2002年08月01日(木) |
高校総体直前関西勢展望 |
以下の文章は02年8月の高校総体直前に書いた関西勢展望です。 当時非公開だったので、一部のチームには辛口な表現があります。 手直ししようかとも思いましたが、当時の記憶は薄れているので、 あえてそのまま掲載しました。全文当時のままです。ではどうぞ。
近畿大会直前・・・もとい総体直前関西勢展望
奈良育英 予選 6戦5勝1分 25得点1失点 2回戦 4−0 奈良工 3回戦 5−0 生駒 4回戦 4−0 平城 決勝リーグ 1−1 耳成 4−0 奈良 7−0 登美ヶ丘
近畿大会 3−2 友が丘 2−5 近大附
予想スタメン ―――奥田―森―――― 吉田―草場―尾崎――林 田淵―今谷―牧田―幸田 ―――――河原――――
最終ラインはフラット。中盤は草場が下がり目、牧田が上がり目。森がポスト役。奥田は中盤インサイドもあり。SBは余りあがらない。ダイレクトでまわしSHの突破からのクロスが主な攻撃。
牧田(2年、190cm)と今谷(主将、178cm)のCBとGK河原(187cm)は空中戦にめっぽう強い。幸田、田淵も守備は1対1、カバーとも安定しており組織も完成度が高く守備は計算できる。ただ技術的には低くパスは不正確でプレスを受けると蹴る事が多い。草場、尾崎、奥田が息の合ったパス回しで組み立てる。右の林(2年 京都朝鮮)はタフでサイド突破→クロスを繰り返す。左の吉田(郡山中)は中の組み立てにも加わる。左右両足のクロスはスローだが正確。森はポストの意識が強い。森を囮に奥田、尾崎がゴールを狙う。攻守に安定したチーム。22名の出身チームは奈良育英中と高田FCが3人ずつ、後は生駒FC、寝屋川FC、交野FC、登美ヶ丘北中、郡山中など。 近畿大会では3−0とリードした1回戦途中から動きがおかしく なったらしいが本番にはしっかり調整してくるだろう。
平安 予選 5戦5勝 10得点2失点 3回戦 2−1 両洋 4回戦 1−0 山城 準々決勝 2−0 京都学園 準決勝 3−0 北稜 決勝 2−1 久御山 近畿大会 1−2 守山
予想スタメン ―――――浦上――――― ―――小早川―中井――― 高本―花岡――阪田―加地 ―谷口――小川――山下― ―――――竹内―――――
守備は早い段階でマーカーを固定。小川が余る。中盤は阪田が下がり目。小早川、中井はドリブラー。前線の3人のカウンターが主な攻撃。中井に変えて村井をFWに入れる事も有り。
全体的に小柄で身体能力は低い。ストッパー山下(1年、172cm)、谷口(2年、170cm)は小柄で空中戦は弱い。執念深さが売り。SW小川(179cm)はチーム1の高さが あるが空中戦はやはりイマイチで全国では厳しいかもしれない。滋賀の石山中出身でスカウトされて平安に入ったのかもしれない。ボランチ阪田(177cm 66kg、Jマルカ)は驚異的身体能力の持ち主で相手の放り込みに圧倒的な高さで 対抗できる。セットプレーも圧巻。キック力も凄まじい。相手ボールをカットしてのドリブルも重量感十分でちょっと止まらない。平安の勝利は阪田次第といえる。両サイド はクロスの精度が低くしかも中井や小早川が中の攻めにこだわりボールがあまり出ない。浦上(174cm)はポスト役だがグラウンダーのボールの受け方は上手い。中井の スピードを殺さずいいタイミングではたく。ややワンパターン。トップに点取り屋村井(1年 163cm、長岡京FC)を入れると攻撃は活性化するが攻守の2ライン化しかねない。 攻守とも全国レベルでは厳しい。
野洲 予選 5戦5勝 19得点1失点 2回戦 7−0 日野 3回戦 4−0 北大津 準々決勝 2−1 草津東 準決勝 2−0 守山北 決勝4−0 守山 近畿大会 1−0 神戸弘陵 0−0(PK負) 金光
