加藤のメモ的日記
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普天間は海兵隊の基地。海兵隊といえば米軍の「切り込み部隊」。常に最前線に出て行く戦闘部隊だから、日本本土など沖縄の外に出てしまうと、台湾海峡や南シナ海をカバーすることができなくなる。米軍のアジア戦略上、沖縄が必要なのだ。「海外移転」を米軍が呑むはずがないことに無知だった。
また嘉手納は空軍基地である。海兵隊と空軍の一体運用は無理な話。「二つの基地を統合すれば」という提案も少々幼稚。これではオバマ政権の目は日本を通り越して中国に向くわけだ。オバマ大統領の演説は、オバマは東京で演説しているくせに、「中国との協力関係は、我々が経済を活性化させようとする努力において極めて重要だ、と語っている。
彼の視線の先にあったのは、北京にいる中国首脳だったのだ。何といっても、米国製品を大量に買ってくれるのは中国。米国民の生活は安い中国製品がなければ成り立たない。米国債を世界で一番大量に持っているのも中国。いつの間にかアメリカは中国抜きでは生きられない国になっていた。中国に秋波を送るのは当然であるのだ。
中国は2010年、ついにGDP(国内総生産)で日本を抜き、アメリカに次いで世界2位に浮上する。米中関係とは、GDP1位と2位の国家が抜き差しならぬ関係になるということになる。EUの経済的影響力は中東にも及んでいる。2009年12月に起きた「ドバイショック」がそれだ。中東の金持ち国アラブ首長国連邦のドバイの政府系企業が、「金なら返せん」と宣言して大騒ぎになった。
あそこに金を貸していたのはヨーロッパの金融機関である。金持ち石油大国と思われていたUAEですら、ヨーロッパの資金がなければ開発が進まないことが歴然としたのだ。 一方、ヨーロッパにしても、中東経済が発展してくれないと困ることになる。今後はヨーロッパと中東の相互依存関係が一層進み、一蓮托生の関係になるだろう。
『週刊ポスト』
アインシュタインの相対性理論のオリジナル論文のタイトルは「動いている物体の電気力学」という味をそっけもないものなんです。内容的には、ここにあるように「運動学の部」と「電気力学の部」の二部に別れていますが、そのエッセンスは、その前のはしがき的な部分のわずか3ページの所にあります。そこで力説されていることは、「絶対静止空間」が存在しないということです。相対的というのはそういうことなんです。
あらゆる運動を記述するのにその原点となるような絶対静止空間がなく、運動はすべて相対的にしかわからない、相対的にしか記述できないということなんです。アインシュタインの相対性理論は、ニュートン以来の古典物理学の世界像をひっくり返し、物理的世界像のパラダイムを大転換させた理論であると評価されています。
机の上で学ぶことには限りがる。新聞を読んだり、本を読んだり、あるいはTVの報道番組などを見ることによっても、この世界の諸相を見ることができるが、そういうメディアを通した情報から絶対に得ることができないものがある。それは生の現実感覚である。
生の現実は、実体験を通してしか知ることができない。現実そのものがリアルタイムで進行中の現実空間に自らの肉体を置き、五感のすべてを動員して、全人格的な体験として現実のすべてを吸収するのでなければ生の現実感覚というものは得ることができない。
一度そういう体験をしてみると、とくにメディアを通じてすでに事実関係をある程度知っているものについてそういう体験をしてみると、現実体験そのものとメディアを通じての情報体験との間に、どれほど大きな落差があるかがすぐにわかるだろう。そういう落差の存在を知り、その大きさを知ることが大事なのである。
『脳を鍛える』
| 2009年12月23日(水) |
中国のタブーなき国家体制 |
●急速に膨張し続ける隣国・中国の“タブーのない国家体制”
そのデータを知った時、私は時代がことりと音を立てて動いた気がした。おととしの暮れの時点で、中国人が初めて在日外国人の最多を占めたのである。それまでは「在日」とさえ言えば、在日韓国・朝鮮人を指してていた。ところがそうとは言えない時代が到来したのである。一説によると、東京で百人いれば一人は中国人の計算になるそうだ。
