2003年08月28日(木) |
若くて元気のある会社に『ファンドの形』で投資する |
こんにちは、カン・チュンド です。
【小さく載っているが、実は重要なニュース・・】
● 中国人民銀行(中央銀行)、 預金準備率を6%から7%に引き上げ。 英フィナンシャル・タイムズ紙(25日付)
(いよいよ貸出しの抑制に乗り出しました・・)
● 株・長期金利の利回り再逆転。 日経金融新聞(27日付) (長期金利 が 株式の配当利回り を上回りました・・)
先日、結婚紹介業 のお話をしましたが、 結婚って 人生最大の投資 だと思いませんか?
(何をいきなり!?)
わたしはセミナーの中でよく、 この結婚のお話と、お米の話をします。
お米の話??
最初に稲(イネ)の種子を発見し、 お米として収穫した人は とてつもない“投資”をしているのです。
稲が順調に育ち、 仮に一俵の収穫があったとしても
すべて食べてしまえば、 次の年にお米は食せませんよね。
一俵のうち、いくらかを 種蒔き(投資) しなければならないのです。
< 皆の大切な 飯の種 を土に投げるのです >
その種は、秋に必ず実りをもたらすとは 限りません・・。
皆さん、今から2,000年前の 稲作を想像してみてください。
お米を育てるには 様々なリスクが伴いますよね。
天候不順や、害虫、鳥害、日照りに水害、 台風、あるいは荒くれ者に略奪される・・ etc
このようなリスクと向き合いながら (もちろん、稲作の技法も改良しながら)
私たちの祖先は 種蒔き(投資)を繰り返してきたのです。
その積み重ねがあって、 現在の私たちの暮らしがあります。
ちょっと定義しておきましょう。
◆ 投資 とは、未来の不確実な事象に対して、 エネルギーを注ぐこと・・。
会社 という資源に対する投資も、 (スピリットとして)何ら変わりはありません。
しかし、株式市場という【いちば】に 上場している会社よりも、
上場していない会社に対する投資の方が、 (当然)リスクは高いですよね。
なぜなら、
◆ いつでも売り買いできる【流動性】に乏しく、 誰もが確認できる【時価】が存在しないからです。
< これからご紹介する投資手法は、 潜在リスクが極めて高いですのでご注意ください >
流動性 が低く、時価評価 が難しい 「未公開企業」への投資は
【パック商品】(ファンド)の形が望ましいのですが、 そのほとんどは 投資事業組合方式(私募ファンド)です。
(最低投資単位も高額になりがちです・・)
未公開企業群 へ投資するファンドが 株式市場という【いちば】に上場できたら、
という願いを叶えたのが ベンチャービジネス投資法人(大証2部上場)です。
上記ファンドは 会社型の投資信託 であり、 しかも アクティブ型 です。
ファンド自体は、約50%を 「上場後5年以内の株式」に
残り50%を 「未公開企業の株式」に投資しています。
(未公開企業群への投資の多くは、 投資事業組合 を通じて行っています)
※ HPに詳細なディスクローズ情報が 載っていますので、ご参照ください。
ユニークなところは、
「大阪府下の未公開株式に20〜30%程度 投資するものとする」と謳っているところです。
(この辺り、よくわからない・・)
当ファンド、2002年1月の上場以来、 市場価格(株価)は下落を続けています。
現在は 上場価格の半分以下となっています。
純資産残高も多いとは言えません。 (苦戦しているのです・・)
しかし、いつの時代でも、 列の先頭に立つ者 は苦い思いをするもの・・。
新たな 道 を切り開いたこと自体、 称賛に値するのではないでしょうか?
わたしはひそかに 当ファンドの行く末を見守っていきたいと思います。
カン・チュンド
2003年08月26日(火) |
受け手のウォンツに応える |
【カン・チュンド のひと言】
泳いだこともないのに、 (いきなり)海に飛び込んではいけません。
こんにちは、カン です。
さて、需要者のニーズというものは、 生活の断片上で(それこそ) しゃぼん玉の泡のように浮かんでいるものです。
実はわたし、 なっとくセミナーの映像(ミニDV)を
VHSビデオ にダビングする 作業に迫られていました。
しかし「時間」がないのですね・・(苦)
わたしはある程度の確信を持って インターネット検索 しました。
「ミニDVをVHSビデオに ダビングしてくれる会社があるはずだ・・」と。
結果、そのようなサービスを 提供してくれる会社はいくつかありました。
(受け手のウォンツにちゃんと応えている!)
