雑感
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2002年12月31日(火) 大晦日

一年の締めくくりはやはり走らなければと思って、近所の
公園を目指す。周回コースは昨日に比べてランナーが多い。
2車線もある自転車道を独り占めして走るのは気分がいい。
2時間ほど流す。ウィーンのリング、皇居、万博公園と3つの
周回コースを走ったが、万博のコースが一番走りやすいと思う。

夕方、韓国人留学生のスーちゃんが遊びに来た。一緒に新年を
迎えようと母が招待していた。初対面なのに、快活な彼女の
物腰で茶の間は盛り上がる。鍋を囲んで、紅白を見ながら
おしゃべりをするのは楽しい。何年ぶりかの年越しそばを
堪能して、楽しいカウントダウンを体験した。

こういう平凡な大晦日、新年を迎えるのはめったにないので
嬉かった。



2002年12月30日(月) お正月の風情

朝刊と一緒に入っているスーパーの広告などを見ていると 初売りが元日からが多い、その他は2日から営業と書かれている。 年中無休もけっこうだけど、そんなに便利を追求してどうするんだろう と不便な土地に住んでいる身には心配になってくる。
年休もなしで働いている人がだんだんと増えてきているようだ。

少々不便でもいいじゃないかと思うのだけど、いったん便利な仕組みに 慣れてしまった身には既得権の侵害になるのだろう。
,br> これをしないとお正月が迎えられない、し残してはだめという ハードルのようなものがだんだんと低くなって、しまいには 何も残らなくなる。
3が日くらいゆっくりしたらいいのに。


2002年12月29日(日) ロードレーサーの改造

2002年7月にキャノンデールR500を購入してその年の夏は週末ごとにドナウ堤防や遠出を楽しんでいたが、秋のマラソンシーズンを迎えた途端、自転車に乗る機会が減り、いつのまにかシーズンオフに突入してしまった。寒くて乗れないと人間(私だけか?)ろくなことを考えないものだ。買って間もないのに改造しようという考えがむくむくと浮かんできた。幸い自転車に詳しい(オタクとも言う)友人がいろいろアドバイスしてくれたので、思い切って改造することに決めた。これが自転車おたくへの地獄の入り口だとは気づく由もなかったが・・R500は駆動系がシマノのティアグラで組まれている。レバーを換えるついでに駆動系もあらかた換えてしまおうと思ったんですな。

改造をしようと思った直接の動機はレバーに指が十分にかからないのでブレーキがかけにくいことだった。互換性や改造ポイントなどアドバイスを受けて次のように決めた。


1 基本改造点
(1)STIレバー(ST-R600)を替える
シマノから手の小さい人のためにレバーにシムを噛ませて握りやすいタイプが出た。仕様はアルテグラに準じるので、駆動系はアルテグラでまとめてみようと思った。
(2)フロントは3枚にする
レースに出ないし、どちらかというと日帰りツーリング仕様なので、このままでいい。
(3)クランク長は165mmに変更
  170mmを使っているが、小柄なので短いものに換えて回転性を重視。身長の10分の1がいいって書いてあったけど、そんな短いクランクはなさそうだった
(4)ホイールはしばらくがまん
いつかマビックのキシリウム買うぞ!

というわけで

2 交換するものとして
STIレバー(ST-R600) 
BB        デュラエース
FD,RD      アルテグラ
クランク     アルテグラ 
チェーンリング  アルテグラ
チェーン     デュラエース
スプロケット   デュラエース(12−25T)

見えないところにデュラエースを使っているのは友人のアドバイス。BBは特に走行性能が上昇するとか。スプロケやチェーンは軽量だからという理由で。フレームが入門用なので、パーツが目立ちすぎなのもちょっとなあと思ったが、まあいいか。↑はシマノ製のパーツで、厳然と身分の差があって、えらい順(高い、軽い順)にデュラ・エース、アルテグラ、105、ティアグラ、ソラになっている。
レースに使えるグレードは105以上らしい。私がアルテグラ以上のグレードを使うのは猫に小判のようなものだけど、少しくらい見栄を張ってもいいかと思う。

注文する直前になって、日東製品でレバーの取り付け部分が少しカットされたハンドルがあることを教えてもらった。これだと少しはレバーに指が届くと思われるので購入することに。レバーR600は通販でも1万8千円くらいするので、パーツ全部で8万円近くかかる。ハンドルを換えることで少し節約することにした。パーツは通販で注文して、実家に帰省した折ピックアップ。このときちゃんと点検していればよかったんですけど(涙)


