加藤のメモ的日記
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| 2012年02月26日(日) |
6センチ大の腫瘍が消えた |
丸山博士の長男・茂雄氏が「余命4カ月からの生還」を告白
30年前に「がん治療薬」として日本中にその名を知られ、不認可の審議以後「有償治験薬」として患者に使用され続けている丸山ワクチン。開発者の故・丸山博士の長男ソニー・ミュージック社の元社長の丸山茂雄氏もまた、のべ39万人ものワクチン使用者の一人だった。
水さえものどを通らない
ワクチンは20本(40日分)で9450円(1本500円弱)と安価ではあるが、隔日ではなく連日で使えば一ヶ月一万円を超え、注射を打つ診察料もかかる。「主治医の指導のもとに」という条件をクリアすれば、茂雄氏のように自分で注射することも可能だ。本格的な治療を開始する前に、早速早速変化が訪れた。食事がのどを通らない状況が解消されたのだ。「栄養補給の点滴治療をしている間に、食道をふさいでいた6センチ大の腫瘍が何かの拍子に変化してすき間が空いたのかもしれない。だから、丸山ワクチンのおかげでガンが小さくなったかどうかは定かでないんです。その時のCT画像を撮っておけばよかったんだけど」
放射線を計30回照射して、抗がん剤投与を2クール(投薬期間)こなす治療を受けながら、、丸山ワクチンを打ち続けた。08年2月半ばに予定していたすべての治療が終わり、いったん帰宅。ガン発見から4カ月目を迎えながら、自宅で身辺整理を続ける日々を過ごした。良好な体調と迫る死期のギャップに戸惑いながら、葬式の準備も自ら進めた。そして3月に検査をしたら、食道のガンは完全に消え、各所に転移していたガンも小さくなっていた。「主治医に『よく頑張りましたね』と誉めてもらえると期待していたら、『気を緩めないように』と冷静な対応でしたね(笑い)。念のために抗がん剤治療の継続を進められましたが、抗がん剤という”毒”を身体に入れて免疫力を落とすことがほんとに『念のため』なのか疑問もありました。そこで内緒にしていた丸山ワクチンの使用を明かしたうえで、提案された治療の半分以下に抑えてもらうよう、標準治療を”値切り”しました」
しかし、ガンはそう簡単に宿主を解放してはくれなかった。11年5月に胃ガンが見つかったのだ。「最初の放射線治療のときに『美味しいものが食べられなくなるのは嫌だ』と。胃にだけ放射線を当てなかったのです。今回は反省して放射線照射をしたら、ガンはすぐ消えました」ワクチン投与は連日ではなく隔日注射にペースダウンしたが、その後の検査でもガンは見つかっていない。体調はずっと良好で、元「末期ガン患者」とは思えないほど顔色もいい。
精神的な効果も大きい
茂雄氏は抗ガン剤、放射線の治療がガン撃退に効いたと考えているが、丸山ワクチンも効果があったと確信している。ただし、茂雄氏のように”劇的に効く”人ばかりではなく、効果が見られない人も残念ながら大勢いる。「これまで大勢の人たちに、丸山ワクチンを紹介してきましたが、私見では4人に1人ぐらいは効果が出ているのかなと感じます」とくに丸山ワクチンは、免疫力を高めてガンを攻撃する免疫療法である。即効性がないため、長期的に継続使用しなければ効果が表れにくい。茂雄氏のようにCTなどの検査でガンの影が見つからなくても、ガン細胞は身体から完全に消滅したとはいいきれない。新たな再発を予防する意味で、ワクチンを打ち続ける必要があるが、、ちょっと症状がよくなれば、すぐに止めてしまう人が多いのが実情だという。
「僕は丸山ワクチンのおかげでガンが消えたとはいいませんが、多くの人が苦しんでいる抗ガン剤や放射線の副作用も全くなく、食欲も落ちなかった。何より『丸山ワクチンをやっているから明日に希望が持てる』という精神的な効果も大きい。標準治療だって絶対的なデータはないのだから、身体を痛めつける抗ガン剤や放射線の量を減らして、残りの”念のための治療”を丸山ワクチンで代用すれば、きっと症状が楽になる患者は多いはずです。ただ、その理解を得るには有償治験薬ではなく、医療品として正式認可を受けなければ難しいでしょうね」
日本で唯一の「有償治験薬」と認定されて30年余り。その間、丸山ワクチンと同成分である、放射線治療による白血球減少抑制剤「アンサー20」が91年に認可され、同じく同成分の子宮頸がん治療薬が最終臨床試験中であるが、丸山ワクチンの未来が完全に開けるわけではない。また、科学的な臨床データに乏しい治療法にも積極的に協力しない医師もいまだに多い。茂雄氏は「代替治療も含めて、ガンにはあらゆる治療法や選択肢があるけど、最後には自分の直観力を信じてバサリと決めていかないと、人生後悔することになりますよ。これが、丸山ワクチンで生き残っている僕からのメッセージかな」
『週刊ポスト』2.10
| 2012年02月18日(土) |
都市伝説 抗生物質は風邪に効かない |
「風邪薬は風邪には効かないのです」そう断言するのは米山医院院長の米山医師だ。「そもそも風はウィルス感染によって起きる病気ですが、インフルエンザなどと違って、風邪を治すための抗ウィルス薬は、ほとんど開発されていません。事実、市販の風邪薬はパッケージに『風邪の諸症状の緩和』と書いて逃げていますが、あくまでも熱や咳などの症状を一時的に軽くするだけで、風邪を治すわけではないんです」風邪薬が風邪に効かない。困ったことに、これは市販の薬だけでなく病院で処方される薬も同じである。しかも、薬の取り合わせによっては、治りが遅くなってしまうという。
