妄想誘発剤

2003年02月28日(金) もうできることは何もないよ

何もしないことがあなたのためだというのなら
わたしは黙って去りましょう

過去をふりかえったところで
あなたのためになるようなことを
ひとつもできなかったようなわたしだから



2003年02月27日(木) あなたには示さない罪悪感

この罪悪感を一生隠し通す
黙って天国まで持っていけば
それだけでなんとかなることだってある

カミサマ
たまには手加減してくれよ



2003年02月26日(水) たくさんの疑惑

疑いだしたらキリがない

さぁ 空をみあげて

深呼吸したら

キスをしよう



2003年02月25日(火) ほんとのキモチはどこにあるんだろうね

キレイな布でくるんだみたいに
ふんわりやわらかくて
ここちよい
その場しのぎは
いつもかんたん

あなたも彼も そして彼女も
笑顔を見せる

そのために払う
たったこれだけの犠牲

でも
ほんとのキモチはどこにあるんだろうね



2003年02月24日(月) 優しさで傷つけないで

それを
優しさとは
呼ばないんだよ



2003年02月23日(日) くずれたままでいいの?

手遅れなんてことはないさ

くずれたままでいいの?

修復の努力もしないで

そのまま逃げていいの?



2003年02月22日(土) それはくもりない透き通った空に似ている

あなたの瞳がまっすぐで
となりでどきどきとうつむきながら
視線を合わせることに
あんなにも勇気がいった

それはくもりない透き通った空に似ている

あなたの瞳が
いいえ
あの時の恋が



2003年02月21日(金) 何様と言われてもかまわない

もういいや
なんだっていいや

オカシイことをオカシイって言えないなんて
そんなのばかみたい

だからいいや
言うよ あたしは

何様と言われてもかまわない
オカシイことはオカシイと叫びたい



2003年02月20日(木) a drink of water   a drink of poem

乾いた心の中に
すっとしみこんでいった
なんてすなおな言葉
とても心地よくって
たぶん、一番欲していた
あなたの言葉をのみこんだ

それはとてもいとおしい感覚

恋はいつもそんなふうに
あたりまえのシアワセを
特別に変えて
降り注ぐ



2003年02月18日(火) なにもかもがうまくゆけばいいと願う夜

神様

……がもしいなければ
なんでもいい
誰か僕の願いに耳をかたむけてくれる者よ

せめて
せめてあの人のため
なにもかもがうまくゆけばいい

小さなつまずきはいいから
少しのせつなさはいいから

それでも最後にはよかったと
笑えるように
なればいい



2003年02月17日(月) 最悪のシナリオばかり用意する

落とし穴にはまる前に
とりあえず自分で落ちてみる
あぁ こんなもんか
試したつもりでソロリソロリとすすむ

方向性は悪い方へ悪い方へ
なにが起きたって驚きはしない
わかっていたさ
こんなもんさ
しょうがないさ
言い訳はいくらでも用意できてる

哀しいかなこの習性



2003年02月15日(土) 私にちょうどいいサイズはこのくらい

しあわせなんて
大きく求めないものよ

私はこれで大満足



2003年02月14日(金) 閉じた瞳にキスを降らせよう







涙はもういらないから



2003年02月13日(木) そういう小さなことも闇へ足を引きずり降ろす要因

もっと強くなりたいと願う

いつだって
あの星たちに祈りをささげて

もっともっとと夢を見ていた

それでもこんなささやかなことで
わたしは座りこんでしまう

あなたを失って
わたしは



2003年02月11日(火) 揺られているのはほしの舟

時間がすぎていくのは
あたりまえのことなのに

こんなに二人の時間はいとおしい

特別な魔法でもかかったみたいで
不思議なしあわせにつつまれる

わたしたちはみんな
このほしの舟に揺られているのね



2003年02月09日(日) これはまだイントロダクション

まだまだスタートライン
これから何があるかわからない
油断しない
イントロダクション



2003年02月08日(土) それほどがんばっているわけでもないさ

ありきたりな言葉で誉めないで

それほどがんばっているわけでもないさ

あたしの罪の意識が

そんなふうに行動させるだけさ



2003年02月06日(木) とてもじゃないけど真似できない強さ

あの時に私の負けは決まっていたようなものだ

とてもじゃないけど真似できない強さ



2003年02月05日(水) 月の雫さらさらと

漆黒の夜空にさらさらと
月の雫がちりばめられて
あたりは雪に反射して
まるでそこだけ浮き上がり
わたくしを主人公にしたてあげる



2003年02月04日(火) あなたの言葉がまっすぐに届く

何も言えないあたしを許してね

でもありがとう
あんな言葉をならべてくれた
あなたの気持ちは痛いほどよくわかる

ありがとう
今は少し遠くから
この言葉を季節にのせます

ありがとう
今はただひとすじに



2003年02月03日(月) だってあんまりにも哀しい微笑みだったから

さいごだっていうのに

今日がさいごだっていうのに

そんな微笑みも返してくれるんだね

けれど泣いてしまった

だってあんまりにも哀しい微笑みだったから



2003年02月02日(日) だからいつだって君がそばにいるような気がするんだ

もう会えないね
僕たちはもう会ったりできないんだね
こんなに大切で大切で
そこらじゅうに君があふれているのに
もう会えないんだね

だけどいいんだ
僕の中に君はいて
何かあれば
いつだって君は微笑むだろう
それだけで
僕はいいんだ

あのまぶしい木陰にも
近道したけもの道にも
泣き疲れて眠ったソファにも
まだちゃんと君はいるだろう

だから
いつだって君がそばにいるような気がするんだ



2003年02月01日(土) あの時の気持ちを言葉にされてたまるか

ただの

へんな

意地っ張り

あっかんべーと舌を出して
ひょいとスキップで乗り越えてやる


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茜 幸美 [HOMEPAGE]

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