- different corner -
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私は、ずっと彼女の友達のつもりでいた。
彼女のあいつに対する
悲しみや怒りを共有したいとずっと思っていた。
そして、そうしてきたつもりだった。
ある日、気づいた。
彼女はもう私の知っていた彼女ではなくなっていた。
彼女は、彼女を悲しませるあいつと同じものに
なってしまったのだ。
そして、彼女は今度は私を苦しめるようになった。
私に残ったのは、あいつに対する怒りと、
同じものになってしまった彼女への怒り。
しかし、その怒りは忘れなければならない。
二人は「正しい」ので
私が二人を憎むことは許されないのだ。
私は一体なんだったのだろうか。
とりあえず、今分かっていることは、
私の彼女に対する役割はもう終わったということだ。
たぶん、そう遠くないうちに、
ここを離れなければいけないのだろう。
BGM : I.G.Y. - Donald Fagen
手足が冷たい。
冬なんだなあ、と思う。
私にとって、冬は別れの季節だ。
たくさんの友達をなくした。
今日も、人との別れを経験した。
少しの言葉を残して突然姿を消した彼女。
たぶん、彼女は一番大事な人を失ってしまったのだろう。
だけど、それを聞き出してまた悲しませるほど
親しくはなかったのだ。
これからも、いろいろなものをなくすだろう。
「こっちへ来いよ」
……
「そっちはつらいだろう?
もう、無理する必要ないんだよ……」
それも、いいかもしれない。
「そんな体、もう未練もないだろう?
捨てちゃえよ」
未練はない。
だけど、こんな冷え切った手でも
温めたいという人がいるんだ。
その人がいるうちは、
まだそっちへはいけない。
いや、いかせてはもらえないと思う。
今年は、何をなくすのだろう。。。
BGM : Be still my beating heart - Sting
初めて味わう、こんなむなしさ。
今までの人生の半分以上を
一人の人間を憎むことにかけてきて、
それが無駄なことだったという事実を
つきつけられた。
自分の掲げてきた理由は
正当なものだと思っていたのに。
私は、正義ではなかった。
悪は私のほうだった。
人を傷つける人間のほうが正しいなんて。
胸が苦しい。
遺書も残さずに死ぬ人っていうのは
こんな心境なのかもしれない。
BGM : Rikki don't lose that number - Steely Dan
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