池谷医師が説明する。「最悪なのが、抗生物質と解熱剤の組み合わせです。抗生物質は風邪の原因であるウィルスではなく、細菌をやっつける薬ですから、風邪には効きません。そればかりか、安易に抗生物質を飲むと身体の中の菌が耐性を獲得してしまい、いざという時に抗生物質が効かなくなってしまい下痢などの副作用も考えられます。そして風邪による熱は、ウィルスを弱らせるために出ているものです。それなのに解熱剤を飲んだら、せっかく体が治ろうとしているのを止めるのと同じ。わざわざ治りにくくしているようなものなのです」よぽどのことがないかぎり、風邪は薬に頼らないほうがいい。「自然治癒を待つのが一番の近道」だというのだ。
このように風邪ひとつとっても、間違いだらけの医学常識は多い。では中高年にとって身近な血圧はどうだろうか。なんと昨年、「食塩摂取量は控え過ぎても心疾患のリスクが高まる」という新たな研究がカナダの研究者らによって発表された。この発表について池谷氏は「そのように結論づけるには追跡調査が必要」と慎重な姿勢だが、「いくら塩分を減らしても血圧が下がらないという人がたくさんいるというのは明らかになっています。こういう体質を『食塩感受性が低い』といいますが、このタイプは高血圧症患者のおよそ7割を占めています」という。
つまり、食塩を控えても控えなくても、血圧の値に影響がないということだ。「とはいえ、日本人が塩分を摂り過ぎているのは事実です。食塩は血圧の上昇とは無関係に心臓や血管に悪影響を及ぼすことがわかっていますし、血圧を下げる薬には、塩分によって効果が低減するものがあるので、健康のためには塩分を抑えるに越したことはないでしょう」(池谷医師)
ウコンは二日酔いには効かない
女性にとって気になるのがコラーゲン。コラーゲンをいくら口から摂取したところで皮膚のコラーゲン量が増えることはない。コラーゲンはタンパク質なので、体内でアミノ酸に分解されて吸収される。つまり肉や魚を食べても同じこと。よく考えればわかることなのだが、コラーゲン鍋にコラーゲンドリンクなど、こうも様々な商品が出回っているとつい思いこんでしまうのが怖いところ。ちなみに『新・医学常識のウソ・ホント』などの著書がある前出・米山医師によると、肌にいいという触れ込みのヒアルロンサンや関節などにいいと思われているグルコサミンなど飲んで治すタイプのものも同様に意味がないという。
「それらの商品が高価であるほど、プラシーボ効果(偽薬効果)はあるかもしれないが、それ以上のものはないのです。また飲み会の前や二日酔いの朝、ウコンのドリンクを飲んでいる人も笑えない。「ウコンが二日酔いに効くことはまだ科学的に証明されていないのです」そう指摘するの池谷医師は「ブルーベリーが目にいいというのも、「都市伝説みたいなもの」と切り捨てる。池谷氏によると、この年前節の起源は第二次世界大戦にさかのぼるらしい。イギリスとドイツが闘った折、イギリス空軍はレーダーを所持していたため夜戦にめっぽう強かったが、レーダーを持っていることをドイツに知られたくなかった。そこでイギリスは、敵機を撃ち落とす名パイロットがいることにしたのだ。
「その人がたまたまブルーベリーが好物だったので、そのせいで眼が良く夜戦に強いのだというデマを流した。以後、ブルーベリーは目にいいと言われるようになったとか」(池谷医師)玄米は、ビタミン、鉄分、カルシウム、食物繊維などが豊富に含まれ、健康によいとされるが、必ずしもそうではない。「玄米のぬかにはフィチン酸という物質が多く含まれており、これが鉄やカルシウムと結びつくと水に溶けにくくなる。そのため、腸からの吸収が悪くなってしまうのです」(米山医師)
さらに平石医師は、牛乳が骨にいいという「常識」に疑義を唱える。「人間の身体は乳製品に含まれるカルシウムを吸収しにくい。また、牛乳などに含まれる「乳糖不耐症」の人の少なくなく、お腹をこわしてしまう人もいます。それであれば、小魚やヒジキなどの海藻類の方がずっとカルシウムが多く含まれており、より効果的といえるでしょう。ちなみにカルシウム不足は骨以外にも影響を及ぼすことが最近の研究でわかっている。カルシウムの摂取量が不足すると、逆に脳や血管のカルシウムが増えて動脈硬化になり、心筋梗塞や脳梗塞、認知症なとを引き起こす原因にもなりうる。
また貧血にはレバーやホウレンソウ、という常識も同じような理由から「意味がない」という。「鉄血法相による貧血は、そもそも食品からの鉄分吸収がしにくい体質のために起こることが多く、そのケースでは、レバーなどを食べても鉄分は吸収しずらい。その場合は薬で補うべきなのです」(米山医師)一時、玉ねぎの血液サラサラ効果がよくいわれたが、、これも根拠はなく、そもそも血液を「サラサラとか「ドロドロ」と表現すること自体がナンセンス。血液の粘性が高くなれば動脈硬化などのリスクが高まりますが、粘性が低ければいいわけではない。貧血や低たんぱく血症の場合、血液二年生がなくなりサラサラしますが、これは病的な状態です」(米山医師)
健康的な血液はサラサラ、というのは、どこかの健康番組がでっち上げたまやかしに過ぎないのである。最近は体温を上げる効果があるとしてショウガ料理がブームになっているが、「体温を上げれば健康になる」という考え自体にも疑問があるとか。体温が高い方が細胞の代謝が活発になることは事実だが、かってアメリカのジョンズ・ホプキンス大学で65歳以上の男性を対象に行なわれた調査では「低体温が長生きの条件である」と発表されている。「一つの食品を取り上げて『○○は▲▲に効く』というような疫学調査をするのは、現実的に不可能です。食べる人と食べない人を1万人ずつ集めて長期にわたって比較すれば、科学的に根拠のあるデータが出せるかもしれませんが、技術的にも費用的にも無理。証明することがとても難しいのです」(米山医師)
『週刊現代』
| 2012年02月17日(金) |
肺ガン検診で肺ガンになる |
長生きしたければガン検診は受けるな
頭部CT検査の被曝量は、最大50ミリシーベルト