これが 市場経済 の基本なのですね。
また、神戸では最近、 「メモリアルホール」とか「セレモニーホール」 と呼ばれる 葬儀会館 がたくさん建っています。
お亡くなりになる人が増えているからですね。
(今年の死亡者数は100万人を超え、 2038年には170万人に達すると云われています)
縁起の悪い話で恐縮ですが、 「葬祭業」というのも立派なサービス産業です。
昔は自宅で、あるいはお寺で行われる 「葬儀」が圧倒的に多かったですね。
しかし昨今では 葬儀会館 という サービスの器に対して、 たくさんの方が便利さを感じています。
(たくさんの方に受け入れられているからこそ、 供給を増やしているのでしょう・・)
そしてまた話は変わりますが、
最近、新聞・雑誌 を見ていますと 「結婚紹介業」の広告がすごく多いですね。
もちろん(サービスの)質的なものは ピンからキリまであるのでしょうが、 それだけ 需要 があるということなのでしょう。
「結婚は考えているけれど時間がない・・、 出会うきっかけがない」
というウォンツに応えているわけです。
それにしても、あの種の広告は(必ず) 女性の方の写真 が載っていますよね。
やはり、女性をメインターゲットとして 捉えているのでしょうか?
それとも(女性の写真を載せるということは) 男性に対して希求しているのでしょうか?
(皆さんはどう思われます?)
ところで、 昔は結婚(お見合い)の紹介といえば、 口利きしてくれる近所のおばさんが必ずいました(笑)
しかし、最近はそうした 【地域コミュニティー】がなかなか機能していません。
(考えてみれば「葬儀会館」が増えているのも 同じ理由からではないでしょうか?)
・近所の子どもをちょっと見てあげる・・、 ・親の介護をする・・、
・防犯に気を使う、 ・子どもの勉強を見るなど、
昔はとなり近所、 あるいは親戚同士で助け合ってしていたことを
今は【ひとつのサービス】として 第三者に依頼しているのです。 ↑ これが 新たな生活産業 という概念だと思います。
生活のさまざまな場面で “受け手のウォンツ”に応えるための、 新たなサービス業 が求められているのですね。
(わたしは政府が 音頭取りをするのはキライなのですが、)
新・生活産業創出コンソーシアム というホームページがあります。
当HPでは プロジェクト紹介 のところで、 推進すべき 新・生活産業 を 以下のように分けて紹介しています。
(1)コンシェルジェ・サービス産業 (2)ライフ・モビリティー(共同自家用運転手) (3)ヘルス&ビューティ産業
健康づくり支援プロジェクトについて
(4)生活者のウォンツを実現する住宅産業 (5)高齢者が安心できる総合ケア産業 (6)子育て支援産業 (7)地域情報ネットワーク産業
(1)の コンシェルジェ・サービス産業 ですが、 当HPではその主旨を成熟化し、
人々が多様な生き方を求める現代社会。 情報が溢れ、忙しい日々の生活。
そんな中で自分らしい真の豊かさを、快適さを そして便利さを実現したい人のために 一声かけてさえ下されば、 どんなサービスでもご紹介する夢のパートナー。 と謳っています。
(まあ、ちょっと堅苦しいのですが・・)
要は、
◆ サービスとは 供給側が規定するものではなく、 受け手のウォンツを嗅ぎ取り、 それに応えようとする行為 なのですね。
わたしが行っている マネーコンサルティング(金融サービス業)も 上記のことを 肝に銘じていかなければなりません・・。
2003年08月21日(木) |
中国の影響力について |
さて、先日「世界の海で 魚 を釣りましょう!」 という話をしましたね。
現在、中国 という海が注目を集めています。
Aさん「中国はこれからどんどん発展するよ。 今、中国に投資しておかないと損だよ」
Bさん「なに言ってるんだよ。俺なら投資しないな。 中国はリスクの塊なんだ。
今はいろんな問題が表面化してないだけ。 早晩化けの皮がはがれるよ・・」
皆さんいかがでしょうか・・。
わたしはAさんの言うことも、Bさんの言うことも 「正しくない」と思うのです。
なるほど、 中国の潜在成長力は非常に高いです。
しかし、期待リターンが高いということは、 引き受けるリスクも高いということ・・。
Aさんの言うように、 能天気に中国に投資すべきではありません。
Bさんの言うところの「リスクの塊」を細かく砕いて、 できるだけその内実を把握するようにすべきです。
そして(つまり、潜在リスクを十分理解しながら) 淡々と投資を行うのです。
