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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
鍋屋バイテック会社は自分たちの生産方式を「寿司バーコンセプト」と読んでいる。寿司屋は、カウンターで注文を受けて、ネタとシャリを組み合わせて握って商品をつくり、出す。同じように同社は、オーダーが入ってくる→複数のパーツを組み合わせてその商品を作る→1個から出荷する体制を築いている。プーリーは 直径1 mm 単位で指定でき、受注から5日以内に納品をしている。また、穴のないプーリーを在庫しておき、お客様の軸受の穴の大きさに合わせた穴を開けるサービスも実施。こちらは受注してから2日後には納品している。こうした加工システムは同社内でも当初は無理だと言われていたものを、試行錯誤の結果編み出したのだ。
鍋屋バイテック会社は、中国にも工場がある。中国に進出し理由は、同社の商品のコピー品が、中国市場に出回り始め、日本にも入ってきたからだ。そのため競争相手と正面から戦う必要が出てきた。これからは中国が主戦場になる。戦場で真っ向勝負してNBKブランドを広げる。仮に今使っているモノが同じであっても、開発力や、短納期、カスタマイズサービスなどでは差をつけることができる。そのために中国に進出した。この強気の姿勢は日本企業が見習うべき点だ。
鍋屋バイテックのドメインは、回る力を伝えるものである。元々はプーリーのナンバーワンメーカーであった。が、プーリーが「回して締めるツール」であることから、現在は鋳物素材に限らず、ネジのように「回して締める」特殊ネジが主流になった。その商品アイテム数は12万点に及ぶ。元々の鍋・釜は自社ブランド品であったため、今でも下請けはせず、「自社ブランド品を自社のネットワークで売る」ことにこだわっている。同社がもし自社のことを、素材や加工を中心とした鋳物メーカーと言っていたら下請けになったかもしれない。「回して締めるツールを作る会社」をドメイン化したことで、自社ブランドにこだわり続けることができたのだろう。何をドメインとするかはとても大事だ。
鍋屋バイテックの「鍋屋」は鍋や釜を作っているという屋号だ。バイテックは「発明の技術」という意味だが、450年を超える伝統技術と、鋳物以外の様々な加工技術の2つの技術を融合するという意味だ。社是は「どんどん変えよう、素早く化わろう」。「変化」という言葉をもじって作ったという。創業450年を超える会社が、こういう社是を掲げること自体が、長寿経営の本質がどういうことかを物語っている。
鍋屋バイテック会社は、創業が1560年と言う超老舗企業だ。3K職場の代表である鋳物の工場(ファウンドリー)だが、それゆえにどこまで快適な環境で工場経営ができるか、挑戦している会社でもある。最初に見学した関工園は、樹木より背の低い工場群だ。樹木より背が低い建物の中に入ると、人は穏やかにていられると船井幸雄さんの本で読んだことがある。美術館やプールも配したこの工園は、歩いていて実に気持ちが良い。最近作った新工場は鋳物工場の特有の臭いをなくし、煤をなくし、なおかつ湯を運ぶ危険な作業も全部自動化している。同社は自社工場を美のファウンドリーと読んでいるが、まさにその名にふさわしい工場である。
無敵経営研究会で岐阜県関市の鍋屋バイテック会社を訪問した。最初に驚いたのは、この会社、受付がない。そこで入り口のドアを開け、おずおずとオフィスの中に入っていき、右側のデスクに座っていた人に「見学の予約をしている無敵経営研究会と申します」と挨拶した。するとその方は「私が社長です」と、言われたので大変驚いた。そうだった!この会社は玄関から会長・社長という風に並んで座っている。そして来訪された方に真っ先に挨拶する構造になっていたのだと、前回来た時に教えられた。それをすっかり忘れていた。メンバー全員「偉い人は一番奥にいるもの」という既成概念をたちまちのうちに壊された。