ここ数年、、「ガンの見落とし」に関する裁判が急増しています。患者側は「どうしてくれるんだ!」と激怒して病院を訴えますが、私は見落とされてかえってよかったかもしれないと思うんです。へたに激しい治療を受けていた、もっと苦しい思いをして、寿命を縮めてしまう可能性があるからです。私は過去20年にわたって、世界中で発表された検診に関する論文を読んできました。睡眠時間、体重、生活習慣、過去に受けた治療行為など、あらゆる条件を考慮したうえで、ガン検診を受けた人と受けた人が10年後にどうなっているか、追跡調査した結果にもとずく論文などです。
その中で最も衝撃的だったのが、20年以上前にチェコスロバキアで行なわれた肺ガン検診の追跡調査です。そこでは肺ガン検診を定期的に受けていたグループは、受けなかったグループより肺ガンの死亡率が圧倒的に多く、それ以外の病気による死亡率も明らかに多いという驚愕の結論が出ているのです。その後欧米各国でより精密な追跡調査が行なわれてきましたが、その多くが同様の結果でした。つまり、「検診を受けようが受けまいが、寿命が延びることはない」のです。
肺がんだけでなく、他のガン検診やその他の検診でも、同傾向の結果が出ています。肺ガンの検診を受けると、なぜ死亡率が高くなるのか。理由の一つはエックス線検査にあります。国や専門家たちは「エックス線検査には放射能被曝というデメリットがあるが、それ以上にガンの早期発見というメリットの方が大きい。だから害は無視できる」と主張します。しかしこれには科学的根拠がありません。私はありったけの関連論文を読んできましたが、放射線を浴びても、それを上回るメリットがあるということを科学的に証明した論文は、1本もなかったのです。
イギリスの研究チームが、医療用エックス線検査で起こったと考えられるガンを調べたデータがあります。その研究では日本人のすべてのガンのうち、3.2〜4.4%はエックス線検査が原因だと結論づけています。残念ながらこのレポートは、日本では話題にされることはありませんでした。
新潟大学医学部教授の岡田正彦氏(65歳)は、予防医学の第一人者で、現代医療の無駄の多さ、過剰さに疑問を呈し健康のために真に必要なものは何なのか、独自に調査を進めてきた。胸部エックス線検査でさえこれだけ有害なのですから、被曝量がその数十倍から百数十倍もあるCTを使った検診が身体にどれだけ大きなダメージを与えるかは、火を見るより明らかです。
CTが原因でガンが発症するというデータは年々増えています。アメリカには、CTを繰り返し受けるとガンが十数%増えるというデータもあるのです。ところが日本ではまったく問題になりません。それどころか日本のCTの普及率は、2位以下を3倍も引き離す、ダントツの世界一なのです。それでも、CTを使って数mmのガン腫瘍を早期に見つけることができれば手遅れになる前に手術で切除して命をつなぐことができる。だからCTは素晴らしいものだ、と多くの人は思ってしまうでしょう。でも一概にそういえるでしょうか。
手術となったら、肺にしろ、胃にしろ、肝臓にしろ、組織をごそっと取り去ります。しかも、ガンはリンパ管を通って移転するので、近くのリンパ節も全部とらなくてはならない。大変な肉体的ダメージを受け、免疫力が大幅に落ちます。手術後には何度もエックス線写真を撮りますし、抗がん剤治療も必ず行われます。
放射線療法をする可能性も高い。なおかつ、人間の体にとって最もハイリスクな寝たきり状態を強いられ、何重もの責め苦を負うわけです。これで健康でいられるわけがありません。そうはいっても、やはりガンは悪いものだから除去すべきだという反論が必ず返ってきます。しかし、ガンは悪性というイメージは、もはや古い認識です。
治療しないほうがいいガン
動物実験で人工的にガンを発症させて、経過を調べたデータがあるのですが、ガンの大多数は大きくならず、身体に悪影響を与えないタイプのものでした。近年、世界的な研究が行なわれ、人間の場合も生涯大きくならないガンが相当数あることがわかってきました。そうしたガンは下手にいじらないほうがいい。それに、もしたちの悪いガンなら、早い時期に全身に転移するので、早期発見した時には手遅れの場合が多く、予後はそれほど変わらないというのが私の考えです。
だとすると、検診で微細なガンを見つけ出し、激しい治療を施される不利益の方が、放置しておくよりもむしろ大きいかもしれない。これ一つとっても、ガン検診の有効性には大きな疑問符がつくのです。そのことを考えるのにもってこいの、前立腺ガンに関するデータがあります。死亡後、解剖によって初めて見つかる前立腺ガンは非常に多いのですが、彼らはガンを抱えたまま天寿を全うしたことになります。
もし彼らが前立腺ガンの有無を調べるPSA検査を受けていたら、必ず手術になっていたでしょう。その場合、はたして天寿を全うできたかどうか……。治療の弊害で早く亡くなっていたかもしれません。同じことがすべてのガンについて言えるのです。ガン発症人口が増えているなか、近年、急激に死亡者数が減っているのが胃ガンです。多くの専門家は検診の効果であると口を揃えますが、胃ガン検診が普及したのはごく最近で、胃ガンが減りはじめたのはもっと前。胃ガンの死亡者数が減少した本当の理由は、日本人の塩分摂取量が減ったことが多く関係しているのです。
私の計算では、胃ガン検診は、胃ガンを減らすどころか、むしろ増やしている可能性があります。肺ガン検診はエックス線写真を一枚見ればすみますが、胃ガン検診ではバリウムを飲んで検査している間、ずっと放射線を浴びなくてはなりません。その被ばく量は、肺がん検診の100倍近くも高くなります。そもそも胃ガン検診をしているのは世界中で日本だけ。日本は、大規模な追跡調査をやらない国なので、胃ガン検診が有効だということを実証する証拠は一切ありません。にもかかわらず、国が推奨しているのが私は不思議でならないのです。
大がかりな検診は意味がないという認識は、すでに欧米の研究者の間で広まっています。アメリカ人の医者千数百人を対象にしたアンケート調査のデータでは、大部分のドクターは、「検診はやった方がいい。ただし血液検査や尿検査があれば十分で、レントゲンや心電図までは必要ない」という意見でした。
