コラム 金財茶房 〜 投資のゴマはこう開け!〜


2003年05月29日(木) 不動産に対する政策提言 その2)


株式市場という『いちば』に
上場している会社の 株式 は、

どこの証券会社でも買えますし、
もちろん売却もできます。

(投資信託 についても、
早くそうなって欲しいのですが・・)

証券会社の 差別化 を考えた場合、
例えば、中国株式に強いとか、

手数料が安いとか、逆に高度な
資産管理ノウハウを持っている、
といったことが考えられますよね。

(ただ、現状は)証券会社自体の差別化
(棲み分け)は十分出来ていません・・。

< だからこそ、こんなに
たくさんの証券会社があるのです >

それはなぜでしょうか?

私たち消費者が、
有価証券の売買・保有 ということに関して
“成熟”していないからです。

つまり、「多様なニーズ」を
顕在化させるだけの 知性 がまだない、
ということ。


わたしは「証券会社」について
申し上げたことと同じようなことを
「不動産業者」にも感じています。 

不動産業者も「不動産」という資産を仲介する、
言ってみればブローカー(仲買人)です。

その中で、事業の差別化 というものが
まだ十分出来ていません。

< だからこそ、こんなに
たくさんの不動産業者があるのです >

サービス提供者にとって「事業を
差別化しなければならない」という状況は、

健全な競争が働いている証拠だ
とわたしは思っています。


(昨日お話した)不動産物件の
「流通システム」が整備され、例えば

売り物件の情報が低コストで、
不特定多数の消費者に提供されれば、

既存の不動産業者の半分は
淘汰されてしまうでしょう。

もちろんそれは、
消費者にとってはプラスになることで、

(しかし、その衝撃があまりに大きいので)
【不動産ビッグバン】と呼ばれるわけです。


さて、昨日の提言

「賃貸物件、売買物件を問わず、
成約価格の情報開示を義務づける」
ですが、

例えば、不動産の売買では、
所有権移転の 登記 を行います。

その際、
「登記簿に 成約価格 の記載を義務付ける」
という制度が有効なのでは、

とわたしは考えています。

多種多様な「成約価格」が
公の情報 として蓄積されれば、

それ自体が「市場原理による価格形成」を導く
“原動力”となるでしょう。

株式にしろ、債券にしろ、その
「価格の推移」は誰にでも追跡できますよね。 

不動産の価格 もそうあるべきと思いませんか?


そうすれば、わざわざ
お上(かみ)が発表している、

今年1月1日現在の

東京都○○区○○町1丁目1番1号の
土地の値段 は、○○○万円です。

という奇怪な現象(公示価格)は
なくなるはずです。


モノの値段は、需要と供給の
バランスによって決まるもので、

行政が○○○万円です、
と決めるものではありません。

しかも、公示価格、路線価 などは、
土地の値段 のみを発表しています。

その土地の上に、
10階建てのビルが建っているのか、
何もないのか(更地)はお構いなしにです。

● 10階建てのビルを持つ土地と、
何もない更地から期待できる収益には
雲泥の差がありますよね。

行政が発表する不動産価格は、
そのことをまったく考慮していません。


昨日の提言 

「公示価格、路線価、固定資産税評価額等は、
 その不動産から生み出される収益力(フロー)を基に算出する」

と挙げました。

税金は収入があるところから徴収する、
ということを基本にしますと、

● 10階建てのビルを持つ土地と、
駐車場として貸している更地の評価額 は、
大きく違ってしかるべきです。


たくさんの収益が見込める不動産の評価額は高くなり、
従って、税金も高くなります。 

一方、収益があまり見込めない不動産の評価額は低くなり、
従って、税金も安くなる。

極めてシンプルでしょ?