病院の中には患者図書室があった。患者は自分で病気について色々調べたくなるものだ。そこで、病気のことを自分で調べたり、図書ボランティアが病室まで本を届けたりしている。また、スポーツジムもある。そこにはスポーツジム健康運動実践指導士なる人がいて、様々なアドバイスをしてくれる。平日の昼であるにも関わらずスポーツジムは満員だった。病院とスポーツジムの隣接は今まで考えたことも聞いたこともなかったが、今後普及するかもしれない。
病理診断室の前で、最近の取り組みを聞いた。一般に検査は、�ヾ擬圓�病院に来る��検査を依頼する�8’△篋侶譴�行われる�じ〆嵯覯未鯤垢�に来る のスタイルで行われる。ところがこの病院では、�\萓犬�地域に出ていく��公民館集まった人たちに検尿他検査の仕方を教える��自分で検査する�ぜ�分の結果を確かめてみる イベントを実施している。この日は、「明日は血管年齢の測定のために地域に出かける」準備をしていた。自分の健康診断を自分で行うとは、実に面白い地域貢献のあり方だ。
南生協病院の廊下は、広い。災害時に、患者はベッドで移動する。車椅子も移動する。ベッドだけで廊下が塞がってしまったら、車椅子は移動できない。よってベッド1台とその両脇を車椅子が通行できる広さに設計されている。また、廊下の壁の中に酸素ボンベが仕舞われていて、災害時にその酸素ボンベを持ち出して、患者さんを救うこともできる。医師が参加して、安全に配慮して設計された建物ということがとてもよくわかった。
リハビリを行う部屋を見せていただいた。一般のリハビリルームとは違うコーナーがあったそれは押入れ洗濯物パチンコ台テレビカラオケセットなど普通の家の中を再現したコーナーだ。これは患者が自分の自宅に帰った時に布団の上げ下ろしを自分でできる洗濯の時の干したり畳んだりが自分でできる、テレビのリモコンでスイッチのオンオフができる、あるいはパチンコ屋さんに行ってパチンコ台の操作ができるなど当たり前の動作がちゃんとできるように訓練するためだ確かにこういった訓練も必要だと施設を見て感じた
緩和ケア病棟見学させていただいた。この病棟には喫茶コーナーがあったそこは大変眺めが良く、ハロウィンの飾り付けや押し花、お月見の団子を象った装飾などがなされていて、心が穏やかになるような趣向があった。まだ個室の入り口にはとても可愛らしいぬいぐるみが、個室内にはパッチワークを施したベッドカバーが置かれていた。これらは皆、当病院の賛助会員のボランティアの手によるものだ。個室はエアコンが一人一台、どの部屋にも窓がある。これらの装飾や設計に、一人一人の尊厳を守ろうとする優しさを感じた。
南生協病院は、病院の中を歩くだけで、他の病院にはないいくつかの特徴を見つけることができる。そのうちの一つが床のデザインだ。目が悪い人でも大変見やすく、歩きやすいユニバーサルデザインが採用されている。トイレの場所を案内する看板が多く、表記がわかりやすい。患者が多く歩く階段の段差は、低く歩きやすい。「虹の意見箱」という意見を回収する箱があるが、これを読んでいるのは事務局の人ではなく生協の組合員である。組合員が組合員の意見を読んで、病院の改善策を考えるのだ。こんな南生協病院だが、救急車の受け入れ数は南区で一番である。
この病院の構造は変わっている。建物の半分を作り直した時に、もう残りの半分は営業を続けることができる。老朽化によって全部建て直しになると、その時入院していた人は全て出て行ってもらわねばならない。そのようなリスクがないように作られているのだ。この構造を担当者は、アテネのパルテノン神殿と伊勢神宮の違いだと語る。伊勢神宮は20年に一度の式年遷宮がある。そのために常に新鮮な状態を保っていられる。一方、そのようなルールのないパルテノン神殿は、時間が経過すればそれだけ朽ちていくだけだ。愛され続けることを目指すこの病院は、建物を建て替える時のことも考えて設計されているのだ。
この病院を企画した時、累計1000人の意見を聞いたという。これを同社は1000人会議と呼んでいる。1000人の意見を聞くために、類型45回のワークショップを開催した。そこで集めたのは、地域の組合員の意見と医師の意見。組合員の側からは便利で使いやすく明るい病院、医師からは安心で安全できる病院の意見が出された。企画の段階でそれだけの時間をかける。「健康な人がより健康になる病院」はそれぐらい時間と労力をかけて誕生した。
