白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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当日記は移転しました。下記で更新を続けています。
引越し先 白い木蓮の花の下で


2007年03月31日(土) 土地の食べ物

近所の八百屋で『若ごぼう最終!』という文字を見かけた。若ごぼう(全国的には葉ごぼうと言うのかも)は私の住んでいる地域の特産品で、早春の頃に出始める春野菜。「ごぼう」と名乗っているけれど、ごぼうと言うよりも蕗のイメージに近い。私は若ごぼうが大好物で、もしも地元で暮らしていなかったとしても、郵パックの故郷小包で取り寄せても年に1度は食べているだろうと思う。

そんなに好物の野菜なのに今年は若ごぼう1度も口にしていなかった。若ごぼうは美味なのだけど、恐ろしく下ごしらえに手間暇が掛かるのだ。その上、葉の部分から根っこまでを食べつくそうとすると調理時間だって掛かる。しかも日持ちがしないので、買ったら速攻で下拵えをして、調理なり冷凍処理をしなくてはならない。若ごぼうシーズンに突入してから、体調がグダグダだったので「食べたいなぁ」と横目で見つつ、購入する勇気が出なかったのだ。

が……今日は久しぶりに気分が良かったので、今年最後の若ごぼうを買ってみることにした。葉と茎と根を切り分けて、それぞれ掃除をして、たっぷりのお湯で湯掻いて……茎と根は厚揚げと煮浸しに。葉の部分はちりめんじゃこと胡麻とでフリカケに。たかが若ごぼうの調理で、気力体力をすっかり消耗してしまったけれど、面倒臭いがゆえに達成感もひとしお。

今年は若ごぼうを食べないまま春が過ぎていくのかも……と思っていたので、嬉しくって仕方がない。兵庫県の瀬戸内側に住む女達が「きびなごの佃煮を作らないと春が来ない」と思っているように、私の地域では若ごぼうを食べないと春が来ないのだ。駆け込みではあったけれど、春を実感出来て大満足。

それにしても「土地の食べ物」って不思議だなぁ…と思う。そこに住む人にとっては当たり前のものだったり「無くてはならない物」だったりするのに、他所の土地へ行けば名前さえ知られていなかったりするのだ。だからこそ故郷の味だったりするのかも知れない。

そんなこんなで今日は、若ごぼうを調理して地味ながらも満足の出来る1日を過ごすことが出来た。明日も良い日になるといいなぁ……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年03月30日(金) 手作りの鞄

昨日、徳島の友人から贈り物が届いた。布で作った手作りの鞄。ところどころにレースがあしらってあって、春らしい逸品。友人から「手芸に凝っている」と話は聞いていたけれど、こんなに素敵な鞄を作れるだなんて吃驚である。デザインもさることながら、内ポケットもついていて使い勝手が良さそうだ。

今週は悪阻がキツくて凹み気味だったので身に染みて嬉しかった。「春らしい小物が欲しいなぁ〜」なんて思いつつ、買い物に出掛ける気力もなくて、ひたすら職場と家の往復に明け暮れていたのでタイムリー過ぎる贈り物に、早速電話でお礼をなど。

子育て真っ最中の友人から、悪阻の乗り切り方を聞いたり、子育ての楽しさを聞いたり。「子供がいると大変なことも多いけれど、いてくれてありがとう…って思えることの方がずっと多いよ」なんて聞かされたりして、やたらと気分が高揚してしまった。友人はいいお母さんなのだなぁ。昨年末に遊びにきてくれた時、息子さんはのびのび育っている…って感じだったもの。

電話口で息子さんの喋り声が聞こえていた。年末にはお喋り出来なかったのに、もうあれこれ話が出来るようになっているだなんて。自分の子供ではないけれど、ちょっぴり感激。彼女の息子さんは生まれた時から、ちょいちょいと顔を見ているせいか、自分自身の親戚の子供よりもずっと可愛く思えてしまう。そういう感情って、係わった時間の長さに左右されるのかも知れない。

それにしても友人の心遣いは嬉しかったなぁ。妊娠は病気ではないし、悪阻なんて出産経験者なら誰しも通る道だということは理屈では分かっているけれど渦中にいる時は、それどころではない訳で。弱っている時というのは、ちょっとした言葉や心遣いが身に染みるらしい。

そうこうしながら今週も1週間を無事に終了。待望の終末。気分が良ければ図書館へ足を伸ばしたいなぁ……なんてことを思いつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年03月28日(水) 桜ほころぶ

大阪も桜が咲き始めた。やたらと暖かい日が続いたりしたものだから、今年は桜の花が早く拝めると思っていたのに、いつもより少し早いかなという程度。おかげで入学式シーズンに桜の花は持ちこたえられそう。身近に新入学の児童や学生がいる訳ではないのだけれど、私は桜の花にランドセルとか真新しい制服っていう光景を、こよなく愛しているので、今年も入学式の桜が拝めるのは嬉しいことだ。

桜の花が咲いたら重箱にご馳走を詰めてお花見をしよう……と思っていたのだけれど、今年は体調的にちょっと無理みたい。いささか残念ではあるのだけれど、それでも桜の季節の到来は訳もなく嬉しい。何をするでもなく、ただボンヤリと花を見あげる時間が好きだ。

