2005年09月30日(金) |
9月の映画とパフォーマンスと美術 |
◆「銀河ヒッチハイクガイド」The Hitchhiker's Guide to The Galaxy ★★★★ [2005年/109分]ガース・ジェニングス
◆「ドア・イン・ザ・フロア」The Door in the Floor ★★★☆ [2004年/114分]トッド・ウィリアムズ
◆「理想の女」A Good Woman ★★★☆ [2004年/93分]監督: マイク・バーカー
◆「チャーリーとチョコレート工場」Charlie and the Chocolate Factory ★★★☆ [2005年/115分]ティム・バートン
◆「ライフ・アクアティク」The Life Aquatic with Steve Zissou ★★★ [2005年/118分] ウェス・アンダーソン
◆「クレールの刺繍」A Common Thread ★★★ [フランス/2003年/88分]
◆「理想の恋人.com」Must Love Dogs★★☆ [2005年/98分]
◆「奥さまは魔女」Bewitched★★☆ [2005年/103分]
◆特集上映 成瀬巳喜男 ◆特集上映ドイツ時代のラングとムルナウ
◇東フィル定期オーチャード シベリウス:交響詩「吟遊詩人」 ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ベートーヴェン:交響曲第7番 東京フィルハーモニー交響楽団 指揮 ミハイル・プレトニョフ 出演 レイフ・オヴェ・アンスネス(Pf)
◇オペラ「ニュルンベルグのマイスタージンガー」 作曲・台本:リヒャルト・ワーグナー 演出:ベルント・ヴァイクル 指揮:シュテファン・アントン・レック 管弦楽:東京フィル
ハンス・ザックス:ペーター・ウェーバー ファイト・ポーグナー:ハンス・チャマー ジクストゥス・ベックメッサー:マーティン・ガントナー ヴァルター・フォン・シュトルツィング:リチャード・ブルナー ダーヴィット: 吉田浩之 エーファ:アニヤ・ハルテロス マグダレーネ: 小山由美 夜警:志村文彦
◇ギュスターヴ・モロー展 Bunkamura ギャラリー
◇国立博物館企画展「興福寺国宝仏頭」 法隆寺宝物館
2005年09月29日(木) |
映画監督 成瀬巳喜男 生誕百年特集 |
“映画監督 成瀬巳喜男 生誕百年特集” フィルムセンターとNHKBSで特集されている成瀬映画。 ちょっと本気モードで見ている。 フィルムセンターで見た作品の方がポイント高し。 いつか感想を・・・。
「流れる」ベスト! 「山の音」 「鶴八鶴次郎」 「驟雨」 「女が階段を上る時」 「あらくれ」 「妻」 「晩菊」 「歌行燈」 「三十三間堂通し矢物語」 「放浪記」 「銀座化粧」 「おかあさん」 「夫婦」 「浮雲」 「乱れる」 「乱れ雲」 「秋立ちぬ」 「妻として女として」
「記憶の現場」(2005年)
2005年09月14日(水) |
「銀河ヒッチハイクガイド」 |
◆「銀河ヒッチハイクガイド」The Hitchhiker's Guide to The Galaxy [イギリス・アメリカ/2005年/109分] 監督:ガース・ジェニングス 原作・脚本:ダグラス・アダムス サム・ロックウェル、モス・デフ、ビル・ナイ、ジョン・マルコヴィッチ、 声の出演:アラン・リックマン、スティーヴン・フライ、ヘレン・ミレン