組み立てる前に解体しないといけない。1月に解体を始めたが、夜はメンテの本とにらめっこ。ペダルが外れない、クランクが外れない、BBも外れないの3重苦。解体するのに必要な腕力がない。
自転車の工具セットについているペダルスパナやアーレンキーは私には短すぎる。問題が生じるたびにホームセンターに通って、柄の長いものを購入。何とかクランクを外すことができたが、BBは手強かった。
手持ちのBB抜きに8ミリのアーレンキーを差し込んで回そうとするのだが、カップをなめそうになったので、またもやホームセンターでラチェットレンチの長いのを購入。15センチなら手持ち工具にあるけど、そんなのでは回らないので。
てこの原理を利用して、左ワンは無事に外せた。右ワンだけは2回ほどカップをなめてしまったので、これ以上やってフレームがだめになってはいけないので自転車屋に持ちこむことにした。
その前に、ハンドルを交換。
レバーを固定しているバンドの外し方がわからずに困った。レバーのカバーをお尻からめくっていたので見つからなかったことが判明。でも前からめくれるなんて想像もしなかったけど。
持ち込む前に、外したパーツをまたくっつけて、前後ディレーラーをいじってたら、フロントディレーラーがトリプルでなくて、ダブル用であることに気が付いた。納品書にはトリプルの品番になっていたけれど、現物がダブルになっていた。さらに悪いことには、チェーンリング付のクランクとなしのクランクをそれぞれ注文していたのでした(涙)
クランクは高いのでちょっと凹んだが、フロントダブルの自転車を組めという天の啓示かもしれないと考えてすぐ立ち直る。
自転車屋へは、クランクを外して持ち込んだ。結局、駆動系はティアグラとアルテグラとデュラエースの混ざったものに。これで105が加わったたらさらに賑やかなのだが(爆)混ぜご飯のような駆動系パーツを持ち込んだせいか、ショップの人たちはにやにやしていた。駆動系の部分の取付だったので、わりと安くあがった。チェーンリングが銀色でぴかぴかしている。
自宅でフライトデッキを取り付ける。レバーの端子と本体の端子の接触が悪くて回転数もギアポジションも出ないので、バーテープの端っこを端子の裏にくっつけて接触させる。(裏わざ拝受)最後にSILBAの白のバーテープを巻いてようやく完成。おまけで、バルブキャップをどらえもんにした(←あほ!)ということでながーい改造が終わった。


以下改造した点

(ハンドル) 日東 M-184NEAT-STI
幅は同じく38センチ。レバーの取付け位置が少しへこんでいてその分握りやすくなっている。ハンドルの形が変わっているけど、上からレバーを握ってブレーキがかかるようになった

(BB) Shimano BB7703
デュラエースのトリプル用。漕ぐ音が小さくなったのはBBのおかげ?ありがたみ鋭意調査中

(クランク) Shimano FC-7703
170mmから165mmへ。チビなんでこれぐらいが適当だと思う。アルテグラ30-42-52 銀色で軽くなった。オクタリンクになり、でっかくUltegraの文字が見えるのがいい

(RD) Shimano RD6500-GS
個々の駆動系がどうかってよくわからない。アルテって見えて、軽ければよしということで

(カセットスプロケット) Shimano CS-7700
12-25T ブローチみたいで綺麗で軽い。デュラエースって見えないところが渋い

(チェーン) Shimano CN-7701
デュラはティアグラに比べて軽くて色白


2002年12月25日(水) 技法について

新聞の書評欄で知った、「水彩画、プロの裏わざ」という 本がよく売れているらしい。
たまたま手にとって読んでみたけど、どうしてベストセラーに なったのかよくわからない。

この程度の水彩画の技法なら、ほかの画家の教本がたくさんあるし、 目新しいこともないし、なぜ売れているのかな。

画法については、模写を通して少しづつわかるようになったので 初めから、体系的に知識として頭の中で学んではつまらないんじゃない かなと思う。工夫や考える過程を飛ばして、それなりに見栄えのいい作品ができてもなあ・・解答つきの問題集を読んでいるような気になる。

その点、スーパーデッサンシリーズはいい。一作品に何時間もかける 線描画が中心で、リアリティを出すことに集中しているから。

それにしても1本の線を引くのはなんと難しいのだろう。


2002年12月23日(月) 自転車屋

午後から友人に自転車専門店に案内してもらった。
ウィーンの自転車屋は品数も少ないので、店舗が大きい分だけ貧相に見える。商品のあふれているような専門店を見学したいと前から思っていた。
二軒目に入ったショップはマニアの内では超有名なのだそう。 店舗自体は小さいけれど、フレームやパーツがはみ出しそうに陳列されている。天井を見上げていたら、いつか欲しいなと思うマペイチームのフレームがあった。
普段はネットやカタログ越にしか見ることのできないパーツを目の当たりにできていい気分だった。不況だと言われるけれど、自転車屋の中は縁がなさそうな雰囲気。首が痛くなるほど天井を見上げていると、数十万円しそうなフレームがごろごろ。
階上でペダルを見ているうちに、安くて軽そうなのを見つけたので衝動買いしてしまった。レジの横には今年のツールでアームストロングが使った新製品のペダルがさりげなく置かれてあった。あれを買わなかっただけでもよしとしなくては(笑)(同時にシューズ買い替え→大出費!)

