V字経営研究所・酒井英之の4行日記
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2014年03月09日(日) 弱小チームがV字回復の結果を出す理由

2月25日や3月5日のこの日記に書いたように、最近は仕事を通してお客様に感激してもらえる機会が多い。振り返ってみると、「コーチングのABCステップ」を意識したファシリテーションをしているからだと気が付いた。A=Acknowledge=認める=僕のクライアントは最下位であり、素人集団であった。しかし、その気になり、行動すれば必ず結果を出せる人たちだと信じた。B=Believe=信じる=なぜなら、クライアントは皆、「なんとかしたい」「納得できる結果が欲しい」という強い意志を持っていた。意思がある人は、その結果を得るために自分を磨き育てようとしていた。C=Continue=続ける=事務局が丁寧に、厚い現場フォローを続けた。「今のままでは皆、納得していない」「もっと深く話を聞いてほしい」など、ファシリテーションの拙さはすべて事務局に教えていただいた。そして、そのたびに私はテーマの出し方や討議時間を工夫して変えた。それが上手くいって2件とも成就できた。

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2014年03月08日(土) おもてなし品質とおもてなし損失

私の友人が朝一番で銀行に行くと、その銀行のオープン時間が9時キッカリではなくていつも9時1分だと言って怒っていた。聞いていて、なんとも酷い話だと思った。怒った友人は、自分が昔ディズニーランドでバイトをしていた時の話をしてくれた。「遅刻して一か月間減給になったことがあります。交通渋滞が予測されたので早めに出たのですが、それでも間に合わなくて遅刻しました」。さすがディズニー。処分は手厳しいが、ディズニーが厳罰をもって守りたかったのは、「おもてなし」の姿勢だ。仮に1分の遅れでも、相手が早く来ていれば、迎えることができるし、もし遅刻したら「こんにちは」の声掛けができなくなってしまう。遅刻すると、接客業に最も大切な「おもてなし品質」が「おもてなし損失」に変わってしまう。彼女は仕事上の取引でこの銀行に出かけているのだが、9時に空かない銀行に自分のお金を預けようと思うだろうか?時間通りの価値を皆で考えないといけない。

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2014年03月07日(金) どうしたらその影響力を持つことができますか?

「コンサルタントという仕事の一番の価値は何ですか?」。昨日の部下はなかなかいい質問をする人で、続けてこんな質問を投げてきた。私は「影響力だよ」と応えた。「自分のアドバイスで、クライアントが良くなる。クライアントが良くなれば、そのお客様が良くなる。講演会とか書いた書籍などでヒントを与える。気づきを得たお客様の行動が変わる。それで世の中が良くなる。こういう影響を与えられることがコンサルタントの一番の価値だよ」。すると部下は続けてこう聞いた。「どうしたらその影響力を持つことができますか?」。これもいい質問だ。私の答えはこうだ。「それは自分のミッションを持つことだよ。今の社会問題。これに対して、「『社会はこうであるべきだと思っている』→『それなのに今の仕組み、やり方はおかしい。このままでは大変だ』」。こう考えると当然、主張が生まれる。「『そこでいろいろ調べてみた』→『私はこう変えるべきだと思う』。これが影響力だよ」。影響力はテクニックで作れるものではない。熱い情熱で作るものなのだ。

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2014年03月06日(木) ファシリテーションで意見をまとめるコツ

部下と飲んでいたら質問された。「ファシリテーションをしているといろんな意見が出ます。それを一つの方向にまとめていかねばならないのですが、酒井さんはそれが凄く上手い。うまくまとめる秘訣は何ですか?」。なかなかいい質問なので考えてみた。その秘訣は①発言者を尊敬すること。次に②発言者の発言の中に肯定できる部分を探すこと。③その肯定に寄り添うようにして、同じものみるようにすること。「なるほど~そうなんですね」「確かにそういう考え方もありますね」「それは気が付かなかったなあ~」。つまり、肯定的な部分に「YES」「いいね」を出す。そうすると、会議場が「YES」と「いいね」ばかりになっていく。④これをKJ法的にまとめる。「ポイントはだいたいこの3つでしょうか…」。みんなそのまとめに感心する。そこで⑤「そもそも」に話を戻す。「私たちは今、この問題に結論を出さないといけない。さあ、どうしますか?」僕の場合はこれでたいていうまくいく。ポイントは肯定的意見に寄り添うことだ。

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2014年03月05日(水) 全員納得の結論に至ったメンバーの表情

