(仮)日記
何かしらの感想と更新履歴。



2006年06月19日(月) 花よりもなほ






キャストの豪華さと内容のくだらなさに惹かれて、見なければと思った。

とにかく映画はキム兄の顔から始まる。まずキム兄の顔。

まあ、くだらないですね。話的には。ほんっとくだらないんだけど、いい俳優陣が脇を固めて物凄いい味出しててなんともいえん。

古田新太さんがさー、もう出てきた瞬間その場の空気を独り占めって感じで、溜まりません。岡田が固くした空気を(生真面目な役どころだしね)満遍なく柔らかくしてくれて、どこにも角がないっていうか、どう表現したらいいかわかんないけど、あの方は本当にいい役者さんだよなー。

主人公の父の敵討ちが本筋で、その裏っかわで赤穂浪士の吉良討ちが進んでいくんだけど。
まさか忠臣蔵があんなに情けないものになるなんて(笑)。特に思い入れもないけど、よくテレビでやってたしねえ。主君への美しい忠誠心がさあ。確かに、引退した老人の寝込みを襲った話だよなあ。

観てから結構時間経っちゃってるから細部憶えてないんだけど。
脇役陣がよかったっていうのと、脇がよかったんだけど、主人公の岡田を殺さず、うまく活かして撮ってあるなあと。
岡田もね、芯がしっかりしてたから周りに食われず、ちゃんと武士やってましたよ。町人の中に埋まってて、随分くだけてるんだけど、やっぱり独りだけ浮いてるんだよね。武士は浪人になってても武士だよねえ。ただ、お隣さんは武士だけど情けなくて、同じ武士同士の比較っていうか。

ああ、これは気になったから異様に覚えてる。
ふでおろしって言葉、どこの世界まで通じるんでしょうか?
私は必死に笑いを堪えていたんですが、周囲の人は気付いているのかただ知らないだけなのか。どこをどう聞いても下ネタなのに、恐ろしいほど静まり返った中、響くのはご年配の男性型の笑い声だけ。
筆って隠語ですよ。男性の象徴ですよ。ラングドン教授(ダ・ヴィンチ・コード)的に言えば剣の先ですよ(そういえば一作目の「天使と悪魔」も映画化するとかしないとか)
取り敢えず同世代にはふでおろしもひめはじめも通じないのかも。友人に聞いたら全く聞いたことがない何それと答えが返ってまいりました…そうか…。

スクリーンを出て行きしな、ご年配の男性お二方が、「金がかかってるのかかかってないのか、わからん舞台だったなあ」とつぶやいていたのが印象的。まあ、確かにな。何せボロ長屋。



結論
やっぱキム兄かな。







2006年06月18日(日) Death Note






公開二日目、朝一の回。
客席145はみっちり埋まり(しかし私の右隣一席は空いていたが)
見事なほどにお子様が占めていましたね。他は、見るからにヲの字な男集団と、数組の20代カップルと、そして謎だった熟年夫婦。

私は悪役な藤原達也観たさに行ったんですが、予想通り、リュークにやられてきました。……最新のCG技術は素晴らしいよね。加えて美麗なリュークの作画。人間じゃない分描きやすかったりするんだろうか。

リュークの第一声を聞いて「うわ微妙」と思ったけど、その後の笑い声を耳にして一転。さすが中村獅童、怪演っぷりは凄いうまいよね。キレた笑い声が何ともいえない。あれはいい。普通に喋ってるだけだと多少の違和感は残るんだけどさ。

ミサミサはもっとテンション高くて我侭でぶりっこじゃないと!台詞が棒読みの上にカツゼツが悪いから聞き取りづらいね。かわいいんだけどね、下手だよね。あれで原作どおりの登場の仕方してたら目も当てられないおそまつっぷりになってたんじゃないかと少々怖い。

さゆちゃんが余り可愛くなかったのが残念だった。数年後は知的美人に成長するのに。

バスジャック事件時のバスの運転手役が田中要次だったの!顎の輪郭線が見えた瞬間に「あ!」て思ったんだけど(笑)あの人本当にこういう役多いし、似合うよね。限りないチョイ役から多少台詞のあるチョイ役まで、いろんな邦画にチョロチョロと姿見せてくれてて、見つけるたびに大喜びです私。

ワタリ役が藤村俊二さんで矢張り大喜び。似合いすぎハマりすぎ。さり気無い仕草が、長年その世界にいた実績を物語るっていうか。ステッキ持ってて違和感ないしね〜。

ライト、妙に深爪なんですけど。あれは元々本人(藤原竜也)が深爪嗜好派なのか、それとも役作りでああだったのか。
恋人の秋野詩織(香椎由宇、映画オリジナルキャラ)をちゃんと愛してたっぽい様子も意外というか。それはあれか、ノートを拾う前からのお付き合いだったからなのか。
まだライトは完全にキラになってない感じ。人間の皮から脱皮しきれていなくて、でも恋人の死によって完璧にキラへの移行を遂げようとしているっていうか…。まだ人間らしさを残してるって言い方は正しくないかな。
なんだろう…詩織の存在がライトへの同情(或いは共感)を可能にする気配を漂わせているっていう空気があるような感じがする(なんて曖昧)まあでも、結局キラは愛しい女よりも自らが世界の神であることを選んだのだから同情の余地はないか。

警視総監は長門裕之がやっているものだとばかり思っていたら、エンドロールで津川雅彦だと判明。ああ見間違い。

リュークの林檎欠乏症身悶え場面がちゃんとあったのが嬉しかったです。まあ、Lがライトを疑ってますっていうシーンの最たるものなんだから、盗聴、監視カメラ場面は必要になるとは思っていたので切られないとは信じていたんだけどね。
異様に可愛いリュークにこっちが悶えるっつの(変)

しかしこの後どうやってミサミサをライトに絡ませるのか。やっぱりビデオか…。ああ、ライトの仕業でない不審死が起こるんだったっけ?その辺はもう私の記憶にはないからなあ。

前編はライトの捜査本部参入が決定したところ――ライトとLの初顔合わせで終わりました。

殺される犯罪者役の方々の演技っぷりがとにかく微妙なのには参りました。あれは拷問と言えなくもない。日々精進だなあ。

ED曲がレッチリだったことにぎょっとする。知らなかったんですよ…。
途中で至極あっさりぷっちりと切られた挿入歌は、この映画の世界観から酷くかけ離れた曲調の、そこはかとなくライトに歩み寄った歌詞で、ラブロマンスが発生してもおかしくないシカオちゃんの曲でした。確かに使いどころはライトと詩織のデートシーンですよ。

L役の松本ケンイチくんの指の細さがLっぽいと感じた。彼はきっと撮影中、甘いものを食べ続けていたんだろうなと思うと胸焼けがしないでもないカメラテスト、リハーサル、リテイクの出るたびに食べるんだお菓子を…。そう考えるときついなあ。

ポスターの写りの方がよりLなイメージ。ずっと猫背で肩凝りそうだよ。汚いものでも持つような抓み方と、人使いの荒さが懐かしい。



結論
L編だとリュークの出番が多いんだよね。






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