桜の思い出を振り返ってみると「いつ・誰と見た」という記憶はぼんやりと霞んでしまっている。それなのに「あの時見た桜の美しさ・あの時の自分の状況」というのは比較的鮮明に覚えている。桜の花は、誰かと一緒に見あげるものではあるけれど、自分の内側にあるものと一緒に愛でるものなのかも知れないなぁ……などと思ったりする。

だからこそ執着心をもって桜を待ち焦がれてしまうのかも知れない。私にとって、いっとう好きな花は白い木蓮の花だけど、桜はまた別の意味で特別に好きだ。

来週末あたりは身近なところで良いので、ちょこっと桜を観に行けたらいいなぁ……なんて思いつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年03月27日(火) 少女から女性へ…

今日は姪の誕生日。

私にとって初めての姪は今春、高校1年生。夫と結婚してからの付き合いなので、姪を知るようになってから、まだ1年ほどしか経っていないのだけど可愛くてしょうがない。昨今には珍しいくらい世間ズレしていないかと思えば、ビックリするほど大人びた表情を見せることもある。少女から女性に変わっていこうとする時期の娘さんって、なんて瑞々しいのだろう。

お誕生日にサプライズな贈り物を…とて、今年はこんなのを贈ってみた。もっと無難な線で攻めてみようかとも思ったのだけど、あえて「特別な日」とか「特別扱い」な感じを狙ってみた。お花の贈り物って、好きな人は感激しちゃうけれど、そうでない人だったら「嬉しいけど…」って程度のものなので、どうだろうかと心配していたのだけれど心配は杞憂に終わった。

夜、姪からいたくテンションの高い電話がかかってきたのだ。私が想像した以上に感激してくれたらしい。そんなに喜んでくれるなんて、おばちゃんの方こそ大感激。可愛い娘さんは特別扱いしてあげたいなぁ…と思ってしまうのだ。特に少女から女性に変わっていくキラキラした時期は、ほんの一瞬しかないのだもの。姪のお誕生日の思い出を吃驚なプレゼントで飾ることが出来て嬉しい。

姪の華やいだ声を聞いていると「いいなぁ」と思わずにはいられなかった。私も若い人の成長を楽しむ年代に入ったのかも…と思うと、少しばかり感慨深い。こういう楽しみ方って、年齢を重ねたからこそ出来るのだろうなぁ。そう思えば年をとるのも悪くない。

贈り物は貰う人だけでなく、それを贈る人をも幸せにする力があるなぁ……なんてことを思いつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年03月26日(月) 夜勤週間

今日から夫は夜勤週間。

結婚して1年以上も経てば1人で夜を過ごすのも慣れっこになっている……はずなのだけど、悪阻最中に1人ぼっちってのは、いささか心細い。夫が側にいてくれたからって、悪阻の辛さが減る訳ぢゃないのだけれど。悪阻に限らず、身体の調子が悪い時に1人で過ごすのって嫌なものだ。私は1人暮らしをしたことが無いのだけれど、1人暮らしで病気をしたりなんかしたら、さぞ心細いんだろうなぁ……と1人暮らしの友人を思ってみたりする。

「おえっぷ」は全開だし、頭は痛いし、眠れないし……と最悪な訳だが、ゲームなどしてやり過ごしている。炬燵プレイ用としてPS2『金色のコルダ2』を。寝床プレイ用として任天堂DS『おいでよ どうぶつの森』など。ちょっと辛い時に、ハマれるゲームがあるというのは、ありがたいことだ。ヲタクの神様の粋なはからいに感謝。

『金色のコルダ2』は音楽科のある学校が舞台の物語なので、クラッシック音楽の有名どころの曲が多数登場する。ゲームの中で曲を聴いていたら最近とんと音楽を聞いていないなぁ……なんてことを、ふと思った。元気になったら生演奏を聞きたいものだ。私にとって音楽は、読書と違って「無くても生きていけるもの」ではあるのだけれど、やっぱりあった方が暮らしが豊かになれるように思う。逆説的に言うならば、音楽を聞かない毎日は、少しゆとりに欠けている…って事だろう。

「元気になったらしたい事リスト」に書き加える項目がが毎日少しずつ増えている。今しばらくはゲームなどしつつ、時期が過ぎるのを待ちませう……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年03月24日(土) 春の雨

関西地方は雨の土曜日。

今日は夫が勧めてくれたので1日中パジャマで過ごした。お掃除云々の家事は夫にお任せ。私は食事の支度のみ担当……と言っても、私自身は悪阻のせいで偏食魔人になっているので、食事の支度は夫の分だけ。1人分なら用意も楽勝。よく「料理を作るなら1人分も2人分も一緒よ」って言うけれど、あれは相手に気を使わせないための方便だと思う。1人分の食事の支度と2人分とでは、かかる負荷は随分違う。

