V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
最近、いろんな人が作ったパワーポイント製のプレゼンテーション資料を目にする。共通しているのは色使いが綺麗なこと。特に目立つのは紺とグレーの「ドラゴンズブルー」。グレーの使い方が絶妙な「タイガースカラー」。エンジとイエローの「イーグルスカラー」など、使う色の範囲を限定し落ち着いた色の濃淡による組み合わせで構成していること。「癒し」ブームはビジネスの場面にも浸透している。
ある人から紳士服の展示即売会開催の相談。この人は紳士服と縁のない会社だが、縁故先から人を集めてやって欲しいと持ちかけられたらしい。やめた方がいい!と口から出かかかったが…紳士服を売るのに紳士服だけ見せるなら青山とかどこでも可能。紳士服+情報を売るなら可能性も…。紳士服を求める人はどんな情報が欲しいのか…?結局「ダンディ講座との抱き合わせ」でやったらとアドバイスした。
某ゴルフ雑誌にこんなページがあった。ゴルフを覚えたい女性は連絡先と写真を添えて編集部に送る → 一方、ゴルフを教えたい男性は同じく連絡先と写真を添えて編集部に送る → 応募した女性は応募男性の中から、教えて欲しい人を選ぶ → そして編集部立会いのもと、男性は女性にレッスンする…。これってすごい出会いの場つくり。出会いがビジネスになるってこんなことを言うのだ。
猪口大臣が就任の記者会見で「長年やってきたことが評価された」と語ったという。そして就任の記念撮影はあのドレス…。確かに信念を通してきた人なのだろうが、なんか猛烈に違和感。言葉とドレスだけみていると、まるで叙勲ときの喜び声みたい。「私は悲願に到達した!(I am arrived!)」って言っているみたいで。新しいPOSTの担当大臣なのだからGoalじゃなくて、これからが始まりなんですが…。
週刊誌に載っていたボビーの名言。「我々がプレーする唯一の理由は『ファンのため』であるべきだ」。これを自分の仕事に応用すると「我々が一生懸命仕事をする唯一の理由は『お客様のため』であるべきだ」。唯一の理由をそう思えたら素晴らしいなあ。こんな宣言をして最下位に沈みっぱなしだったら仕事する理由を喪失し、格好が使かない。これも、選手の底力を引き出した要因だろう。
空想だが…ロッテの選手はドラフト指名されたときどの程度喜んだのだろう?自分は運がない…と神を呪ったりしなかっただろうか?18連敗…開幕11連敗…合併話…野球ができるだけ幸せなどと自分を慰めたりしなかったか。そんなチームが優勝することはいいことだ。対戦チームの空き日程等好条件にも助けられたが、お荷物と言われた球団のどん底からの逆襲撃に野球ファンは救われた。
ある会社が社員寮を『寮』と呼ぶのをやめて『レジデンス』と呼ぶことにした。「レジデンス完備」として新入社員を一人でも獲得するためだ。こうした言葉の違いはイメージを大きく変える。老眼鏡と呼ばずに『シニアグラス』。写真館と呼ばずに『スタジオ』。歌手と言わずに『アーティスト』。65-75歳は高齢者でなく『ハイパーミドル』。補聴器も質屋も、呼び名を変えてイメージを変えた方がいい。
ロッテのボビーの名言。例えばソフトバンクに逆王手をかけられたとき、『この時期に野球ができるのは最高に幸せなこと。この楽しみがわからないものは、いますぐ別の仕事を探したほうがいい』と語った。これを私の仕事に応用すると、「ときに逃げ出したくなる仕事もあるが、こんな仕事と対面することができるのは最高に幸せなことだと信じて挑もう」となる。今後はそう考えることにしよう。
今日乗った個人タクシーの話。高校2年の次男は幼稚園から空手をはじめ、今は2段。この前インターハイに行ってきたという。親ばかでさあ…と自嘲しつつ「いい試合したんでっせ」とも。長男は21歳で、兄弟は実に仲が良いという。兄は給料を貰うと、野球等の観戦チケットを買って兄弟でダブルデートをするらしい。仲が良い基本は先輩・後輩の躾が厳しい空手道場のおかげだ、と言っていた。
洗濯機が壊れたので土曜日にシャープに直接電話した。すると、来週の水曜日にならないと修理に来られないという。それでは困るので、買ったヤマダ電機で加入した「ザ・安心」を使おうとヤマダ電機に電話した。すると「メーカーに聞いてから(私に)連絡します」といって、届いた返事が「来週の火曜日に伺います」。なんじゃこりゃ。シャープの修理部門には「ヤマダ優先枠」があるのだろうか?