人間ドッグ、脳ドッグも
ところが日本では、いまだに検診は有効だと盲信され、国を挙げて推奨されています。それは何故かというと、一つはビジネスマター、つまり金儲けをする手段として検診がもてはやされているということ。もう一つは「検診は有効だ」という、人々の深い思い込みによります。なくてもいいという発想そのものを持っていないのです。医者の側にも問題があります。医療が細かく専門化した結果、自分の領域しか知らない医者ばかりになり、検診が他の領域に及ぼす影響まで思いが至らなくなっているのです。
また医者はこれまで自分がやってきたことが正当だったと信じたいため、検診に否定的な論文を目にしても、それは例外だと自分に言い聞かせ、患者さんにもそう伝えるのです。だからガン検診を受けても寿命は伸びないし、かえって苦しい思いをしたり、ガンを発症させたりする可能性があるという事実が、患者側には一切伝わってこないのです。
こういったケースは、ガン検診だけに限ったことではありません。人間ドッグに入れば、ありとあらゆる検査の中で何らかの病気が見つかりますが、その中には無理に治療が必要でない微細な病気も多く、結果的に過剰医療につながって身体にダメージを与えてしまう恐れがあります。そもそも人間ドッグという言葉があるのは日本だけで、推奨している国はどこにもないのです。
検査が余病を引き起こす
ガンも8割がた予防できると考えられます。遺伝によって起こるガンは全体の5%ほどで、残りの80%は原因がわかってきましたから。その一つには、前に述べたエックス線検査があります。そして今、深刻な問題になっているの放射能。それ以外にもよく知られたところで、タバコや塩分の取り過ぎ、野菜や果物不足もガンの発症の大きな要因となっています。
それらを解消すれば、ガンの半分以上は防ぐことができるのです。最近では、手軽に野菜の栄養素を摂取できるとうたったジュースやサプリが売られていますが、それでは野菜を食べたのとイコールにはなりません。成分を分解してしまうと、ガンを抑制する抗酸化物質が作用しないため、意味がなくなってしまうのです。野菜は生で食べるようにしてください。生活習慣のちょっとした工夫で、病気は改善されます。薬や手術では効果があっても微々たるもので、生活習慣を改善したほうが、その1.5倍もの効果があります。50%も違うということですから、これに匹敵するような医療行為は他にありません。
人間の身体は、余計な手を加えずとも、自然に沿った生活をすることで、健康が保たれるようにできているのです。検診大国・日本で健康に生きていくために、過剰検査、過剰医療の恐ろしさをよく理解することが大事なんです。
『週刊現代』2.18
戦後わが国にも、「貧乏人は麦を喰え」と言った池田勇人首相や、推挙されて「私は首相の任ではない」と固辞してしまった伊東正義元外相のような人がいる。池田首相の発言は、暗殺に結び付く可能性がある。事実後年左翼に襲われた。伊東さんの辞退はなかなか政治家にはできないことだ。政治家の9割以上は断らないものだ。池田さんは後に「私はウソは申しません」という流行語を生んだが、官僚出身とは思えない、歯に衣着せぬ人であった。
今や政治家のレベルは恐ろしく下落し「口腹別男」と呼びたい人が多い。野田元首相の言葉はとくに信用できない。「社会保障と税の一体改革」って何だ。典型的な「だまし」「すりかえ」のスローガンである。なぜなら、本当に一体改革なら、まず社会保障にいくらかかるかを明言すべきだろう。「これだけかかるから、消費税率を何%挙げる」というのが筋ではないか。何も言っていない。ただ「不退転の覚悟」とか「ネバーギブアップ」とか、耳触りにい言葉だけを吐いている。
惨めだったのは、1月16日の民主党大会で野党に「法案を潰したらどうなるか、考えていただく」と凄んだことだ。これは解散をちらつかせて野党を脅したつもりだろうが、そんな状況にない。早速翌17日に「それなら、堂々と解散をおやりになったらよい」と切り返されてしまった。今解散して一番議席を減らすのは民主党なのだ。半減すのではないか。
何故かというと、国民の多くは長年の自民党支配に嫌気がさし、前回の衆院選で政権交代を実現させた。民主党に入れた多くの人たちは、いわゆる働く人だったはずである。働く人たちは民主党に裏切られたと感じている。社会保障にいくらかかるかも言わず、単に「税との一体改革」の美名のもとに、なぜ消費税率を上げるのか。この増税でもっとも影響を受けるのは、働く人たちである。累進性がなく、すべての人にかかる消費税は、低収入の人たちほど重くのしかかる。他の方法、例えば、所得税のような選択肢はなかったのか。
‘70〜80年代はボクは地方税を含めると最高約80%の所得税を払っていた。それが徐々に下がって、今や50%くらいになっている。消費税だけでは片手落ちだ。所得税や法人税も並行して上げるべきではないのか。とにかく言動が軽くて哲学がない。選挙定数の減案にしても、比例区の80減だと、少数政党が大打撃を受けるのは目に見えている。
もっと根本的な改革、例えば現行の小選挙区制は、日本の風土に合わないのだから、思い切って中選挙区制に戻し、その際「県」という単位を無視し、諸外国のように人口で選挙区を決められるようにする。そうすれば「一票の格差」問題も解決してしまう。こういうことこそ、将来を見据えた根本的な改革なのである。
小選挙区制になってから、ロクな首相が出ていない。鳩山前首相が、「海兵隊基地は最低でも県外」と発言し、ちゃぶ台をひっくり返してしまい今に至っている。また菅前首相は首相になってしばらくして、「自衛隊の最高責任者は首相であることが、勉強してわかりました」と発言し、日本中をアッと言わせた。
