加藤のメモ的日記
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2019年04月29日(月) すべての死に至る病はのどから始まる ��

高齢者に多発 命を取られる
それは「隠れ誤嚥」ではないですか

あなたも誤嚥している

朝起きると空咳が出たり、のどが渇いたりすることはある。でもそれは年のせいで、食事をしてもむせないし、痰も出ない。夜もぐっすり寝ているつもりだ。だから、特にのどが弱っているとは思えない。自分は健康だと信じて疑わない人に、知らず知らずのうちに忍び寄る恐ろしい症状がある。それは「隠れ誤嚥」だ。

ひとくちに「誤嚥」といっても、二種類のパターンがある。食べ物や飲み物をうまく飲み込めない、本人が自覚できる誤嚥を「顕性誤嚥」(けんせいごえん)という。一方、気づかないうちに唾液や口内の食べかすが気管に入ってしまう誤嚥のことを「不顕性誤嚥」という。自覚症状があり、周囲も異変に気付くことが多い顕性誤嚥よりも、静かに進行する不顕性誤嚥のほうが深刻な肺炎につながるリスクが高いのだ。

「隠れ誤嚥」が最も起こりやすいのは、睡眠中である。寝ている間は気づかないうちに唾液や口の中に残っている食べかすが気管に入ってしまっても、咳などd排出しようとする「せき反射」が起こりづらいのが原因だ。年齢に関係なく就寝中にむせたり、咳が出て起きてしまう人がいるが、こうした場合はむしろ防御反応が正常に働いている証拠でもある。ところが年齢を重ねると、せき反射が起こらず、寝ている間ずっと誤嚥が続いている状態になってしまう。こうして咳が長く続き、なんとなく風邪が治らないと思っていたら、気づかないうちに誤嚥性肺炎が進行していいた、というのが「隠れ誤嚥」の怖さである。

統計上、肺炎で亡くなる人はやはり高齢者に多く、実に95%以上が65歳以上なのだ。「誤嚥性肺炎は、寝ている間に鼻腔や咽頭にもともとある定着菌が気道に落ち込んだり、気道にいる菌が誤嚥を契機に活性化することで起こります。一番多いのは、もともと保菌していた肺炎球菌が活性化するものです。65歳以上の人は、全員が誤嚥をしているといって過言ではありません。これは睡眠中に意識レベルが低下することで、もともと低下しつつある嚥下機能がさらに落ち込むために起こります」(東京医科大学八王子医療センター呼吸器内科教授の寺本伸嗣氏)

日常生活に支障はなくても、年齢を重ねるれば自分も「隠れ誤嚥」を起こしているかもしれないと疑うのが重要だ。大切なのは「隠れ誤嚥」自体を防ぐのではなく、肺が細菌感染する体内環境をできる限り作らないようにすること。加齢は睡眠中の口内環境に大きく影響する。人間は40代を過ぎると、唾液の分泌量が減って口内が渇きやすくなる。そうすると唾液内の細菌がどんどん増えていくため「隠れ誤嚥」で肺炎を引き起こす確率が上昇してしまう。

こうした状況を改善するためには、こまめに水分を摂り、口やのどの乾燥を防ぐ必要がある。『老け声がいやなら「声菌」を鍛えなさい』(昭文社)の著書がある、山王病院国際医療福祉大学東京ボイスセンター長の渡邊雄介氏は次のように語る。「今の時期は空気が乾燥しています。加齢とともに体内の水分保有量は減っていきますが、これはのども同じです。夏は脱水を意識して水分を摂りますが、より乾燥している冬に水分不足になっている人も多いのです。のどが渇くと、声帯やのど全体の筋力も衰え、誤嚥性肺炎にかかる確率も上がってしまいます。機械に油を差す感覚だと思って、冬場こそ水分を補給するようにしてください」


