子供部屋は将来必要になるから,まあ作っておいて正解だった。 おもちゃの置き場にもなるしな。 なぜかそこからおもちゃをリビングに持ち出しては来ているが。
ま,今は暑いし仕方ないかな。
勉強机を買うとき,妻は猛反対した。
「ぜーーーーったい自分の机で勉強なんかしないって」 「物置になるだけだって」 「そのために大きいダイニングテーブル買ったんだから」
でも,僕は自分の机で勉強したし, 机が物置になったこともなかった。
それに,1年生といえば机とランドセルだ。 だから,上のムスメが1年生になるときに, こだわり屋の妻にあちこち引きずり回されながらも なんとか机を間に合わせた。
で,どうなっているかというと妻の言う通りになった。
勉強机がどこにあるのかもわからないほどの物の山。 ダイニングテーブルに広がる宿題と消しゴムのカス。
たしかにアナタの言う通りでした。
血だな。 だからアナタ予想がついたんでしょ。 なら自分のこともわかってたはずだよな。
僕も反対すべきだった。
ぜーーーーったい自分の机で仕事なんかしませんって 物置になるだけですって そのために大きいダイニングテーブルとノートパソコン買ったんでしょ?
アナタの仕事部屋と机。 ここじゃなくて下の階ですよ。
ハンバーグにマヨネーズつけてナニが悪い? 僕は昔からハンバーグにはマヨネーズなんだっ。
目玉焼きは塩ね!
無線なんちゃらが導入されたため, ダイニングテーブル横のごちゃごちゃしたケーブルがなくなり, とてもすっきりした。
「ねね,便利なだけじゃないでしょ。 いいこといっぱいあるでしょ。 下のマックもADSLになったんだよ。」
いや,それは僕には関係ないんですけど。 ま,家が広くなるのはいいことだ。
しかし,なんだか前よりせまい感じがするのはなぜだ。
あっ。 リビングスペースの真ん中に座卓が出てるじゃないか。 たしか,あれは子供部屋にあったはず。
「あ,あれはさ。 子供部屋に冷房がないから,子供が作業するのにかわいそうだから。 それでこっちに出してきたの。」
ほ,ほう。 しかし,子供はどこで作業するんですかね。 座卓の上,ビーズでいっぱいなんですけど。
やっぱりうちには無線なんちゃらが導入されていた。 しかし,まだ僕のパソコンはつながっていない模様。
「ほんとにネットするんなら,アンタのもつなぐよ。」
となんだかえらそうな妻だったのだが。
いざやろうとするとなんだかうまくいかないらしい。 悪戦苦闘しているが,つながらず,だんだん機嫌が悪化してくる。
ついに,
「ぐわー!もうだめだっ。寝るっ」
あ,はあ。ご苦労様でした。 そうですね。寝たほうがいいかもしれないですね。
しかし,しばらくすると,ふるい雑誌を片手にまた挑戦。 今度はあっさりつながった。
「きゃー,つながったよう,ささ,早くやって。 ネットできるよ,早く〜」
おお,たしかに早い。 たしかにつながっている。 あー,見た見た。 はい,終了と。
「え・・・?」 「それだけなの?そ,それだけのためにあたしあんなに苦労したの???」
いや,だって頼んだわけでもないし。 前からこんなもんですよ,知ってるくせに。
「いいから,とにかくなんかやってよ。ねえ。 せっかくつながったんだからさ」
いや,そういわれても。
妻がここのところまた暴走している。 ここのところ僕の仕事が忙しくて,監視を怠ったためだろうか。
家に帰ると,また怪しいネット友達が来ていた。 かろうじて僕に夕飯を出すと,そのままその友達と外出。 そのまま僕が寝るまで帰ってこなかった・・・のはまだいいとして。
なんだか食卓周りが妙にすっきりしている。 あ,じこじこ電話がなくなっている。 あ,床をはい回っていたケーブルもなくなっている。 怪しいランプがともる機械もなくなっている。
こ,これは。 ここでネットをするのをやめた,なんてわけはないな。 まさか。
よく見るとりんごのマークのついた箱が2つほど。 もう1つ知らない箱も。 いくら使ったんだろう。 何に使ったんだろう。
でも,帰ってこないんで聞けませんでした。
子供に片付けろー!片付けろー!!って言うんなら, まずアナタが片付けてください。
そのビーズ。
2002年08月06日(火) |
いきなりレベルアップ |
「食堂で食べたよ」
どうだ。この文末の「よ」に余裕が感じられるこのメール。
すると,
「こんなの,けちぞうメールじゃないっ! なんでこんなの送ってくんのよっっ!」
と妻。
ふふふ。くやしいんだな。
アナタ,今日もこのくそ暑い中友達を駅から延々歩かせたんだもんな。
運転レベル−10くらいですか?