炬燵でゲームをしたり、PCで遊んでみたり。1日のんびり過ごさせてもらった。

春の雨は暖かさを運んでくると言うけれど今日は1日暖かかった。洗濯物が乾かないので、雨降りって好きぢゃないのだけれど「もうすぐ春が来るんだなぁ」と感じさせてくれる今時分の雨だけは特別に好きだ。春が来たからって何が変わるものではないのだけれど、なんとなく嬉しい気分になってしまう。

炬燵でうつらうつらしていた時に頭に浮んだ風景が、ちょっと心に引っ掛かる。子供の頃に行ったことのある母方の祖母の田舎の家。鹿児島県の山間にある小さな村で、郵便局と雑貨屋さん以外にお店はなく、生鮮食料品は軽トラックが運んで来てくれるような……そんな村。お風呂はその当時でもめずらしい五右衛門風呂だった。あの場所は私のとって、祖母が元気だった頃の象徴なのだと思う。それにしても今頃になって思い出すなんてどうしたものだろう。

春の雨は思考をちょっと変にさせる何かを秘めているように思う。

あと1週間もすれば関西も桜が咲くようだ。この雨が恵みの雨になるのかなぁ……なんてことを思いながら、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年03月23日(金) 見知らぬ人の善意

今日、仕事帰りの通勤電車で年輩の男性が席を譲ってくれた。ひどく吃驚したけれど、実際のところ気分が悪くてギリギリだったので、ありがたくお気持ちを頂戴した。

お腹の大きな妊婦さんに席を譲る…というのは、ままある事だと思うのだけど、今はまだ妊娠初期なので私のお腹は目だっていない。しかも今日はゆったりとしたコートを着ていたので妊婦だとは到底分からなかっただろうと思う。何故、彼は私に席を譲ってくれたのだろう?「顔色が悪かったから」なんてことも考えてみたが、なんと彼は私が立っていた前の席に座っていたのではなく私が立っていた真後ろの席に座っていた人で、彼の前にも別の人が立っていたと思われる。

不意にトントンと肩を叩かれて「はて?」と思って振り向いたら「ここに座りなさい」と私を誘導してくれたのだ。おそらく彼は私の背中しか見えていなかったと思うのだが……

その男性は私にお礼を言う隙も与えずに会釈だけして去って行ってしまった。

帰宅して、じっくり考えてみたが彼が席を譲ってくれた理由はいまだに分からない。どんなに考えてみても不思議で不思議で仕方が無い。だけど見知らぬ人の善意はとても嬉しかったし、ありがたかった。お腹の子が無事に生まれたら、いつか今日の出来事を話して聞かせたいと思う。母がその時、どんなに嬉しく思ったかを。そして人は時に、見知らぬ人の善意に助けられたりするのだということを。

こうやって日記に書いてみた今も不思議で仕方がないのだけれど、席を譲ってくれた年輩の男性に感謝しつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年03月20日(火) 妊娠生活の覚書

本日は妊娠生活の覚書。身体の変調記録など。

妊娠直後は暢気なもので「世の中はものすごく悪阻の軽い人がいる…って聞くけれど私もそういうタイプなのかも」などと気楽に構えていたのだけれど、今ではすっかり私も御多分に漏れず悪阻に悩まされている。いままでも胃腸を悪くして「ご飯が食べられない」なんてことはあったけれど、これだけ長期に渡るのは初めての体験。

しかも私は偏食が全くないので「○○は、どうしても食べられない」なんてことは無かったのだけど、悪阻期間に突入してからは「どうしても食べられない物」がドドンと増えた。脂っこい食べ物も、甘い物も欲しくない。頑張って食べてみようかと思って口の前までお箸を運んでみて「無理…」なんてことは、産まれて初めての経験と言っても過言ではない。いままで自分の身近に摂食障害の人がいなかったので「食べるとの障害」について考えたことが無かったのだが「摂食障害の人って大変だなぁ…」と真剣に思った。もっとも、悪阻と病気を比べることは出来ないのだけど。「食べたくても食べられない」「自分の食を自分で調節できない」ってのは想像以上に大変だった。

悪阻と共に襲ってきたのが「眠りが浅くなる」という症状。妊娠のせいで眠りが浅くなる…っことは多々あるらしい。「悪阻&眠りが浅い」のダブルパンチで、どうしても眠れない夜は夫に背を向けて、1人で陰気に任天堂DS『おいでよ どうぶつの森』を陰気にプレイしたりしてやり過ごしている。

うんざりとしか言いようが無いのだけれど「じっと我慢する」以外に方法はないので、お腹の子に「母はそろそろ悪阻にも飽きてきたので、この辺で打ち止めにしておいてね」と語りかけてみたりしつつ時期が過ぎるのを待ちわびている。

そんなこんなで普段の7割程度しか活動出来ないでいるのだけれど、これもまた必要な経緯なのかも知れないなぁ……とは思う。いつも通りの体調だったら、ついつい調子に乗って活動してしまうだろうから。もしかしたら悪阻は妊娠を継続させるために、母体にかかる負担を抑制するためにあるのかも…と思ったりして。

きっと過ぎてしまえば「なんてことない」のだろうと思う。「お母さん」と呼ばれる女達は、みな同じ道を通っているのだもの。ぼちぼち進んでいくしかないなぁ……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年03月17日(土) お祝いを戴く