こうした変化を中国の「全球化」がもたらした現象の一つとみなす。『強欲社会主義 中国 全球化の功罪』には、例えばアフリカにはすでに200万人もの中国人が移り住んでいるという、アフリカにとって中国は最大の経済パートナーで、中国も原油の3割をアフリカから輸入するようになっている。「全球化」とは「国際化」のことだ。
しかし「国際化」の意味が日本とはまったく異なると著者は言う。中国にとって国際化は外国に出て行ってそこの基準に自分を合わせることではない。中国の価値観を国際基準に溶け込ませようとする。むしろ国際基準を自分たちが使いやすいように変えてしまおうとする。「極めて積極的、攻撃的」なものなのである。
当然のことながら軋轢は絶えない。アフリカに限らず世界のいたるところで中国流の国際化は、地元からの警戒と反発を招いている。著者に言わせれば、おおもとには現在の中国の「国家エゴと国民の欲望を満たすためにはタブーのない国家体制がある」著者はそれを「強欲社会主義」と呼ぶ。
中国社会のすさまじいまでの格差社会も、儲かるためなら何をしても良いとする拝金主義も、人の命を平気で軽んじる昨今の風潮も。しかし日本経済はもはや中国なしには立ちゆかない。外交面でも軍事面でも中国の圧力と直面する機会は増えていく。「中国との付き合い方が、国の命運を決める時代」とまで著者は言いきる。
一方1989年の天安門事件以降、本質的な政治改革への道は閉ざされたままだ。特権階級化した共産党幹部に対する農民らの怒りは烈しく、各地で騒乱やデモが頻発している。党内に巣くった利益集団を指導部がコントロールし、富の再配分ができるかどうかにかかっているが見通しは明るいものではない。
農民たちは国を信じず、隣人を信じず、未来を信じなくなっている。もはや農民たちが信じられるのは目先の金銭だけ、という荒涼たる拝金主義がはびこっているのである。著者は農村からの帰途、国家安全局に一晩拘束されたり、病院での輸血によりエイズに感染した農民たちと同じベッドで寝起きしながら、地道な調査を進めていく。
そこで見聞きした彼らの窮状が本書ではつぶさに描かれている。卑近な例で言えば、悪代官に苦しめられる江戸時代の百姓か、あるいは奴隷制時代のアメリカ南部でリンチにおびえる黒人の姿か。それが21世紀の今、隣国で起きている現実なのである。
中国では自殺者も急増している。年間平均自殺者数は10万人中23人にのぼり、日本の自殺者とほとんど変わらない。ということは、1年におよそ30万人もの人々が自ら命を断っていることになるのである。かくして内部ではのたうちまわりながら、外部にはそれをひた隠ししつつ、急速にのし上がってきた大国とどう接するのか。安易な“中国脅威論”や“中国崩壊論”に流されず、地に足をつけて隣国を見つめなおす時期が来ている。
『強欲社会主義』『中国問題の核心』『貧者を食らう国』
週刊現代
新政権は、日本経団連をはじめ「経済権力」からの決別が必要です。政権交代を実現できたのは、経団連に国民が「ノー」を突きつけたから、とも言えます。特に経団連による政策評価は実にひどい。始めた当時の奥田会長が「口も出すが、カネも出す」と言ったように選挙権もない法人が、国民が選んだ政権に対して、カネを介して政治を動かしてきたのです。
政策評価には「合致度」という項目があります。国民の意志とは関係なく「自分たちの意見をどれほどよく聞いたか」を表しています。採点では経団連に忠実だった自民党が民主党を圧倒しており、昨年は自民党に対する献金額が民主党の20倍以上にもなっている。こうした傲慢なやり方が自民政権に対して通用したので「慣性」が働き、政権交代してもその延長線上で大丈夫と錯覚しているわけです。
完全に時代遅れです。その典型例が、民主政権が掲げた「温室効果ガスの削減」「製造現場への派遣の原則禁止」「最低賃金の引上げ」などの政策に対する態度です。「実現は難しい」と反対するだけでなく、「海外に出ていく」などと脅しをかける。海外に行きたいなら行けばいい。グローバル化を先導してきた米国でさえ、民主党の大統領予備選の際にヒラリー・クリントン候補(現国務長官)が「海外に工場を移す企業には巨額の税を課す」と提案したほど、国の利益に反するとみなされる行為なんです。
今や、日本の超国家企業にとっては、国民が貧しかろうが関係ない。それどころか、日本人が働けば働くほど、その成果が、海外に流出する構図になっている。