そして、今申し上げたように、

土地と建物を分けるのではなく、
ひとつの 不動産 として評価する必要があります。

10階建てのビルが建っていても、更地でも、
土地 + 建物 = ひとつの不動産である

という前提で、不動産の価値を算出すべきでしょう。



2003年05月28日(水) 不動産に対する政策提言


こんにちは、カンです。

ちょうど昨日の面談の中で、
預貯金・債券・株式・不動産 という
金融資産についてお話していました。

(各資産の特徴、メリット、デメリットについて・・)

不動産という資産については、
未だ多くの方が特別な意識を持っています。

成功体験(不動産神話)は人間の細胞の
ヒダのところまで染み入るものなのです(笑)

日本においては
特殊な扱いを受けてきた不動産ですが、

“規制緩和”という点では
いちばん遅れています。

そこで、わたしなりの
『不動産に対する提言』をまとめてみました。


● 不動産仲介手数料の自由化
何をもって 3% + 6万円 なのか?

● 消費者の不利益に繋がる、
  売主・買主両方の仲介業務の禁止

売りたい人と買いたい人の「利害」は異なるはず・・。

● 賃貸物件、売買物件を問わず、
  成約価格の情報開示を義務づける。

市場価格を形成するための「データ作り」です。

● 公示価格・路線価・固定資産税評価額などは、
  その不動産から生み出される
  収益力(フロー)をもとに算出する。
     
そもそも行政が、お触書きのように「資産の価格」を
毎年決めるのって、おかしいと思いませんか?


1から詳しく見ていきましょう・・。

不動産の 仲介手数料 は、
昭和45年にその内容が決められました。


宅地建物取引業者の報酬額 
◎昭和45年建設省告知第1552号  

宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号)
第17条第1項(現行第46条第1項)の規定により、

宅地建物取引業者が宅地又は建物の
売買、交換又は賃借の代理又は媒介に関して
受けることのできる報酬の額を次のとおり定める。


皆さんご存知の通り、
不動産の売買に係る仲介手数料はふつう、
売買金額の 3% + 6万円 と簡易計算されます。

(あくまで 上限額 です・・)

昭和45年当時は、この数字を決めた
根拠があったと思うのですが、

現在では明らかに
『意味のない規制』と化しています。


賃貸借に係る手数料も、
「賃料の1ヶ月分を上限とする」と定められています。 

さらに、依頼者の了解を得ている場合を除き、
貸主・借主各々から、賃料1ヶ月分の2分の1を
上限に報酬を請求できる

と記されています(居住用賃貸物件の場合)
     

皆さん、ご存知でした?

● 不動産ごとの個別事情はありますが、
私たち消費者は明らかに

【規制価格としての仲介手数料】を
支払ってきたのではないでしょうか・・。


次に「消費者の不利益に繋がる、
売主・買主両方の仲介業務の禁止」です。

買主側の窓口になる人と、
売主側の窓口になる人の 利害 は、
明らかに異なりますよね。 

(ところで)売主・買主双方の仲介を手掛けたいと、
なぜ仲介業者さんは思うのでしょうか?

< 手数料が 2倍になるからです・・ >


この、売主・買主両方の仲介業務を行うことを、
業界用語で「両手」といいますが、

この「両手」が、売り物件の効率的な情報流通を
阻害している面があります。
       
(両方の仲介をしたいから、売り物件の情報を
自社で抱え込む傾向があるということ)

これは売り物件情報を広く流布して、
効率的に買主を探す、

という マッチングメイクの原則 に
著しく離反していることになります。

● そのために生ずる“付加的なコスト”は、
結局巡り巡って私たち消費者が支払っているのです。


さあ、最後の? 聖域である『不動産分野』でも、
市場原理に則った競争が始まるのでしょうか?

皆さん、よろしいですか。

遅れている分野にこそ
“投資妙味”は存在するのですよ。

単なるデベロッパーではない
新しい不動産サービス会社 は今後「要注目」です・・。




2003年05月23日(金) 拝啓、投資信託さま その2)


こんにちは、カンです。

さて、先日の続きですが、
投資信託(ファンド)の大きな特徴として、

1.リスクの 分散 が可能
2.小口 の売買が可能
3.(一介の個人でも)分散投資 が可能

が挙げられます。

< これって、私たち生活者に向いていると思いませんか? >


(ちなみに 投資信託 は)アメリカでは
『ミューチュアル・ファンド』と呼ばれ、
イギリスでは『ユニット・トラスト』と呼ばれます。

(ファンドというしくみ自体は まったく同じです・・)

ファンドは パック商品 ですから、
例えば 株式投資信託 とは、
たくさんの株式を詰め込んだものですよね。

ところで皆さん、株式 という
金融資産 を保有する人が(日本で)
どれくらい存在するかご存知でしょうか?