年下の友人から妊娠のお祝いです…と贈り物を戴いた。

妊娠してお祝いを戴くのは彼女が1番乗り。彼女自身、お祝いを贈るには早いかも…と思っていたようなのだけど「気が逸って、もう贈り物を買ってしまったのです」なんて可愛いぢゃないか。その気持ちに胸がキュルルンとしてしまった。

届いた贈り物は私には想像のつかない代物だった。てっきり新生児の使う小物か何かかと思っていたのだけれど、なんと「お腹の赤ちゃんの心音を聞く聴診器」だった。しかも聴診器の耳をあてて聞く部分は2つに分かれていて2人が同時に心音を聞ける…という優れ物。そんなグッズが売られているなんて、ちっとも知らなかった。今時は色々なものがあるのだなぁ……と、つくづく感心。

いまのところ赤ちゃん用品を買いに行くほど元気がなくて、日々の仕事と家事で手一杯な感じなので、今回戴いた贈り物は私が初めて手にした赤ちゃん関係のグッズだった。ちょっと感激。聴診器はお腹の子が7ヶ月くらいから使える……とのこと。まだ先のことだけど今から楽しみで仕方が無い。

周囲の人からお祝いしてもらえるって嬉しいことだなぁ……とシミジミ思った。今日は義母から電話があり、甥っ子が使ったベビーバスだの産着だのといった赤ちゃん用品を譲ってくれるとのこと。ありがたく使わせていただこうと思っている。

出産はまだまだ先のことだけど、そうやって少しずつ子供の物が増えていくのは嬉しいことだ。悪阻でヨロヨロ気味だけど、おかげで元気が出てきたなぁ……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年03月16日(金) 選択肢の1つなのだけど。

昨日、職場で隣のグループの正社員さんが退職された。

40代の既婚男性。お子さんは中学生で家のローンを抱えている人だっただけに、まさか辞めてしまうとは思ってもおらず、突然の退職にショックを受けてしまった。

しかし彼が辞める理由はなんとなく分からなくもない。正直なところ「よく、あの状況で頑張れるなぁ…」と思っていた。明るく弱音を吐かないタイプのムードメーカーで、何かと厳しい状況のときも元気に笑っているような人だったが、あれは本当に元気だったのではなくて、元気を装っていたのだろう。

人生でお金が必要(であろう)と思われる時期に仕事を辞めてしまうなんて、よくよくのことだろうと思う。だけど身体や心を壊してしまうの前に決断するのも、正しい選択のようにも思う。命を削ってまでしなければならない仕事なんて、そうそうありはしないだろう。特殊な仕事なのだし、会社が変わったところで食いっぱぐれる事もないだろうし。

……などと、誰に言い聞かせるでなく自分の中であれこれ考えてみるものの「なんだかなぁ」という思いが拭い切れない。彼の前途が明るいものでありますようにと祈りつつ、今日の日記はこけにてオシマイ。


2007年03月15日(木) マンションの風景

通勤電車の中から、ぼんやり市内を眺めていると新築マンションがやたらと目につく。日本人の人口が増えたとは思えないのだけれど、短期間に高層マンションが建っていく様子はなかなか壮観なものだ。「建った」と言うよりも、むしろ「生えた」という印象。

私はマンションに住んだことが無いのだけれど、朝の電車の窓から見えるマンションの風景ってのは、けっこう好きだ。天気の良い日には、どの部屋のバルコニーにも洗濯物が揺れていたりすると、なんだか胸がキュウッっとするのだ。「たくさんの人が住んでいるであろう生活感」が好きなのだと思う。

だけど最近のマンションは高層、低層に係わらずバルコニーの高い位置に洗濯物を干せないところが多いようだ。友人が暮らすマンションがそうだたのだけど、バルコニー手摺りの低い位置に洗濯物干しが付いていて、外から洗濯物が見えないようになっている。プライバシーの問題や、外から見た時の景観の問題などから、そういう仕組みになっているのだとは思うのだけど、ちょっと寂しいような気がしてならない。手摺りの下だと日陰になってしまうし、風通しも悪いんじゃないかなぁ……なんてのは、大きなお世話。

お洒落な建物も良いけれど、それ以上に生活感のある建物が好きだ。だって建物は人が住んだり、仕事をしたりする場所なのだもの。建物のために人がいるのではなく、人が気持ちよく生きて行くために建物があると思うのだ。

マンションのバルコニーに洗濯物が見えた方が好き…なんてのは、まったくもっと個人的な嗜好なのであって、そんなのどうでも良い話なのだけど気になってしまう今日この頃。ちょっと古めのマンションを見るとホッっとしてしまう。こういうのも流行りがあるだろうから、仕方ないのだろうなぁ…なんて思いつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年03月14日(水) 物々交換