『週刊現代』12.29


2019年04月20日(土) すべての死に至る病はのどから始まる ��

食事中にむせる/胸焼けがする/飲み込むのがつらい

「のど力」低下は、死に至る病の始まり

最近、食べられなくなったあなたへ

最近、以前よりも食欲がなくなった。あるいは空腹は感じても、食べることがしんどくなってきた。そんな人は「のど力」が低下して、飲み込む力が落ち込んでいるサインかもしれない。いくら飲み込む力が大切といっても嚥下は反射的に起こる動作のため、症状が深刻化するまでなかなか衰えに気づかないのが、難しいところだ。

ここで簡単な「反復唾液嚥下テスト」をしてみよう。30秒の間に、何回唾液をごっくん飲み込めるかを測るものだ。このとき唾液がうまく出なかったりするひてゃ、少し水を口に含んでも構わない。結果はいかがだろうか。年齢にかかわらず、30秒間でも6回以上できれば特に問題はない。だが3〜5回の人は要注意だ。

2回以下の人は、飲み込む力が低下している「嚥下障害」の可能性があると考えた方がいい。「実は70代くらいまで、嚥下機能が劇的に落ちることはありません。ただ、70代を過ぎて目に見えて落ち始めると、治すことはかなり難しくなってしまいます。のどの能力が下がりきってしまう前に『あれっ、最近のどの様子がおかしいな』と感じたうちから、のど力の低下を疑ったほうがいいでしょう」(金剛記念病院耳鼻咽喉科長の浦永氏)

飲み込む力が低下している「兆候」は、様々な形で体に現れる。これを決して見逃さないようにしよう。「まず唾液の切れが悪くなってきて、のどに留まってきます。ただこれを唾液ではなく、痰だと思う人が多いようでです。『最近のどによく淡が溜まるな』と思ったら要注意です。また、声の質も変わってきます。のどに唾液が溜まり、加えて動きが小さくなると、湿声といってこもった声が出るようになります。これは咽喉の力が衰えているサインです」(浦永氏)

のども「認知症」になる

このほかにも、朝起きると胸焼けがする、上を向いて飲み物を飲むとむせる、大きめの錠剤が飲みづらいといった症状も、典型的な「のど力」の低下を示している。また液体の方が固形物よりも飲み込むのがつらいといったことも、意外な症状の一つだ。これは液体の方がのどを通るスピードが速く、反射が追い付けないためである。

西山耳鼻咽喉科医院院長の西山耕一郎は、「のど力」の低下の兆候はやはり食事中に現れることが多いという。「歯が悪くないのに食事に30分以上かかるようになったら嚥下機能の低下を疑うべきです。これは飲み込むのに時間がかかっているために起こります。また、食事中に咳が出たり食後に声がガラガラになったり痰が急に増えた場合も、のどの力が衰えている兆候とみるべきです」

身体的な兆候としてはわかりづらいが、「のど仏が下がってくる」のも見逃してはいけない変化だ。東京大学医学部付属病院耳鼻咽喉科の二藤高春氏はこう語る。「のど仏が下がるのは、咽頭が下がっているということです。つまり、のどをつり上げている筋肉や靱帯が伸びてしまっているということです。そうすると舌もそれに引っ張られて下がるので、口の中にモノを入れて送り込む時にタイミングがとりにくくなります」

のど力が完全に低下すると、今度は逆にむせなくなったり、咳が出なくなってしまう。誤嚥を防ぐ「せき反射」が起こらなくなるためだ。食事もおかゆのようなとろみのついた食事でなければ、口に運ぶのすら億劫になってしまう。食事は「飲み込みやすいもの」に限られていくため、噛み切りにくい肉や、骨の多い焼き魚には手が伸びなくなるだろう。そうすると動物性たんぱく質が不足し、体の筋肉量が減少、運動障害を招くリスクが高まる。「栄養障害や筋肉量の減少がみられると、サルコベニア(身体機能の低下)の問題が深刻化してきます。こうして体を動かさなくなってなっていくと、今度は認知機能の低下も進み、フレイル(生活機能全般の低下)という状態を招くことになります」(前出・浦長瀬氏)