まだ若き日の私、この原作は大っ大好きな小説だったのだ。 その映画化!ってことで、期待と不安の入り交じる思いで待ち続けていた。 ひねくれたイギリス流ユーモアセンスを本当に映像化できるのか? 大ばかだけど奥行きのあるホラふき哲学話を本気で描けるのかっ? 心配する私の目に飛び込んできたのは、チラシの鬱病ロボットマーヴィン。 「ち・・・ちが〜〜うっ!!マーヴィンはこんな子ぢゃない〜〜!!」と、その造形に泣きそうになる。あんなに丸っこくて可愛い姿は変だ!原作ファンは皆それぞれ、このキャラの立ったロボットの自分なりのイメージを持っているはず。一気にテンション奈落の底へ。
そんなこんなでついに見たこの映画。 地球で2番目に高い知性を持つイルカ(人類は3番目)の歌から始まる。 “さようなら、そして沢山の魚をありがとう〜♪” あぁ〜もう釘付け。素晴らしすぎる。 いきなり流れ出る我が脳内麻薬エンドルフィン。心配は杞憂に終わった〜。 気に入らなかったマーヴィンの姿は、アラン・リックマンの声で救われる。
死ぬほど脱力の無限不可能性ドライヴでは、編みぐるみがツボでしばらく笑いの発作がおさまらない。 二度目の無限不可能性ドライヴでは、哲学するマッコウクジラを生み出す。小説でも印象深い部分で、映像的にも大成功。
“黄金の心”号(ハ〜トオブゴ〜ルド〜♪)のコントロールルームは昔のSFテレビドラマのようにチープな作りだ。・・ていうかモンティ・パイソン風。予算が無かったのかなぁと思うと、さにあらず。宇宙空間などは結構お金がかかっていそうな代物。 やればできるのにわざと部分的にチープに仕立て上げるのは、逆説風な英国流カッコつけだと思う。このバランス感覚が絶妙だ。いいぞ〜♪
ヴォゴン星のカニ・・結構長い時間カニを追うカメラに何かあるのかと思いきや、全く無意味な事にマゾ的笑いを感じる。後に宇宙空間に放り出される健気で気の毒なカニ。
支離滅裂な印象の羅列は言い始めるときりがない。 ラスト、確か「宇宙の果てのレストランへ〜」と言っていたので続編できるかも。 DVDは即買いだ。
2005年09月10日(土) |
ドイツ時代のラングとムルナウ |
F・W・ムルナウとフィリッツ・ラングの無声映画。 日本におけるドイツ年の一環として、9/10〜19まで朝日ホールで上映。 全部見たい!という思い強し、・・が、かなわず。 再度の上映、熱烈希望。
◆「ファウスト」(1925年) F・W・ムルナウ作品はこれ一本ながら、見ることが出来て幸せ! まず、構図やら光と陰やらのあまりの美しさに脳内麻薬爆裂爆爆。 ゲーテのファウストを読む事なくここまで生きて来たけれど、多くの小説や映画に引用されていて、何だかお馴染みな気分になっていたファウスト博士、悪魔のメフィストフェレス、グレートヒェンなるキャラ達。 その苦悩と快楽の顛末を見届けた気分。ひたすら面白く感動。 先月見た「サンライズ」の面白さも頭抜けていたし、ムルナウ、かなり好みだ。
◆「メトロポリス」(1925年) こちらフィリッツ・ラングの有名な一本。 美しい近未来光景・地上と地下で分けられた労使関係の構図や思想などは、当時革新的でその後のSF映画や小説などの創作物に影響を与え続けたこの映画、SF好きの私だが何故だか乗れず。 あまりにかっちり決まりすぎているからだろうか。
◆「ニーベルンゲン/一部:ジークフリートの死」(1922-24) ◆「ニーベルンゲン/二部:クリームヒルトの復讐」(1922-24) ワーグナーだと“ニーベルングの指輪”四部作中のパート3と4。 「一部:ジークフリートの死」では、どこか牧歌的で神話的な描き方であるのに対し、 「二部:クリームヒルトの復讐」では一転、ギリシア悲劇をも思い出させる壮絶な復讐たんといった趣。 一部では純情な乙女クリームヒルトが二部ではあらあら怒りの女神に大変身。続き物なのに全く別の映画のよう。 「メトロポリス」ではちょっと飽きてしまったラングだが、こちらは大変面白い。
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