二つの具体例を指摘しましょう。一つは「日本の法人税は高い」と脅し、海外で稼いだ利益を国内に戻さないこと。海外に滞留しているのは昨年秋の段階で17兆2千億円以上にものぼります。もう一つは交易による損失です。輸入する原材料の価格は上がっているのに、国内で生産し輸出する製品の価格は下がっていく。その分だけ、国富が海外に移転していることになります。
その金額は年30兆円近くでGDPの5%以上にあたります。米国では0.8%、欧州連合は0.4%です。結局経団連は民間を名乗ってはいても、官僚と変わらない「民僚」です。彼らの制御下にいる限り、私たち日本人は豊かになれるはずがありません。
『週刊朝日』
自殺者増加の勢いがとどまることを知らない。自殺者はこの10年、年間3万人台で推移してきた。9月の政権交代も自殺者増加の歯止めにはならず、今年は35.000人に迫ることが確実視されている。35.000人という数は、1日当たりほぼ100人が自殺している計算になる。野球なら11チーム、サッカーなら9チームがたった1日で消滅する事態はどう考えても尋常ではない。
11月に突然襲った「ドバイ・ショック」による円高株安の高波も不況感をさらに募らせ、自殺者増加の傾向に拍車をかけている。自殺防止を目的とした電話相談のボランティア組織として「いのちの命の電話」が有名である。「いのちの電話」は電話相談のみ応じているが、もう一つのボランティア組織の「東京自殺防止センター」は、必要とあらば訪問もするし、救助にも出かける。
ここには年間12.000件の電話相談がある。同センターを創設した西原由紀子は、「今から自殺しようとする人が電話してくるんですから、矛盾していますよね。一人で旅立とうとしているのに、人の匂いを求めて電話してくるんですから」と、会うなり核心をつくことを言った。
日本の自殺者が急増に転じたのは、厳密にいえば98年3月以降だという。「その前年の97年11月に北海道拓殖銀行と山一証券が相次いで破綻します。つまり自殺者が急増したのは、前年度の決算期以降ということになります。失業者や倒産件数が急増したのもこの年でした。自殺にはうつ病や、家庭不和、過労など様々な要因がからんでいます。11年連続3万人台の自殺者という事態は明らかに経済問題が引き金になっています。
東京マラソンの参加者は約32.000人です。道路がランナーで埋めつくされる状態が約20分続くことになります。これとほぼ同じ数の人が11年連続で自殺しているのです。駅勤務37年の佐藤輝夫も、人身事故に過去数十回遭遇している。「自殺者は駅に入る電車の目の前に飛び出して来ますから、運転士は急ブレーキをかけてすぐに警笛をならします。警笛は普通短いのですが、轢いてしまった場合は、ずっと鳴らし続けます。これを”鳴く”と言うんですが、鳴くと隣接ホームでも「あ、マグロが出たとわかります。駅の飛び込み自殺は駅員が処理します。1体1万円の手当てが出ますが、それだけもらってもやりたくありませんね」
山手線の運転士が1周回る間に3回轢いたケースも昔はありました。最初に飛び込み自殺を処理した時は恐ろしかったですね。列車の下から出ている足を持ったんです。すると普通の人間の重さではなく、やたら軽くてそのまま持ちあげたら、お腹が半分ちぎれていて、ずるっと内臓が出てきた。
自殺死体の身元確認や検死をするのは、警察の仕事である。あるベテラン刑事は、最初に轢死体を見た時の衝撃を次のように語る。「地下鉄の築地駅に行くと、ホームにお面が置いてある。なんでこんな所にお面が置いてあるのかと思っていたら、人の顔だった。人の顔がスパッと切れてお面みたいになっていたんだな。銀座1丁目の8階建てのビルから飛び降りた仏さんを見た時も強烈だったな。飛び降りてそのまま足が胴体にめり込んで、ダルマさんみたいになっているんだ。こんな死体ばかり見ていると、どんなに追いつめられても、自殺いだけはやらない方がいいよと忠告したくなるね」
鉄道への飛び込み自殺に関して巷間語られているのは、新幹線に飛び込んでJRから2億円も請求されたという類の話である。この問題についてはJRは「個々のケースで異なるのでお答えすることはできません」の1点張りなのである。