< 100人のうち 10人もいないのが現状です・・>

それでは、市場(いちば)で売買される 株式 のうち、
投資信託 が占める割合はどれくらいなのでしょうか?

< 5%もありません・・>


そうです、投資信託は(日本では)
超マイナーな存在 なのですね。

ですから「ファンドについて何も知らないわ」
というあなたも、
まったく気後れする必要はないんです(笑)

では、
ファンドの認知度 が低いのはなぜでしょうか?

まず「歴史」の問題があります。

(実は、)ファンド が日本で本格的に広まったのは、
1998年以降 なのです。

(まだ 5年 くらいしか経っていない・・)

歴史 がありませんので、馴染みがない、
その商品の本質が理解されていない、
というのは(ある意味)当然なのかもしれません。


アメリカにおいては、マゼランファンド のように
長い運用履歴を持つファンドが多数存在します。

「歴史がない」ということは、
過去の実績を振り返れない ということです。

もちろん 過去の実績 は「未来の成績」を
保証するものではありませんが、

中長期的な実績(レコード)がないことは
ファンドにとっては致命的です。

コストの内訳 についても、
あまりにも多くの方がその実体を理解されていません。

1. 9% の信託報酬(コスト)が
かかるとはどういうことなのか・・?


● ファンドが毎年コンスタントに
1.9% のリターンを稼がないことには
(皆さんの元本は)確実に減っていく ということです。


また、アクティブ型 と インデックス型 の
違いについても正しく理解されていません。

宗教でいえば、仏教 と キリスト教 くらいの
違いがありますから、

まず アクティブ か インデックス かを
しっかり理解しなければならないのです。

(こんなこと、金融機関さんでは
お話されているのでしょうか・・?)


● インデックス・ファンド(指数型ファンド)

      現 実
  【市場の動き そのもの】     

    静  動きません。
    でんと構えています。   
    コスト   安 

● アクティブ・ファンド(積極型ファンド)

     ロ マ ン
【市場の動きを超える 収益 を目指す】

  動  はつらつと、動き回ります。
     コスト   高


ずばり、アクティブ か インデックス かは、
資産運用を行う上で ロマン or 冷めた現実 を
選択することです。

私どもは運用のポリシーとして、
インデックス型 を選択します。 


その理由は、『いちば』というところは
概ね効率的な場所であると考えるからです。

(ロマン を求めて株式を売り買いするよりも、
いちば自体の成長力に委ねる方が 低コスト & 高収益 になる・・)


アクティブ型 は皆さんの
“ポートフォリオ”に組み入れるとしても、
パイス を効かせる程度にしてください。 

< アクティブ・ファンドは本来、中小型株 に適しています >

弊所では、日本の投資信託のほとんどは
“投資するに価しない商品”だと自覚しています。

バラエティーに富んだ「商品選択肢」もありませんし・・。


イメージに釣られてファンドを購入し、
損害を蒙っても、誰も助けてくれません。

私たちにとって価値のない「情報」は
きっぱりとゴミ箱に捨てる 勇気 を持ちましょう(笑)




2003年05月20日(火) 拝啓、投資信託さま


「いつもお世話になっています。
姜(かん)と申します」

わたしは、生活者の皆さんに
あなたのすばらしさを説いて廻っている者です。

あなた(投資信託)には、人間の知恵 が
詰まっていると常日頃思っています。

あなたという『道具』が発明されて、

一介の個人が“お金を育てるハードル”が
ずいぶん低くなりました。

さて、日本においてあなたが
どのような扱いを受けてきたかというと
(残念ながら)“付録”なのです。

スミマセン・・。

何の“付録”かというと、
個別株式の、です。

日本において 有価証券 といえば長らく
【個別株式】が“王様”でした。

(実は、今でもそうですが・・)


