2006年11月30日(木) |
浜松で働く方からのメール |
浜松で働く友人からメールをもらいました。大岡敏孝さんの「やわらか政治日記」11月29日の分を読んでおいたほうがいいよ、とのアドバイスを受けました。早速、ブログを開いてみました。
県政テーマである「空港」の現地に調査にいかれたとのこと。「私も(8年前)は反対でした・・今となっては止められませんね。・・むしろ「有効活用」と「完成後の赤字補填をやめること」を中心に政策を考えるべき」。
「反対派のためにかなりの税金が使われているようで。・・ここまでくると「税金のムダ使いだ!」と騒いでいる人の行動のほうが「税金のムダ使い」になってしまっています」。
「この手の公共事業の収用手続きを見直さなければなりませんね。もちろんその前に議会の機能の見直し、つまり本当に県民の総意を反映できるのか、県民に代わって議論できているのかということを見直すことが前提ですが」。
前提の議論についても述べられているので、空港問題をどう考えるべきかについての基本的な視点はきちんと抑えられてのご意見かと思います。「明渡し請求」が近づく中で、私もいろんなご意見を伺います。
大体は3つのパターンに分けられます。一つは、大岡さんの意見、もう一つは、断固最後まで闘え、そして、ここまで来たら作られることは仕方ないが赤字の責任を具体的に誰が取るのか、それだけは条例かなんかで決めてくれ。
一度、決まったら止まらないのが公共事業、しかし、宍道湖・中海干拓のように、住民の粘り強い活動と社会情勢の変化の中で中断した公共事業もあります。その意味で事後評価制度と責任の所在を明確化する規定が必要です。
「官僚の責任は匿名性によって」責任を問われることはありません。ある方は、作られる以上、賛成・反対の歴史を石碑として建てるべきだ、後世の人が判断する材料を提供すべきだ、と意見を述べました。
是非とも何かの機会に対話をさせていただく機会をと考えます。すべての歴史が異議申し立てを押しつぶしての既成事実の積み上げであり、それが覆えされる時に歴史が変わること、このことについての議論をしたいと思います。 そして、
2006年11月29日(水) |
教育再生会議の緊急提言 |
安倍首相直属の教育再生会議は、いじめに関する緊急提言をまとめました。各新聞社のほとんどが夕刊の一面トップです。
読売新聞―いじめた生徒 毅然と指導 再生会議緊急提言 加担教員は処分 毎日新聞ーいじめ見ぬふり許さず 放置教員を懲戒処分 加害者に毅然と対応 教育会議が緊急提言 静岡新聞ーいじめ対策 加害生徒に「社会奉仕」 教育再生会議8項目緊急提言 放置教員は懲戒処分 中日新聞―いじめ対策で緊急提言 加害の子ども社会奉仕 加担・放置の教員 懲戒 教育再生会議 日経新聞―加害児童に「毅然と対応」 教育再生会議 いじめ対策提言(トップ記事下段) 朝日新聞―いじめ記事はなく、1面トップは、教育訓練給付金のニュース
今回の提言をどう受けとめるべきでしょうか。第1印象は、義務教育の中に「犯罪捜査」体制を持ち込んだ、です。いじめられる側にすれば当然の提言として評価され、教育全体としては、ここまでやる前に他の手段はないのか、になります。
児童虐待、DVなど家族や夫婦関係にも人権という観点から「法の介入」する時代ですから、この提言は、義務教育の中にこうした流れが生まれる事は一つの流れとも言えます。しかし、それにしても、です。
大人社会の人間関係について言えば、犯罪の取り締まりは警察・司法、あるいは救済機関の設置とかの対応になりますが、どのような基準で「隔離指導」、教員の懲戒が行なわれていくのか。大人社会の加害者、加担者はどう裁かれるのか。
子ども社会、学校社会に起きているいじめ、大人社会との比較においても論じて見る必要もあります。大人社会でもいじめが頻繁に起っています。自殺者も出ています。社会全体の「かたち」の崩壊にどう向かうのか、考えさせられます。
2006年11月28日(火) |
環境省、オオタカ営巣林・営巣木伐採の一時ストップ要請 |
昨日のオオタカ調査会の環境省交渉、自然保護協会訪問活動の結果、先週から始まったオオタカ営巣林・営巣木伐採が一時ストップしています。オオタカ調査会の環境省への質問状に対する回答を静岡県に求めている為です。
空港部整備室によると、昨日の夕方、環境省から住民団体からの質問に答えるための資料提供と、当面、営巣林・営巣木に関わる工事の中止を要請されたとのこと、近々、資料を用意して直接に環境省に説明に出かけるとの事です。
住民グループによれば、現地では、地権者はじめ数名の住民が現地に集まり監視活動に入っていたとの事で、今日は混乱も起らず、今後の空港部の伐採の根拠になる資料の準備と環境省の対応にかかっているということのようです。
問題は、オオタカの誘導が行なわれないままに、今年度営巣していた営巣木を伐採するということがオオタカの保護指針上許されることであるのかどうか、伐採がオオタカ保護連絡調整会議で承認されたと言う事実関係の確認になります。
ひとまず、心配された事態は回避されていますが、今後も監視活動が必要になります。地道な住民グループの活動の成果に拍手です。ただ、長期戦にもなり、どのような形で世論喚起できるのか、難題です。
2006年11月27日(月) |
県議会商工労働委員会で東部地区企業を視察 |
商工労働委員会の県内視察、沼津市の(株)アルファと(株)丸富製紙を訪問させてもらいました。朝、来年の技能オリンピック会場視察が先にあったのですが、新幹線に遅刻し、アルファさんにはJR原駅からタクシーで駆けつけました。
アルファー社長の片岡宏巳さんは、05年「第1回ものづくり日本大賞」で内閣総理大臣賞・現代の名工を受賞された方です。独自技術を開発しながらも日本では相手にされず、アメリカに売りこみに行き成功するサクセスストーリーは圧巻でした。
会社は、コンピュータなどに塔載する冷却用放熱器「ヒートシンク」を主力に活躍しており、片岡さんは、量産につながる「マイクロフォージング」(超微細塑性加工技術)の確立に成功しました。 自分の企業哲学は、武者小路実篤氏の「新しい村」の理想社会、彼らは失敗した理由は生きる技がなかったから、また既に創られた市場でシェアを奪い合っても、結局、中国・アジアに越される、ならば独自の市場を「新しい技」でつくること。
確かにその「金型作り」と「鍛造によるO,2ミリのフィン」の製造工程は、スゴイそのもの。人間は総合的活動をした時にひかる、会社はスキルの総和でなく人格の総和、図書館には技術でなく文化・芸術関係書を置いている、とのことです。
午後は、牛乳パックからトイレットペーパーを作っている環境企業の丸富さん。20年ほど前に丹那の低音殺菌牛乳を広めている頃に訪問しました。事務所は昔ながらの木造、リサイクル会社ということであえて現状を保持しているとの事です。
その頃より、はるかに進化、製紙メーカーで日本初のISO14001を取得、この富士根工場では、牛乳パックからのポリエチレンは燃料にして熱回収、ペーパースラッジは、燃やして製鉄メーカーの補熱剤に、その工程はまさにゼロエミッション。
新産業と環境産業、その先端で活躍する企業・家達の努力するその姿勢は、政治活動にも十分に通用するものであり、とても刺激を受けました。話を聞きながら、演説の草稿が浮かんできたりしてしまいました。成果に出来るかどうか?