◆ リスクの大きさを認識しつつ、お金を託す。 これが 資産運用 です。
さて、 中国という国はたいへん興味深いです。
一見矛盾することを、何事もないように 同時進行させています。例えば、
● お金儲けの経済(資本主義) と 皆平等のイデオロギー(共産主義)
● 規制堅持 と 規制緩和 ● 情報開示 と 情報統制
要するに“ホンネと建前”の 使い分けがうまいのですね。 (オトナというか、現実的というか・・)
先日テレビを見ていて、 「中国がオーストラリアと FTAの条約締結に向けて 交渉を開始することに合意」
というニュースが目に入りました。
FTA とは Free Trade Agreement、 つまり【自由貿易協定】です。
【自由貿易協定】と云うとなんだか 大げさに聞こえますが、要するに
「お互いナチュラルな形で 貿易・投資 をしましょう」という意味です。
中国は当面『輸出産業』を主要エンジンとして、 高度成長を維持させたい意向です。
そのためには、中国の製品・サービスを できるだけ負荷のない形で世界に広めたいのです。
ところで、貿易 といえば 「山彦さん・海彦さんの話」にさかのぼります。
山彦さんは山に住む人で、 そこでは 木材や山菜 が豊富です。
海彦さんは海辺に住む人で、 そこでは 魚・海草など が豊富です。
お互いの効率性を考えて、
「じゃあ山菜ひと盛りと、 海草ひと盛りを交換(貿易)しましょうや!」
というのがコトの始まりなのです。
交換(貿易)するのに、税金をかけさせてくれ (関税という)というのは、 ほんとうはつい最近の話なのですね。
山彦さん・海彦さんをそれぞれ 「国」と捉えれば、自由な貿易 は双方に
「マーケットの拡大」と「企業収益の増加」 をもたらすはずです。
さて、「中国は自国の製品をできるだけ 負荷のない形で世界に広めたいのです」と言いましたが、
FTAが発効になれば、 海外からの 製品・サービス も負荷なく 中国国内のマーケットに入ってくるのです。
< 国内企業 にとっては脅威に違いありません >
しかし中国は現在、ASEAN(東南アジア諸国連合)との 包括的なFTA締結 に向けてまい進しています。 (10年内の締結を目指しています・・)
Far Eastern Economic REVIEW 7月17日号 によれば、
・中国は2004年1月からアセアン諸国に対して 農産物関税の引下げを実施する予定。
・また、2006年までにアセアン主要6カ国に対して 600品目の関税を撤廃する予定。
(特に タイ とは今年中に 200品目の関税を相互に撤廃する予定)
すごいと思いませんか?
このニュースは日本でもっと大々的に 報じられるべきだと思います。
中国がこれほどまでにアセアン諸国との FTA締結にこだわるのは、
東アジア経済圏において 「主導権」を握りたいからです(影響力を強くしたい・・)
中国のアセアン諸国に 対するメッセージは明快・・。
「中国は WTO(世界貿易機関)との 市場開放の約束 に先がけて、
ASEAN諸国との 貿易・投資の障壁 を 取り払いたいのです。 共に繁栄しましょう!」
小異、小トラブル は黙認する。 大同 を取る。
(中長期的に見れば、己の利益となることを 中国はよく知っているのです)
オトナというか、現実的というか・・。
えっ、日本 ですか?
日本はこれまでシンガポールと FTA を締結できたのみ、です。
わたしは「中国版グリーンカード」が 創設された時も驚きましたが、
かの国は
「19歳の青年の如く振舞うかと思えば、 70歳の老師のような大局観を指し示す・・」
ほんと、興味深い国 です。
2003年08月19日(火) |
世界の海で 魚 を釣りましょう |
初回面談でお客さまとお話をしていると、 半ばあきらめムードで
「姜(かん)さん、株 はダメだよ。儲からないもの・・」 とおっしゃる方がおられます。
(この言葉には 実感 がこもっている場合が多いです・・)
仮に Aさん がこの10年間(93年〜03年) 日本の株式 にお金を託していたら、結果は散々でした。
93年 8月 日経平均株価 20,000円強 03年 8月 日経平均株価 10,000円弱
(なんと 半分 になっています・・) これだと「儲からない」と言いたくなりますね。
しかしAさんは 株式に投資をする時、 日本の市場(いちば)しか見ていなかったのです。
< ここで 投資 を 魚釣り にたとえてみましょう >
私たちは『お金を育てる』という場合、 東京湾 で魚を釣ることを“前提”としていないでしょうか?