友人が北海道のじゃがいもをドッサリ送ってくれた。

「シンプルに蒸してバターで食べると美味しいよ」とのこと。ここのところ悪阻のせいで食欲がめっきり無くなっているのだけれど、俄然元気が出てきた。そんな訳で今夜のメニューは、じゃがいもの蒸したのと、じゃがいものポタージュスープ。菜花のお浸し。ミンチカツなど。昨日は鯵をカレー風味にソテーしたのだけれど、油の匂いに参ってしまったので夫には悪いけれど、ミンチカツはスーパーのお惣菜を買ってきた。

じゃがいもの蒸したのは食べる寸前に作る事にして、いそいそとポタージュスープなどを作ってみた。近くの八百屋で買うじゃがいもで作るポタージュスープも悪くないけど、段違いの美味しさに吃驚。素材が違うと、ここまで味が変わってくるのだなぁ。

バタバタと家事をこなしつつ、お隣へお裾分けを持っていくことを忘れていたのに気が付いた。ビニール袋にじゃがいもを詰めてお隣さんちへ。「うわぁ。助かります」と、お隣さん。そして「ところで、玉葱を貰ってくれませんか?」と。

お隣さんにじゃがいもをお裾分けに行って、玉葱を貰ってきてしまった。麗しい物々交換。物々交換って、ちょっと嬉しい。戴き物の野菜や果物って、そこのお家の田舎から送られたものだったりするから、お店で買うのより美味しいし。こういうご近所付き合いって、ありがたい。

明日はじゃがいものグラタンを作る予定。しばらく、じゃがいもを堪能できるなぁ……とて、ほくほくしながら今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年03月13日(火) お肉のためなら…

v20代の頃に観た三谷幸喜の『笑いの大学』ってお芝居の中に「お肉のためなら死ねる」という台詞があるのだけれど、ここ数日の私はまさにそんな感じ。お肉のことばかりを考えている。

悪阻がはじまってから脂っこい食べ物が受け付けなくてアッサリした物ばかり食べている。もともと、お肉よりも魚が好きで、食卓に並ぶのも野菜や魚が多目なので辛いという意識は無いのだけれど、やはり油分が足りなくなってきたのか「お肉が食べたい」という欲求が強くなってきている。お肉と言っても色々あるけれど、今食べたいのは「いかにも牛肉」って感じの厚く切ったステーキ。ステーキを食べたいと思うなんて、滅多にないことなので自分でも吃驚している。

……とは言うものの、今のところはステーキなどとても食べられる状態ではなく、3度の食事を摂ること自体が一大事業。こんなに長い期間「ご飯が美味しくない」のは初めての経験。食べられないからこそ欲求ばかりが募っていくらしく「お肉食べたい」とか「ミスタードーナツのフレンチクルーラーが食べたい」とか、食べたいものが次々と頭の中を駆け巡る。夫からは「お腹壊した子供みたいやな」と笑われる始末。

「封筒に『お肉用』って書いてお金をよけといたら? 悪阻が終わったらそれで美味しいお肉を買う…って思えばモチベーションが上がるでしょ?」と夫が提案してくれた。早速、次のお給料日にでも実行しようと思っている。

悪阻のせいでグッタリしている日もあるのだけれど、それでもどうにかこうにか出勤出来ているし、気持ちだけは元気一杯。早いところピークが過ぎて、ステーキが食べられるようになるといいなぁ……なんて思いつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年03月11日(日) お客様を迎える

今日は久しぶりにお客様を迎えた。

夫の大学時代の後輩が2人ばかり。私が悪阻の真っ最中なので延期しようか…という話もあったのだけど、そんなことを言っていたらいつ会えるやら分からないので予定通り来ていただくことに。あれこれと料理を並べるほどの元気はないので、簡単に鍋料理など。付き出しに蟹と胡瓜の酢の物を。キリッと冷やした白ワインとソフトドリンクを少々。もちろん私はウーロン茶。

夫の友人や親戚と会うのって結構好きだったりする。知らない世界にいる人の話を聞くのは面白いものだ。ちょっとだけ世界が広がったような気がする。今日は夫の後輩ということだったので、年齢的には私と同じだったこともあってか「夫の後輩」というよりも、「最近、親しくなった友人」というノリで話が盛り上がった。鍋を突付いたり、お土産で戴いたケーキを食べたりして楽しい時間を過ごした。

人の声で賑やかな家って良いなぁ……と思う。結婚する時に「人の集まる家にしたい」と思ったものだけど、今日のように遊びに来てくれる人がいるのは本当に嬉しい。友人関係を継続させるって年齢を重ねるにつれて難しくなるように思う。気持ちはあっても、仕事や家庭の雑事に追われて、そこまで手がまわらないと言うか。だこらこそ、お付き合いが続いている人は大切にしたいなぁ……と思う。

そんなこんなで、ちょっと草臥れたけど楽しい1日だった。今夜は早めに休んで、明日からまた頑張って働かねばなぁ……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年03月09日(金) 乙女な母・元気一杯

私の妊娠が分かってから乙女な母が異様に元気だ。

乙女な母は非常に依存心の高い女性で、少し足が不自由で外出には杖が必要だから……ということも手伝って、何かにつけて私に頼りきりの生活をしていた。私が家を出てからは甘えてくることも減ったけれど、テレビドラマやなんかで結婚した娘が実家に戻ってきて「やっぱり実家はいいわぁ」なんて言う、もてなしをしてくれる人ではなく、むしろ私の方がちらし寿司を作ったり、お赤飯を炊いたりしたら実家に届けてみたりするほどに、乙女な母は「娘に甘える母」を満喫していた。