―――――軽墓――――― ―――――中井――――― 山元―森田――木下―澤江 藤原―安達――土居―前写 ―――――笹山―――――
守備はゾーンで森田が第一ボランチとして引き気味に構える。SBはどちらかが常に上がる。SHはしぼり気味。長身の軽墓がポストに入り小柄な中井が縦に抜ける。 アタッキングエリアでの素早いショートパスが特徴。
GKはコーチングのいい笹山(172cm)でこれに滋賀屈指のタレントという織田(1年、178cm70kg)が控える。 CBは1年時からレギュラーの土居(主将、176cm69kg)と安達(175cm)が組む。 個人能力が高く1対1は安定している。これに森田(2年、175cm)を加えた中央は堅く連携もいい。SBは高めで、中にしぼり気味の澤江、山元とシンプルなワンツーなどでサイドを崩す。木下(セゾン)、澤江(ユーノス)、山元(オレンジボーイズ)は細かいショートパスが得意。相手DFの動きを見ながらのパスなのでカットされない。出身クラブの特徴がそのまま出ている。2トップは小柄な中井(セゾン、154cm 47kg)と大柄な軽墓(2年、181cm 71kg)の凸凹コンビ。 攻撃的ながら守備も計算できるチーム。初出場だが全国でも通用しそう。
近大和歌山 予選 4戦2勝2分 2得点0失点 3回戦 1−0 新宮 準々決勝 0−0(PK勝)那賀 準決勝 0−0 初橋(PK勝) 決勝1−0 和工 近畿大会 0−3 東海大仰星
予想スタメン ―――――坂田――――― ―中出――宇野――水主― ―――高野――大川――― 丸野―川端――加納―秋田 ―――――上田―――――
守備はフラットなラインを高く押し上げる。CBはカバーが素早い。DF陣が小柄な分空中戦ではGKが飛び出す。攻撃は長身の宇野の頭狙い。最終ラインからのロングパス主体の単発的なものが主体。
GK王国近大らしくキーパーはレベルの高い争い。反応の良い楠林(170cm)や高さに自信の栗林(2年、河北中 186cm)を抑えて高さもあり何より最終ラインの裏をケアできる上田(2年、岩出中 179cm )がポジションを奪った。最終ラインは秋田(162cm)、加納(168cm)、川端(170cm)、丸野(169cm)と小柄で空中戦では非常に苦しい。極端なまでに押し上げるラインディフェンスが特徴。加納・川端は集中力が途切れず裏を取られる事はあまりない。中盤から前も宇野(177cm)以外は全員170cm以下で競り合いに弱く接触プレーを極力避けている。ワントップ坂田はスピードがありオフサイドぎりぎりの飛び出しを狙う。宇野はヘッドを後ろに逸らすのが上手い。得点力の低いチームで1−0またはPK戦狙いにならざるを得ない。
滝二 予選6戦6勝 23得点 2失点 3回戦 3−0 高砂南 4回戦 7−1 猪名川 5回戦 7−1 兵庫準々決勝 1−0 神戸朝鮮 準決勝 1−0 市尼 決勝 4−0 友ヶ丘 近畿大会 6−0 大商大堺 3−0 久御山 1−2 金光
―――安村――大城――― 新井―打田――樋口――金 季――廣瀬――丸谷―野見 ―――――福島―――――
守備はマークの受け渡しは遅目。中盤はポジションチェンジ多用。選手の起用パターンも豊富。打田はインサイド、新井は左右アウトサイド、金・森田はどのポジションもこなす。トップは大城か瀧原がCF。攻めは中央突破、サイド、安村を走らせる、CFへの放り込みと多彩。