自殺についてレポートしながら、私は自殺を全面否定する気になれない。明日は昨日より良くなると信じて生きてきた高度成長世代にとって、明日は確実に今日悪くなる社会の到来は、誰がいつ自殺してもおかしくない絶望的な気分を醸し出している。そう感じる私にせめてできるのは、年間3万人を超える人々に死を強いる見えない力の正体を粘り強く突き止め、それを正確に書きとめることだけである。
荒波が眼下に渦巻く東尋坊は富士の青木ヶ原樹海や足摺岬などと並ぶ自殺の名所として知られている。ここではこの10年で244人が命を絶った。年平均すれば24.人。ひと月に2人以上がここで自殺を図っていることになる。この数字は世界一の自殺の名所といわれるサンフランシスコのゴールデンゲートブリッジの年間自殺者20人を上回っている。
足元の絶壁を打つ海鳴りが低く揺曳する東尋坊の参道で見かけた光景を思い出す。今でも脳裏を離れないのは、土産物屋の店先に並べられた黒字のTシャツの胸にプリントされた文句である。1枚には「ほっといてください」もう1枚には「毎日が地獄です」と白く染め抜かれたいた。
私達は金融危機の二番底が囁かれる今、それに手をこまねくばかりか、虚偽献金問題で理解不能な弁明を繰り返し、病んだ母を疑惑の矢面に立たせる冷酷な「宇宙人」総理の下、人の死を観光に利用し、自殺までビルトインされた希望なき社会に生きている。
週刊ポスト
●ドバイショックによる円高で、輸出産業は一挙に利益が数百億円も吹き飛ぶ恐怖を味わった。しかし、日本企業を待ち受ける苦境はそれどころではない。元ソニー常務の天才エンジニアが提言する。
アメリカでも日本でも、かって製造業が隆盛をほしいままにしました。私は、それを身をもって体験してきた多世代です。テープレコーダー、トランジスタラジオ、テレビ、そしてレーザー技術もすべてアメリカの発明品です。そのアメリカで、今やGDP(国内総生産)に占める製造業の割合が70年代の半分にまで落ち込み、12%を切っています。
GMの車は品質でも価格でも国内競争力を失い、政府の巨額の支援のもとに再生を図っています。製造業全体の凋落の中で、自動車産業だけが救われるのは難しい。アメリカの自動車産業は、非常にすそ野が広く、根が深い産業ですから、アメリカ経済全体に致命的な打撃を与えるのは必至だと見ています。そうなると、自動車産業の破綻をきっかけにして‘12年ごろにはドルの信用失墜と大暴落がありうると考えていました。
ドルの大暴落とは、具体的にいうと「1ドル50円の超円高ドル安時代」です。ドルは穏やかに下がり続け、どこかの時点で急激に下落して50円を切ると予想していました。しかし今回のドバイ・ショックによって、その時期が大幅に早まるかもしれません。いつ1ドルが50円時代が来てもおかしくな。
現在の株式市場、為替市場は極端にギャンブル化が進み、ちょっとした徴候に過剰に反応して、未来を先取りして多くの投資家が雪崩をうって一方向に進むという傾向があります。誰かが「ドル売り」に向かって動き出せば、みんながいっせいに売り、暴落が始まる。
ケインズは「一国の資本の発展がカジノでの賭け事の副産物になったら、何もかも始末に負えなくなる」と警告していますが、そのとおりりのことが今起きているのです。「1ドル50円時代」になると、資本主義社会そのものが大きく変わるパラダイムシフトが起こると思います。
『週刊現代』
■植物性発ガン物質 黒コショウ、ナツメグ、ハッカ、サンショウ、ショウガといった、日常的に使用している香辛料の中に広く含まれている。
■カフェイン コーヒー、紅茶、緑茶に含有され、細胞の染色体に変化を起こし、奇形細胞を作り出すことが明らかにされている。
人間の体内には「オンコジーン」とよばれるガン遺伝子が存在している。これが目を覚まさない限りは、我々はガンとは無縁の生活を送ることができる。しかし時としてこのオンコジーンが外からの刺激を受け、目を覚ます。その刺激となるのがタバコ、放射線、ウィルス、各種の発ガン性食品群。これら発ガン物質のことを専門的にはイニシエーター(初発因子)とよんでいる。イニシエーターが、ガン遺伝子を担っているDNAを刺激しつつ傷つけ、突然変異を起こさせるのである。
今、日本で免疫賦活剤として厚生省に認可されているのは、瓦たけたら抽出されたもの、シイタケから抽出され生成されたもの。そして末広竹から作られたものの3種類である。この3種類ともすべてキノコからとったの者であるのが特徴である。魚の焼け焦げなど活性酸素の化合物にレモンの搾り汁をかけると、ビタミンCが働いて活性酸素をつかまえ安定した物質に変化させる。