何かにつけて「体調が悪い」だの「足が痛い」だのと愚痴の多い人だったが、私の妊娠が分かってから、びっくりするほど元気になってしまった。「今までの母は、なんだったの?」と思うほどに。最近、ひょろひょろと杖をつきながら「白蓮に差し入れ」とて何某かの食べ物を持って姿を見せることがある。今夜は夫が夜勤なので1人で炬燵でボーッとしていたら、午後9時過ぎに現れて、30分ほど世間話をして帰って行った。今までを思えば考えられないことだ。

乙女な母は「おばあちゃんになる」ってことが嬉しくて堪らないらしい。もともと子供至上主義の人で「女の子は、ちょっとだけお勤めしたら、いい人と結婚して子供を産むのが最高の幸せ」という考えの持ち主なのに、1人娘ときたら、乙女な母の意に沿わぬ事ばかりしていたものだから、ずっとヤキモキしていたようだ。

そんな乙女な母を見て夫は「子はカスガイと言うけれど、うちの場合は孫はカスガイだな」と言う。乙女な母を喜ばせるために結婚した訳でも、身籠った訳でもないのだけれど、乙女な母の浮かれっぷりを見ていると「良かったなぁ」と思ったりする。

乙女な母は困ったところのある人だけど、たぶん、今の彼女の姿は彼女の本質なのだろうなぁ……と思う。亡父のような奔放な人ではなく、穏かな生き方をする男性と一緒になっていたら「いい妻・いい母」として、ゆっくり暮らしただろうし、もっと早い時期に「いいおばあちゃん」を満喫していたのだろう。人はなかなか自分の思うように生きられないものだなぁ……と思わずにはいられない。

そんなこんなで、乙女な母の元気っぷりに、目を白黒させる今日この頃。孫の顔を見ないうちにこれだけ元気なのだから、孫の顔を見たらどうなるのだろう……なんて楽しい想像をしつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年03月08日(木) 小さなサプライズ

遠くの友人か封書が届いていた。

お誕生日でもなければ季節イベント(暑中見舞いとかクリスマスとか)でもないのに封書が届くなんて滅多にないので、はてさて・ふむ〜ん…と封を開けてみたらポストカードが1枚。『白木蓮の咲くころ』というタイトルのイラストカード。ちょっと……かなり嬉しかった。

昨日、タクシーで白い木蓮の咲いている道を通った時に「この道をゆっくりと歩きたいなぁ」と思った矢先の出来事。友人は私がこの白い木蓮が大好きなのを知っているので単なる偶然と言ってしまえばそうなのだけど、私にとっては小さなサプライズだった。

1通の封書のおかげで少し元気になった気がした。ちなみにカードには、これといった文章は書いていなかったのだけど、それでも手書きの文字にはメールでは伝わらない物を伝える力があるように思う。

そう言えば、ここ最近は誰かに何かをしてもらうばかりで自分から何かをすることが少なくなったようだ。ちょっと恥ずかしい。

そんなこんなで1通の封書のおかげで気持ちの良い1日になった。これを励みに明日もまた頑張ろう……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年03月07日(水) 母子手帳をもらう

今日は産婦人科の検診の日。遅刻して午後から出勤するつもりだったのだけど、ここ2日ほど仕事がまったりモードだったので有休を使って1日休み。

出産出来る産婦人科が少なくなっているという今日この頃。私の通っている病院も出産制限があり9月以前の出産は受け付けられないとのこと。里帰りして出産を…と考えている妊婦さんには酷な話だ。私の住んでいる市で出産可能な病院は吃驚するほど少ない。ましてや、緊急時の手術が可能な医療施設がある病院となると、もっと少ないと言うのに。

お腹の子は順調に育っているとのこと。

ちょいちょいと検査を済ませて、素っ気なく病院を後にした。あまりにも、素っ気ないので少し拍子抜け。「順調だから」ってのは分かっているし嬉しいことなのだけど、なんと言ったら良いのだろう。今まで自分自身や家族が大きな病院でお世話になる時は、たいてい「ちょっと厄介」だったりしたから、頭の中で「病院=何かと面倒」と言う図式が刷り込まれているのだと思う。妊娠は病気でもなんでもないし、むしろ喜ばしいことなのだという当たり前のことを、改めて実感した次第。

病院帰りに市役所によって母子手帳を貰ってきた。副読本が、どっさりあって少々辟易。本を読むのは大好きだけど「知識ばかっかり詰め込んだってなぁ」と思う部分もあるのだ。出産も子育ても「なるようになるさ」と、ゆる〜く取り組みたい。なんて今は暢気にしているけれど、それこそれ実際にやってみないと分からない。