日本は戦後奇跡的な高度経済成長を果たしながら、累進性の強い税法で、世界でも稀な「一億総中流化」という格差のない社会をつくりあげた。バブル期になると、自民党と財界が累進性を緩め、徐々に格差社会に向かった。小泉政権に至って、ついにアメリカ型の「金持ちはより金持ちに、貧乏人はより貧乏に」という色が濃厚になった。民主党の登場は、この傾向に歯止めをかける時期からだったと思う。大勝利した時のマニュフェストには、こうした色が濃く出ている。それを裏切った民主党に次の選挙で待っているものは”惨敗”しかあり得ない。ところが自民党も消費税を10%にという政策だ。働く人たちは一体どの政党に投票したら良いのか。
『週刊現代』
私はこれまで、小さな医療施設から大学病院まで、臨床医としてさまざまな場所で働いてきました。一刻を争う救命医療から、最期が近い患者さんを穏やかに見送るための緩和医療まで、人が亡くなる現場に、数えきれないほど立ち会っています。その中で次第に、科学では解明できない現象について、関心を深めていきました。とくに生命とは何かという問題について、思索を深めた結果、今では、寿命が来れば肉体が朽ち果てるが、霊魂は生き続ける。その意味で人は死なない、と考えるに至りました。
人間の本質は、肉体から独立した非物質的なものです。肉体をまとっていれば、それは「魂」と呼ばれ、肉体から抜け出した、つまり他界した後は「霊」と呼ばれるのです。死後の世界や霊性の領域があることを示す例は、実は数多くあります。私は古今東西の文献を読んだだけでなく、実際に体外離脱や臨死体験をした人たちに会って話を聞きました。
交通事故で重傷を負い、肉体が危機に瀕した時、意識が体外離脱した人がいます。気がついたら、10メートルくらい上から、メチャクチャになった事後現場と傷だらけで倒れている自分の身体を見ていたというのです。また、臨死状態におちいった人はその間、安らぎや開放感を覚えたり、強烈な光を感じたり、急速に天空へ駆け上がるような感覚を経験するそうです。
実は臨床医にとって、臨死体験を含め、患者さんに関連した超常現象に出くわすことは珍しくありません。医師が自宅に寝ている枕元に患者さんが現れ、「どうもありがとうございました」とお礼を言った。まさにその時刻に、その患者さんが病院で亡くなっていた、といった出来事などもあります。
私も何度かそのような経験をしましたが、なかでも忘れ難いのは他界した母のことです。亡くなった母の霊と、私は2年前、会話することができたのです。こう語るのは、東大病院救急部、集中治療部の矢作教授(55歳)。生と死が交差する臨床の現場を知り尽くした専門家である。母は‘07年5月、独居していたアパートで亡くなりました。安否確認のためアパートを訪ねた弟が、浴槽で亡くなっている母を発見したのです。
その2年後の‘09年3月、強い霊能力を持つAさんという60代の知人女性から連絡があり、「お母様が矢作さんと話したがっていますが、どうしますか」と尋ねられました。私は迷いましたが、日を決めてAさんに霊媒になってもらい、母と交信することになりました。その日、交霊が始まると、Aさんは突然母の口調になって、私に心配をかけたことを詫びてきました。
私はびっくりしましたが、「元気でやっています。心配はいりませんよ」と答えました。その後「お母さんはどうして亡くなったの?」「心臓発作らしいの」「お祖父さんに会った?」「会ったわ」といったさまざまな会話をしました。このとき、母は確かにその場にいました。長い時間ではありませんでしたが、圧倒的な体験でした。
死後の世界を具体的に意識し始めたのは、高校時代に読んだ本がきっかけです。死んだ少女がピアノを使って母親と交信する様子を描いた本で、「この世は他の世界の投影だ」とわかりやすく説明してたのが強く印象に残っています。なんでも「ある」ことを証明するのは簡単ですが、「ない」ことの証明は困難です。霊性や死後の世界に否定的な人も、それが「ない」ことは証明できないので反論しにくいのでしょうか。現代人にとって、「人は必ず死ぬけれども、死は終わりではなく、魂は生き続ける」と考えることは、救いにもなるはずです。死は未体験の世界ですが、無意味に恐れるべきではありません。
医学に限らず科学全般にいえますが、世界について科学で解明できていることはごくわずかにすぎません。科学は自然現象や生命現象をいくつものパーツに分解して理解しようとします。そのやり方には有効性があったし、だからこそ現代の医学や科学はここまで進歩してきました。ただしその反面、科学は現象を全体的に捉えることが苦手です。また科学は、自然現象や生命現象が「どのように」起こっているかを説明できても、それが「なぜ」起きているかは説明できません。
なぜ生命があるのか。なぜ生態の異なる多様な生物が存在しているのか…。そういう根源的な疑問に科学では答えられません。つまり、科学は物事の一つの見方にすぎず、別に万能ではないのです。結局、この宇宙のあらゆることは、人間の知恵を超えた巨大な力で動いているのだと思います。先に述べた、若いころ遭難しかかった私に、山の方から「もう山に来るな」とこだまのような声が私に命じたのと同じ、おおいなる意志の力です。この力を私は「摂理」と呼んでいます。摂理は万物の動きを司るもので、人間を含むすべての生物は、これによって生かされています。つまり摂理は「神」と言い換えることもできるでしょう。
人間の一生は、長い長い宇宙の歴史からみれば、一瞬の夢のようなものです。しかし摂理を忘れず、「人は永遠に死なない」と思えば、勇気を持って人生を送り、穏やかな最期を迎えることができます。その間、先に他界した人の霊と、すぐそこで出くわすかもしれません。
『週刊現代』10/29
公務員が良く使う共済病院では、差額ベッド代が民間の病院に比べて安く抑えられています。また、公務員が病気になると、互助会から医療補助金が出される。民間の互助会は、自分たちの資金で積み立てをするわけですが、公務員の場合、多くの自治体で公費が投入されている。もともと高額な給与をもらっているのに、仙台市など疾病見舞金が支給される自治体もあります。公務員は大手を振って病院に行くための休みが取れることもポイント。病欠でも90日までは有給休暇扱いですから、奈良市では昨年度326人もの人がこの制度を利用しました」(ジャーナリストの若林氏)