2006年11月26日(日) |
読みたくなる本―各新聞社書評欄 |
毎週日曜日の各新聞社の書評欄は、評者を選択する新聞社の政治姿勢もそこに現れてきますが、それでも各界を網羅していて、見出しだけでも眺めていて楽しいものです。そして、書評で読んだ気になってしまいますので、要注意です。
日経新聞ー『国家を騙した科学者」 韓国のES細胞を事件を検証 毎日新聞ー『路上の国柄』 路上観察で知る日本の官僚的秩序 読売新聞ー『官のシステム』『会議の政治学』 官のしくみをさぐる 中日新聞―『星野道夫 永遠のまなざし』 ヒグマが襲った本当の理由 朝日新聞ー『アルジャジーラとメディアの壁』 アラブで育つジャーナリズム 静岡新聞ー『海からの贈りもの』 孤独と向き合う時間 産経新聞ー『小津安二郎文壇交遊録』 敬愛し学んだ「後味」の良さ
と言う具合に各新聞社の中から一冊を選んで見るとこうなりました。ただ、今週で一冊だけ読んで見たくない本があります。『イラク自衛隊の真実』(扶桑社)です。「誰も書かなかったイラク自衛隊の真実」と評したのは岡崎久彦氏です。
岡崎氏のテレビ界での様々なコメントにいつも「エー!」と唸ってしまいますが、この方は意外にテレビ登場が多いのです。それでも敬意を表して、立ち読みはしてみなければと考えています。
2006年11月25日(土) |
空港反対全国集会開催される |
白保、成田、羽田、関西、福岡など全国で空港反対運動をすすめている住民団体と代執行を目前にした静岡空港反対の住民団体の第6回全国交流集会が150名の参加者の下、労政会館で開催されました。
進行は、主催者挨拶、来賓、取り消し訴訟弁護団、各地住民団体、本来地権者、方針提起、決議文採択という流れでした。いつもの事ながら本来地権者の方々の発言は機智に富んでいて、聞いている人たちを感動させます。
畑、山林部分の明渡し請求日が決定される中での集会で、今後の方向性を確認することが目標として掲げられていました。住民団体としては、1、土地代金の受け取りを拒否する(県は供託と言う形をとります)。
2、裁決取り消し訴訟を起こす。3、代執行に対しては多種多様な闘いを準備する。4、09年開港阻止に向けたの新しい新しい闘いを作り出す。これら総体の具体的な方針は1月8日の県民の会総会で確認する、を承認しました。
併せて27日、28日とも言われる制限表面西側のオオタカ営巣林、営巣木の伐採に対しては現地監視活動を含めて対処することも確認されました。静岡県でははじめての代執行、民主主義の歴史の汚点の始まりです。
2006年11月24日(金) |
石川知事、代執行予算を計上 |
「障害者自立支援法を考える障害者と自治体議員の会」による県議会議長への「障害者自立支援制度における負担軽減策決議を求める陳情」活動で午前中を費やしましたので、議会運営委員会傍聴はできませんでした。
議会運営委員会では、何と静岡空港代執行費用を含む補正予算の説明が行なわれていました。代執行庁の事務局・土木部公共用地室で、文書費110万余、事務費600万余、伐採・オオタカの家撤去費1200万余の計2000万余。
企業者である空港部が崖などでの梯子など安全施設費500万余、本部設営費2000万余、旅費等役務費2000万余、警備費8000万余の1億2700万余です。代執行費用をどこまで含めるのか、この費用算出の根拠が問題ですが、資料請求しています。
午後は、これまたダブルブッキングで、実は小嶋静岡市長と県議会議員の懇談会が予定されていたことをすっかり忘れていました。確かに手帳には書きこんであるのです。ここに、空港のオオタカ問題交渉を入れてしまっていました。
20分間だけ、小嶋市長の会に参加し、すぐさま、空港部整備室とオオタカ調査会との話合いに行かざるを得ませんでした。既に営巣林、営巣木の伐採スケジュールが決まっていますが、空港予定地内の保護地域への誘導に失敗しているのです。
問題は、古巣でない、今年の二月まで営巣していたその営巣木を伐採するのは全国ではじめてのケースであることです。オオタカ調査会としては、質問状、要望書を手渡して伐採に備え、月曜日には環境省に出かけるとのことです。
交渉を終えて、議会運営委員会での予算説明を受け先の代執行費用の件を知りました。静岡市にも懇談会の様子を聞きました。諸資料を見ていると、何と今日、知事の退職金を審議する特別職の報酬審議会が開催されているではありませんか。
やはり、議員として県庁にいって目配り・気配りしてアンテナを高くしていないといけない事を痛感した1日でした。そして、このことを多くの方に伝えないといけません。それが議員の役割です。
※※障害者自立支援法負担軽減決議申入れ書
芦川清司静岡県議会議長様 2006年11月24日
障害者自立支援制度における負担軽減策決議を求める陳情
障害者自立支援法を考える障害者と自治体議員の会 世話人 渡辺正直 栗原一郎 連絡先 静岡市葵区鷹匠3-3-1 井口ビル3階
障害者自立生活センター(代表 渡辺正直) 静岡CIL連絡協議会(代表 井出一史) いこえる広場(代表 北川俊哉)
障害者の地域での自立と身体、知的、精神各障害区分ごとに提供されてきた福祉サービスの一元化を掲げた障害者自立支援法が本年4月1日一部施行、10月全面施行されました。これに伴い、福祉サービス費用の原則1割に相当する定率負担や食費や光熱水費など一定の自己負担が課せられることとなったことは周知のことがらです。 これはこれまでの支援費制度がサービス需要の増加により制度の維持が難しくなった事を理由にして、利用者負担が応能負担ではなく、応益負担とされたことによります。定率負担による利用抑制や授産施設では工賃よりも施設利用料や食費が高くなるなど地域での自立がより困難になるという弊害が生じています。 この間、健康福祉部の障害者プラン推進室、障害福祉室とも何度も話合いをしてきましたが、本県では定率負担の軽減策など県独自の激変緩和策は実現しておりません。幾つかの市町で移動支援、食費補助など軽減策を施行されましたが、現状のままでは、障害者の住む地域によって負担が異なるという地域格差が拡大していくことが懸念されています。 県議会におかれまして、障害者自立支援制度における負担軽減策に関する決議をあげていただきたく、ここに陳情するものです。
