作品集

2001年11月30日(金)  『小さな夜に』

小さく震えながら
寒いねって 君がいうから
僕は君を抱きしめる

どうしようもなく淋しくて
なにかを埋めるかのように
ふたり 寄り添った

暗くなっていく空の下で
もう少しの間 このままで
ふたり 暖めあおう


小さく こごえる夜に
もう少しの間 このままで
ふたり このままで



2001年11月25日(日)  『眠り夢歌』



手に触れたぬくもり
夢にみた おだやかな光

あなたの中で眠りに落ちて
手に入れられたほんの一時の安らぎ
そしてまた欲しくなる偽りの優しさ

求めるばかりで
どれだけ与えられても
満たされることのない哀しい欲望
 本当に欲しいものはきっと
 永遠に手に入りはしない
 本当は欲しいものはきっと
 もうすでに手に入れていて
あたしはそれに気づかないだけ


手に触れたぬくもり
夢にみたおだやかな光

あなたの中で眠りに落ちた



2001年11月13日(火)  『アシタ』


目の前にある それ の使い方がわからなくて
あたしは それを 束縛 と感じた

笑えば笑うほど苦しくて だけど 泣いても空しくて
わかって欲しかった気持ちは 「わからせて」で
君のさみしさを知りたかった みせて欲しかった

「だから淋しかった」 なんて
気づいて欲しくて でも 気づかれたくなかった


素直になれず立ちすくんで いつも 嘆くばかりだから
「明日」なんて 来なければいいって
   本気でそう思っていた

だけど 本当は変わりたくて 
嘆かないように 素直になれるように
はやく「明日」になればいいって
   本気でそう思っていた


強くなれば それの使い方がわかれば
あたしは きっと 自由を知って
そしてまた 強くなれるだろう 
      素直になれるだろう

 明日は 強く 君と笑っていきたい



2001年11月04日(日)  『キャンバス』

今日 少し 泣いちゃった
哀しかったんじゃない
ただ わけもなく 涙があふれた

今日 なんか 怒ってた
誰かに対してじゃない
ただ なんだか哀しくて 自分に当たった

今日 ずっと 笑ってた
あなたが 楽しそうに
私に話しかけてくれた うれしかった


浮き沈みが 激しくて
時々 キモチが バラバラな気がして
不安定で一緒にいて 疲れちゃうでしょ?

でもね お願い 決めないで 私の色
いろんな私がいて そこだけ見るとバラバラで
だけど 全部 含めて それが私で

私の色は 私が決めるから
いろんな色を 混ぜて ひとつの絵にして

そして お願い その絵を 愛して
  私の全部を見て 「好きだ」といって


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高穂 由美 [MAIL]

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