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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
岐阜のモネの池を母と家族で訪ねた。日本の清流ならではの池の美しさに感動した。もともとの名称は「名もなき池」で、その名の通り辺鄙な所だ。SNSがなければ決してヒットすることもなかっただろう。池には「ハート」「V字」と呼ばれる、その模様の錦鯉がいる。この2匹を探すのも池の鑑賞の楽しみだが、鯉のいる池でこんな楽しみ方をしたことがない。それを可能にするのもSNSならではの、魅力だ。
20時まで残業が当たり前だった某問屋。ところが今は1830には全員が退社するようになったという。そこで「なぜそれが出来たのか?」秘訣を尋ねすると、その一つが終礼になった。それまでは「仕事が終わってから終礼」をやっていた。すると、終わった人は終わっていない人が終わるまでボーッと待つことになる。この時間は無駄だ。そこで1800に終わっていようがいまいが終礼をすることにした。そしてその時点で終わっている人は、終わっていない人の存在を確認し終わるように助けるようにしたという。終礼の開始時間ひとつで帰る時間が変わる。会社とは、本当に不思議なものだと思った。
昨日の社長が、経理部門志望の女性に入社前、物流部門でアルバイトをさせたのは労働力の提供が目的ではない。現場で毎日働いていれば、さまざまなミスが発生する。「伝票のミスひとつが現場にどんな混乱を起こすのか、それを学んできて欲しい」という親心だ。凄い親心だと思った。
某社の社長の採用体験談を聞いた。会長は面接のとき、部屋の外にゴミ箱を置く。その近くにわざとティッシュを落とす。拾うかどうかを見ているのだ。30人受験して、拾った人は経理志望の女性1人だった。社長は彼女にこう言った。「うちに入りたいなら、親に言いなさい。友達にも聞きなさい。そしてアルバイトに来なさい。3か月物流部門に入って梱包を手伝ってください。それから業務の手伝いをして下さい。それで良いかどうか考えて月曜の17時までに返事ください」。その女性は即返事してきた。「入社希望します」。それから半年後、彼女は同社の正社員になった。そして、今では「経理課長を目指せ」と言われ、頑張っている。
昨日の社長は、自社の若手社員に対し、「会社に若手社員がいないとできない3つのことを語った」。�ヽ萓�化 �∪�長 ��会社をトレンドに乗せる。これらはOJTからだけでは生まれない。OJTにできることは現状維持だけ。イノベーションを起こすには、社員が自主的に動く機会を創っていく。そのための機会提供こそ、今の経営に根本的に必要なことだ。
某社の社長が若手社員に次のように語った。今、世の中は高齢社会だが、老人を相手にビジネスをしようとしてはいけない。一方でグローバル化が進行している。これには対応しないといけない!人口増の市場に注目するのは王道だが、この判断は正しいと思う。よほど地域密着で成り立っていない限り、市場の成長力や差別化によるビジネスチャンスは後者の方が大きいと思う。また高齢市場は既に勝負あった感が強い。
理念経営協会の窪田理事長と飲む。理事長に「せっかく会社を辞めたのだから、お金のために仕事することないんだよ。部下がいるのならその部下のために仕事を取ってこないといけないかもしれないが、そんな必要もないのだから」と言われた。確かに前年比で超えないとか、ここ数年、何か目標に縛られて生きてきた。そんな無理をして、好きな顧客のために一回一回の品質を落としたら何にもならない。この一言を肝に命じ、スノーピークの山井社長のように好きな仕事だけを選ぶようにしよう。
「企業、経営者には3つの自由がある。�|�に売るか、誰を顧客にするかの自由 ��何を売るか?売りモノ(差別化要因)を何にするかの自由 ��どう売るか?売り方(ビジネスモデル)の自由」。後継者であれば、引き継いだ時点で�´↓�のいずれかが決まっていてそれを変えられない人もいる。が、徐々にでもこの自由を行使して自分のやりたいように経営するのが良い。私も独立した身だ。これを行使しないのはもったいない。
「家業を企業にして下さい。会社は公器です。同族の会社の私物化は社員の前向きな気持ちを阻害します。透明性のある会社経営を」。経費で何でも落そうとするが、売上げ、付加価値の増大に繋がらない経費は閉扉と認めないという。なんでも経費にしてくれる税理士もいるというが、そのような税理士を選ぶ時点で間違いだと気付いた。
