けちぞう日記
妻やムスメから「けちぞう」と呼ばれる男の日記。
と,いっても書いてるのは妻。

2004年05月29日(土) 運動会

晴れ渡る空、輝く太陽。

天気を心配したが、運動会日和だった。

上のムスメは白組、下のムスメは赤組。
別れてしまったが、親心としては入学以来1度も勝ったことのない上のムスメを勝たせてやりたい。
許せ、下のムスメ。
しかし、なんとなく下のムスメは応援しなくても勝ちそうなんだよな。
と、いうわけであからさまにではないが白組を応援。

しかし、神様は残酷だ。
中盤になって予想通り赤がリード。
なんだか見ていると白は全然勝てそうにないのだ。
ここは午後のつなひきに僕が白組としてがんばるしかないだろう。

「おつかれさまですぅ。暑いのにがんばったねえ」
「ぷ。でも、負けたね」
「思いっきり負けたね」

ううう、うるさい。

「ところで、ビデオが動かないんだけど」
「もうすぐ1番のお楽しみの花笠音頭なんだけど」

な、なにっ。
ちょっと貸してみなさい。
あっ。
バッテリー切れじゃないか。
だから、五十メートル走をあんなにリプレーしてはならないと言ったのに。

「ええー、あれくらいでバッテリー切れちゃうの?」
「不良品なんじゃないの?アンタの充電が甘かったとか?」
「あっ。アンタが前半にカードとテープの切り替えができずに浪費したからじゃないの?」

なんでも人のせい…。
とりあえず、ちょっとこっちにそのビデオよこしなさい。
アナタにはカメラかしてあげるから。

「仕方ない、変わりに正面からいっぱい写真とろう!」

妻は元気に走っていった。
一応自分が悪いという自覚はあるけど、認めたくないんだな。

ああ、なんだか気持ちが悪い…。
………。

「あっ!ちょっとアンタ」
「いないと思ったらなんでこんなとこで休んでんの?」
「花笠音頭終わっちゃったよっ」

なんでそんなに花笠音頭にこだわるんだ。
ちゃんと見ましたよ。遠くから。暖かく見守りましたって。

「遠くから?」
「足も遅くて闘争心にもかけるりんごが唯一得意なダンスを」

そ、そんな言いよう…

「遠くからですって?」
「アンタ、それでも運動会ファンって言えるのっ」

運動会ファン…

「帽子かぶんないからだよっ。私なんてなんともないよっ」
「ほら、200円あげるから、ジュースでもかっといで!」

200円…

「買ってきてあげようか?立てないんなら。ぶふ。」

い、いえ。
自分で。
自分で行けますとも。

「ぷ。プライド?」

はい。
ここでアナタを頼ったりしたら、運動会のたびに毎年言われますからね。

スポーツドリンクを飲んだらちょっと元気になった。
先に帰ればって言われたけど、結果を見てこその運動会なのでがんばった。

案の定、白組は負けた。

そして、僕は個人的に妻に負けた気がする。

上のムスメよ、来年はがんばろうな。


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きゅ〜