履歴から電話する方法, 履歴からアドレス帳に登録する方法を妻から伝授される。 しかし,携帯っていうのはなんでこんなにわかりにくいんだろう。 字で書いてくれればいいものを 変なマークにするからわからないじゃないか。
妻の口調がだんだん子供にものを教えているときのように きつくなってくる。 あ〜,ぼくこの口調きらいなんだよな。
言い返しても倍になるので黙々と母の電話番号を登録していると,
「ねえ。なんで,はは,なの?母って変換すれば? 身に付けたんじゃないの?技を!!」
うるさいなあ。いいんだよ,平仮名のほうがわかりやすいんだよ。
「またまた〜,あれは偶然だったんだね! そうなんだね?」
そうなんだねって,アナタ。 何がそんなにうれしいんだよ。 あー,そうですよ。でも偶然じゃないぞ。 あのときは確かにわかってたんだよ。
あっ,横でいろいろ言うからハハって片仮名になっちゃったじゃないか。 なんで片仮名になるんだよ。
「変換できてるじゃないの,うひひ」
がーーーーっ。 もう登録しなくていいっ。
やけくそで,ボタン押したら平仮名でちゃんと登録されました。
今年も妻の皿の展示会の搬出にかり出される。 もう3回目なので要領もわかってて楽勝だと思ったのだが, なんと,松坂屋の駐車場は高さ制限にひっかかって入れない。
「こんなでかい車買うからでしょ。 だから私も運転できないし。」
いや,高さと運転は関係ないだろう。幅と長さは前といっしょだってば。 第一,アナタもこの車がいいって言ったじゃないですか。 仕方がないので,妻とムスメを下ろし,とめられる所を求めてさまよう。
なんとか車を止めて,会場に行くとなんだかいつもながらすごいですな。 何がすごいかはあえて書かないが。
荷物を運び出し, 車に乗ったところで残してきた上の娘の様子を聞くために, 母の家に電話をする。
え〜,番号は・・・ピピピ,あ,間違えた。
「ねー,登録してないの?番号。 じゃ,さっきかかってきたんだから履歴からかければいいじゃん。」
あー,うるさいな。 やり方知ってればそうしてるに決まってるだろ!
きっとメールについて何か言われるだろうと思っていた昨日。
「なんで馬場からメールしてきたの?」
あ,髪を切ったんですよ。
「なるほど」
あれ?リアクションこれだけか。 もっと何か言ってくると思ったんだけど。 身構えることもなかったか。
しかし,今朝不意打ちをくらった。
「漢字変換できるようになったんだね」
ま,まあ,当然ですよ。 やる気になれば簡単なんですよ。
「みんなががっかりするんだけど」
みんな?みんなって誰だよ。
「ねーところでさあ,なんでば馬場は漢字変換してあって, でるは平仮名のまんまだったの?」
え?あ,いやそれはですね,下手にいじって消えちゃうと困るから, じゃなくて,めんどくさいからですよ。
こう言った瞬間妻の目がキラリとひかった。
「ぷ,まだよくわかんないんだねっ」
そんなことはないぞ。 めんどうなだけだぞ。
「だって,めんどうってほどでもないじゃん。 いーのいーのムリしなくて。うひひ」
なにがそんなにうれしいんだよ。
ついにやったぞ。 たった今送ったメールだ。
「馬場でる」
携帯をもって苦節2年。
とうとう漢字変換ができるようになりましたっ。
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