決議文(案) 障害者自立支援制度に関する負担軽減策を求める決議
障害者の地域での自立と身体、知的、精神各障害区分ごとに提供されてきた福祉サービスの一元化を掲げた障害者自立支援法が本年4月1日一部施行、10月全面施行された。これに伴い、福祉サービス費用の原則1割に相当する定率負担や食費や光熱水費など一定の自己負担が課せられることとなった。 これはこれまでの支援費制度がサービス需要の増加により制度の維持が難しくなった事を理由にして、利用者負担が応能負担ではなく、応益負担とされたことから、例えば授産施設では工賃よりも施設利用料や食費が高くなるという弊害が生じている。又、負担増による施設からの退所や利用抑制などの事態も生じ、地域での自立がより困難となってきている。 全国紙の調査によると、全都道府県と政令市などの主要市、特別区のうち4割の自治体で独自の軽減策を既に実施しているか、または導入を決定している結果が報じられている。 本県では、幾つかの市町で移動支援、食費補助など軽減策を施行されているが、定率負担の軽減策はとられていない。このままでは、障害者の住む地域によって負担が異なるという地域格差が拡大していくことが懸念される所である。 よって、本議会は、県内の障害者をあまねく自立支援できるようにするため、県として市町と協調して障害者の負担軽減に対する補助、支援措置を求めるものである。
以上、決議する。
静岡県議会
2006年11月23日(木) |
またしてもダブルブッキング |
「忙しい」と言う言葉は「心を亡ぼす」とのことですが、まさに私自身の現状を表しているようです。今日は、夕方から、「なくそう! 議員特権 つながろう!みどり・共生・平和の市民派議員」2007キャンペーンに参加です。
明日は、虹と緑・地方自治政策情報センター主催「国−地方」政策研究会でテーマは障害者自立支援法でDPI日本会議の尾上浩二さんを発題者に、また自治体自立支援法アンケートの発表もあり、どうしても参加したいと前から予定していました。
ところが、一方で、私自身、「障害者自立支援法を考える自治体議員と障害者の会」の会合を明日の10:00より、議会への激変緩和・意見書採択を要請するための会合を予定していました。東京に出かける前にその準備を片付けないといけません。
そして、緊急で13:30からの空港部整備室との制限表面区域西側県有地内のオオタカ営巣木伐採延期を求める話合いがあります。会場未定ですが、マスコミ対策も必要です。オオタカ調査会などの25日の全国集会を目前にしたアクションです。
実は、明日、私が住む城北町内会(調整地2種地区)に建設が予定されているエスラインギフの1500坪のトラックターミナル建設問題で、町内会会長ら三役の方々による小嶋市長に行政指導による「断念」を求めての申入れもあります。
心を亡ぼさないように動きたいと思います。
総務省の意向を先取りし、合併推進審議会を全国に先駆けて立ち上げ、全国都道府県知事会の中でのリーダー的役割を買って出ている石川知事ですが、今回の三島市長結果をどう見ているか、大いに興味が湧きます。
マスコミ論調は、「合併の組みによって三島市がどう変わるかが有権者に十分に説明されただろうか」(静岡新聞11月21日社説)、「「三島らしさ」の追求と東部全体の発展は両立できないのか」(毎日新聞11月22日選挙企画)になります。
私は、ある意味、小池市長が函南町や清水町との合併、20万人論を掲げていますが、本音は合併に消極的と受けとめています。小池市長が今後の合併の動きに対してどんな動きを示していくのか、関心を持たざるを得ません。
こうした中で県は「新静岡県市町村合併支援プラン」の財源策支援として1億5000万円を限度に交付金を出す事を決めました。県内で大井川町と焼津市か藤枝市と岡部町を含む2市2町合併かでも大きな争点となっています。
富士市と富士川町も合併協議会を作りました。祭の祝儀問題で辞職した吉田町の動きも気になります。今は、「平成の大合併」が何をもたらしているのか、ゆっくりと考える時ではないかと私は考えますが、いかがでしょうか。
2006年11月21日(火) |
制限表面西側のオオタカの営巣木周辺の工事はじまる |
静岡空港のオオタカの保護に関しては、オオタカ保護連絡調整会議で協議が行なわれ対策がとられてきましたが、今日から制限表面西側のオオタカの営巣木がある周辺の工事が始まりました。下草刈りを終え、明日から伐採が始まります。
この工事は、本体工事第三工区の盛り土工事(清水建設JVが3億4125万で受注)に先行して行なわれるもので、森林関係の業者が請け負うようです。工事自体、島田市側からなので、オオタカ営巣木にまでは若干の時間がかかります。
オオタカ調査会など住民グループは何らかの抗議行動を検討しているようですが、これほど早く進展するとは予測しておらず、どのような対応になるのか、現段階では把握できていません。
10月24日に開催されたオオタカ保護連絡協議会では既にこの工事を了承しているとのこと、空港現地事務所は平常通りの業務としています。反対派の土地の「明渡し」期日が確定している中で、オオタカ問題がどう進展するのか、注目です。
2006年11月20日(月) |
健康福祉部決算委員会を傍聴する |
今日はまるごと傍聴したかったのですが、結局、午後の委員会に遅れて参加でした。質問者は、小長井由雄議員、赤堀佐代子議員、谷卓宜議員そして酒井議員でした。質問と答弁を聞いているだけで勉強になりますが、一つだけ紹介します。
それは酒井議員が、『統計で見る都道府県のすがた』の資料を活用して県民一人当たりの福祉費、教育費が全国ランキングで最下位のほうに近い事例をあげて批判的質問をした問題です。
