2001年03月01日(木) |
石けん生活以前のこと |
フランスに住み始めたばかりのころは、語学学校に通っていて、日本人の女性と知りあうといつもスキンケアの話をしました。趣味は人それぞれなので話が合わないことは多々あるのですが、この話題だけは、誰でも真剣に乗ってきました(苦笑)。それくらい、みんなに共通の悩みだったんですね。
顔も髪もぼろぼろ、でした。
それまで乾燥知らずだったのに、脚のスネまで がびがびになりました。
2001年03月05日(月) |
肌をきれいにしたくて |
まず試したのが、洗顔料を変えること。
拭き取り専用のクリームを買ってきました。以前から、某CH社のパンフレットで、フランス人女性にとっては顔を水で洗い流すのはあまり一般的ではないと知っていたので、気持ち悪いな〜と思いながら、クリームを塗って、ローションで拭き取り。 いまではすっかり親友と呼べるような関係になってしまったある女性から、浄水器を通して、さらに竹炭を1晩浸けておいた水で顔を洗えば、肌が傷まないと教わったのですが、朝晩の洗顔・お風呂のために水を溜め込んでおくのが面倒くさがりの性に合わず、試しませんでした。
そして冬がやってきて、あまりに乾燥が激しくなったので、今度はできるだけお風呂に入らないように努めました(苦笑)。
郷に入っては郷に従え
なにしろお風呂に入るたびにがびがびになるのです。 空気が乾燥しているので、それほど身体が汚れたとも、気持ち悪いとも感じないで済む。そして、そろそろ身体が汚くなってきたぞ、と感じたらお風呂に入る。もちろん、こちらの強力保湿ローションも買ってきて、スネや肘に塗りました。
フランス人がお風呂嫌いで、頻繁にお風呂に入るかわりに香水をつけて体臭をごまかすわけがよくわかったと思いました。
2001年03月15日(木) |
誰にもいえないコツ part2 |
そのうち、持ってきたタオルは韓国垢すり用で、ボディ・シャンプーをつけなくても、身体を洗えることを思い出しました。
はじめてなにもつけずに身体をこすったときは、肌が真っ赤になりましたし、かなり痛くもあったのですが、生来丈夫な肌を持っていることには自信(苦笑)を持っていたので、そのまま続けるうち、3日後には「気持ちいいかも?」と思うようになっていました。目に見えてぽろぽろ垢がとれるので(汚くてごめんなさい m(_ _)m)、なにごとも目で確認できないと気が済まないわたしにとっては「きれいになった」と実感できてよかったのです。そしてボディ・シャンプーは部分的にしか使わなくなりました。
そして顔のほうは、クリームのべたべた感がいやだったので、だんだん敬遠するようになり...
普段は洗わず、アルコール入りの強力な拭き取り化粧水で顔を拭くだけになっていきました。始めのころはいくらなんでも不潔ではないかと思いましたが、そうするようにしてから肌の調子が格段に良くなってきたのです。夜はお風呂でシャワーのお湯をかけて、顔の油分を取り除くように指でこすり、お風呂上がりには石灰が顔に残らないように、強力ローションで拭き、朝は洗わずにローションで拭くだけ。某CL社のローションのイギリス製のものはなんだか強力に汚れを拭き取ってくれている感じがして気に入りました。
うら若き乙女が(<誰が?)...顔を洗っていない...
だれにも言えない手入れ法でも背に腹は代えられません。 数カ月に1度だけ拭き取り用クリームを使いましたが、それ以上に頻繁に日本に帰るように(苦笑)していました。一番多いときで年に3回帰りました。出張でもないのに(笑)。あまり頻繁に帰ると、友人達に貴重がってもらえないのですけどね(苦笑)。
そして、家で料理をするときはオリーブ油などの身体に良い上質の油を多めに摂るようにして、こちらの人の生活スタイルをできるだけそのまま真似るようにしました。
髪対策としては...どんどん、どんどん、ヘアケア用品のグレードアップを図りました。安物のシャンプー&トリートメントを使っているからいけないのだと。グレードを上げるたびに、髪がぐっと柔らかく、指通りよくなって、それでも、数カ月続けるとまた、傷んできて、仕方がないのでさらにグレードを上げる。その繰り返し。
身体のほうはボディ・シャンプーを使わなくなってから、毎日お風呂に入っても大丈夫なようになったのに、髪のほうは、最後の最後には美容院で売っているリッチなトリートメント剤を使って毎日トリートメントをしても、ぼさぼさな状態になってしまいました。
当時はまだ、合成界面活性剤が良くないなんて知識はなかったのです。
身体の調子が良くなったのは、油ものを意識して取るようにしたことと、身体が水に慣れたことが原因だと思っていました。
ずうっと昔、それはそれは昔、ロシアとポーランドのあいだにあるベラルーシという国に1年住んだときもやはり、髪はぼさぼさになりました。けれど、日本に帰るとほんの2,3日で柔らかい髪に戻りました。
(そのときは、毎日汗をかく生活をしていたからか、まだ若かったからか、身体のほうはなんともありませんでした。お湯が出なくて、1週間お風呂もシャワーも浴びられないなんてことはありましたけど...でも、そのときの経験のおかげで、お風呂に入らないというスキン・ケア法を実行できたことは確か。 人間、根性だっ!!(笑))
パリに住み始めてからも、一時帰国で日本に帰るたびに、髪の状態はすぐに良くなったのです。だから、硬水の地域に住む以上、髪の痛みは仕方ないのだと思いました。もともとパーマも染めもいつも美容師さんに驚かれるくらいかかりのいい髪でした。だから、硬水の影響も人より受けやすいのだろうと。
要は、努力は続けるけれども、あきらめることにしたのです。
2001年03月30日(金) |
ちょっと未来へ飛ぶと |
結論から行くと、石けん生活をはじめてから、髪の調子は毎日少しづつ、少しづつ良くなっていきました。ハーブを浸け込んだお酢のリンスを作るのを面倒くさいと感じながらも続けたのは、髪が変わっていくのを手触りで実感できたからでした。
あるとき突然、肌が荒れはじめて、垢すりタオルでこするわけにはいかなくなり、手作り石けんで洗いはじめても、以前のように肌が傷むこともなくなりました。顔ももちろん、石けんで毎日洗って、人に自信を持って言える手入れ法になりました。
髪のほうはほんとうに傷みきっていたので、未だにココナツ油がたくさん入った石けんで髪を洗うことはできませんが、いま生え始めている髪が毛先になるころには、髪と身体を同じ石けんで洗えるようになるといいな〜と思います。
自然食品店でもらってきたパンフレットによると、やはり硬水成分中の石灰は髪の傷みの最も大きな原因になるそうです。それから、化学的な根拠は確かめていませんが、硬水のなかで泡立たせるには、やはり合成シャンプーとはいえ、日本のシャンプーより強力な起泡剤、軟水化剤が入っていたのではないかな、と思っています。界面活性剤も日本で使われているのとは違う種類のものかもしれません。
誰にも言えない顔の手入れ法を続けながら、髪の手入れ法に迷いながら、何年も過ごしたあと、一時帰国のときに友人から「ボディ・ケア用品を自分で作ろう」という本があると聞きました。市販のものよりずっと肌にやさしくて、簡単にできて、しかも安上がりなのだと。
ほんの1週間ちょっとの滞在期間に本を探している時間はとれず、パリに帰ってきてもその本のことが気になって、もう1度メールで題名を尋ねました。
わたしの生活の改善はそこから始まるわけです。
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