帰りのタクシーで道の両脇に白い木蓮が並んでいる通りを走った。ささやかな幸せを満喫。今年は急に暖かくなったりしたもものだから、せっかく咲いた花がもう散りかけている。白い木蓮の花が散ってしまうと春本番。数週間後には桜なんだなぁ……なんて事を思った。明日から、また出勤。いまひとつシャキッっとしないけれど張り切って参りましょうかね……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年03月06日(火) 場所を空ける

暖かくなって体調が安定してきたら「これをしたい」と思っていることが沢山ある。

本当なら、今直ぐにでも動き出したいところなのだけど、悪阻だのなんだのと体調が不安定なので周囲から「止まったら死ぬ女」と言われる私も、流石に止まりっぱなし。しかしながら今の不調は先の見える期間限定のことなので復調する日を楽しみに、今のところはもっぱら脳内計画を展開するばかり。

私の頭にある「やりたいことリスト」の中の筆頭は、大掛かりな生理整頓。産まれてくる赤ん坊のために、今から「場所」を空けておこうかと。家の中の生活雑貨しかり、自分自身の生活しかり。家族が増えたら荷物も増えるだろうし、生活パターンが一変するだろう事は目に見えているので、余白とか余力を作っておきたいのだ。

荷物の片付けはもう少し元気になったら手を付けるとして、手近な事からボチボチと片付けはじめている。たとえば毎日使っているPCの整理など。この日記と読書のHPは続けていくつもりでいるけれど、余力で遊んでいたようなことなどは切り捨てていこうと思っている。仕事をしなくなったら携帯電話も今ほど使わないだろうから、夫の携帯電話との家族割を含めて、通信費等も見直したいところ。

今まで暢気に使ってきた時間やお金や体力を、これからは赤ん坊に費やしたいと思うので、自分の周囲を見渡して本当に大切なものだけを残して、あとは片付けてしまうつもり。

「子供のために我慢する」とか、そういう感覚は少しもなくて、自分を見直す良い機会だなぁ……と思っている。自分の周りを見渡してみれば不必要なものは案外多い。そして切り捨てる物が多い分だけ「残したい」と思えるものは、私にとってものすごく大切なものだってこと。これは、けっこう楽しい作業だ。

……と、こんな感じで意気込みだけは一人前だが夫は夜勤でいないことだし、今日はもうベッドに入ろうかと思っている。妊娠してから眠りが浅くて熟睡出来ないのだけど、ベッドで横になっているだけでも違うものなぁ。明日は朝から検診へ行く。お腹の子の成長が楽しみだなぁ……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年03月05日(月) ひょいひょいと

今日から夫は夜勤週間。

夫が夜勤の時は前日の晩に翌日の食事を作って冷蔵庫に置く…というサイクルで夕食がまわっていく。「作り置き」ってのはイマイチ抵抗があるのだけれど、私が帰宅してから作っていたのでは間に合わないし、残業などがあると一緒に食事を取れないので、どうしても前日に作っておくしか方法が無いのだ。

今日は夕方から悪阻が酷く帰宅した時にはフラフラだった。夫は「明日はお惣菜を買うことにしよう」と言ってくれのだけど、朝のうちに鯛のアラを解凍していたので、どうにも逃げようが無かった。今日ほど「作り置き」のサイクルを恨めしく思ったことはない。気分の悪い時に食事の支度をするのはキツイのだけど、せっかかくの鯛を無駄にする訳にもいかず、鯛のアラ煮と潮汁、ほうれん草のお浸しを作った。

出産経験者の話を聞いていると、どうやら私の悪阻は軽いらしい。実際、寝込むほどでも無ければ「まったく食事を受け付けない」ってほどでもない。仕事だって、どうにかこなしている。しかしながら「楽ちんプー」と言う訳でもない。「悪阻があるってことは、お腹の中で子供はちゃんと育ってる証拠なんだなぁ」と日々自分に言い聞かせて気を紛らわせている。

世の中のお母さん達がみんな偉く思えてしまう今日この頃。

自動車の教習所に通っていた時、自動車を運転する人がみんな偉く思えたのと少し似ているかも知れない。通り過ぎてしまえば「たいしたことないよ」と言えるような事でも、渦中にいる時は先輩達を見上げるばかりだ。『女ほど めでたきものは又もなし 釈迦や達磨をひょいひょいと産む』なんて戯れ歌があるけれど、本当にスゴイとしみじみ思う。私も「ひょいひょい」といきたいものだ。

明日は今日より快適に過ごせて、鯛のアラ煮を美味しく食べられると良いのになぁ……と思いつつ今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年03月04日(日) 妊娠と仕事

妊娠したので夏頃には仕事を辞める予定でいる。

派遣社員には産休だの育児休暇だのという制度が無いので、妊娠したら当然ながら仕事は辞めざるを得ない。「今まで働き続けてきたのに勿体無いなぁ」と思う部分もあるけれど、もしも正社員として雇用されていたとしても、子育てをしながら今の仕事は続けられないだろうと思う。精神的にも身体的にも、子育てをしながら今の仕事を続ける自信なんて、どこを探しても見つからないのだから。