他にも、KKK会員証とクレジットカードが一体になったKKRメンバーズカードが入会金・年会費無料でつくられる。これを持っていれば、海外・国内旅行の際の傷害保険が最高5000万円まで、無料でつく。KKRは国家公務員の社会保険事業のために運営されており、理事長をはじめ、幹部には各省庁の元高級官僚の名前が並ぶ法人で、巨額の資金を持つ。
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公務員の共済組合が、どれだけ潤沢な資産を貯め込んでいるかをうかがい知れるようなメニューが並ぶ。もと財務官僚の高橋氏が、自分の体験を踏まえながら語る。「国家公務員共済組合を通すと、いろんなサービスを割安で受けられる。組合から送られてくるパンフレットには、値引き率が大きくて世間相場より安く買える割引商品が載っているので、周囲の役人たちはせっせと利用していました。そのパンフレットにはなぜか、商品の具体的な単価ではなく、割引率しか書かれていない。国民から国家公務員はこんなに安く買っているのか、と批判されるのが嫌だからでしょう」
もちろん、地方公務員も恵まれている。ある地方都市の幹部は「遊園地や水族館、レジャー施設のほとんどは、地元自治体の共済組合と契約していて、組合員へのサービスがあり、中には無料の施設も少なくありません。私には、年に一回のレジャー施設用の無料入場券が届き、家族と利用しています。自動車、時計、宝飾品、ふとんなど、多くの店と組合が契約していますから割安価格で、分割払いでも利子がつかない給与天引きで購入できる。まわりの職員には高級時計が人気です」公務員は公僕として質素な生活を送るのではなく、特権階級として、民間のサラリーマンより優雅な暮らしを送っている。
野田首相は、税と社会保障のの一体改革という大義名分のもと、「増税しなければ大変なことになる」と、”増税脅迫”する。しかし、その足元で、首相に入れ知恵している役人たちは、健保など自分たちだけの特権を隠し持ったままだ。そうした公務員天国の末路がどうなるのか、それはギリシャを見れば、明々白々だろう。
『週刊現代』
| 2012年02月07日(火) |
モーツァルトの手紙(7) |
大好きなお父さん! 最初のアレグロしかお目にかけないので、びっくりなさるでしょう。でも、ほかに仕様がなかったのです。急いで夜曲セレナーデK388を一つ、といってもただの吹奏楽用に書かなければならなかったので。31日の水曜日にハフナーシンフォニーの二つのメヌエットとアンダンテと終曲を、できれば行進曲もお送りします。できない場合はハフナー音楽のために書かれた行進曲K249を使っていただければなりません。これはお父さんの大好きなニ長調で書きました。
僕のオペラ、誘拐K384は全てのナンナルに敬意を表して、昨日三度目の上演が行なわれました。劇場は恐ろしい熱さにもかかわらず、またしても破裂しそうなくらい一杯でした。次の金曜日にまたやるというのですが、僕はそれに抗議を申し込みました。このオペラをもみくちゃにされたくないからです。世間の人たちはこのオペラに夢中になっている、と言えましょう。こんなに喝采を受けるのはやはり気持ちのいいものです。これの原稿を確かにお受け取りと思います。
最愛のお父さん!どうぞ後生ですから、僕が愛するコンスタンツェと結婚できるように、ご同意ください。これがただの結婚のためだけだ、などとお考えにならないでください。そのためだったら、僕はまだ喜んで待ちもしましょう。でも僕はそれがぼくの名誉、ぼくの恋人の名誉、そしてぼくの健康と心の状態のためにどうしても必要だということが、分かるのです。ぼくの心は落ち着かず、頭は混乱しています。こんな時にどうして気の利いたことを考えたり作ったりすることができましょう?
これはどこから来るのでしょうか?たいていの人は、ぼくたちはもう結婚したものと思っています。母親はそれでプリプリ起こっているし、哀れな娘はぼく同様に死ぬほど悩まされています。こんなことは造作なくなくすことができるのです。ぼくを信じていただきたいのですが、諸式の高いブィーンでも他のどの土地よりも楽に暮らせます。ただ、それは家計とやりくり次第です。
それが若い男、わけても恋におちた人間には金輪際できません。ぼくが眼とるような妻をめとる人間は、幸せになります。ぼくたちはひっそりと静かに暮らします。それでもけっこう楽しみがあります。ご心配なさいますな。ぼくが今日にでも病気になったとしても―そんなことがありませんように!―かけてもいいのですが、特に結婚していれば貴族の中でも最高の方々が、ぼくを大いに護って下さるだろうと思います。これは自信を持って言うことができます。
ぼくは、カウニッツ侯爵が皇帝ヨーゼフ二世とマクシミリーリアーン大公に、ぼくのことを何と言ったかを知っています。最上のお父さん、ご同意を心からお待ちしています。きっと同意して下さるものと、思っています。ぼくの名誉と平安がそれにかかっています。妻をつれた息子を抱擁する喜びを、あまり先まで延ばさないでください。
『モーツァルトの手紙』
| 2012年02月06日(月) |
水を飲んで若返る(6) |
水は生命の基本だ。じつに体の70%は水分なのである。よくいう脱水症状とはこの水分量が減少し、血液がドロドロに濃縮されてしまい脳や肺に詰まってしまう。少し以前に、飛行機の中で突然死として「エコノミー症候群」が話題になった。これも原因は脱水である。少し喉が渇いても頼むのが面倒だったり、トイレのことを考えて飲むのをやめてしまったりしたため、脱水症状になってしまう。そして足の方に血の塊、血栓ができて、動いたとたんに頭や肺の血管などに詰まってしまうのだ。