腸内にはビフイズ菌をはじめとした善玉菌と、ウェルシュ菌を代表格とした悪玉菌が生息している。このうち何らかの原因でウェルシュ菌が増加すると老化が促進されガンになりやすい体質になる。リンゴに含まれるペクチンは、善玉菌のえさになるため、腸内細菌のバランスを好ましい方向に整える働きをする。また便の量を増やすことにより大腸を刺激し、便の排出を早めるため、発ガン物質の吸収を防ぐのだ。
にんにくに含まれるアリキシンの発ガン抑制効果に注目したのが国立がんセンター研究所である。マウスの実験により、アリキシンには発ガンプロモーターの作用を阻害することが証明されている。さらにニンニクと同じく玉ねぎ、ラッキョウ、ニラ、青ネギ、白ネギといった食品に関しての研究も展開されている。キノコ類に抗ガン作用のあることは古くから知られているが、農林水産省食品総合研究所では特にマツタケから抽出した抗腫瘍タンパク質の抗がん剤化を進めている。
生物界で「還元署」という重要な役割を担うキノコ
食物繊維は大腸がんを防ぐというのは、今や世界の常識。そしてキノコはその食物繊維をたっぷりと含んでいる。キノコは古来より「老化を防止、長寿を導き、仙人のようになれる」と巷間伝えられて来た存在。中国に限らアメリカ、旧ソ連、カナダにも同様の言い伝えがあるし、日本でも「日本書紀」の中にもマンネンタケの薬理効果に関する記述が見受けられる。
キノコに含まれるβグルカンには人間の免疫力を高める効果がある。例えばガンの最大の要因の一つとされるタバコ。まったく吸わないのに肺がんに侵される人と、一日2箱を吸っても全く健康体だという人もいる。これらは免疫力の差だといっても過言ではない。このようにキノコに含まれるβグルカンは、免疫力を高めることにより、身体の中に侵入した細菌や異物を撃退したり、感染したとしても発病を抑制するパワーを我々に与えてくれるのである。
またシイタケには、血管内で血小板が凝固する血栓を防ぐ作用がある。とくにシイタケの胞子には、インフルエンザ感染症などを撃退する抗ウィルス作用のあることが明らかにされている。もちろんキノコをはじめ、味噌、しょうゆ、納豆、ヨーグルトなど微生物菌体を含む菌食を摂ることが体にいい。その中でもまずキノコをおすすめしたい。キノコを食習慣に取り入れることによって体の免疫機能は確実に向上するはずである。
このようにキノコは実に多くの薬理効果がある。中でも注目されるのは、免疫力を高めることによってもたらされる抗ガン効果だ。それが私がキノコを研究するにいたった動機でもあるのだ。木のこと抗ガン作用の関連性を示す疫学調査の礼は実に多い。
例えば東京都と山梨県の境目の山間部である山梨県・ゆずり原村。ここは昭和27年にバスが開通するまでは「陸の孤島」とでも呼ぶべき寒村だった。しかし村人は健康で長寿。日本でも有数の長寿村だったのだ。長寿の秘密を探るべく当地治には世界各地から学者たちが訪れた。その結果明らかにされたのがいわゆる「長寿色」である。長寿食の内容は「こんにゃくの刺身」「冬菜のおひたし」「里芋、ニンジン、ゴボウの煮もの」といった食物繊維たっぷりの素材、そしてシメジの油炒めと、キノコを常食にしていたこと。
『ガンの特効食』
人間を意図的に実験材料に使うわけにはいきませんが、けがや病気で脳に損傷がおきたり、生まれた時から脳に異常があるという場合には、どういう形質上の異常か、どういう脳機能の変調に結びつくかということを調べることで、脳機能が少しずつわかってきました、脳損傷患者は脳機能の最高の研究材料だということです。
人間の脳に関する重要な知見の多くは、実はこういう研究から得られてきたのです。ところが前頭葉の場合は、前頭葉に原因があるとはっきりわかっている病変があまりないんです。また、事故で太い鉄棒が前頭葉のど真ん中を貫いたというケースがあるのですが、この患者の場合、気紛れになった、迷いやすくなった、人の忠告を聞かなくなったなどの性格の変化はいろいろあっても、これといった知覚障害は起きなかったのです。