卒業してから十数年働いてきたのだけれど、今の職種についてからは通算8年。「自分のやりたい仕事に就きたかったんです」なんて明るい理由で転職した訳ではなく「事務職よりも金銭的に恵まれていたから」という理由だけで選んだ職種で8年もご飯を食べるとは思ってもみなかった。長い目で見ると派遣社員ってのは正社員に較べて、色々と不利な面が多いのだけど、1円でもお金が欲しいと思っていた時期を乗り切れたのは、今の仕事のおかげで。ガッツリ働いていた時は、20代でけっこうな報酬を得ていたのだ。正直、転職していなければ水商売に手を出していたと思う。それくらい当時は大変だった。

そんな事情から手を染めた仕事なので「働くのはお金を得るため」と言う割り切りがあったはずなのに、いざ仕事を辞めてしまうとなると「残念だなぁ」とか「寂しいなぁ」という気持ちで一杯になってしまう。

一応、技術職なので「手に職がある人はいいねぇ。子育てが落ち着いたら復帰出来るし」と言われるが、現実問題として考えるだに1度手放したらもう2度とは戻れないだろうと思う。それくらい技術の進歩は早い。実際に、出産して仕事から離れた同業者達は口を揃えて「もう戻るのは無理」と言っている。

仕事を手放してしまうことに「惜しい」と思う気持ちが無いと言えば嘘になってしまうけれど、本当にお金や仕事が必要になったらその時はまた何かがまわってくるだろうと思っているので、しばらくは子育てに専念したいと思う。出産後、早い時期なら赤ん坊を保育所に預けて職場復帰も可能だろうけど、金銭的な事情でも無い限り、子供と一緒にいられる短い時期に仕事をするのは勿体無いような気がするのだ。

専業主婦生活なんて経験が無いだけに想像もつかないのだけど、この夏以降は家事と子育てを自分の仕事にしていくつもり。家にいるのが向かなくて、赤ん坊を保育所に預けて社会に戻ってしまう……なんて可能性も否定出来ないけれど、専業主婦って私には案外向いているんじゃないかな…と漠然と思っている。

そんな訳で夏には生活が一変する。私にとっては結婚よりもずっと大きな変化かも知れない。どんな風に生活していくのか楽しみだなぁ……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年03月03日(土) 風邪回復

ようやく風邪が完治した……なんて書いてしまうと、たった一行で終了してしまうが、今回の風邪はいつもより少し大変だった。。

先週は妊娠が分かって周囲から「妊娠おめでとう。大切な時期だから無理しないでね」と祝ってもらったのに、いきなりの風邪。しかも高熱。流石にちょっぴり凹んでしまった。昨年は秋から3度目の風邪ってことで夫に申し訳ない…と言う思いもあったし、何よりもお腹の子に申し訳ない気持ちで一杯だった。母体が風邪をひいても影響はないらしい…とは分かっていても「やっぱり居心地悪いだろうなぁ」と思うだに「どうして、もっと慎重になれなかったんだろう」と後悔しきり。

しかしながら凹んでいても風邪は治らないので、お腹の子には「残念だけどお母さんは、常に居心地の良い環境を提供してあげられない。頑張って早く直すから、あなたもしっかりお母さんにしがみついていなさい」と言い聞かして、自力で治すことに。病院へ行けば胎児に影響のない薬を出してくれるとのことだけど抵抗力の落ちている時期にこれ以上余病を貰いたくなかったのだ。

修行のようにスポーツドリンクを飲み、いつも以上にガッツリ食事。ここのところ悪阻で食事が苦痛だったのに、風邪をひいている間は悪阻が収まっていたのが不思議である。「治したい」一心だったからか、お腹の子の後押しなのか、それとも単純に風邪の症状が悪阻に勝っていたからか。たぶん風邪の症状が勝っていただけだとは思うのだけど、ちょっとラッキーだった。スポーツドリンクをがぶ飲みしても熱に水分を奪われてしまうせいか、汗もかかなければ、トイレにも行かない状態が続いて参ってしまったが、努力が実を結びなんとか回復。思っていたよりも早く治ってホッっとした。

妊娠生活のスタートからいきなり躓いてしまったけれど、その分「妊娠中は無理しちゃいけないんだ」って事を身に染みて感じた。以後気をつけようと思う。風邪の間は悪阻が収まっていたので「もしかして、これを期に悪阻卒業しちゃったりして?」とお気楽に考えていたら、風邪が治ったとたんに悪阻も復活。そうそう都合の良い話は無いらしい。

今回もまた夫には迷惑をかけてしまった訳だけど、嫌な顔せず引き受けてくれたので本当に助かった。家族がダウンすると元気な人がいつもより頑張らなくちゃいけない…ってことは私自身、うんざりするほど味わっているので、申し訳ないやら、ありがたいやら。夫には本当に感謝している。

風邪が治って外に出たら白い木蓮の花が1つ2つ咲いていた。先週、東京の友人が「木蓮の花が咲いたよ」と教えてくれたけれど、私の住んでいる場所はまだ咲いていなかったのだ。ちょっと嬉しかった。来年の今頃は赤ん坊を抱いて、あの白い花を見上げるのだなぁ……と思うと感慨深いものがある。そんなこんなで風邪の顛末を書いてみたところで、今日の日記はこれにてオシマイ。


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