「過去の成功要因を深く理解してください。その成功要因は10年先でも成功要因たる普遍的な成功要因ですか?もし違うなら新しい成功要因をあなたがつくってください」。これも重い言葉だが、不変的な成功要因であることは滅多にない。時と共に失われていく。特に社員や外注先の技能に依存しているケースでは、衰退は目に見えている。三陽商会のバーバリーでないが、新たな成功要因づくりをしないと企業は成長が止まってしまう。
「創業者をきちんとポジショニングしてください。100年企業を作るのは第2世代、第3世代。創業者は自分の物語を語れない(語るような自己顕示欲の強い人は失敗する)。創業者の物語がない会社は100年続かないのだから、それをまとめるのは第2世代、第3世代の仕事」。ビジョンを開発するのに、創業の精神は欠かせない。特に「何を目指してここまで来たのか」を探る上で、原点は不可欠だ。原点が言葉だけの会社もあるが、物語があった方が聴く方に響く。その物語をまとめるのが後継者の仕事と聴いてとても感心した。
「企業はプラットホームになるべし。あなたはあなたの基軸である地域の何を、どんなプラットホームにして、何に変換するのか、明確にすべし。」この言葉は重いが、企業が自分では気がついていない可能性を引き出す言葉だ。スノーピークは「お洒落なキャンプ」をプラットホームにし、燕三条の技術を魅力的なキャンプ用品という価値に変えている。また、帯広の自然を人間性回復の場という自然体験の場という価値に変えている。プラットホームはそこを通過すると価値に変る「変換フィルター」。クライアントに応用すると、クライアントの可能性が見えてくる。
スノーピークの山井社長の講演CDを聴いた。とても感動したので備忘録的に書いておきたい。「いままで起こったこと(必要なことで繰り返し発生すること)はAIにとって変わる。新しいことを創造するのが人間の仕事。新しいことを見つける方法のひとつは、好きなことを仕事にすること。我が国は損得勘定ばかりを教える教育だった。損得軸から好き嫌い軸へ。社長がチャレンジすべし」。
スノーピークの工場で生産現場、修理現場、梱包現場を2Fから眺める。見られているせいだろう、5Sが完璧だ。服装も決まっている。「お客様や同僚に見られている」という意識はモチベーションと生産性を上げる。生産現場の年間残業時間は全部足しても1時間に満たないという。構造上パーツの少ない簡単な商品を創っていることを割り引いても、美しい理想工場を創り上げる現場力の凄さに感動した。
スノーピークの社員の平均年齢は33歳から31歳に下がったという。なぜなら、やりがいを求めて転職する若者が多いから。彼らは一流企業に勤めていて、キャリアダウンになるが、「意思決定のスピード感が全然違う」ことに魅力を感じているという。他社からキャリアのある人が来て勝手に業務改善を始める。それも同社が経営革新を続けるエネルギーになっている。
スノーピークで案内をしてくれた大島さんは、以前流通業にいた人。その頃は、冬に暖房器具の故障品を持ち込まれると「直る頃には冬が終わっていますよ」とか、「一か月かかりますよ、買い換えた方が良いですよ」と言っていた。ところがスノーピークは平均0.8日で直す。日曜に壊れたものを月曜に持ち込めば、金曜日までに直り、次の週末にまたキャンプに行けるサービスを展開している。さらに椅子の左肘が壊れたら、「右肘も直しておきました」のサービスを展開する。永久保証と合わせ、この姿勢もまたスノーピークブランドを支えている。
スノーピークは他とは同じものは作らない、というポリシーがある。それゆえに、クーラーボックスの開発は苦労したようだ。クーラーボックスでオリジナリティを出すのは難しいからだ。そこでつくったのが高品質・高耐久性で、ドライアイスを入れると冷凍機能が1週間続くもの。こうしたオリジナルへの徹底的なこだわりが、ブランド力になっている。
スノーピークの山井社長は「お洒落なキャンプ」という新しい価値を世の中に提案し、オートキャンプという市場を作った。そのオートキャンプの理想の姿を80年後半から90年前半にかけて描いた。その一枚の絵がビジョンとなり、その世界を築くことを実践していたわけだ。自分が作りたい理想の状態〜お客様が楽しんでいる姿を描ける人は、社員や協力機関など周囲を巻き込む。山井社長が「お洒落なキャンプという市場は僕が作りました」と語ったが、その口ぶりがかっこいい。一枚の絵が全てのスタートだ。