この手法は、三回の県知事選挙で、無駄な公共事業に税金を投入して、県民一人当たりの福祉・教育予算がいかに少ないか、というキャンペーンで随分と多用しました。統計はわかりやすいし、話しやすいのです。
一例をあげれば、人口10万人当たりの医療施設に従事する医師数は静岡県は全国42番目、ひどい県だ、になります。しかし、一方で一般病院100床あたりの医師数は16番目です。そうすると、医師ががただ不足でなく、ベッド数が少ないわけです。
では、病院のベッド数が多ければ医療サービスが充実してることになるのか、という問題が発生します。貧困の時代には、ある種の医療レベルを示しました。ところが、これだけ医療費が増大し、その質を問われる時代になると要注意です。
酒井議員の質問に土井技監は次のように答弁しました。「老人ホームにはいることと介護から自立した人生をおくれることを比較したら、後者に価値がある。高知県は誰もがモデルにする。しかし、公衆衛生関係者で高知県がいいと言う人は誰もいない。直接、高知県関係者に聞いたら、供給が需要を読んでいる典型的なケース。今では施策が大きな負担となっている、といっている」。
勿論、酒井議員も「医師、看護師の供給が少ないから需要が生まれない、ということもある」と反論するわけです。まさに、この問題は大きな政府、小さな政府論争の根幹でもありますが、「新しい公共性とは何か」に関わる大問題であります。
大変、面白い質疑を傍聴させてもらいました。決算委員会も今日で終わり、明日は裁決の日です。もっと傍聴しなくてはいけなかったと、大いに反省をしました。
2006年11月19日(日) |
雨の中、開催されたエコフェスタ |
瀬名環境グループが毎年開催しているエコフェスタ、冷たい雨が降る中、北高校の生徒さん達との共同での取組みでした。ゴミ問題、玄米、巴川の水質、古着市、安全な食材料、粉石けん・・・。環境に関わる身近なテーマが盛り沢山。
今日は開催されるんだろうかと、心配しながらの会場入りでしたが、結構な賑わいでした。瀬名環境グループの地道な活動、敬服です。市長に立候補宣言をしている海野とおるさんも参加されていました。お互いにエール交換。
日本の05年度の二酸化炭素排出量は、1990年レベルの8、1%増という実体です。県としては2月議会に地球温暖化防止条例を提案すべく準備中です。先日も14の関係団体との意見交換を行って来ました。プブリックコメントが実施されます。
条例内容の主なものは、事業者の温室高架ガス削減計画、自動車を保有・使用する事業所の管理計画、環境に配慮した通勤計画、ラベル・書面等による省エネルギー情報の提供、建築物の省エネなど総合的な環境性能評価というものです。
ナイロビで開催された「第12回聞こう変動枠組条約締約国会議」、「第2回京都議定書締約国会議」、2013年度以降の世界の枠組にアメリカ、中国、インドをどのように巻き込んだいくのかが課題となっています。
足元での環境貢献と、12月9日の第21回「きよしとこの夜」企画では、まぼろしの手作りハム、天然酵母サンドイッチ、リユース食器使用など、新しい試みをはじめます。こうした実験がドンドン広がることを期待したいものです。
2006年11月18日(土) |
「もーう!牛を食べても大丈夫?!」講演会 |
午前中は「教育基本法改正を考える」出前講座、午後は、「健やかな命のための生活講座」主催の青山学院大学理工学部の福岡伸一教授の「もーう!牛を食べても大丈夫?!」の講演会に参加しました。
福岡さんは、まず狂牛病という言葉がBSEという言葉に置き換えられることでこの病気の意味をわかりにくくさせている、人間が人災で牛を狂わせたのだから、この意味をしっかり確認すべきと話してくれました。
人災の第1は、哺乳類は生まれてある時期、抗体を作る酵素が作られない、それは母乳を飲むことで母乳の中の抗体が作用することで守られる仕組みがあるからであるが、これを牛乳生産優先で親子を切り離したことである。
かわりに、スクレイ病にかかった羊の肉骨粉が栄養分として与えられ、抗体作用がないままに感染した、と。人災の第2は、この骨粉は、本来、高熱高圧の下で煮沸されていたが、折りしも石油高騰で作業工程が簡易化したこと。
そのことでスクレイ病の原因物質がそのまま残った、と。そもそも哺乳類は何故、たんぱく質をとるのか、たんぱく質は消化器官でどのように吸収されるのか、という原理的説明もあり、非常にわかりやすい話でした。
そして、日本の全頭検査とアメリカの検査の違い、日本の検査の優位性など輸入が再開されている現状の問題点についても説明をしていただきました。大変、興味深く聞き入りました。これでは、とても米輸入牛は食べられません。
この講演会の後は、消費者グループ「れんげ畑」主催のエスニック料理を囲んでの生産者と消費者の交流会に参加しました。ここでは、まさに実践編、若い世代の生産者も参加していて、彼らとの意見交換はとても刺激的でした。
行政が音頭をとる地産地消の運動とここに参加する人々の地産地消運動がどこで重なって、どこで違うのか、そして世代間の連携はどうあるべきかまで、議論は発展し久し振りに興奮しました。
2006年11月17日(金) |
教育基本法の強行採決 |
沖縄県知事選挙の結果如何で強行採決か否かと予測されていた教育基本法、あっさりと強行、野党の欠席の中で参議院送りとなりました。いくらなんでもひどすぎます。これが、安倍首相の、巨大与党政治の姿でしょうか。
いじめ自殺、世界史未履修、「やらせ」質問と境域に関わる具体的問題とこの教育基本法がどのような関係になるのかも、明らかにならないままでの審議うちきりです。いじめ自殺の連鎖が始まっています。
基本法改正の論点として、不当な支配と国の関与、愛国心、政策目標の数値化問題が挙げられています。特に、この政策目標の数値化は、安倍首相が評価するイギリスのサッチャー改革と重なっています。
小学校6年生と中学校3年生の全国統一テストの実施と結果の公表、学校選択制、学校評価制度の導入、教員免許更新制は、教育の国家管理を強め、学校格差の拡大し、教育を市場原理に委ねようとするものです。