愛知県の南生協病院を見学させていただいた。この病院は病院らしい部分と、病院らしくない部分が両立している病院だ。入口付近にはレストランやオーガニックレストラン、料理教室、フィットネスクラブ、卓球台などの賑やかな店舗がある。そこを抜けていくと、その先に南生協病院がある。「病院は病人を治すところ」が常識だが、この病院のコンセプトは何とコンセプトは「健康な人が、より健康になれる場所」。こんな病院は見たことがない。
柴山先生の講義の翌日、私はある大手企業で研修の講師を務めた。その研修室は地下1Fにあった。どの窓にもセンサーがついていた。もしこの建物に入ろうとする人が、このセンサー付きの窓を割るとたちまち警報音が鳴り響き、犯人はびっくりするであろう。が、音がするだけで、誰かがすぐ駆けつけるわけでなければ、犯人は悠々と目的を果たし、誰かが駆けつける頃には立ち会っているに違いない。大事なのは音だけでなく、誰か駆けつけることだ。柴山先生に教わっていなければセンサーだけで感心しただろうが、今は一体誰が駆けつけるのか。その仕組みの方に関心がある。
柴山先生は、ご自身で様々なツールを持ってきて、犯罪者の手口を私達の前で再現してくれた。頑丈に見えるガラスが一発で割れたり、あっという間に取り外されたりする瞬間を目の当たりにして、大変に驚いた。受講生の中には何度か空き巣に入られた経験のある人が少なくなく、手口を見せられていかに自分が無防備だったか気づいた人も多い。柴山先生から私を含む受講生たちへの防犯診断を提案されたが、皆それを大変に喜んだ。柴山先生本当にありがとうございました。
空き巣防止には様々な対策があるが、最も重要なことは防犯カメラをつけることではなく、侵入に時間がかかるようにし、途中見つかるリスクを高めることだという。驚いたことに防犯カメラは犯罪の証拠にはならないらしい。またセコムをしたところで駆けつけるまでには20〜30分の時間がかかってしまう。その間に犯人は悠々と退散していく。よって雨戸を閉めるなど、侵入に時間をかけさせることが最も有効な手段だという。
柴山先生は講義の中で、ご自身が監修したテレビ番組のVTRを見せてくれた。VTRの中で、外出中に空き巣に入られた家族が登場した。驚いたことにその家族は、空き巣に入られている事実に気づかない。空き巣はいっぺんに多くを持って行かず、1回あたりの被害額50万円ぐらいのものを、ちょこちょこ盗んでは何度も同じ家に入るのだという。そして何度も空き巣に入られた家族は毎日がとても不安になり、精神的に参ってしまう。入られてからでは遅い。入られる前にちゃんと準備することの大切さがよくわかった。
愛知県はものづくりの街である。かつて松下幸之助は「松下電器はものを作ってるんやない、人を作ってるんや」と語った。これを忠実に実行すれば、愛知県はものを作るのが盛んな街だが、それよりも先に人をつくるのが盛んなエリアであるべきだ。しかしながら、人はいつしかものばかりに執着するようになり、人づくりはどっか行ってしまったと柴山先生は語る。確かに人づくりがしっかりしていたら、繁華街のゴミはもっともっと減るであろう。
柴山先生は、もう20年近く名古屋の繁華街のゴミ拾いを続けている。名駅や栄には空き缶が多く落ちている。これは「小さなルールを守らない人たちが大勢いる証」だという。そのような場所に、犯罪者は集まりやすい。「この空気感を解消しないと、泥棒はなくならない」と柴山先生は考えている。そしてそれをなくすために、自分から進んでゴミ拾いをしているのだ。「問題を根本から断つ」柴山先生の発想に大変驚いた。そしてクリキンディのごとく「自分にできることを淡々とやり続ける」柴山先生の姿勢に感動した。
柴山先生の講義は、住む街の雰囲気と犯罪の発生率が相関性があることの解説から始まった。驚いたことに全国の交通事故ランキングと空き巣被害のランキングが相関していて、乱暴な運転をする人の数と泥棒する人の数が比例しているのである。偶然の一致かもしれないが、先生は有名な「割れ窓理論」のように街の雰囲気が犯罪を生みやすくしているという。全国のトップクラスに入る愛知県は、残念ながらそういう雰囲気の街なのかもしれない。
