。分量だけは増えるのだけれど、これでよしという実感がない。微妙なかんじ。
 夜、タックスノットヘ顔を出して、ウスイさんの病状についてタックさんから話を聞く。
 手術は無事に終わって何より。いつ頃お見舞いに行ったらいいかを相談する。
 「違う太鼓」の制作のエイジさんとフライヤーの折り込みについての話をいろいろと。
 パチパチはまだ左腕が痛いそうだ。このところものすごかった「病気シリーズ」のアンカーなかんじかな。
 帰り、制作の高市氏から電話。台本の話をする。
 それから、来年の秋の公演について。予定していた劇場がとれなかったそうだ。さあ、どうしよう。
 部屋にもどって、昼間の続き。試行錯誤は、まだ続く。

 初日まで、あと44日!


2003年10月05日(日) 「イヌの仇討」通し稽古 「おはなはん」「サラ」

 「イヌの仇討」の通し稽古。
 いつもは運動部でうるさい体育館が今日は誰もいなくて静か。
 11時から衣装をつけて通してもらう。
 もっと短くなるかと思ってたら58分というタイムが出た。
 60分を超えると失格になってしまうので、カットした部分の復活についての提案はやめておく。
 OBのコバヤシくんとシモジくんが来てくれる。
 午後からの二度目の通しの途中からは昨日に続いてゴトウくんも。
 このところついのめって見てしまっているので、文化祭以来初めて見る人の感想はとても参考になる。
 それにしてもみんないい芝居をするようになったと思う。
 中盤の弘樹くんの芝居で、僕は毎回ほろっとしている。

 三年生のシダくんが、冒頭に出演することが決定。台詞は一つだけなんだけど、実にいい芝居をしている。さすがの三年生だ。

 さくっと帰ってきてから、台本やらたまっている原稿やらに取りかかる。
 昨日から腰がまた痛くなってきている。
 椅子に座ってパソコンに向かってキーボードを叩くとき、力の加減で腰に力が入っているのかもしれない。
 全身を使って打ってるってことなんだろうか、やっぱり?

 夜中、テレビをちらちらと。
 NHKアーカイヴスの「おはなはん」。樫山文枝がとってもきちんとした芝居をしていてびっくり。近所のおばさん役で出演の野村昭子(「渡る世間〜」でおなじみ)が、まだ40そこそこだろうにしっかりおばさんからおばあさんまで演じているのがすごかった。他には知ってる俳優が出てないというのも時代を感じさせるなあ。
 小野田勇のきちんとした台本に心を洗われるような気がした。さすがは名作と言われるだけのことはある。
  
 BS2で放送の、麻実れいと金田龍之介の「サラ」を少しだけ見る。芝居自体は期待していたほどではなかったが(ちゃんと見てないんだけどね)、番組冒頭の金田龍之介へのインタビューがとてもおもしろかった。
 なんて勉強熱心な人なんだろう。地芝居からアマチュア演劇、新派、ミュージカル、商業演劇というキャリアもすごいが、「アクターズ・スタジオインタビュー」を見ているということにも驚き。「ロビン・ウィリアムズやハーベイ・カイテルならどうやるかと思ったりするんですよ」という言葉にも感動。

初日まで、あと45日!


2003年10月04日(土) 稽古二つ

 小松川高校演劇部「イヌの仇討」の稽古に顔を出して、中盤以降の小返し。
 OBのゴトウくんも来てくれておしゃべりしながら、平井駅まで歩く。
 彼も言っていたが、この道は一人で歩くには遠すぎるなあ。

 フライングステージの稽古の前に、新宿で白い帯を買う。この間「白い着物ってどんなでしょうね?」という訳のわけのわからない相談に乗ってくれたマイシティの呉服屋のおじさんに「見つかりました!」と報告がてら。

 フライングステージの稽古は、基礎トレを中心に。
 台本の稽古は、エチュードではうまく成り立つ会話が、台詞になったとたん「何かやってやるぞ」状態になってしまって、いまいち。
 ひさびさに登場の小林くんといっこうちゃんの演技が新鮮。
 いっこうちゃんが、相手の言葉をきちんと聞いているのが、当たり前なことだが、素晴らしい。
 「どうやろうか」ではなく、相手の話をとことん聞くことで自分が立ち上がっている。
 終わった後、「『ヌード』の二人の場面みたいだね」と言われる。
 僕といっこうちゃんが、カメラマンとその恋人の二役を「日替わり!」でやった芝居で、僕らの二人の場面は、「こんなに舞台上で休んでたことはない」ってくらいリラックスしてたんだった。
 あのときは「これっていいのかしら?」と思ってたんだけど、今の僕は、それこそをやっていきたいんだなと気がついた。

 帰りに電車にはとってもにぎやかな外人さんの集団。酔っぱらってるのかもしれない。いったい何者?といっこうちゃんとおしゃべり&メールをする。

 世田谷で降ってた雨は中野では降ってないとメールで教えてもらう。越谷も涼しい風の吹く、いい天気。

 初日まで、あと46日!