しかし、既にイギリスでこの制度の見なおしがはじまろうとしており、その実体を正確に把握することが重要です。その意味で、『世界9月号、11月号』の阿部菜穂子さんのイギリス教育改革レポートは一読に値します。
点数主義が、子どもたちの教育の総合的学力データの引継ぎと教育の継続性を破壊してしまっていること、統一テスト結果の公表と選択性は、成績優秀校に裕福層が、政策の悪い学校に低所得層という「格差」が進行しているといいます。
沖縄知事選挙がどんな結果になるのか、俄然、関心が高まってきます。
2006年11月16日(木) |
大井さんの陳述に心震える |
12月19日、1月10日「明渡し請求」を目前に開催された静岡空港土地収用委員会、あのような裁決が出た以上は審議ボイコットすべきとの意見がある中、対応に苦慮していましたが、終わってみれば危惧そのもので、新たな元気を貰いました。
何と言っても本来地権者である大井寿生さんの40分に渡る18年間の想いを語った陳述に涙が出そうな、そして、大井さん特有のシニカルな「毒」を含んでの鋭い言説は、参加者の心を引きつけました。感動しました。拍手喝さい。
お父さんが由比地区の地権者代表で、自分が反対に気持ちに変わっていく中での父との対立、そして、同意取得を巡る問題で、地権者代表の印鑑を押させないようにと口論となったが、印鑑は市役所の金庫の中だったという話しに絶句。
村の推進側の地権者と息子である自分との狭間で苦しみ悩んだ父への想い、その父が脳梗塞で倒れ、葬儀で石川知事の弔文電報を読むかどうかで、母とも口論が始まった、空港が地域の人間関係を壊して進められてきた赤裸々な現実。
公益性のない、一部の人間の利益のために、強権的進められるこの事業への、大地に生き抜く人間としての心の底からの訴え、反対運動の原点を再確認した収用委員会でした。朝の10:30から17:30までのぎっしりと中身の詰まった委員会でした。
問題は、12月19日、1月10日の明渡し請求日に向けての反対派の運動戦略の再構築です。11月25日に全国集会までにその方向性を明確にする事が確認されました。 まだまだ闘いは続きます。
2006年11月15日(水) |
吉田町議会の「出直し選挙」はあるのか |
静岡新聞・中日新聞夕刊で「吉田・祝儀問題 「町長辞職同意」を否決 町議会 異例の反対多数」、「吉田町議会 町長辞職に同意せず 4対9で否決 自動的に27日退職」との見出しで、本日の臨時議会の報道がなされています。
慣例として続けられたいた祭りへの祝儀問題で田村町長が「潔い辞職」でけじめをつけたにもかかわらず、9人の議員が同じ行為を行ないながら、その責任も明らかにせず、その議会が町長を辞職審議に参加する資格があるのか、が問われました。
争点は、町長同様に祝儀を出した議員9人が辞職し、事実上の議会解散となる「出なおし選挙」になるかどうかです。今日の状態では、辞職する意思はないようですが、牧之原署の立件姿勢がどうなるかで今後の展開が大きく変わります。
中日新聞で、そのリードを果たしたのが、虹と緑の500人リスト運動のメンバーでもある大塚邦子議員であることが報道されていますが、静岡新聞は、相変わらずの「一部議員」報道、その姿勢には、ジャーナリズムとしての疑問符が付きます。
8:15分の議会運営委員会前の大塚議員の全員協議会開催の要請、そして、いまどき珍しい非公開の議会運営委員会。おそらく否決されたと思われますが、本会議が開催され、大塚議員からの全員協議会開催の含めた緊急動議が提出されました。
議会運営委員会の開催され本会議で議案となり、否決。そして町長辞職許可が議題となり、町長の説明。それ対する大塚議員の質問の申し出。町長への辞職の経過や今後の調整運営について、そして、議会としての責任を議長に質問。
町長の答弁もさることながら議長も答弁。牧之原署の対応を見て個々の判断との見解を示したようです。さすがに再質問に対しては議題外と対応したとのことです。圧巻は、大塚議員の勢いの中での議会の責任を問うての反対討論。
退場を考えていたとのことですが、この反対討論によって辞職許可の採決方法が起立採決となり、一人一人の議員の姿勢を問うことになりました。予想もしなかった賛成4、反対9という事態。一人、一人の判断理由の公開が求められます。
いずれにしても、12月の町長選挙、議会解散問題と短期間の間に、各議員、吉田町民がどう動いていくのか、熱く注目です。
2006年11月14日(火) |
石川知事定例記者会見で「最大の難関を乗り越えた」 |
昨日、空港部の決算委員会が行なわれた後の定例記者会見で石川知事は「開港に向けて最大の難関を乗り越える事ができた。権利を持っている方が、明渡し期限内に相応の対応をしてくれること期待している」と述べたとの事です。
「明渡し期限内の相応の対応」とは何をさしているのでしょうか。簡単に言えば、補償額の受け取りであり、代執行対象の自主的撤去だろうと想像しますが、反対派にそのような期待をすること事態が大きな判断ミスであります。
石川知事には、強制収用という静岡県民主主義史上最大の汚点を自らが作り出していると言う反省の念は全くないようです。そして、裁決決定に本来地権者が感じた「失望と落胆、そして憤り」というその心情をも察する気持ちもないようです。
ところで、空港部決算委員会では、酒井議員が県民世論との関係での空港事業、福島県での水谷建設の談合、大成JV、鹿島JVの入札落札率、106万人の需要予測、起債の利払い含めた事業費、民間会社の財政事情について質問。
小長井議員が反対地権者との交渉問題等、山村議員が隣接振興事業等、柏木議員は新幹線駅についてのJR交渉等質問をしました。論客・浜井議員の質疑が展開されると思いきや、予想が外れました。何故でしょうか。
反対派は、16日の収用委員会での対応を経て、今後の反対運動の戦略について徹底した内部討論を繰り返しながら、新たな活動の方向性を明示しようとしています。11月25日の全国空港反対運動集会はその一つのきっかけとなります。
2006年11月13日(月) |