この国にはあなた(投資信託)を
大切に扱う“文化”が存在しません。

それはなぜだろう・・?と考えてみますと、
生活者(個人投資家)自体を

付録 の存在として位置付けてきた
金融行政 の責任ではないかと思うのです。

日本の“特殊事情”として、
銀行 が企業を育て、資金を供給し、
経営指導まで行ってきた歴史があります。

(間接金融 の世の中ですね・・)

従いまして、証券会社 というところ自体、
長い間 日陰 に甘んじてきました。


『個別株式』の保有も 法人 がメインで、
その法人が お互いに
株式を持ち合ってきたのです。

A社 B社 が互いに
“リスクマネー”を共有する・・。

「配当はそんなに要らないよね。
でも 安定配当 でいきましょう」

「(仕事上の付き合いもあるし)
安定株主 として、長期に持ち合いましょう」

“身内株式会社”の 誕生 です。

(結果として)生活者(個人投資家)は
隅 に追いやられてしまいます。

つまり、

● 長期保有は 法人 で、
個人の方 はもっぱら短期売買、

というヘンな棲み分けが
できてしまったのです。


先ほどお話しましたように
間接金融 の世の中ですから、

生活者の方は「銀行に預金することが
良いことである」という“固定概念”を
植え付けられました。

「へえ〜、株(かぶ)なんてやってるの・・?」
という好奇なまなざしが、
生活者の方に向けられたのです。


< ちょっと 間口 が広くなってしまいますが、>

日本においては戦後、
1980年代末になるまで、

1.地価、2.株価、3.国の成長率、
4.賃金上昇率、5.消費者物価 の順に“上昇”がありました。

(そうです、日本においては
資産 と云えば 不動産 だったのですね)

終戦直後に 農地改革 があり、
多数の“地主”が生まれました。

(一挙に 資産オーナー が増えたのです)

そして高度経済成長の下、
都市部における 圧倒的な不動産需要 が起こり、
(結果として)不動産神話 が形成されました。


一般生活者にとっては、資産を持つ
= マイホームを持つ ことであり、

限られた収入の中では
有価証券 を通じて 資産形成 を行う、
という意識は希薄だったのです。

(政府 も、大手広告代理店ばりに
不動産神話、マイホーム信仰作りに貢献しました・・)


また、1971年のニクソンショック以降、
円 という通貨の価値は一貫して上昇しました。

(長期の円高トレンドですね、)

したがって、生活者の方が 日本円 のみで
資産を保有する正当性があったのです。

(なにが 国際分散投資 や、)

また 税制 においても、法人に有利で、
個人に不利なしくみは浸透していきました。

つまり、日本においては

「ワタシの人生どうしよう?、
ワタシのお金をどうしよう?」という
“問い掛け”はほとんど皆無だったのです・・(笑)


しかし、世の中は大きく変わりました。
< ある意味、稀有で幸せな時代が終わったのです >

そして、生活者にとって
便利な道具である“あなた”が登場すべき時が来たのです。




2003年05月15日(木) 25日のセミナーは 自ら選んでお金を育てる【確定拠出年金】についてです


(いきなりですが・・)

「お金を育てること」と「年金制度」を
分けて考えるのは本来“おかしな”ことです。

「わたしには 資産運用 なんて関係ないわ」
と思われていても、

皆さんの お金 は現に
「育てられている」のですね。

どういうことかというと、

1階の 国の年金制度 では
国 が皆さんの保険料を“運用”しています。

2階の 企業年金 のところでは、
皆さんの 退職金の原資 を 企業 が“運用”しています。


つまり、皆さんは(間接的に)
お金を育てる作業 に参加されているわけですね。
(ここ、重要!)