物が食べづらくなると、認知症が進み最終的には寝たきりになってしまう―「のど力低下」がもたらす、つらい結末である。嚥下障害が進むと誤嚥だけでなく「窒息」を起こすこともある。正常にのどが機能していれば入らないような食べ物が気道をふさぎ窒息して死に足ることもある。また、高齢者が気をつけなければならないのが「脱水」だ。水でむせがちになると、つい水分補給を控えるようになってしまう。

高齢者が一日に必要な水分摂取量は1500ミリリットルと言われているが、嚥下障害により500ミリリットルも飲みきれないようになると脱水症状から脳梗塞、心筋梗塞といった重大疾病を引き起こすリスクが格段に高くなる。「飲み込む力の衰えは、はっきりと飲み込めなくなるまで、本人も周囲も気づかないまま放置されることがあります。飲み込むという動作は、身体的には非常に単純で小さな動きです。それゆえ、自分の意志でのどを動かせない、いわば『のど認知症型』の人は非常に多い」(前出・浦長瀬氏)

のどが衰えてきていると自覚したら、意識的にのどを使うことを心掛けたい。例えば飲み物を飲み込んだら、大きく息を吐きだしてみよう。これにより、自然と誤嚥を防ぐことができる。いつもより大きな声で笑うだけでもよい。カラオケも効果的だ。自分ののどはきちんと動くのか。日常生活でチェックするのが大切だ。


『週刊現代』12.29


2019年04月07日(日) すべての死に至る病はのどから始まる ��

咳が出る/痰が絡む/声が出ない/食べ物がひっかかる

その「のど」の様子はがんの始まりです/風邪と勘違いして声を失う

東京都在住の斎藤良一さん(62歳・仮名)は3年ほど前、咳が止まらない症状に悩まされた。冬だったので風邪かと思って放っておいたが、3週間ほど経っても症状が治まらなかったという。「のどの痛みや声が枯れるような症状もあったのであったのですが、風邪だろうと高をくくっていたんです。あまりに長く症状が続くので、妻から病院に行くよう勧められました。総合病院で内視鏡検査を受けたところ、喉頭がんのステージ1だと診断されました。初期だったので、放射線治療でがんを小さくすることができましたが、手術をしたら声を失う可能性もあったと考えるとぞっとしました」(斎藤さん)

のどの不調は見逃されがちだ。咳や淡は風邪と混同され、声のカスレや変調は加齢のせいだと見逃される。しかし、多くの有名人たちも異変を見逃し、がんに冒された。「2013年のシャランQ結成25周年記念ツアーが終わった後、ツアーの疲れ思っていた声枯れがあまりにも長く続くので、どうしたものかと思っていました。(中略)まさか喉に大病が隠れているなんてこれっぽっちも思っていませんでした」

音楽プロデューサーのつんく氏(50歳)は「新潮45」(2017年2月号)に寄せた手記にそう綴っている。当時つんく氏はツアー前後など、月に一度は大病院の声帯専門の医師の診断を受けていた。声枯れも<まあ、ロックシンガーはおっさんになってから、しゃがれ声で渋く歌っている人も味があるので、そんな感じで生きていくんかなあ>(同前)と、加齢によるものだと勘違いしていた。しかし、2014年2月に病院で検査を受けたところ、喉頭がんと診断される。2014年10月、声帯の全摘手術を受け、声を失ったのはご存知の通りだ。

2009年5月に他界したロック歌手の忌野清志郎さん。2006年6月末頃からのどの不調に苦しむようになった。病院で診察を受けたところ、喉頭がんと診断される。一時は復帰公演を行えるほど回復したが、2008年7月に転移が発覚。58歳の若さでこの世を去った。

「『声がかすれる』という症状がある時、最も怖いのは、喉頭がんや下咽頭がんです。前者はつんくさんや忌野清志郎さん。後者は『ヒゲの殿下』こと三笠宮寛仁殿下や元衆議院議員の与謝野肇さんなどが患いました。喉頭がんや下咽頭がんは声帯の動きが悪くなりますし、腫瘍によって気道が狭くなりますので、呼吸困難になることもあります」(東京大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科講師、二階堂隆治医師)喉頭がんと咽頭癌は、字面も似ていて混同しやすい。「喉頭」とは、「のどぼ仏」などがある器官のことで、下部は気管とつながっている。この咽頭の下部に腫瘍ができるのが下部咽頭癌だ。