例年どおり攻守に渡り決まり事の少ない、個人が前面に出たチーム。廣瀬(177cm)丸谷(174cm)の兵庫選抜CBコンビは相手に対する対応がしっかりしておりマークミスが少ない。丸谷はフィードも大きな武器となる。西本がCBに入り丸谷がLBに回る事もある。SBの位置は高く攻撃意識が強い。中盤はポジションチェンジを多用し良く言えば柔軟、返して言えば無秩序。金(主将)は人一倍ハートが強い。金と打田が中で 組むと守備の堅いセットとなる。トップの瀧原(2年、180cm 72kg)はパワフルだがポストは技術的にイマイチでまわりから浮いている気がする。エース安村(山口県牟礼中)はドリブルからのシュートの形があり、得点力は計算できる。
近大和歌山は今年一度も観てません。もらった情報をもとに 適当に書いてます。近畿大会が平日開催でなければ・・・・・・。 大阪2チームのものもだいぶ前に書きましたがどこにいった のやら。とりあえず眠いのでここまで。あさってまでに残りを アップします。
金光 予選6戦6勝 15得点 3失点 5回戦 2−1 長尾 6回戦 2−1 生野 7回戦 2−1 大阪朝鮮 決勝リーグ 1−0 近大附 1−0 東海大仰星 7−0 大商大堺
―――伊元――小林――― 曽場―宇野――中藤―辻倉 森――細川――竹林―能戸 ―――――吉本―――――
マークは受け渡しが早目。守備時はいったん自陣に引く。リードすればボランチ2枚はほとんどゴール前まで攻めあがることはない。SBも同様。 徹底した安全策、勝負にこだわったサッカーが持ち味。
観ていて楽しいサッカーとは言い難いが良く鍛えられ、攻守に安定しているチーム。1点差勝が多いが実際には爆発的な攻撃力を備えている。 GK吉本(179cm 高槻FC)は反応・キャッチング・キック・飛び出し・コーチングとバランスのとれた安定した選手。CB竹林(2年 176cm)はストッパータイプで技術的には低くカバーリングも元々甘かったが急速な上達をみせる。CB細川(181cm)は高さがありチャレンジ&カバーがしっかりしておりコーチングもいい。プレーが途切れた時は的確な指示を出し問題を修正するなどリーダーとしても高いレベルにある。 中盤両サイドはスピード・運動量ともに豊富。曽場(高槻FC)は技術があり球離れも早くシンプルにプレー。辻倉は強引な突破もある。さらにサブの主将・小島はドリブルで3人はかわしてシュートにもっていく。宇野(182cm)はCBもこなせる選手で忠実に相手を潰す。大阪選抜の攻撃の中心中藤(柳川中)は本来どんどんドリブルで仕掛けるタイプだが今年は守備意識が高く基本的にさばく事が多い。CF伊元(180cm)は典型的ポストプレーヤー。これに小林・山鷲・小島がコンビ候補。関西勢ではもっとも全国レベルでの活躍が期待される。
近大附 予選 9試合 6勝2分1敗 25得点 3失点 2回戦 10−0 園芸 3回戦 2−1 工大高 4回戦 7−0 堺西 5回戦 2−0 東住吉 6回戦 1−1(PK勝) 関大一 準々決勝 2−0 大塚 決勝リーグ 0−1 金光 1−0 大商大堺 0−0(PK勝) 東海大仰星
―――――中山――――― ―――――谷村――――― 長束―山本――安藤―平野 中辻―有江――徳本―花崎 ―――――修行―――――
マークの受け渡しは早めで逆サイドまで忠実についていく。運動量豊富な両サイドが繰り返しサイド突破を図る。とにかく数多くのクロスをCF中山に入れ、こぼれを ねらう。またセットプレーでの高さも大きな武器。
最終ライン・中盤とも筋トレで鍛え上げたごつい選手が多い。有江・徳本のCBはクリアが多く、ロングパスはまずつながらない。SBもアーリークロスをどんどん放り込むが不正確。長束(1年)は技術はまずまずだがスタミナ不足で必ず途中交代する。 中盤は山本(芝谷中)が組み立て役でセットプレーのキッカーも務める。右の平野はパワフルで当たり負けせず体を生かしたドリブルもある。CF中山(185cm)は身長はあるが空中戦は技術的に上手くなく、ヘッドも不正確。
|