あるいは1935年から1960年にかけて、ある種の精神異常患者の脳にメスを入れて、前頭葉の前頭前野部分を切り離すロボトミー手術というものが行なわれていたことがあります。はじめはロボトミーによって、烈しい不安症状や異常行動といった精神病症状が緩和されるというプラス面がもっぱら評価され、マイナス効果はあまりないと考えられていました。
画期的な精神病治療法が発見されたと大喜びされ、ロボトミー手術の開発者にはノーベル賞が授けられました。しかしそのうち、ロボトミー患者に長期にわたる人格変化が起きていることがわかり、これはノーベル賞最大の汚点だといわれるよになります。
ロボトミーは患者を救うどころか、患者の人格を破壊していたのです。その人格変化というのは、仕事への興味をなくす、失敗を気にしない、積極性がなくなる、自発性が欠如する、無気力になる、抑制性が欠如する、野心が欠如するといったことでした。精神が異常になるとか、頭の働きが悪くなり知的水準が低下するといった目立ったマイナスがなかったため、はじめはプラス面だけが評価されていたのですが、すぐにはわからない形で人間性の最も大事な部分が破壊されるというとんでもないマイナスがあったのです。
脳の重要な研究方法の一つに破壊実験があります。脳のある部位がどういう機能を果たしているのかわからない時、そこをわざと破壊してみるのです。もちろんそれは。動物実験で行なうのですが、そこを破壊した時に何らかの脳機能が失われたら、それがその部位が果たしている機能だと考えることができるわけです。
考えてみると、病気や怪我で起きた脳障害の患者からの知見を得るといいうのは、偶然が起こした破壊実験の結果を利用したものということもできるわけです。ロボトミー手術も結果において、意図せざる破壊実験をやったのと同じことになったわけです。
ロボトミーによって失われたものこそ、前頭葉が果たしていた機能に相違ないのです、ロボトミーを受けた患者が、精神的にノーマルでなく精神に異常を抱えていた人々であったというサンプルの偏りはあったものの、ここにあげたような症状が患者全体にあらわれたことから考えて、前頭葉がやっていることは、このような症状と逆のことと考えらえれられるわけです。
つまり仕事に興味を持つこと、失敗しないように注意すること、計画性、積極性、自発性、気力、やる気、自己抑制、野心といったことがそれであると考えられるわけです。こういった要素は人間ならだれでも程度の差こそあれある程度あるものです。ところが実はこういう要素が動物にはおおむね欠けているんです。つまり人間をもっとも人間らしくさせているものとは、実はこういう能力であるということが、この不幸な失敗からわかってきたんです。
前頭葉がやっていることはいまだにクリアカットにはわからないんですが、比較解剖学的見地から、人間と動物の脳の最大の違いは、前頭葉にあるということははっきりしています。これだけ発達した前頭葉を持つ動物は人間以外にありません。脳の特徴からいえば、人間は前頭葉動物であるといってもいいくらいなんです。進化史からいってもそうです。系統発生をたどると、人類進化は脳進化として起きたということがすぐわかるんですが、その脳進化は大脳が大きくなる方向に、なかんずく大脳中でも前頭葉が大きくなる方向に進んできたんです。
だから、人間らしさをもたらしたものは何といっても前頭葉機能にあるだろうという推測は前から成り立っていたんですが、それはおそらく知的側面にあるだろうと考えられていました。しかしロボトミー患者からの知見で、人間らしさは必ずしも人間の知性にあるのではなく、むしろ生きる方向づけ、動機づけ、気力、意欲、目的、目的実現のための計画能力、自己抑制能力といったものにあると考えられるに至ったのは実に興味深いことです。
では、そのような能力をいかにして個々人が獲得していくのかといえば、大部分はその人の持って生まれた性(さが)によるものだろうし、それに加えて家庭教育、初等教育、社会教育などを通して幼い頃から各人に与えられたものが総合されて、出来上がって行くのだろうと考えられます。つまりこの点については、問題はもっぱら大学入試以前のところにあり、大学の出る幕はあまりないということです。
ここで覚えておいてほしいことは、人間が生きる上で一番大切なことは必ずしも知の領域にあるのではないということです。大切なのは何と言っても、生き方に関わる問題です。生きる意志であり、生きるパワーです。一言でいえば、生命力です。