今日乗ったタクシーの運転手は「十二春(とじはる)」という名前だったので由来を聞いてみた。すると「昭和12年の春生まれでね」「また12人兄弟の一番末なんです」「それでもう打ち止めってことで『閉じる』なんですよ」「名前を付けてくれたのは一番上の兄貴です」「その兄は戦争で死にました」「兄弟のうち二人が戦艦大和に志願して乗って死にました」。それぞれ人生にそれぞれのドラマがある。
亡父の部下だった人が線香を上げたいと訪ねてくれた。仕事人の父の口癖を聞くと「率先垂範」「起きてしまったことより明日のことを考えろ」「準備ができたら仕事はできたも同然」「目標はストレッチゴールでないと意味なし」「努力して22時まで残業すれば成績が上がるのは当たり前、17時で終えて同じ成果を出せ」などだったらしい。一緒に暮らした親でも知らないことばかりだねえ。
阪神VSロッテ。やはり今のセ・パの制度の差が出たのだろうな。7戦もバリバリの緊張感でやってきたチームと、17日ぶりじゃあ…。執筆も講演もコンサルも、立て続けに依頼があるときの方が、たまのときよりも私は気分は乗るからなあ。一本の原稿を書くのに1日苦しむときもあれば、あっという間に5本書けるときもある。突き抜けた時だけ見える何かがある。今のロッテには何かが見えている。
「NIKITA」という雑誌のコピーに身悶えてしまった。「あなたに必要なのは『若さ』じゃなくて『テクニック』」。これを徐々に見ながら「何が必要なのだろう…」とドキドキして読んでしまった。体の衰えを隠そうとする強がりを、正論に変えてくれるコピーに感激したが、80年代物質消費に犯された私の世代は、「所有=アイデンティティ」と言われると恐ろしく弱い世代なのだ。
何年かぶりに『帰ってきたウルトラマン』を観た。『怪獣使いと少年』という、怪獣ムルチが出てくる話。小学生のと涙を流して観た記憶があり、もう一度観たいと思っていたが近くのビデオ屋にはなかったのだ。2年前、DVD化されたとき、この話がウルトラシリーズの中でも屈指の作品と評した記事を読み、この作品に涙した人が私だけでないと知った。観ると改めて時代を切った凄まじい作品だった。
ええ加減にせぇ!と小泉の靖国参拝に非難ごうごうだ。それでも本人、意に介するそぶりも見せず。彼にとってはただ単に先祖の墓参りに行く感覚で、靖国に参拝しているだけだろうから、周囲が何を言っても馬耳東風だ。軍人経験があり戦後公職追放となった祖父や防衛庁長官だった父に「お前は靖国の精霊に参るのだ」と言われたのかもしれない。彼の後任の首相は考え方が違うといいのだが。
「ブログをどう書いたら読んでもらえるのか」と質問される。私のエンピツも大勢に読まれているわけではないから決して偉そうなことはいえないが、落語の小話のように「○○とかけて」「××」と説く。「その心は△△」という形を意識して書くことが出来れば面白いだろう。特に、○○と××に落差があれば、読者の興味は高まるはず(当たり前だと半減)。もちろん△△に眼から鱗の説得力があれば最高。
9/13の日記で『会社としてはこうなりたいんだ。だから、君もこうなってください…』と言われたら部下は感動するのでは…と書いたら、読者の某社長から「私ならこういう」が届いた。曰く、「『会社はこうありたい→○○が必要→貴方が適任』こういった流れ、あるいは逆に『貴方には○○がある→会社がこう変わるのに必要』。これなら比較的使いやすいと思います」。確かにこっちの方がいいだろう。
10月4日に元部下の中国の最高・最低を並べたが、本人から3つより1つにしたいと申し出があった。曰く最高は「お互いの価値観に共鳴して一緒に歩んでくれる仲間を得たこと」、最悪のものは「日本における対中国ビジョン・真に国益を考えた関係作りの欠如」。特に最悪に関しては「『まず与えよ』は時代を超えて矜持を持った商人の王道だと思う」と添書き有り。中国は搾取すべき対象ではないのだ。
ソフトバンク第2戦の敗退をホワイトソックスの井口が観て、国際電話をかけロッカールームにいる選手を励ましたという記事を読んだ。井口が生でロッテVSソフトバンクを観られたのはインターネットのおかげ。PCへの映像配信で一家団欒は消えるが、その情報を求める個人とは世界の果てまで繋がる。そんな時代だから、自分がある分野で強烈な「個」でない限り、存在価値を失う時代なのだ。
パ・リーグのプレーオフのTV中継はなし。仕方なくネットで進捗を確認しようとしたら、Yahoo!のサイトで動画配信していた。これを観ていたが、画面が小さく、そもそも机に1人しか座れないので家族と観ることはできなかった。これでは「一家団欒」は作れない。いかりや長介氏が亡くなったとき誰かが「一家団欒をありがとう」と言ったが、メディアの変遷と共にもう生まれないのかもしれない。