大崩れから見えた日の出と富士山に感動 |
昨日から焼津グランドホテルで静岡県内の4つの新潟県人会の連合会が開催されていました。今日の朝の6:30頃でしょうか、露天風呂から見えた日の出、火の玉そして富士山に感動してしまいました。すばらしい眺めでした。
御殿場、裾野、静岡、遠州の4つの県人会が合同で1年に1回集まるのですが、今年は静岡が担当で、60名参加でした。ちょっと早めですが忘年会と合同企画でやらせてもらいました。連合会は既に4回目。
総会で各地区での1年間の活動報告が行なわれましたが、どの地区でも課題はメンバーの拡大が課題です。それでも、遠州は踊りとハイキングの二つがあり22名の大挙しての参加、裾野では、毎月1回のニュースや清掃ボランティアなど。
「昔は新潟から出てくるのに14時間かかった、今は3時間、これだけ時代がかわったんです」と新潟市出身の前会長。それだけに、ふるさとも大きく変貌していますが、若い世代のふるさと感覚もかなり異質のようです。
ですから、集まってくるのは、どうしても団塊の世代以上。一人、参加していた新潟市出身の大学生、珍しがられてしまい注目の的でした。懇親会では、遠州の佐渡おけさなど踊りが拍手喝さい、でした。遠州に負けじと私も、太鼓演奏。
御殿場のグループに私の村のすぐ近くの同級生がおり、つい最近実家に帰ってきたとの事。彼女のお母さんと私の母が近所づきあいで、母が元気になってよかったと、言ってくれました。不思議な関係です。
と、短い間、新潟のふるさとの思い出に浸ってきましたが、朝、福島県知事選挙、民主党・社民推薦の佐藤雄平知事が誕生のニュースで現実世界に。やった!と大喜びしながら、決算委員会・空港部の傍聴に。明日報告します。
2006年11月12日(日) |
静岡新聞・日曜社説「多選制限論批判」を読む |
「国会議員にまずやってみてからだ」の見出しではじまる、お馴染みの日曜社説筆者による知事多選制限論批判、昨日、私自身がこの問題を県議会のチェック機能との関連で意見を述べているので、じっくり読んでみました。 いいたいことは、最後に書かれている「地方政治の息の根をとめるようなことをすれば、即自ら息絶えることを政党は知るべしだ」にあるようで、穿った見方をすると4選を果たした石川知事擁護の社説にも見えてしまいます。
そもそも、国会議員と首長を同列において多選制限論を捕らえていること事態が議員内閣制における国会議員と2元代表制における首長権限の違いをどのように認識しているのか、疑問が湧いてきます。権限の差は明白です。
法律での制限論が出てくる背景は、分権の進行と道州制議論の中で、国会議員とは比べ物にならない知事への権限集中問題です。2元代表制のアメリカの大統領が2期8年を決めてきた歴史的経緯を紐解けば、制限論の根拠は明らかになります。
私自身も制限を加えれば腐敗をしないか、という議論は当然理解できますし、それは必要十分条件とは言いきれません。が、必要条件である事は確かであると思います。そこを主体的に考えて、私自身は議会のチェック機能を挙げました。
主体性を言うなら、マスコミジャーナリズムの原点と権力・為政者との関係をどのように緊張関係を持っていくかであります。いつも感じる日曜社説筆者の「唯我独尊的主張」に違和感を感じるのは私だけでしょうか。
2006年11月11日(土) |
知事の多選制限の動きと県議会 |
福島県、和歌山県の談合、岐阜県、長崎県の裏金を受けて自民党は知事選挙における4選以上の候補者の推薦を行なわないことを決めました。民主党も既に4選禁止をうたっており、この決定が実行に移されるなら大いに歓迎です。
静岡県石川知事は4選知事で、5期論まで出る静岡県の政治状況に唖然としてしまいます。昨年の知事選挙で石川知事を応援した民主党静岡県連幹部、連合そして自民党の皆さんは、この事態をどう受けとめているのでしょうか。
昨日の都道府県議会議員研修会で、政策提言の仕組みについて様々な全国の議会の取組みが報告されていますが、面白い議会と言うのは、改革派知事が登場し、議会と言う所は議論する所のはず、とあらゆる会派との関係を等距離にした所です。
この事に対抗するには、2元制代表制の自治体の本来の議会の役割を果たさなければ存在意義を失ってしまうとの危機感からの模索であったからです。議会が議会として、議員として、知事部局の執行体制をチェックする機能の復権です。
昨日の分科会で私は、会派どおしの政策立案システムはすばらしいと思うが、会派になれない少数会派、議員の意思の反映はどのようになっているか、について質問しました。2元代表制は、一人一人の議員と知事が対等であるからです。
そして、県議会議員が県民感覚を持っている事がその前提になるわけですので、政務調査費の領収書付き報告となっているかどうか、質問しました。答弁は、明確ではありませんでしたが、他の議員からも意見が出されました。
知事多選制限は当然ですが、問題はそれだけでは2元代表制本来の機能が発揮されるわけではありません。その意味で、静岡県議会が4年間、政務調査費の領収書つき報告を実現しなかったことは厳しく批判されるべきであります。
昨日届いた採決書、長文で全部読みこなせないままに収用委員会事務局に「却下を実現する会」で抗議の申し入れ書を提出しました。明らかになったことは、採決文書の作成過程での公正な議論が行われていないことでした。
畑の部分については、9月20日に審理が打ち切られ、27日に採決原案が事務局より提案され10月18日に決定しているとのことです。山林部分については、10月6日打ち切り、24日に原案、11月2日に決定とのことのようです。
これら原案が会長からどのような指示が出て、どのような手続きを経てのものなのかを、一切明らかにしませんでした。驚くことに、中部地方整備局の事業認定課程の詳細な資料すら吟味していないということでした。
まさに、独立機関としての審議をなんら行わず、知事の開港スケジュールに合わせての収用委員会であったことが図らずも今日の交渉で明らかになりました。公正中立のかけらもなかったことになります。