大学入試にそういう要素をテストする項目が皆無であるため、しばしば大学にはそういう生命力が根本的に欠けている人間が入ってきます。無気力、無関心、無目的、チャレンジ精神皆無といった連中ですね。君らの中にもいるかもしれないが、それははじめから前頭葉に欠陥がある人間です。そういう連中には高等教育を授けることがほとんど無意味です。
もう一つ前頭葉欠落人間に特徴的なのは、社会性の欠如と自己抑制の欠如です。要するに、人格に問題がある人間です。他人を尊重するという人間関係の基本ができていない人間です。なべて自己中心的で他人が口をはさむとすぐ怒る、他者の心の中が理解できない。君らの周囲にもそういう連中が沢山いるでしょう。今東大には前頭葉欠落人間が増えているんです。
東大の卒業生の中に、官界でも実業界でも信じ難いような不祥事を起こすエリート連中が沢山いるでしょう。あれこそ、前頭葉欠落人間の典型です。本当は東大も、入学試験の方法をちょっと変えてああいう欠落人間は最初から入れないようにするといいんですが、相変わらずの学力検査中心主義ですから、これからも東大は前頭葉欠落エリートを社会に送り続ける役割を果たすことになるでしょう。
『脳を鍛える』
| 2009年12月08日(火) |
日本が抱える根本的矛盾 |
日本は、一方では世界の経済大国であるのに、他方軍事問題に関しては小国の指導者にもはるかに劣る。水準の低い軍事知識、軍事的な判断能力しか持たないだけでなく、一国の主権を守るためにこそ自国の防衛力、軍事力があるという国際的な常識すら、判断の基準に欠けていると評価されている。
となれば、日本はいつまでたっても米国の「軍事力の傘」の下で庇護してもらわないと国際社会の中で生き残れない弱小国の地位から脱出できないことになる。戦争は人類の長い歴史と固く結びついている。と同時に、軍事力は一国の主権を外敵による侵害から守り抜くために、絶対に必要欠くことのできない基本的な手段である。
こういう発想は、戦後の平和憲法第9条の規定した「非軍事化」の構想と全く対立するものではない。自国の主権を外的からの侵害に対して外敵から守り抜くことは、それこそいかなる国家にも求められる基本的な手段なのである。こうした国際的な常識を尊重した発想は、これから一段と急速に進む国際化の中で、次々に日本を離れて外国で生活しなければならないに日本国民にとって、最も重要な国際常識を身に付けるために、どうしても必要なものである。
この常識に欠けたまま日本を遠く離れた外国で生活しなければならなくなった時には、それこそ理解に苦しむような生活環境の変化もさることながら、周囲の外国人たちとの発想のずれに悩まされるに違いない。
例えば、世界のほとんどの国においては、一定の年齢に達した青年は、男はもちろん女性でさえ徴兵されて軍務に服さなければならない。外国で生活している日本国民にはこういう制度そのものが理解を超えるものになった。外国に居住する日本国民の周囲でこうした徴兵の経験に直面する若者が、次々に生じてきた時には、彼らに対してどういう対応が必要なのか、それが適切でない時には、極めて厳しい摩擦が生ずる危険があるのは当然であろう。
特に若い世代の日本国民は、日本が戦後徴兵制を廃止した恩恵をどれほどのものと受け止めているのか。世界の大多数の国においては、一定の年齢に達した青年は徴兵の対象として厳しい国家の監督を受けなければならない。そこに生ずる意識の落差は驚くほど大きいものがある。日本国が日本国民に提供している、世界全体の中でも極めて例外的な恩恵である。
ソ連が事実上の全面降伏をして以来、アメリカの政治には新たな困難が起こっていた。最大の仮想敵国ソ連の脅威が消滅した以上、これまでのようにアメリカ人が世界の警察官として率先して血を流す必要があるのかという、深刻な疑問だ。これに答えることなしに大統領は、アメリカ青年の血を要求できない。その際いつも問題になるのが「平和国家、不戦国家」の日本だ。
日本は、憲法9条で戦争行為を否定しているために海外派兵はできない。にもかかわらず世界の大国であり、しかも経済ではとび抜けた「超大国」であるにもかかわらず、世界秩序を回復するための国際的な治安維持活動に参加できない。逆に言うと自国の青年の血を流すという犠牲を免れている。