ショップを出るときに、紙包みを手渡された。中身はワイヤーカッター。 ありがとうございます♪花や宝石よりも、カッターやスパナをもらうほうが一番嬉しいです。
自転車オタクへの道は来年も続きそう・・


2002年12月16日(月) 雪が積もる

朝、いつもは真っ暗なはずなのに妙に外が明るい。
眠い目をこすりながら、ブラインドを上げると中庭は真っ白。
管理人さんが大きなシャベルで雪かきをする、こすれた音が
間断なく聞こえてくる。

先週は−5度を越えるしびれるような寒さだったけど、今週
はどうやら暖かそう。雪が降ると空気はそれほど冷たくない。

出勤しようと自転車を漕ぎ出すと後輪が引きずられる音が
する。よく見たらパンク。タイヤを調べても何かが刺さった
ような痕もない。どうやらチューブに穴があいたよう。
凍結道路の鋭い小石が原因だろうか。

しかたなく、歩いて通勤。ほとんどの建物の前の歩道は
雪かきが終わり、小石が撒かれていたが、一部のお屋敷
や公園の前は手付かずのまま、真っ白な道が続いている。
雪が降った日は、すみやかに各建物の前の分担の歩道の
雪かきをするきまりになっている。これを怠ると、その
前で滑って怪我をした人に損害賠償しなければならない。
(そのための保険も加入しているはず)

でも、滑って怪我をした場合、どうやってその場所で
怪我をしたことを証明したらいいのだろう。

ウィーンの集合住宅には各建物に管理人がいるので、
すぐに雪かきをするが、一軒家の持ち主は大変だと思う。
お金持ちなら、清掃会社に委託すればいいわけだけど。

そんなことを考えながら、雪降る街を急いでいた。


2002年12月13日(金) 拡大EU

東欧各国のEU加盟が認められた。懸案のトルコは残念ながら次回の 加盟交渉の時期も決められないまま事実上棚上げにされた格好。 報道では内政的にも時期尚早と慎重論が多数を占めていた そうだ。典型的な欧州思想だなと思う。トルコは90%以上が イスラム教信者で、キリスト教信仰の欧州とは相容れないもの があるようだ。 トルコは欧州じゃないときっぱり言う人たちもいるし。

歴史を読んでも、トルコが嫌われているのは、宗教や民族の 要因だけでなく、16世紀のオスマントルコの侵入が今でも 尾を引いてると思う。大戦後は外国人労働者として大量に 欧州に移住して、各々の土地で独自の文化と生活を守っている ひとたちとは感情的に欧州の文化を共有できないという根強い 不信感が強い。

それにしてもEU25カ国ってすごい。


2002年12月07日(土) 初雪

朝、窓を開けたら中庭の駐車場に停まっている車のボンネットや ガラスが真っ白だった。
今年の初雪はずいぶん遅かったなと思う。いつもなら11月に 何回か降っているはずなのに。自転車にこんなに長く乗れたのも うなづける。

冬に頬にちくりとくる痛さ、手袋を通して突き抜けてくる 冷たさに慣れっこになってると思ってたけど、やはりきつい。
そんな冬の痛さを、街中は賑やかなクリスマスの飾り付けで 紛らわそうとするかのように光の洪水で溢れている。 ツリー用の飾り、ホットワインの暖かな匂い、色とりどりの ろうそく。スーパーでは、来る一大イベントのために、食材 や大鍋、家族の団欒を意識した品揃えが目に付く。

明日は第二アドベント(待降節)
プラターで10K。
祝日と日曜日が重なってしまい、めずらしく祝日のレース となった。
せめて、氷点下にはならないことを祈って走ってこよう。


2002年12月03日(火) 知ること

これといった専門の仕事はしていないが、広く浅く知る
仕事がだんだんと増えてきたようだ。

今日は法令集を熟読。私信で弁護士からの裁判所の記録も
読むはめに。世界はいろんな言葉であふれている。

合間に電線の種類について検索。この分野にはずいぶん
多種の電線があるのだなと感心した。シリコンガラス編組電線
なんてどこに使うのかなあと検索したり、製造業者を探す作業
はちょっとした探偵みたい。

午後にはEU加盟国の昨年のGDPが知りたいとの電話。昔か
ら思うけど、平均を出して意味があるのかな。EU内でも
相当経済格差があるのに。

プライベートで自転車のフレームとハンドルをつなぐ
ステムをカタログから選ぶのに時間を費やした。半年前
なら自転車の各部の名前なんて知る由もなかったのに。
世界中で、それぞれが重箱の隅をつっつくように熱心に
オタッキ−になればなるほど、言葉が広がり知識の周辺も
広がっていくのはすごいと思う。


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