< 国の年金、企業年金とも、
  銀行預金に預けているのみではありません >

要は、自ら選んでお金を育てるのか、
第3者に委託してお金を育ててもらうのか、
の違いだけなのです。


25日(日)の なっとくセミナー では
【確定拠出年金】についてお話しますが、

これは 年金 という枠組みの中で、
自ら選んで“お金を育てること”なのです。

< 国 がそのお膳立てをしてくれているのですね >

というわけで、
あなたの声が聞こえてきそう・・。

「姜(かん)さん、
わたしの会社にはそんな制度ないから・・」

でも 2年後には
導入されているかもしれませんよ(笑)

今からしっかり勉強しておきましょう。


ぜひ、皆さんの【自分年金】を考える
“きっかけ”にしてください。
(もちろん、奮ってご参加ください・・笑) 


     はじめての 【確定拠出年金】     
    〜ワタシ流の資産運用を知ろう〜  


今回のセミナー は【確定拠出年金】を知る 入門編 です。
会社員の皆さん、自営業者の皆さん、

「ワタシには関係ないわ」
なんて思わないでくださいね(笑)

確定拠出年金とは、国がお膳立てをしてくれる
資産運用 のひとつの【カタチ】なのです。

公的年金 → 破たん寸前、企業年金
→ 崩壊寸前 の昨今、

確定拠出年金のしくみについては
誰もがその 大枠 を理解しておく必要があります。       


         【セミナー内容】

● 確定拠出 とは“自分で運用しなさい”ということです。
● 『会社型』と『個人型』、(そもそも)どこが違うの?
● メニューの中から ふさわしい商品 を選ぶには?
● なぜ会社は 確定拠出年金 を導入したがるのでしょう?
● 自社株・預貯金 に頼るのは“危険”です。
● 確定拠出年金の 盲点!(コスト・拠出限度額 など)
● 資産運用のひとつのパーツ、それが 確定拠出 です。



2003年05月13日(火) 果実 は身近なところに存在します


過去 を踏襲しているだけでは 未来 は開けませんよ。

国として、どの地域とより親密に
つき合っていくのかということは、
外交・通商上のグランドデザイン(指針)です。

さて、日本の未来にとって大切な国・地域は
どこになるのでしょうか?

それは 東アジアの国々 ですね。

「でも姜(かん)さん、日本は 中国 などの
“デフレ輸出”に苦しめられているじゃないですか?」

たしかにDVDプレーヤーひとつ作るにしても、
トータルコストでは(中国に)太刀打ちできません。

でも 日本が作っている 工作機械 や、
電子部品 を買ってくれているのも 中国 なのですね。

わたしはこう思います。

東アジア が『巨大なマーケット』になることで、
(日本にとっては)“輸出”のドル箱となり得るのです。


シティバンク によると、クレジットカードにも
『成長期』というものがあるらしく、

それは国民ひとり当たりの年収が
3,000〜5,000ドル に達した時らしいです。

マレーシア はもうクリアしています。
中国の 上海 もそうです。

中国全体 がそうなるのは、
オリンピック(2008年)の頃ではないかと
云われています。

インドまでを含めた アジア地域 で、
2020年頃までに 年収5,000ドルを超える人口が
今の5倍になるという試算もあります。


例えば、13億の人間が
中産階級 に勃興するという様を、
私たちは未だかつて経験したことがありません。

世界経済が何十回目かの 成長軌道 に乗る、
その 要所 となるのが「東アジア地域」なのです。

この『巨大マーケット』に、日本は
アメリカ よりも ヨーロッパ よりも“近い場所”にいるのです。
(地政学的メリット、ですね・・)


【東アジアを中心とした分業体制の変化】
というウェブページを参照してください。

これは 外務省 の資料なのですが、1985年以前、
80年代後半、90年代以降 という3つのステージに分けて、

資本の輸出国、生産拠点、製品の輸出先 という
「役割分担」が変遷してきたことを示しています。

今後、カネ・モノ・ヒト の流れは明らかに、
東アジア にシフトしていくと考えられます。

日本は 貿易 で富を築いてきたわけですから、
そのノウハウを活かして、

東アジア に提供できる(ハード・ソフトを問わず)
商品・サービス を磨いていけばよいのです。


もうひとつ、地政学的メリット でいえば、
観光 も立派な 輸出産業 ですね。

(東アジアの人々が
 外貨 を落としてくれるのですから・・)