某金融機関の某支店の住宅セミナー&ローンを案内するチラシを見て仰天した。チラシの隅に会社名が印刷されているのだが、そこに支店長の顔写真と名前が載っていた。そして「支店長 ××××」という肩書き&名前の前に、『チャレンジャー』と刷ってあった。「チャレンジャー 支店長 ××××」。私も部門の責任者だが、果たしてチラシにそう書き込める度胸があるか?自問自答してしまった。
中部地区には「フライ・セントレア」なる言葉ある。セントレア(中部国際空港)から飛べという意味で、これまで成田便を使っていた国際線利用者にセントレアを利用しろと言う標語だ。利用者が増えないと、米国航空会社が「わざわざ極東の『属国』の首都でもない空港に機材を飛ばせるかい」と、便を引き上げてしまうからだという。航空関係者によれば、日本は米国から見れた単なる属国なのだそうだ。
Enpituを再開して1ヶ月。2ヶ月近く休んでいたうちに読者は去ってしまうだろうと思っていたが、以前と変わらず毎日100件近いviewが貰えるようになり、私のわがままを許してくださったようでとても嬉しい。そんな皆さんの期待に応えようと、空白だった7/14〜9/4の日記を徐々に現在埋めていっています。特に8月は米国視察記で構成。興味のある方は「目次」か「過去」を辿って是非お読みください!
某社で営業店長向けのハンドブックを作ることになった。構成を「『どのようにして部下をやる気にするか』というリーダーシップ」と「『どのようにしてまとまりのある組織を作るか』というマネジメント」の2章立てで考えていたが、その前段に序章として「店長の使命」を載せることになった。マネジメントの基本である「客知る・部下知る・己知る」の「己」の役割をよく理解させるためである。
ある営業店長がこういった。「本部は店作りに対してどうこう指示してくるわけではない。本部からくるのは事業目標(数値)だけだ。店は店長でしか変わらないのだ」。この発言を聞いて励まされた店長も多いのではないか。これは店長に限らず管理職といわれている人ならば誰もが同じである。統括部門がどの市場を大事にし、社員のモチベーションをどう上げるか。本部ではなく店長の裁量である。
某社の営業部長が、現場の営業店長の意識を変えようと現場ヒアリングを開始した。この中で営業店長に「営業店長の使命は?」と尋ねると、誰もが「目標を達成すること」と応えたという。が、続けて「なぜ達成する必要があるのですか?」と尋ねたところ、それに対し答えられない人が何人もいた。営業部長は答えられない人は絶対に目標達成できないという。どこかで「まあ、いいや」と思ってしまうからだ。
天津で起業した元部下が、一時帰国した。彼に「中国(天津)の×××って最高だあ」の「×××」を3つ揚げてくれと尋ねると、即座に「若い人の目」「人情」「格差のある社会」と帰ってきた。逆に「中国(天津)の○○○って最低だあ」の「○○○」を聞くと「創造性」「地方役人」「水」。さすが元コンサルタント。こういう質問に即返事ができるかどうかで頭のよさや日ごろの問題意識がわかる。
ベンチャーの経営者にさすがプロのコンサルタントと褒められた。相談は「クライアント各社から儲けすぎだとコストダウン要請が来ているが、応じることなく、また、がめついといわれないようにするにはどうしたらいいか」だ。私の答えは「呆れられること」。いくら儲けても「よくもあんな事業やりますね…」と人が呆れるような事業に正義感だけで投資していたら、誰も何も言わなくなるもんね。
最近は改革のステップを次のように語っている。「見方を変え」→「やり方を変え」→「意識を変え」→「行動し」→「習慣化する」。当たり前の流れのようだが、一般に経営者は勘違いをする。それは「やり方を変え」→「意識を変え」の順番を入れ替え、意識を変える方が先だと思ってしまうのだ。しかし、社員の意識は実際にまず何か変えない限り変わらない。まず何かを変えることから始めたい。
楽天の新監督は野村克也氏だと聞いてガッカリ。清原やローズも獲りに行くという。ガッカリ。楽天ってプロ野球をぶち壊してくれる存在だと思っていたのに、これじゃあ「ミニ巨人」だ。野球界の昔ながらのビジネスモデルを踏襲しているだけ。日ハムや千葉ロッテのように外国人監督を招聘し、従来では考えられないファンサービスを基本とした球団運営を期待したのに。多分仙台の人もガッカリだろう。
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