自由な経済活動の大前提は、安定した国際秩序の維持なのだが、イラクの侵略行為でクウェートという一つの国が丸ごと占領され合併された。しかもその国は、世界の石油市場を左右する大産油国であり、日本はそこに強く依存する石油の大輸入国であり、大消費国である。
アメリカ・イギリス・フランスなどの先進国は、すぐに多国籍軍を派遣して、イラクと開戦し、武力で秩序の回復に乗り出したが、最も恩恵を受けているはずの日本は参加しない。参加できないという。理由の如何に関わらず、これは現在の国際秩序の根本的な矛盾と言っていい。単にアメリカ国民が不満に思うだけでなく、先進国の国際協調そのものを危うくしかねない大きな不安定要因だ。
さらに最も大きな矛盾は、こういう制度そのものをつくったのは日本自身ではないということだ。第二次世界大戦に敗れた日本が、自分で選択した制度ではない。日本を軍事占領したアメリカがつくったのだ。軍事力を背景に、日本の完全な非武装化を占領政策の最優先事項として強制した。日本はそれに従ったにすぎない。
おかげで日本は、第二次大戦に続いて起こった、国民党と共産党の内戦、いわゆる「国共内戦」にも、米ソの「代理戦争」である朝鮮戦争にもベトナム戦争にも、最小限の影響しか受けなくてすんだ。それどころか戦後、アメリカをはじめ西側先進国が一致して自由な国際貿易に基づく新しい世界秩序を目指したために、その恩恵を100%享受して、戦後をはるかにしのぐ経済大国に変わることができた。
これはすべてアメリカの対日政策に発している。日本が自発的に志向したことではない。日本もその中で大きな努力をしたことは確かだが、大きな方向を決めたのはアメリカである。アメリカが日本に「強制」した。当時の日本に、ほかの選択肢はなかった。
『軍事頭脳を持っているか』
鳩山内閣で新たに就任した岡田克也外相は、17日未明の会見で、「密約をめぐる過去の事実を徹底的に明らかにし、国民の理解と信頼に基づく外交を実現する必要がある」として、核密約など4つの日米密約についての調査を、9月16日に薮中事務次官に命じたことを明らかにした。
岡田外相は、外務省の内部調査と並行して、外部有識者による委員会を11月ごろ設置し、外務省OBへの聞き取りや資料の調査、必要に応じて米国への調査を行なうことも明らかにした。岡田外相は「かなりの確度で密約というものは存在していると思っている」との考えを表明した。「密約の問題は、外交に対する国民の不信感を高めている」と述べ、自民・公明前政権時までの「密約はなかった」という姿勢を転換させると表明した。
日本共産党は、核密約の公開と共に廃棄し、名実と共に「非核の日本」を実現することを主張、鳩山政権発足にあたり、核密約に関し共産党がこれまでに行なった独自調査で得た資料を鳩山首相と岡田外相に提供している。
外相が調査命令した4つの密約とは �ヽ忙�ち込み密約。核兵器を積んだ米戦艦航空機が、日米安保条約に規定された日本政府との事前協議抜きで日本国内に自由に出入りできるという密約である。
��朝鮮有事密約。朝鮮半島で武力衝突が起こった時には、在日米軍は国連軍として行動するため、日本からの戦闘作戦行動への発進があっても、事前協議なしに発進できるというもの。
�2�縄核持ち込み密約。1972年の沖縄返還後も米軍が核兵器を再び持ち込むことを認めた密約。
�げ�縄補償代わり密約。米軍が接収した土地の原状回復や、米軍施設移転など、本来米軍が負うべき巨額な財政負担を、日本政府が肩代わりすることで合意した密約。
自民公明前政権までの歴代政権は、これらのすべてについて、一切の調査を拒否し、その存在を否定する理不尽な態度を貫いてきた。しかしのような虚構を維持することは困難になり、今年6月には、4人の歴代外務次官経験者が核持ち込み密約の存在を確認した。
しかし核密約文書については、外務省で破棄されたとの報道も出ている。日本共産党は、長期にわたって核密約問題を究明し、2000年には米国公文書館で核持ち込み密約の原文を入手し、三不破哲三委員長(当時)が国会での党首討論などで追及した。密約は、国民を欺くものであり、密約が存在したままでは本当に「対等な日米関係は」は実現できない。日本共産党は、あらゆる日米密約を公開し、破棄することを要求している。
『赤旗』
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