2003年10月03日(金) 衣装いろいろ

 三枝嬢と三軒茶屋でうち合わせ。
 通販のカタログを前に、どれがいいかと検討する。
 秋冬物はまだ平気なので、在庫があぶなくなっている夏物を選ぶことに。
 あらかじめ候補を見つけて置いてくれたので、さくさくと決まる。
 うーん、これでだいじょぶかな?
 届くのが楽しみ。

 古着やさんの白い着物は、やっぱり裏についていたので、上下で別れてしまっていて、一着の着物にはなってなくて、アウト。この分の代金を返してもらってきた。

 部屋にもどって、着物をいろいろ見ていたら、真っ白じゃないけどクリーム色の着物を発見。そうだ、「サド侯爵夫人」のルネで着たんだった。うっかりしてた。明かりが当たればなんとかなるだろう。
 そのうちにもう一枚発見。こちらは縞の綸子っぽい布地。これを明日持っていこうと思う。
 うちに着物、それも舞台で着てしまっていい、ややくたびれた着物があるのは、柴又の料亭に勤めていた伯母の形見がたくさんあるからだ。
 仕事で着ていた汚れが目立つものや、まだ仕付けをとっていない小紋など、着物道楽だった独身の伯母は、芝居道楽(?)な僕をとても助けてくれている。
 仏壇に毎日手を合わせるのは実家に戻ってからの習慣だが、祖母や父、伯母に伯父、それに犬のモグの写真までもを一緒に見て、挨拶をしている。
 話しかけることはさすがにないが、ふと「ありがとうね」と言っていることが多いのにこの頃気がついた。
 台本、いろいろ書いてみる。僕の演じる母親役がちょっと微妙なかんじで立ち止まっている。

 初日まで、あと47日!


2003年10月01日(水) 小松川高校演劇部稽古 「PRESENT」稽古1日目

 今日も、小松川高校演劇部に顔を出す。
 小返しの稽古、それに生音を使っての稽古で、今日も芝居がどんどんよくなっていく。
 大太鼓の迫力はやっぱりものすごい。半端な効果音を使うよりも……という弘樹くんの判断はまったく正しい。

 夜はフライングステージの稽古。今日が稽古初日だ。
 稽古場へ向かう三茶の道すがら、スーパーの前の週替わりでいろいろになってる店が今日は古着屋になっているのを発見。のぞいてみたら、品のいいおばあさまが二人で店番をしてた。
 きれいな江戸紫の色無地があったので、買おうかどうしようか迷う。
 年末の「贋作・大奥」に使えそうだし、「イヌの仇討」にも使えそうだし。
 迷ったあげく、迷うくらいなら買っておけと決心。
 通り過ぎた道をもどって、「やっぱり、これ下さい」と宣言。
 着物を畳みながら、「お兄さんが着るの?」と尋ねられる。芝居で使う着物で、一緒に吉良上野介が着る白の無地の着物も探しているとおしゃべりしたら、店の前にかかっていた留め袖の裏に白無地が一枚くっついているのをはずしてくれるという。
 比翼の仕立てなのかと思ったら、ちゃんとした一枚物。布地もキレイだし、十分使えそう。
 二枚合わせて、とっても手頃な値段で譲ってもらう。
 「外すのに時間がかかるから」と言われ、金曜の夜に取りに行くことに。
 受け取りもなにもやりとりしないで、「この顔できますから」「待ってるから」と別れる。

 稽古初日は、基礎トレから始まり。
 ノグがいないので、六人という少人数。
 いっこうちゃんがいる稽古場がとっても新鮮。

 昼間、小松川演劇部でやったことをここでもやってみる。
 高校生の子たちと大人たちの違いにいろいろなことを思う。
 集中のしかたのちがいや、瞬発力の違いなどなど。
 台本の稽古は、何度か読んではもらったものの、台本を持たないエチュードを中心に。
 読み始めると「さあ、芝居するぞ!」という意気込みや「台詞ですべてを説明しないと」という意欲が芝居の立ち上がりにみょうにそぐわない。
 昼間やっていた井上ひさしさんの芝居は、文字通り「正確に読む」ことから始まって、相手にどれだけきちんと伝えるかというのが勝負な台本だけど、今回の僕の本は、そうじゃない。
 まっすぐ向き合って言葉をやりとりするということの出来なさ加減、または、まっすぐむきあってなくても成り立っているやりとり、それから、黙っていてもちゃんとそこにいるんだという生活感のようなもの、まずはそんなものがほしい。
 まっすーは、ものすごいいきおい(?)で楽々と好き勝手なことをしていて、むちゃくちゃおもしろい。
 いつからこんなことになったんだろう?とマミーと話したら、「Four Seasons 四季」の稽古場で「いちゃいちゃする」練習をしたあたりからじゃないかという結論に。そういえばそうかもしれない。
 マミーが登場する場面も、急に芝居になってしまうんじゃなく、だらだらっとした「いかた」のおもしろさが味になるようなそんな場面になるといいな。
 で、その後の僕の登場は次回のお楽しみ。
 今回、やってみたいと思ったことが十分やっていけそうなことがわかってほっとする。
 どんどん先に進んでいこうと思う。

 帰りは、いっこうちゃんと久し振りの復活「酒部」。
 コンビニで、いっこうちゃんはビールを、僕は缶酎ハイ、カロリー半分の「カロリ。」をゲットして、飲みながら歩く。
 まっすーを中心にしたおしゃべりのテーマは、「夢」。今朝見た夢の話を、肝心な人の名前は伏せたまま熱く語る。それって誰なのよ?
 僕は、今朝、掃除機をかける夢を見た。これって夢判断だとどういうこと?と思ったとたんに目がさめた。どんな意味があるんだろう?とマッスーに話したら、「掃除しなきゃ!ってことじゃないですか」と言われる。それは夢判断とは言わないと思うよ。

 パンクした自転車にとりあえず空気を入れて、家までもどる。
 明日の朝、また抜けてるようだったら、今度こそ自転車屋にもっていこう。

 さあ、稽古が始まった。
 「PRESENT」初日まで、あと49日!


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