柴山先生がこの道のプロになられたきっかけは、ご自身が何度も空き巣に入られたからだという。それで犯罪者の心理と手口を研究し対策をノウハウとして築き上げたのだ。その話を聞いて名著『影響力の武器』を書いたチャルディーニ氏と同じだなあと思った。チャルディーニ氏は、自分がセールスマンに次から次ものを買わせられてしまうことに気づき、「なぜ自分はそんなにも買ってしまうのか?」を研究し、それを本にまとめたところベストセラーになったのだ。柴山先生もチャルディーニ下実体験を伴うがゆえに、その分析は深く、とても説得力があった。
新規ビジネス研究会の第8回は、防犯コンサルタントの柴山明輝先生をお招きして開催した。柴山先生は警察でも講義されている一流の空き巣対策コンサルタント。いくつもの犯罪対策や防犯特集のテレビ番組に出演したり監修もなされている。また、住宅会社を対象に、防犯のために必要な家づくりについても講義している。一般に考えられている防犯ツール(防犯カメラやセンサーライト等)がいかに役に立たないかを伝え、本当の役に立つ防犯ツールを伝授しているのだ。 今回はオフィスも含めて増大する空き巣被害の実態とその対策方法について学んだ。
理念経営カレッジの最後に、受講生の会社のタグラインを作ってもらった。皆、夢中になって作ってくれた。「みんなが輝く未来を共に」「この街と人が好きだから」「これから100年あなたを守る基盤を作る」「ありがとう作りに一生懸命」「人と人との真ん中で」。こうした自らの理念を端的に表した言葉を会社名の上あるいは下に書いて、お客様に「わが社はこんな会社です」と伝える。すると、その刷り込み効果で社員がどんどん成長する。皆が腹落ちするタグライン ができて本当に良かった。
理念経営協会の講義の最後に窪田先生が色紙をくれた。そこには「至誠にして動かざる者、未だこれ有らざるなり」と書いてあった。有名な吉田松陰の言葉だ。「本当の事を相手のことを思って言えば嫌われることはない」という窪田先生の信念を表した言葉でもある。コンサルタントとは言い難いことも言わねばならない時がある。真実を伝えることは、必ずその人のためになる。そう信じて言いにくいことが言える人間になろうと思う。
楽な道困難な道があったら、困難な道を選べ。なぜなら、自分を捨てないと、本当の自分は出てこないからだ。困難な道を選ばないと、経営者は常に依存型になる。現場依存型や他者依存型、そして考えることやめてしまう。そうなったらもう、変化に対応できない。困難な道を選ぶことは、考えていくきっかけを作ることであり、自分を上書きしていくことなのだ。
窪田先生は語る。「リーダーは感謝せよ。感謝する見本のリーダーになれ」に感銘を受けた。「生きてること、当たり前のことに感謝するリーダーになれ」という。イトーヨーカドーの逆三角形のピラミッドのように社長は組織の一番下にいてミドルマネージャーを支えみどりマネージャーは現場を支え現場はお客様と丁寧なコンタクトを取り続けるそしてお客様を知る努力を続けるそこから得たヒントをトップに落とすこういった現場の皆さんの活躍があって会社が成り立っているそうした事に感謝の念を持つこれが社長の仕事である。
理念経営協会で窪田先生に学ぶ。先生は、「理念は器だ」と言う。幸せになりたい人は多いが幸せについて考えてる人は少ない。どうしたら幸せになれるか。理念の中身を考えることが、誰かを喜ばし、その結果自分が幸せになることにつながる。理念は概念でしかない。理概念だから、いろんな意見が出る。幸せになるための中身を、その器の中にどんどん出して社員みんなで作っていく。「器である理念の中身を皆でつくる」という考え方に大変共感した。
アクションパワーの子会社であるリンクリンクが経営しているシングルマザーばかりが集まったシェアハウスの映像を見て胸が詰まった。何より子供達が孤独でないのがいい。中には障害を持ったお母さんもいて、もしこの人が母一人子一人でアパート暮らしをしていたらどれだけ寂しい辛い思いをしたことか。しかし、同じような境遇のシングルマザー同士が助け合い、支え合い暮らしていると、このような人も安心して力強く生きていけるとわかった。共感し今回は学習会開催のお礼としてリンクリンクに寄付をさせていただいた。このような取り組みが、日本に普及すればと願うばかりだ。
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