これは飛行機の中だけではない。オフィスの中でじーっと座って仕事をしている時も似たような状態は起きるから注意が必要だ。実は現代人は全体的に水不足といわれている。いったん、体が脱水症状に慣れてしまうとそれが普通になってしまう。だから、のどが渇いたと感じてから飲むのでは遅い。必要な水分の摂取量の目安は、最低で体重の30分の1とされている。もし体重が60キロの人なら1日に2リットル。できれば20分の1の3リットルならなおよい。ほとんどの人はこの量は飲まないと思う。よって、1日に2リットル飲むぞという意思のもとで、配分を考えて水分補給をしよう。
ただし腎臓疾患のある人は例外である。腎臓が弱かったり病気があると水分を体外に排出できないため危険である。腎臓疾患がなければ副作用の心配がないので試してみる価値は高い。
またお酒や糖分を含んだジュース類はこれに含まない。麦茶などは健康によいとされているが、緑茶はカフェインなどの成分も含まれていて、あまり大量にとり過ぎると胃などに負担がかかる場合がある。水道水にはカルキなどが含まれているので、フィルターで除去するか、ミネラルウォーターにすべきである。
この水にまつわる話で興味深いエピソードがある。イラン革命のときであるが、ホメイニ氏が多くの人々を幽閉してしまった。その中にDRバットマン・ゲリーニという高名な医師がいた。人々は具合が悪くなるとそのゲリーニ先生の所へ行き、診てもらった。かれは診察はするが薬も何もない。病気がわかっていても治療ができない。そこで彼はどうしたかというと、「1日にいつもより3杯多く水を飲みなさい」と指示を出した。
それで2年間の幽閉の期間に、3000人の人が彼の診察を受け、同じ指示を出した。かれは解放されたあと本を出したが、そこで「90数%の病気は水を飲むことで治療できると私は確信した」と書いているそうだ。確かに胃潰瘍などは水を飲むことで胃酸が弱まるし、風邪でも脱水症状を起こすから水分補給は大事である。腎臓結石などにももちろんいいし、この水摂取はあながち無視できないものである。もちろん、すべの病気が水を飲むことで治るとはいえないが、毎日の水分補給は心がけたい。
僕自身この話を聞いてからいろいろ考えて納得し、1日に500ミリリットル入りのミネラルウォーターを5〜6本の飲むようにしたらとても体調がいい。外来診察の時のミネラルウォーターを机に並べて飲みながら診察するようにしたら、以前は外来の終わりぐらいになるとかなり疲れを感じていたのだが、この水作戦を開始してから疲れ知らずで外来ができるようになった。
『不老の方法』
| 2012年02月03日(金) |
いったい何のための人生か(5) |
「97歳になる義母が機械によって生かされて、早くも4年がたとうとしている。薄情に思わるかもしれないが、無駄な延命治療はやめてのほしいと訴えたい。『心臓は大丈夫だから、まだまだ……』と言って私たちを励ます医師。ほとんど手のかからない患者なので、病院にとっていい収入源になるからそんなことを言うのでしょうか。
治療らしい治療はほとんどしないで、時々病室を見廻るだけ。このままずっと延命を続けるのでしょうか。元気なころは、姑は人一倍自尊心が強かった。現在自分が置かれている自分の状態を知ったら、とても喜ぶとは思えません。医療費を増やそうとする医療側の意図だけで、心の通わない延命治療を続けることは、間違っているように思われてなりません」
支える側の負担と苦労が察せされます。これで僕も無駄な延命治療だけは絶対やめてくれな、と女房に頼まざるを得なかったわけで、こういう人工的に生かされている気の毒な老人が目立ってくるに従い、「現代の医学はこれでいいのか」という疑問が生じます。「これでいいんだよ。人間の命はカネに代えられないんだ」僕の友達は断定しますが、その費用を負担する方はたまったものじゃありません。
僕のまわりに定年を”ハッピー・リタイアメント”と称して指折り数えてそれを待つ、情けないサラリーマンが増えてきた。「とりあえず、厚生年金と失業保険で食うには困らないからな。悠々自適しながら第二の人生を考えてみるさ」という、彼らの言い分を聞くたびに、僕は不快な気分になって「まだ60そこそこで働けるくせに、勝手に引退するな。年金制度が充実しているから気楽なことを言うが、年金がなかったら老後も働くにきまっているだろう?過保護な制度に甘えて自分を老人にするなんてとんでもない。働きになれば仕事はいくらでもある」とハッパをかけたい気持である。
このごろの高齢者ほど、平和ボケ・繁栄ボケの典型はいない。老人扱いはイヤだと言いながら、国の老人保護政策にどっぷり浸り過ぎわがままで、自分勝手でどうにも扱いにくい存在だ。彼ら高齢者が国家財政を圧迫している不愉快な現実に、なぜ誰も怒らないのだろうか。「老人たちよ、そろそろ反省し自重してもらいたい。昔に比べ経済的な余裕ができたのだから、ここらでエゴの刃を振りかざすのをやめてくれ。適正な負担をして若い連中を助けてやってほしい」
こう訴えたいのが僕のホンネだ。老人がいつまでも弱者意識で社会に甘える時代はとっくに過ぎた。年金や医療制度のおかげで、世帯主の老人が平均で2000万円以上の預貯金を持っている。健康面では弱者だが、それを補って余りある経済力が過剰な福祉のせいで、備わってしまった。
「老人は、もはや弱者とは言えない。我が国の老人重視政策が彼らを強くした。なのにいっこうに精神的な自立をしようとせず、弱者のわがままむき出しで若者を攻撃し、日本の将来を憂えるが、それなら自らの老人特権を一部放棄したらどうなんだ?老人たちの得て勝手がいずれ国をつぶすことに気がついてもらいたい」と僕は機会さえあれば、「元気」な老人たちに挑戦している。