記者会見での、本来地権者の大井さんの「落胆し、失望し、憤りがわいている」というその気持ちにまさに共感しました。今後の展開については、もっとも有効な闘いの方向性を模索していることを伝えました。
会見終了後、直ちに第6回都道府県議会議員交流大会に参加すべく12時11分の新幹線に走って走って、かろうじてセーフ。フォーラム自体は、議会関係者の報告がほとんど自民党関係者でしたが、結構、面白かったです。
2006年11月09日(木) |
アメリカ中間選挙と日本の政治 |
アメリカ中間選挙で民主党が下院で大勝し、上院では接戦で、最後の1議席の集計のやり直しがはじまろうとしています。ブッシュ大統領の事実上の不信任であり、イラク戦争の失敗の責任ということでラムズフェルド国防長官が更迭されました。
今日の朝の街頭演説では、アメリカの国民の選択を歓迎し、このことで世界の政治の流れが変わり、日本がこれまでとってきたアメリカべったりの政治からの大転換が求められる、ことを強調しました。
小泉政権から、安倍政権に向かうに当たって、個人と首相の使いわけによるアジア外交の修復に努め、「美しい国」から「無難な国」への転換と支持勢力から酷評を受けながらも、北朝鮮核問題でタカ派姿勢で、順調な滑り出しを演出しました。
しかし、この中間選挙結果は日本政府のこれまでの新自由主義的小泉自民党の継続なのか、修正なのか、転換なのか、そして、脱アメリカなのか否か、という「突きつけ」がますます強烈になることを意味しています。
来年の統一地方選挙、参議院選挙において、自民・公明の巨大与党体制と改革派知事の腐敗の露呈を媒介に分権から集権構造への逆戻り体制をどう転換させるのか、具体的な戦略目標が求められます。
世界史履修、いじめ問題は教育委員会の存在意義と文部科学省の集権構造強化へと動き出しているようにも見えます。本来なら、今こそ、教育委員の公選制を復活すべき、の議論がどのマスコミからも見えてきません。
民主躍進による二大政党制・政権交代論だけに集約されない、分権的なうねりの再建を射程に入れた統一地方選挙と参議院選挙の戦略論が求められます。自民党の復党問題をめぐる混乱、野党共闘の基準など、大いなる議論が必要です。
となってくると、福島県知事選挙、沖縄県知事選挙の結果が、滋賀県知事をはじめとする改革知事連合の再建に大きく影響します。こうした問題意識であらためて、来年の統一地方選挙の政治争点を考えて見たいものです。
2006年11月08日(水) |
収用委員会の山林部分についての裁決決定に抗議する |
本日、10月6日の第5回で結審していた本体部分の山林部分について、収用委員会は、茶畑部分と基本的に同じ内容の裁決決定を権利者に送付した事を公表しました。権利者側としては全く容認できない決定で、強く抗議したいと思います。
起業者=県の開港を補完するものとしか言いようのない決定で、収用委員会の公正中立の立場を放棄する第三者機関としては自殺行為です。権利者側は、明日届く裁決内容を見た上で10日午前中に収用委員会への抗議と記者会見を行います。
現在問題となっている事は、1、こうした決定を受けて11月16日の収用委員会にどのように臨むのか、2、訴訟提起をどのタイミングで行なうのか、3、代執行にどう対応するのか、です。
ところで、代執行の手続について確認しましたが、執行主体は土木部建設政策総室公共用地室とのことです。 1、根拠法は、土地収用法第102条の2及び行政代執行法 2、手続としては、明渡し期限後の義務の不履行があった場合、起業者(知事)が、代執行長(知事)に代執行を請求する。これに対して「都道府県知事は、起業者の請求により、行政代執行の請求により、行政代執行法の定めるところに従い、自ら義務者のなすべき行為をし、又は第三者をしてこれをさせることができる」(法第2条) 3、このあと、知事は戒告書(行政処分)期限を定め、その期限までに物件を移転しない場合には、代執行を行なう旨を通知する。それでも移転しない場合、代執行令(行政処分)で代執行実施の時期、執行責任者、費用など義務者に通知する。 4、そのあとに代執行。そして、代執行費用の徴収については、国税滞納処分の例により強制徴収が認められる。
そうしますと、そもそも代執行の対象となるものは何であるのか、です。公共用地室の判断は、12月19日の畑の明渡しについては代執行は発生しない、1月10日の明渡しの山林部分については、オオタカの家と使用地の部分のトラスト樹木だけとのことです。代執行費用はこれでいくとそれほどの物にならないようです。
ただ、この解釈で本当にいいのか、明日の裁決決定書をきちんと読んで見ないと行けません。また、畑の部分についても茶自身の撤去指示がでていないのか、先の裁決書をしっかりと確認しないといけません。
ただ、畑の部分について構築物ができた場合どうなるのか。これは。土地収用法の問題でなく、公共用地に不法に占拠する構築物となり、これについては空港部がどのような手続で対応しようとするのか、が問題となり、公共用地室が判断すべき問題ではない、とのことです。
代執行が行なわれるとすれば、静岡県の歴史上、はじめての事となり、まさに民主主義の歴史に汚点をのこすことになります。こんご、どう対応するのか、空港反対派の正念場と言えます。
2006年11月07日(火) |
次から次とめまぐるしい事件情報 |
きのうから、広島県宇和島徳洲会病院の病気腎移植問題が、万波誠医師のマスコミ登場で新たな展開となっています。一方で、北海道佐呂間町の竜巻による死者の拡大、これまた地球環境問題と絡んで新たな問題提起です。
毎日のように新しい情報が目の前に現れますが、実際には瞬時に判断して必要な情報と不必要な情報、これはどこかにとっておこうという「お宝」情報を区別して処理しています。
しかし、それにしてもこの情報処理と政治的パワーがどのような関係にあるのか、毎日、毎日、自らに問いかけています。そして、その都度、新たな発見をしていますが、何がキーワードとなるのか、逡巡の日々です。
