雑感
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2004年02月24日(火) マーマレード作り

ジューサーを買ったので、絞りたての果物や野菜ジュース
を飲む機会が増えた。
最初は、絞り粕のにんじんやりんごを捨てていたが、
何だかもったいないという気がして、手間だけど、
1種類ずつ別に絞った残りかすでマーマレードを
作ってみた。
オレンジやレモンの皮もていねいに削いで、やわらかく
なるまで煮る。
ことこと鍋が控えめに主張するように、湯気を立てている。
絞り汁と砂糖、ペクチンを入れるとあめ色のような
オレンジのマーマレードが、少し鈍いが暖かなにんじん・
りんごジャムも完成した。触ってみるとまだまだ熱く、
果実の勢いのある香りが立ち昇ってくる。

ついでにタルトの台をこしらえる。今回は別のレシピで
砂糖を多めに加えたが、いつものおとなしいのにすれば
よかった。マーマレードの甘味を抑えるより、対抗しよう
としている。

こんな作業をしながら終日台所を行ったり来たり・・
オーブンからはみ出てくる焼き菓子特有の匂い、マーマレード
の瓶は、もの作りから遠ざかっているあるじに、もっと
台所で過ごしてくださいと、けしかけているようだった。



2004年02月13日(金) フル百デュオ

今年はフルマラソンを4回走る予定だ。友人は5回くらい
と言う。100回完走を目指すとあと、ゆうに25年、
20年くらいかかる。気の長い話。

実際にフルひゃくクラブと言うのがあるらしい。
会員はマラソン100回完走者が対象のようだ。
フル100回どころか、500回、900回完走した
英雄もいる。年に何十回と走らなければ達成できない。

こういう話をしていると、いつまでも元気で、走れそうな
気がする。日常の煩雑なことも忘れてとおい未来へと思いを
馳せてみる。
100回は無理としても50回くらいはお互いに目指して
みたいですねと伝えた。

歳をとって、記憶力も鈍くなり、潜在的な能力も大したことが
ないと悟ると、残るは培ってきた持久力、身体的だけでなく
気持ちの面の、こつこつと続ける力だけが財産となってきた。
だから、よほどのことがあっても走ることは続けたいと
思っている。

嫌なことがあっても、嬉しいときも走っていれば、まだまだ
人生捨てたものじゃないという気になる。


2004年02月07日(土) 上りと下り

週末は、クロスカントリー風のロングジョグに参加
している。
今日は、ウィーンの南の丘陵へ、電車とバスを乗り継いで
40分ほどで集合場所についた。
気温18度、時折突風が吹くが暖かい。

9時、7名のランナーが集まって出発。林道を3キロほど
行くと丘陵の上り口に着いた。
1週間前は、西の丘陵は大雪で難儀したが、今日は走り
やすい。シューズもぎざぎざのソールにしたからかも。
体調もよかったのか、上りにかかっても失速せずに、
コーチの後ろにしっかりつけたので我ながら驚いた。

上りは確かにきついが、心拍と脚がその状態に慣れてしまう
と、それほど疲労は感じない。ずっと上りだし、この状況
が変わるわけではないと自分と身体にいい聞かせると
不思議と上りでもいい走りができるような気がする。

下りというのは、心拍的にかなり楽なのでスピードも
自然と上がってくるが、脚へのダメージは、けっこうきつい。
楽をしているようで相当な負担を強いている。
油断すると後がこわい。
今日も、下りで足の爪を割ったらしい。下るとずきずき痛んだ。
上りになると痛みが和らぐので、待ち遠しかったくらいだ。

村上春樹だっけ、上りになるとファイトがわいて加速するのは。
その気持ちよくわかる。自分に勝って、他のランナーにも
勝つのは気持ちいいものだ。


2004年02月04日(水) 有給休暇

去年は夏季休暇を取らなかったので、今年の分と合わせると
57日もある。休暇は3年分貯めることができるので、
今年は最低7日は消化しないといけない。
大きな会社であれば、労務管理が行き届いているのか、
休暇を残している社員は強制休暇を取らされる。

日本の会社だと消化しないのが慣例となってるそうだ。
オーストリアでは病欠は、有給から引かれないので、
年休25日は日本人にはとても消化しきれない。

これだけ休暇が多いと、お金をふんだんに使った旅行
はできない。夏はともかく、冬にギリシャやスペインの
島に出かけずに、自宅でゆっくりすることになれば、
いきおい余暇の使い方を工夫しないと時間が余って
しかたがない。

自分をあやす工夫、音楽を聴く、テレビを見るという受身
の作業は辛くなるので、何か作業するものを見つけないと
やっていけなくなるだろう。
料理をする、楽器を演奏する、文章を書く、フィットネスクラブで
トレーニング、園芸・・意図的に作業にはまれるものを2,3
持っておれば年金生活も退屈しないですむ。

オーストリアの人は年金生活が待ち遠しくてしかたない
という人が多いように思う。
若い頃から、一人で過ごす時間を大切にしてきて、老後に
やりたいことがいっぱいあるからだろうか。


2004年02月03日(火) 果実酒

ウオッカがたくさん残っていたので、1本開けてりんご
酒を作った。レモンを切って、さとうを投入、最後に
りんごのくし切りを入れて密閉。半年後にようやく
のみ頃らしい。気の長い話だ。
前回、友人とシックなバーで飲んだカルパドスという
りんごのブランデーがおいしくて、買おうと思って
いたのだが、家でも材料があるので思い切って
作ってみたのだった。

今は、残り少なくなった杏の蒸留酒を飲んでいる。
ぐい飲みのようなグラスを空けると、杏の残り香が
たちのぼってくる。鼻腔をかすめ、目にもやんわりした
刺激がぶつかる。実にいい香りだ。

適量のアルコールは、心身ともにリラックスできる。
目を閉じれば、戻りたい時間や、訪ねたい場所、シチュエーション
に瞬間移動できる。
そこで、やろうと思ってできなかったこと、他者との会話で
言いそびれたことのけりをつけることができる・・と思っている。

やっぱり、カルパドス買おうかな。


2004年02月01日(日) 森の雪

土曜日、早起きして西の森へ出かけた。
ジョギング仲間から、一緒に走ろうと誘われたので
参加した。路面電車とバスを乗り継いで集合場所の
テニスクラブに到着。
出かけに−5度だったので、ここは−7度くらい
かしら。辺りは真っ白で、除雪作業もままならず
森の方、小山はずんぐりと白い毛布をかぶっている
ようだ。

9時。7人のランナーは森へ奥深く走っていく。
最初からけっこうな傾斜を登る。雪でシューズが
滑って、何度もよろめきそうになる。
こういう森をゆっくりと散策すれば、まれにみる
冬の朝の景色にうっとりするのだろうが、足元ばかり
注意が集中して周りを見る余裕もない。

みんなに遅れながらも何とかついていった。
最後の登りだよと言って、コーチや皆が声を
かけてくれる。汗で濡れた髪の毛は凍って氷柱の
ようになっている。
途中でやめたくても森の奥深くにいては、道も
わからないし、みんなについていくしか仕方がない。
あと少しで頂上だよと言われて気合で脚を前に進めた。

1時間50分ほどしてクラブハウスに戻ってこれた。
途中なだらかな斜面を横切ると、ノルディックスキーや
そり遊びを楽しむ家族連れが大勢いた。

来週は南西の森へ行くそうだ。
トレイルシューズを用意しなくちゃ。


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