スノーピークの本社(HC1)を見学した。キャンプ場の中にオフィスがあり、12-13名の開発担当者がここで商品開発が行っている。ただしここで「新商品をどうしようか」とは考えない。彼らは毎週キャンプや登山に行く。そこで閃きを得る。それを持ち帰ってここで商品化する。アイデアは現場で考える。至極当然のことだが、できている会社は少ない。
ツインバード工業には中国からコストは1/10にして欲しい。量は10倍にして欲しいというオファーが来ているという。コスト1/10の量が10倍なら、利益は変わらないわけだが、量産やコストダウンを実現する設備投資は莫大だ。投資すべきかどうかを検討中というが、同社は為替に影響されない経営体質への転換を目指し、国内生産化を進めているという。経営の特異性を考えても、量産化に舵を切らないで欲しい。
ツインバード工業はメーカーであるが、基本はR&Dとアッセンブリ+品質管理を自前とし、部品の開発は地元の三条市の地場産業を用いている。この集積があってこそ、魅力的な商品の開発をしている。現在生活家電30%、調理器具30%、理美容30%だが、理美容関係を強化していきたいとのことだった。また、量販店販売30%、海外10%、通販30%、OEM30%だが、通販を50%にまで引き上げていきたいという。
新潟県燕三条市のツインバード工業を見学した。同社は商品開発のヒントをコールセンタから得ているというが、お客様の声を全部聞くわけではないという。お客様の声を全部聞くとマーケットサイズのないところに行ってしまうという。同社の商品開発の基準は「お客様の声+技術+デザイン+マーケットサイズ」。このルールがないと社員が「勝手なものを作って困る」という。その自由度が同社の魅力だ。
赤城乳業の説明には、サッカー日本代表とコラボして成功した話やコーンポタージュ味が大ヒットした一方で、ナポリタン味で大失敗したり「値上げをします」の謝罪広告の話も出てきた。これらは同じ水準で語られていて、聴き手にはスッと入ってきた。一般に外部に対して失敗体験は隠すものだが、失敗体験をそのまま語ることで、情報発信者への信頼が増し、同社により好感を持った。西田文男先生は、弱みを堂々と晒すとそれは強みに変ると語っているが、まさにその効果だ。
赤城乳業のソフト「上だけ」のCMを工場で何度も見た。帰りの新幹線の中でも見返して吹き出してしまった。なんでこんなCMが作れるのか…それは「少し憂鬱な世の中を遊び心で明るくしましょう。私たちは美味しさと楽しさと豊かさを提供するドリームメーカーなのだから」という同社の理念に基づくものだから。特に『楽しさを提供する』というのが秀逸。これを言っているメーカーは少ない。
ガリガリ君のプロモーションは変わっている。とにかく楽しいのだが、そのコンセプトは「ガリガリ君をどれだけ売ろう」ではなく、「アイス売り場に来てもらおう」だ。同社のタグラインは「あそびましょ。」だが、アイスには人を童心に帰らせる力がある。道行く人に「童心に帰ろう」と働きかけることがアイスを連想させ、ガリガリ君の販売に繋がる。
赤城乳業の5Sは「人に関心を持つ5S活動」として、以下の5つから構成されていた。�仝�える化 �▲椒肇爛▲奪廖´�5S評価、部下が上司を評価する5S評価 �ご道覦�活動・言える化の活動 �チ完�参加 。この中で特に��の上司評価や�い慮世┐覯修脇辰紡膸�ではないかと思った。私がよくやる「しゃべり場」は言える化活動の一環だとわかった。
赤城乳業の工場は5S工場とネーミングしていた。5S工場にはコンセプトが6つある。�仝�せる、観せる、魅せる場 �▲乾潺璽蹇´�HACCP(製薬会社並み) �ぢ舂明源此楝辛兵鐓�量 �ィ釘咾硲達咾鯑瓜�に実現する ��社員に優しい。このネーミングに多くの経営者、見学者は惹かれるだろう。工場を見学したが、とてもきれいで5Sが行き届いていた。
ガリガリ君で有名な赤城乳業を見学した。同社は「�仝朕佑領呂鮃發瓩襤��▲繊璽爐領呂鮃發瓩襤��2饉劼鮴�長させる」の3段階で成長していく文鎮型の、役のない人が頑張る組織。特に開発と営業担当には情緒的価値(希少性と感動)を提供する立場にあることから、ミュージカルを観る感性教育や、何かの趣味を磨く通信教育を義務付けていた。社員一人ひとりを社員教育にかける費用は他社の3倍というが、感性を磨くのに組織的な研修を行っている会社は珍しい。
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