【釣り場は 世界中にあるのに!】
もちろん 本当の 釣り なら、 オーストラリアまで出掛けていくのはたいへんです(笑)
(コストも時間もかかります)
しかし、資産運用 という釣りでは、 特別なコストはかからないのです。 皆さん、東京湾のみで 釣り(投資)をするのは 「もったいない」と思いませんか?
(投資の機会 を逸していますね・・)
【釣り場は 世界中にあるのに!】
さて、世界の海 で釣りをする場合、 いちばんメジャーな投資手法は
「日本以外の先進国群 に釣糸を垂らす」 というやり方です。
例えば MSCIコクサイ という指数があります。
93年 8月 約400ポイント 03年 8月 約880ポイント
(2倍以上になっているでしょう)
つまり、この10年間で 日経平均に連動するファンド と MSCIコクサイに連動するファンド に
50:50 で投資していれば、 結果リターンは 立派なプラス になっていたのです。
【MSCIコクサイ指数とは、 モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル (MSCI)が開発した株価指数で、
日本を除く 世界主要先進国22カ国 (2002年6月末現在)で構成されています】
(もちろん)本当の 釣り なら、 東京湾で、オーストラリアで、ヨーロッパで、 同時に釣糸を垂らすこと はできません。
しかし、資産運用という 釣り では それが可能なのです。 (これを世間一般では「国際分散投資」と云います・・)
◆ つまり、皆さんが投資を行う際には 【世界の海】を思い浮かべていただきたいということ・・。
皆さんがいろいろと考えられる 投資の戦略 は、 実は 井の中の蛙 なのかもしれません。
また、皆さんは釣りをする時、 たった一度の漁で すべての魚を釣ってしまおうと思いますか? 【釣り(投資)には 何度でも出ればよいのです・・】
世界中の海に何度出ようが、 資産運用であれば特別なコストはかかりません。 (これを世間一般では「時間の分散」と云います・・)
わたしのメッセージは明快ですよね。 「世界の海で 魚 を釣りましょう!」
カン・チュンド
2003年08月05日(火) |
映画 レインマン と 信託 について |
こんにちは、カン・チュンド です。
皆さん、 レインマン という映画をご存知ですか?
わたしはこの映画を 公開当時アメリカで観ました。
その時 Trust(信託)という言葉を はじめて聞いたのです。
(ちょっとあらすじ・・)
絶縁状態だった父の死の知らせを聞き、 チャーリー(トム・クルーズ)は葬儀に出席するため シンシナティへ向かいました。
父の遺産を当てにしていたチャーリーは、 父の管財人であるブルーナー医師から
「遺産の300万ドルは 信託 された」 と聞いて愕然とします。
「信託の 受益者 は (おそらく父親の遺志なのでしょうが)教えられない」 とブルーナー氏は言うのです。
チャーリーはほどなく、 精神病院で暮らす自閉症のレイモンド (ダスティン・ホフマン)が「受益者」であることを知ります。
そして、そのレイモンドが彼の実の兄であることも・・。 (あとは 映画 を観てくださいね・・笑)
要するに 信託 とは、 一定の目的のために 財産 や 権利等 を 第三者(受託者)に移転し、
受託者 がその目的のために 財産等の管理をすることをいいます。
いちばんわかりやすい例が 遺言信託 ですね。 (チャーリーの父親がそうです)
この場合、受託者(例えば、信託銀行)は、 受益者(レイモンド)のために、
信託された財産を管理したり、 処分したりしていくのです。
信託 のポイントは、 財産の【法的所有権】は 例)父親から 受託者 に移るのですが、
【受益権】(その財産からの果実を得る権利)は 「受益者」に属するという点なのです。
(遺言信託 には)一家が築いた財産を 世代を超えていかに効率的に管理していくのかという “人間の知恵”が結晶されています。
< 例えば >
一家の財産 → 子が直接相続する → お金にコントロールされる → 人生が狂う という典型的なパターンがあります。
(この普遍的なパターン、人間は何百年と経験してきています・・) その教訓が「遺言信託」なのです。
もっと具体的に見ていきましょう。
以下、榊原 節子 著 「欧米資産家に学ぶ ボーダレス時代の資産運用法」 (東洋経済新報社)からの引用です。
ここに、現在はアメリカに住んでいる 日本人が受取人になっている トラストの契約書(トラスト契約)がある。
トラスト財産は200万ドル。
そのトラスト財産から上がる利子・配当については 受益者であるX氏がすべていつでも受け取れる。
しかし、元本部分についてはX氏が必要に応じて 受取り請求できることになっているが、
それは30歳までは全体の三分の一、 35歳までは三分の二を上限とし、
残りの三分の一は彼の死後、彼の指定する人、 そのような指定がない場合は、 彼の相続人に渡されることになると書かれている。
(引用 終わり・・)
どうでしょうか?