日本の未来は、東アジアといかに
“共存体制”を築いていけるかに懸かっているとわたしは思います。




2003年05月09日(金) バフェット氏 動く・・


【本日の一家言】

政治の世界でも、投資の世界でも、
人は“英雄”を渇望します。

こんにちは、カンです。

投資の世界で“英雄”といえば、
ウォーレン・バフェット氏を思い浮かべます。

(しかし)氏は 英雄 というより、
老練のカリスマ といった方がよいのかもしれません。  

ウォーレン・バフェット氏率いる バークシャー・ハサウェイ

が先日、株主総会 を開きました。


バークシャー・ハサウェイって?
いわゆるひとつの投資会社です。
     
株主総会はどこで?
アメリカの オマハ という田舎町で開かれました。

なんと12,000人を超える株主、バフェット信者、
報道陣などでオマハの町はごったがえしたとか。

毎年恒例の「Q&Aセッション」は6時間にもおよび、
バフェット氏はその中で
今後のマーケットについて展望しました。


1.ROE(株主資本利益率)が低くなっているのは(まさしく)
今後の マーケット状況 を反映している。

2.株価自体が十分安くなっているとは思えない。

3.今後、株式に対する期待リターンは(配当を含めて)
  6〜7%くらいであろう。
         
「この数字は決して悪いものではない。
しかし、過去の 結果リターン を(今後も)当然のように
求めている投資家にとってはシビアなものだろう・・」

副社長のチャーリー・モンガーは、

「かといって1973、74年や、1982年のような
暗黒の時代がやってくるとは全く思っていない」
と語っています。


さて、この株主総会の中でバフェット氏は、
バークシャーが ペトロ・チャイナ(Petro China)の
株式を保有していることを明らかにしました。

バークシャーは浮動株の13%を保有している模様。

しかし、ペトロ・チャイナ株式の90%は
中国政府 が保有しているのですね。

バフェット氏はこの点についても楽観しています。

「中国政府は堅実に ペトロ・チャイナ を
コントロールしている・・」

わたしは、氏がより高いリターン(収益源)を求めて、
本格的な 国際分散投資(特に中国)に踏み切ったのではないか、
と推察します。


それでは皆さん、よい週末を!



2003年05月07日(水) 資産運用 の大前提


こんにちは、カンです。

(シンプルに申しますと)資産運用 とは、
世界経済の発展の“分け前”を頂戴することです。

その際、大切になってくるのが、
合理的な“資産配分”をどのように構築するか、ということ。

皆さんのお金を育てる 設計図(ポートフォリオ)を
どのように形作るか、ということですね。

合理的な“資産配分”を心掛けるとは、
無国籍人のマインドを持つ ということです。

(そこで わたしの頭の中をふとよぎること・・)

もはや日本の 株式市場(企業の集合体)
= いちば全体 を投資対象とするのは
非効率的 なのではないか・・?

そしてわたしは 東京証券取引所のサイト を開く。

そこには、TOPIX Core 30
連動型上場投資信託(ETF) の文字が・・。

んー? 
しかし 純資産額が 約27億円 しかない。

(とりあえず)TOPIX Core 30 に
採用されている企業群を見てみましょう。

こちら。


まんべんなく、偏りがないように作られた
優等生的な指数(インデックス)。

それにしても どうして 銀行 が
4社も採用されているのだろう・・?

「おい、カン君。君は運用することしか頭にないのか・・?」

わたしのことを 資本主義の権化 と思っている方が
おられるかもしれません(笑)

(そんなこと、ないですよ・・)


「衣食足りて礼節を知る」ではないですが、

私たちは初めて、お金がある生活(豊かな生活)の上で、
お金 について考えることができるようになったのです 。
          
(つまり、お金 というものを
客観的に観察できる 可能性 を手に入れたのです・・)

しかし残念ながら、学校では
お金を客観的に観察する“ノウハウ”について
教えてくれません・・。


(わたしがいつも思っていること・・)

私たちはどんな人生を歩もうとも、
大なり小なり お金 というものを利用して、

その人なりの 価値観 を構築していくことに
なると思うのです。

人間の 価値観 とは本来 多層的 であり、
豊かな 広がり を持っています。

お金に対する それも(もちろん)同様 です。

わたしがいつもお話していることは、

「とにかく資産運用しましょう」
ということではなくて、

「お金に対する 価値感 は多様なんですよ」
ということに気づいていただくための インフラ教育
= お金の基本を知りましょう なのです。


(繰り返しになりますが)
資産運用自体が“目的”ではないのですね。

いろいろな 価値観 が同床し、
豊かな広がりを持つのが
ポスト資本主義社会 ではないでしょうか。


皆さんの人生の“目的”を明確にするために、
お金というものを 客観的に
観察できるようになれた方がいいと思いませんか・・?