2006年11月06日(月) |
今日から本格的決算委員会ですが・・・・ |
今日から本格的決算委員会です。人事委員会と企画部。傍聴したかったのですが、とてもその余裕がなく欠席しました。明日は、土木部、収用委員会、企業局の決算です。翌日8日が総務委員会、選挙管理委員会です。
しかも、8日は「食と農」審議会開催日と重なっています。9日は、商工労働委員会、労働委員会。これは私自身が委員であったので、少し、余裕でいいかなという気がします。10日は議会改革のための全国議長会企画があります。
と言うわけで、このところ県議会での傍聴活動がやや停滞気味です。なんとかしないといけません。
2006年11月05日(日) |
防衛省というなら平和省を |
政府で防衛庁を防衛省にと審議が行なわれていますが、ならば平和省というのはどうか、という問題提起があります。これは、アメリカでもカリフォルニア州・オークランド選出のバーバラ・リー国会議員が提案しています。
何故、防衛省だけなのか。平和のための政策提案も大切な国家施策です。カリフォルニア大学バークレイ校では、平和学が学科として成立しています。静岡県立大学・国際関係学部で平和学科を設立するというのは如何でしょうか。
理由は二つあります。ひとつは、世界で唯一の被爆国、しかも静岡県は広島、長崎と並んで、焼津の第5福竜丸の3・1ビキニを経験しており、県立大学はその歴史的経緯など含め知的文化的拠点としての大学にふさわしいと思います。
ふたつめは、静岡市は、徳川家康が大御所として駿府城に居を構え、豊臣秀吉が朝鮮戦争を起こして冷え切っていた朝鮮との国交回復を行なった拠点です。平和外交の証として朝鮮通信使が1607年から12回に渡って使節団が訪日しています。
核保有議論に安倍首相が非核三原則が国是であるにもかかわらず何の注意も行なわない、など閣議内、与党・野党間の火種となっています。沖縄県知事選挙もはじまっており、どこまで争点化できるか?
2006年11月04日(土) |
Drコトー診療所―どこまで人間の悲しさを描くのか |
きのうも、今日も月がとてもきれいです。満月の夜。大道芸ワールドカップは、初日が30万人、2日目が83万人、そして今日は一体何人の人々がこの静岡の街に集まっているのでしょうか。大変な盛りあがりのようです。
どたばたと、街にもいけない忙しさ、あわただしさ、そんな中TVドラマ「Drコトー診療所」の今週版をビデオでみました。今回のシリーズは、今までよりもシリアスな人間模様がいくつも用意され、それが同時進行する筋立て、です。
ちょっと、みていて辛い感じすらしてしまい、スイッチを切ろうかと思いながらも、涙浮かべて、ついつい最後まで、ということでしょうか。離島の医療という舞台設定のこのドラマ、「北の国から」を越えられるんでしょうか。
2006年11月03日(金) |
なくそう!議員特権 つながろう!みどり・共生・平和の市民派議員 |
11月23日(木)18:00より東京都中野区のなかのZERO小ホールにて「なくそう!議員特権 つながろう!みどり・共生・平和の市民派議員 キャンペーン2007」出発集会が開催されます。二木啓明・日刊ゲンダイ編集長の特別講演があります。
呼びかけは、私が共同代表を務める「虹と緑の500人リスト運動」、中村敦夫前参議院議員選挙を闘った「緑のテーブル」、横浜市議会議院を中心とした「ネットワーク横浜」の3団体です。
1970年代に生まれた市民派議員の流れは、昨今の民主党1区現象と呼ばれる若い世代の候補者擁立運動でその存在意義を問われ、昨年の9・11新自由主義を掲げた小泉自民党「刺客」選挙圧勝により、大きな帰路に立たされています。
広義の意味での「既得権益」からの脱却という市民派的装いを民主党も自民党も有権者にアピールしており、更に二大政党制・政権交代という政治的キャンペーンの中で、いわゆる市民派は、その独自色をアピールしにくい状態がありました。
そして、ここに来て、これまでの、自民・民主の二大政党制と闘う都道府県知事会という政治的構図は、9・11による巨大与党の出現と、昨今の岐阜県、福島県、和歌山県にあらわれた腐敗の表面化で、中央集権的政治が復活しそうな雰囲気です。
その意味において、今、地域から、現場から改革をめざす市民派議員の存在意義が改めて問われる時代となっています。キャンペーン2007に込められる政治的意味がここにあります。ぜひともご注目を。
2006年11月02日(木) |
さすが、田中康夫さん! |
とにかく、面白いし勉強になります、田中康夫さん! 産経会館を生め尽くした大勢の田中ファン!そしてまつやファン! これからの静岡県政のあるべき方向についてのアドバイスをいただきました。
2006年11月01日(水) |
山崎拓衆議院議員の正論 |
北朝鮮が、6ヶ国協議に復帰が今日の朝刊の各社1面見出しです。正直、良かったなという気分です。北朝鮮の核廃棄とアメリカの金融制裁解除が見合いの交渉事項ですが、双方で合意ができつつあるようです。
朝日新聞夕刊に「欠かせぬ米朝直接対話 日本の核武装論は下策」の見出しの山崎拓衆議院議員のインtビュ―記事が載っています。北朝鮮に核開発をやめさせる道筋が三つあると。
一つは、モノとカネの完全流通ストップによる金正日体制の安楽死、二つ目が、軍事力で体制崩壊、三つ目は圧力かけつつ対話ー6ヶ国協議復帰、核放棄と分析しています。選択は3番目、日本は米朝対話を後押しすべきである。
周辺事態認識も核保有論は政策としては下の下、唯一の被爆国である日本は国際社会の非核の先頭に立つべき、「核武装には反対だが、議論すべき」というが、何故反対なのかをまず示すべき、「非核三原則が国是」なら発言者を処分すべきだ。
防衛族の山崎さんが、「ハト派」に見えます、から不思議です。というより正論そのものです。国際社会のリードを踏まえ、日本はもっと冷静に議論し、対応すべきと考える人が増えてほしいものです。
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