昨日書いたクライアントの運営事務局からお礼のメールが届いた。心に響いたので、ここにメモしておきたい。「昨日は、本当にありがとうございました。素晴らしいアウトプットができ、なによりメンバーの清々しいやり遂げた顔が見られて本当にうれしく思っています。また、酒井先生にお願いして良かったと感謝しています。ここからは私たち本部が、しっかりとメンバーの想いをお客様に伝わるものに仕上げていきたいと思っています」。この文章の中で特に嬉しいのが「清々しいやり遂げた顔」というところ。昨日は出来上がったときにメンバー内で自然に拍手がわいたが、清々しい表情も拍手も物事が順調に行ったときにはなかなか出ない。中間作品で厳しい評価を受けて「自分たち素人には無理なんじゃないか。プロに任せるべきだ」と追い込まれたからこそできるものだ。最大のボトルネックは他社との差別化を象徴する言葉への深い理解。その壁を越えて至った、全員納得の結論。今思い出しても震えるくらいの嬉しさだ。

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2014年03月04日(火) 「覚悟」と「想い」が伝わるメッセージを創る

某社でコーポレートメッセージを開発するプロジェクトを指導した。通常コーポレートメッセージは広告代理店のコピーライターが作ることが多い。ところがこの会社は「自分で作る」ことにこだわった。今使っているメッセージも秀逸であるが、それでも自前にこだわるという。そこで数人のプロジェクトメンバーが選ばれて、討議を繰り返した。皆さん慣れない仕事で随分苦しんだ。中間段階で社内でアンケートしてみたが評価はボロボロだった。そこでそれまでの進め方を見直し、同社が他社と差別化し得るキーワードをひとつ選び、その言葉を徹底的に理解する議論を行った。この議論は日ごろからその環境に身を置いている当事者にしかできないものだったと思う。すると、そこからアウトプットされるものの質が変わり始めた。そして、メンバーの誰にでも腹に落ちる予想以上に素晴らしいコーポレートメッセージが出来上がった。同社の「覚悟」と「想い」がビンビン伝わるメッセージの誕生に、自前主義にこだわった価値を感じた。

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2014年03月03日(月) 「コツコツやると後が楽なんだ」

2週間に一度、某社の若手社員が目標実現に向けて取り組んでいる状況を報告していただき、それにコメントを付けてフィードバックする指導を半年間行っている。対象者は14人。数時間を必要とする作業で容易ではないが、2週間に一度なのですぐに返してあげないとアドバイスがアドバイスにならない。そのため、メールで届いたら即返すことを心掛けている。その指導もそろそろ最終盤。そこで今までの振り返ってみると、半年間、一人当たり10回、私とキャッチボールをしていたことになる。成果が出ている人もいれば、ようやくエンジンがかかった人もいる。その中でひとつ言えることは、コツコツやった人がきちんと成果を出しているという事実だ。彼らは最終盤の現在、ほとんど課題はやり終えて、発表資料作成段階で小さな点を修正する余裕がある。その状況を見た彼らの管理者は「コツコツやると後が楽なんだ」と言っていた。まさに、至言。楽するためにもコツコツ積み上げたいものだ。

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2014年03月02日(日) 多能工化を進めるオフィスの意外な効果

女性4人の事務担当者がいる某社の販売部門。この部門の悩みは4人がそれぞれ違う業務を担当しているため、休みを取りたくても取れない状況にあることだった。この状態は子供がいる女性には働きにくいため、皆で相談し職場の中で多能工化を図ることにした。Aさんの仕事をBさんもCさんもできるように、最初に教えあい、次に交代する期間を作って交代し作業を覚えるのである。そして、はじめてすぐにわかったことがある。それは、Aさんの仕事の説明を聞いたBさんが「なぜこの作業があるのですか?いらないのでは?」と質問をしたときに、Aさんが答えられない仕事が多数あるということだった。それまでその仕事はAさんにしかできなかったから、Aさんには無駄かどうかもわからなかった。そこで皆で話し合い、無駄だと判明した作業はすべてやめることにした。ムダ取りが進み、ひとつひとつの作業が楽になる。そして皆がカバーしあえる状況ができる。これらは、多能工化の効果だ。

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2014年03月01日(土) 社内の暗黙知を形式知に変えることができた!

某社で中堅社員が若い社員を育成するプロジェクトを指導している。現在は3月末の成果発表会に向けてプレゼンテーション資料を作成中。私はその資料がもっとビビッドなものになるようにフィードバックしているが、これが実に楽しい。なぜなら、発表する若い社員が、それぞれの仕事の中から、それまで見えていなかった暗黙知の部分を、「あ、こうすれば良かったんだ」と気づいて、それを「○○が上手くいく法則」というような形式知にし、まとめている点だ。「新規開拓で全然会えないお客様に合う方法」「お客様と話がなかなか進まない場合の、関連する他部門を引き出す方法」「多能工化を進めるための6STEP」、お客様と共に悩み、共に考え、満足できる結果に導く「M式サイクル」、駆け出し社員が3年目までにマスターすべき当社の心・技・体とは…誰の取り組みにもそのような発見がある。売れたかどうかの成果も重要だが、こうした暗黙のノウハウの共有が同社の成長を加速する。

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酒井英之 |MAILHomePage
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