2003年05月02日(金) ケイコさんの お金を育てる設計図


こんにちは、カンです。

水曜日に ビデオセミナー のお話をしたところ、
さっそく反響をいただきました。

「いつごろ購入可能になるのですか?」と・・。
んー、9月、10月くらいをメドに考えています(笑)

こうやって皆さんに
ビデオセミナー の計画をお話することで、
わたしはわたし自身を追い込んでいるのです(笑)

(そうでもしないと、なかなか新しいことなんてできない・・)

さて、

【ファイナンシャル・インテリジェンス講座】

      ケイコさんの
    お金を育てる 設計図

という ビデオセミナー ですが、


この「タイトル」にも
当然 バックグランド(背景)があります。

(わたしはすべてのことに 理屈づけ をする方なので・・笑)


ケイコさんは30歳の 会社員 です。

仕事に趣味に全力投球の毎日ですが、
将来のことも気になります。 

例えば お金のこと・・。 

今までは 銀行預金 のみで
事足りると思っていましたが、

テレビとか雑誌を見ていると、これからの時代は
なにやら雲行きが怪しそう・・。

ケイコさんは「お金とのつき合い方」を
ぜひ学んでみたいと思っています。

しかし、マネーに関する 本 は巷に溢れていて、
どれが 有益な情報 なのかわからない・・。

金融機関さんに直接相談するのも
なんだか気が引けます。

(第一、わたしみたいなお金あんまりない人を
相手にしてくれるのかしら・・。

第二、金融機関さんに相談したら、
そこで金融商品買わないといけなくなるかも・・?)


つまり、ケイコさんにとって大切なことは、

お金とつき合う『もっとも重要なルール』を
かい摘んで教えてくれるツール(道具)を
見つけることなんですね。

お金を育てる設計図 って書いていますが、
なにも最初から完成された 設計図 を
作る必要はないのです。

“こういう風に 進んでいきましょう”という
方向性 を示してくれる 道具 があればいいのです。

(かつ、これは間違っていますよ、
とはっきり言ってくれる 道具・・)

そうです。上記ビデオセミナー では、
お金を育てるルール作りについてわかりやすくお話したいのです。

例えば、


■ なぜ、お金を眠らせるのですか?
■ なぜ、目先のことしか考えないのですか?
■ なぜ、ポリシー(政策)を持たないのですか?

■ なぜ、他人の意見を鵜呑みにするのですか?
  (未来のことは、誰にもわからないのです・・
   これ、お金を育てる基本)

■ なぜ、元本保証という ワナ にはまるのですか?
■ なぜ、時間 という「資源」を有効に使わないのですか?
■ なぜ、債券にお金を託すだけではダメなのでしょうか?

■ なぜ、株式なのでしょうか?
■ なぜ、個別株式ではなく、投資信託なのでしょうか?
■ なぜ、リスクを消そうとするのですか?
  (リスクは消えるものではありません。手なづけるものです)

■ なぜ、自分の 感情 に頼ってしまうのでしょうか?
■ なぜ、過去の栄光にしがみつくのですか?
 (お金を育てる のお金は、なにも 円 だけではありません・・)

■ なぜインデックス・ファンドなのでしょうか?
■ なぜ、(お金を育てる上で)悪いことを想像しないのですか?
■ なぜ、分散投資 なのでしょうか?

■ なぜ、ウサギ ではなく カメ なのでしょうか?
■ なぜ引き受ける リスク を確認しないのですか?
■ なぜ、金融機関をうまく利用しないのですか? 

■ なぜ、「わたしはお金持ちじゃないから・・」と逃げるのですか?
 (お金を育てる行為は、『積立て型』と『一括型』の 二刀流 です)


ご期待ください・・。


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