僕だって、もう65歳を過ぎた年金受給者のはずだが、国会議員の年金は削られてしまった。規定以上の所得があるという理由だから、むしろそれが自慢で「年金で食おうなんて思っていない。男は働けるところまで働いて、ダメになったらそれまでだ。年金なんかアテにしないで働くことに意義がある。働いて働いて、ポックリ死ぬ。それが人生だ」と、自分に言い聞かせて、老骨にムチ打って一生懸命、動き回る毎日だ。
全国の老人たちよ、元気なら年金返上の覚悟で死ぬまで働け。老人の自立こそが日本を救う道だ。「老人が自立すれば、日本は破滅しなくてすむんだ。日本の将来は老人パワーで明るくなる。日本を潰すのも、その責任はひとえに老人の双肩にかかっている」と僕は確信しているが、老人たちはその自覚と自負がまったくない。ここらで褌を締めてもらわないと、次世代の連中が大変なことになる。次世代の連中にはそれがわかっているから不安と絶望のトリコだ。
『老人栄えて国亡ぶ』
治験薬は本来、患者に無料で提供されるが、丸山ワクチンは患者が全額自己負担する「有償治験薬」として使用が認められることになったのである。この「有償治験薬」は日本では丸山ワクチンが唯一の例である。以来、一部のガン患者たちに使われ続けている。丸山ワクチンを使った治療を希望する場合、通常よりも若干煩雑な手続きが必要だ。投与を希望する患者やその家族は、まず主治医に「治験承諾書」を書いてもらい、故・丸山博士が72年に設立した日本医科大学付属病院ワクチン治療研究施設(東京)で初診を受けてワクチンを購入。それを主治医のもとに持ち帰って投与(注射)してもらう。
承諾書を発行し、投与を行なってくれる医療機関に指定や制限はなく、故・丸山博士の次男で、NPO法人「丸山ワクチンとガンを考える会』事務局長である丸山達雄氏によれば「現在、全国で約2万の医院が対応している」という。丸山ワクチンがガンの治療に使われ始めたのは1964年。以来、現在に至るまでのべ約39万人もの人に投与されてきた。
同ワクチンの研究施設所長の、永積氏によれば、2010年の1年間だけでも延べ3万人近くに投与され、そのうち新たな患者も2600人を超える。現在までに使用期間が1カ月以上、5年未満の症例数は15万6600人。5年以上10年未満は1万800人余り、10年以上の症例数は7000人余りに上る。
丸山ワクチンにはAとBの2種類の注射薬があり、AはBの10倍の高濃縮になっている。これらを交互に隔日に注射する。料金は40日分(20本)で9450円(税込)。1年間投与を続けたとしても10万円未満ですむ価格だ。患者負担が1カ月1万円に満たないというのは意外と安いといえるのではないだろか。
ガンの治験薬として認可されていないにもかかわらず、長年にわたって患者に使われ続けているのは、当然、それだけの効果があるといわれているからである。例えば、04年から05年の2年間に丸山ワクチンを投与された患者の中に、「投与開始時点でステージ3から4の進行大腸ガン」「病理組織が確認されている」「丸山ワクチンを10年以上使用している」という3条件を満たす症例が162例あった。つまり、進行大腸ガンでありながら、丸山ワクチンを投与されて10年以上延命している患者の例が162あった、ということである。生存年数の最長は33年だったという。
前出・永積氏が話す「丸山ワクチンの使用を続けることでガンが縮小したり、消失したりするケースがあります。消失しなくても、全身の状態が良くなり、延命できるケースが少なくありません。また、ガンが進行すると痛みや食欲不振など、患者さんにとって非常に辛い症状が現れるのですが、丸山ワクチンがそうした症状を消してくれるケースが多く見られます。つまり、QOL(クオリティーオブライフ)を向上させてくれるのです。
丸山ワクチンの特徴はいくつかあるのだが、その最大のものは「副作用がない」ことだろう。正常細胞に対して悪い作用を及ぼさないので、末期がん患者のように肉体の衰弱が激しい場合でも、全身的な副作用がなく、長期にわたって安心して使うことができるのだという。さらに抗ガン剤や放射線治療による副作用を軽減する効果もある。それでいて、抗ガン剤や放射線治療の効果を妨げることもない。
標準治療否定は本末転倒
丸山氏の長男である丸山茂雄氏(元ソニー・ミュージック副社長)も丸山ワクチンの投与を続けているガン患者だ。茂雄氏は、07年11月に食道ガンが全身に転移していることがわかり、余命4カ月と宣告された。ステージ4の段階であり、もはや手術も出来ないほどひどい状態だった。だが、放射線、抗ガン剤治療と並行して丸山ワクチンの投与を受けると、ガンが焼失したり小さくなったりしていた。そして宣告された「余命」を大きく超え、4年余りたった今も存命している。
「丸山ワクチンとガンを考える会』理事長である篠原一氏(東京大学名誉教授)も、丸山ワクチンによって生き延びている一人である。篠原氏は73年、48才の時にガンが見つかった。摘出手術をし、さらに放射線治療も受けた。「放射線治療が非常に辛く、16回照射を受けたら副作用で倒れてしまったんです。そこで、ガンが見つかってから2年後、丸山ワクチンを知り、投与を受けはじめました。以来、35年余り投与を続けていますが、ガンは再発していません。放射線治療を受けていた時のような副作用もありません」篠原氏の知り合いだったあるガン患者は、10年間丸山ワクチンを打ち続け、もうガンを克服したと思って投与を中止した。その途端、ガンは再発し亡くなってしまったという。
ほかの代替治療と同様に、丸山ワクチンは効果がある人が大勢いる一方で、まったく効かない人も数多くいる。免疫のメカニズムが未知の部分を残しているだけに、なぜ人によって効果に差があるのかわかっていないのだ。そのため、丸山ワクチンを妄信して標準治療を否定してしまうのは本末転倒だ。永積氏も、抗がん剤などの標準治療との併用を進めている。
『週刊ポスト』
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