のどの不調を感じた時、注意しなくていけないのは喉頭がんと咽頭がん以外にも、甲状せんがんなど多数ある。千葉県がんセンター元センター長で、浦安ふじみクリニック院長の隆盛医師が語る。「食道がんの場合、食べ物が『のどにつかえる』という症状が出てきます。これは食道が狭窄しているか、隆起しているからです。この症状が出てた時は、がんは早期ではありません。反回神経という器官にがんが浸潤していたりその周りのリンパ節に転移している場合、声のかすれが出てくることもあります。これはかなり末期の症状とえます」

他にも初期の肺がんでは咳や淡が長く続いたり、血痰が出ることがある。国立がん研究センター中央病院頭頸部外科の松本文彦医師が語る。「気を付けなくてはいけないのは、ピンポイントで違和感のある部分がわかるケースです。のどを指差して、『右側のこの辺りに違和感がある』と感じる際は、何らかののどのがんである可能性があります。この場合の進行度はまちまちで、ステージ1でもこのようなピンポイントの違和感が出ることがあります」

前出・竜氏が話す。「食道内視鏡検査と上部消化器官造営検査」(バリウム食道検査)という二種類の検査があります。バリウム検査では早期がんを見つけるのは困難ですが、内視鏡は非常に有効です。特に今は経鼻内視鏡といって、非常に細く、咽頭、喉頭、食堂などすべてをチェックできる検査もあります」

初期のがんは自覚症状がないものが多い。それだけにのどからのサインは非常に貴重だ。風と思い込まず、「もしかして、」がんなのでは」と立ち止まってほしい。


『週刊現代』12.29


2019年04月04日(木) すべての死に至る病はのどから始まる ��

突然訪れる「窒息」の恐怖

嚥下機能以外の「呼吸」「発声」機能が衰えていくにつれて、高齢者を死に至る病にかかるリスクはどんどん増していく。東京医科大学八王子医療センター呼吸器内科の寺木教授は、喉の機能の低下と呼吸の関係についてこう語る。「肺は非常にうまくできていて、かつ複雑な臓器です。普段の生活で使っているのは、肺の最大容量の約3分の1程度で、大きな息をしてようやく3分の2まで開きます。ですが、加齢やのどの調子などが原因で、大きな息ができないと、誤嚥によって細気管支が詰まったままの部分が徐々に増えていって気道閉塞が生じる可能性があります」

のどが原因で肺活量が低下してしまうことからも、さまざまな病が引き起こされる。浅い呼吸が続くと、慢性的な低酸素状態となり、高血圧や高脂血症といった生活習慣病の引き金となる。さらに生活習慣病が重なることで、冠動脈性心疾患などの突然死のリスクも高まると指摘されているのだ。また、呼吸に関する病気には急性喉頭蓋炎がある。のどの入り口にある喉頭蓋が細菌感染で腫れあがり、喉をふさいでしまう。「窒息」の恐怖も決して他人事ではない。

年齢を重ねると、お腹や下半身の筋肉がたるむように、喉の筋肉もたるみ、動きが鈍くなる。そうすると若いころよりもうまく声が出ないということが増えてくる。健康には一見関係がないと思われる3番目の機能「発声」も、高齢者の身体のバランスを整えるうえで重要な位置を占める。「発声声帯を使って行いますが、実は嚥下とほとんど同じ臓器で声を出しています。そのため、声を出す機会が減れば必然的に嚥下機能も落ちてしますことになります。

また、カラオケに行ったり友人と談笑したりすることで、人間はストレスを解消し自律神経のバランスが調整されて身体の血液循環を良くすることにつながります。つまり、声を出すことが全身の健康を守っているともいえるのです」(前出・西山氏)特にこれからの季節、守るべきは心臓でも脳でもなく「のど」なのだ。

『週刊現代』121.29


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