信託 という「仕組み」を利用することで、 受益者は
「この財産は、自分の絶対的所有に属するものではないのだ」 ということを学ぶのです。
わたしは 信託 という手段が (日本においても)急速に広まっていくと考えます。
(財産の継承 という目的のために・・)
これは何を意味するのでしょうか?
日本が豊かになったことであり、 成熟してきたことの 証 なのです。
今後、日本においては 『いかに 富 を維持・継承させていくのか』 というニーズが高まると考えます。
(わたし自身、信託関連 の ブラッシュアップに努めてまいります・・)
カン・チュンド
2003年08月01日(金) |
住宅の販売と、住宅のリフォームはまったく違うビジネスだと思います |
わたしはリーガルの靴を好んで履いているのですが (それも典型的なローファータイプ) とにかく長持ちするのです(笑)
しかし、どうなんでしょう・・。
あまり長持ちしすぎると、次の購買が起こりません・・。 (ビジネス的にはどうかな、と思うところがあります)
実は何千万円もする 住宅 にも、 上記のような理屈が当てはまっていました。
家(一戸建て)は25年もすれば価値がなくなる 「巨大な消耗品」だったのです。
かつてのマイホーム購入者は、
終身雇用・定期昇給 という “幸せな条件”を満たしていました。
土地神話 の存在も相まって、
「(建物は)また建てればいいじゃない・・」 という風潮があったのですね。
それに、家を欲しい人が圧倒的に多かったので 商品の供給側(メーカー)が 主導権 を握ることができたのです。
住宅業界 は長らくわが世の春を謳歌しました。
ところが現在、 何が起こっているのでしょう・・。
ストックとしての 住宅 はすでに余っています。 これから家を購入する人はどんどん減っていきます。
1.人口自体 が減ります。
(超高齢化社会になり、住宅購入層の 30代、40代の人間が激減していきます)
2.少子化の影響で、 住宅 を相続する可能性が高くなります。
3.ライフスタイルの変化、雇用環境の変化 で、 借金してまで 家 を買おうという インセンティブが薄れています(わたしもその一人です・・)
「じゃあ、リフォームだ!」というのが 住宅業界 の理屈なのですね。
しかし、モノを作ることと、 モノの付加価値を高める作業(リフォーム)は 果たして同じ仕事なのでしょうか?
かつて私たちは モノ を消費することに熱中していました。 (所有欲というやつです・・)
しかし、モノ はすでに溢れていますね。
生活者は(すでに)モノ のウラ側に隠れている 「ソフト部分」に心を奪われているのです。
「それはワタシ にふさわしい」 「ワタシ仕様の○○」という 付加価値 です。
個別の ワタシ をしっかり理解してくれる サービス に 生活者はグッとくるのです(笑)
例えば、建売住宅(汎用商品)をリフォームすることは 個別化したニーズに応える究極の“サービス業”なのですね。
多摩市にお住まいの 田中さん夫妻 が リフォームを検討している理由は、 田中さん夫妻「固有のもの」です。
(お子様を含めた)ご家族の状況、今後のライフプラン、 ご夫妻の性格・嗜好・趣味・健康状態・生き方 などが
リフォーム という 自己表現手段 に如実に反映されます。
リフォームとはまさに、 テーラーメードのサービスであり
特筆すべきはこの仕事が「建て坪 ○○坪」という 限られた空間内での【創造作業】だということです。
田中さん夫妻 が モノとしての資産を 購入してからはや25年が経ちました。
今、リフォームを行うことではじめて、 「ワタシ仕様の資産」に仕立て上げることになるのです。
んー、資産 というものは、自分仕様に育ててはじめて 固有の価値 を生じるのですね。
(話は元に戻りますが)
規格品を作り続けてきた 住宅メーカーさん が、己の都合だけで
「じゃあ、次はリフォームだ!」と張り切っている姿は 滑稽ですらあります。
テーラーメードのサービス業 というものは、 いちばん大企業になじまない仕事だからです。
たくさんの生活者が、モノ のウラ側に隠れている 「ワタシのための○○」を求めています。
もちろん、ファイナンシャルプランナーも その ○○ に応えていかなければなりません。
皆さん、よい週末を!
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