皇帝の日記
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金曜日にまた、デイケアにイサムさんを送って来た。 他の赤ちゃん達が泣き叫びながら、お母さんから必死に離れないようにしているところで、イサムさんはご機嫌で「ばっばーい!!」と庭に走って行ったのであった・・・。
それを見ていたお母さん達は 「何を飲ませているか知らないけれど、その哺乳瓶の中身を10ドルで売り出したら良いわ」 との事でした。 別に一服盛っているわけではないんですが。 生まれつきドライなんじゃないかと・・・。
というか、お母さんは複雑だわ。 もっと泣きながら「行かないで〜」と最初の1週間ぐらいは言って欲しい(かな?)。
そんなドライなイサムさんだけれど、お昼に迎えに行くと、フロントポーチで静かに遊んでいる。 どうやら、お母さんが迎えに来てくれるのを待っているので、フロントポーチに居るらしいのだが。 それはそれで、愛い奴よ。
ところで、迎えに行くと園長が柵の閂を内側から開けてくれて入れるのだが。 柵が開く度に、赤ちゃん達は一斉に外に出ようとするのが楽しい。 小さいのがギュウギュウ隙間につまって来るのだ。 その流れを押し返しながら入って行かねばならない。 ギュウギュウ。
デイケア初日。 しかし、母は朝は体調が悪くて送りに行けませんでした。 む、無念。 初陣に行けぬとは。
一応、ベッドに横になりながらジャバ夫さんに「オムツの換え(必要なかったけど)と、病院の診察券のレコードをコピーして持ってって〜」と遺言を残したのだが。
正午になったのでお迎えに行くことに。
車からそっと覗いてみると、フロントポーチでご機嫌で遊んでいるイサムさん。 車から降りて「お母さんだよ〜」と近づくと、突然泣き出して走りよって来たのであった。 かわいいけどさ、君、さっきまでご機嫌だったじゃないのよ。
そして、母は愕然としました。 イサムさんは、なんとパジャマだったのです。 ジャバ夫さんは、本当に起きたままのイサムさんを、そのまんまデイケアに連れて行ったのですね・・・。 先生もびっくりでしょう、パジャマで来る子って。 しかも初日。
・・・まあいいか・・・。
イサムさんのプリスクールを探していたが、ちょっと早いのでデイケアに行く事にした。 だって、イサムさんまだお話もできないしね。
お手伝いさんの姪っ子が、時々利用していると言うデイケアに潜入。 車で10分くらいの山の中。 プリスクールのお隣というロケーションで、庭がやたらめったら広いところだった。 今日は保育士さん二人に、2歳前後の子どもが4人来ていた。 なんとも余裕のある経営ぶり。
人口比率の問題だと思うが、ヒスパニック系の子が多く来るので、プリスクール前の英語教育(教育というか、普通に会話するだけだけど)に力を入れているのだそう。 でも、イサムさんに関して言えば、ヒスパニックの子どもの囲まれる事で、よりいっそうスペイン語とふれあう機会が増えるんじゃないかな。 もうすでに、イサムさんの朝の挨拶は「オッラー!」だし。
イサムさんと同い年なのに、けっこう皆話すし。 やっぱり集団生活は大事よね。 というわけで、週3日くらいのペースで通おうかと。 だって、授業料が結構高いのだ。 本当は週5日くらい行ってもらいたいけれど、そこはいたし方ない。
行くのは午前中だけ。 8:30から12:30まで。 午後になると、子ども達は結局疲れて眠ってしまうので、そんくらいで引き取りに来いっつーことみたい。
イサムさんには英語も覚えて欲しいけど、やっぱり期待するところは、友達と遊んだりして、おもちゃを譲り合うとか、人間関係を築くとか、なんかそっち方面の優しい心を育んでもらえたらな、と思います。 あと、大いに身体を動かして、走りまくって転げまくって丈夫になると同時に、疲れ果てて夜よく眠るようになってくれ。
・・・いや、最近エネルギーを持て余して、夜10時くらいまで叫んでるからさ・・・。 寝れ。
皇帝が使っているベッドは、キングサイズより更に大きなカリフォルニア・キングというサイズである。
ちょうど購入した時に妊娠7ヶ月だったので、本来の自分より大きくなっていたのが、判断に影響したのだと思う。 とにかく、ジャバ夫さんと横になって、お互いの安眠を絶対に邪魔しないサイズを求めていたのだ。 どんなに寝返りを打っても、相手に絶対出会わない距離。 つわりもあったので、ジャバ夫さんが酒臭くても、匂いがとどかない程の距離。 その結論が、カリフォルニア・キングであった。 どどーん。
このベッドが部屋に置かれると、もう他の物は何も置けない程のでかさ。 でもいい。 ソファーなんかいらない。 安眠が欲しいのだ。
さらにマットレスには、独立したいくつかのスプリングが。 だから、ベッドの片側でジャンプしてびよよ〜んとしても、他の部分は揺れないのである。
そこまでするなら、シングル2台にすりゃ良いじゃんかと思うのだが。 ジャバ夫さんによると、夫婦別のベッドで寝るなんて考えられない、とのことです。 へえ・・・。
ちなみに、横幅も結構ある義父母は、クイーンサイズ2台分を科学の力で合わせたベッドを使用している。 そ、そこまで・・・。
さて、そんなこんなで、完全な自治独立をしている我が夫婦のベッド。 ところが昨晩、寝る前に水の入ったコップを落としてしまい、皇帝の側の布団がびしょびしょになってしまった。 慌てて拭いたものの、絶対夜に下まで染み込んで来るはず・・・な勢いの水分。 タオルを挟んで、バシバシ叩いて・・・。 寝る前に「もしかしたら、明日の朝染み込んだ水に体温を奪われて、奥さんが凍死してるかもしれないけど」とジャバ夫さんにことわったら。 「じゃあ場所交換する?俺が濡れてる方で寝るよ」 と、なんとも男気あふれる、満点な回答が。
え?もちろん変わってもらいましたよ? 遠慮?なにそれ、美味しいの? というわけで、皇帝がジャバ夫の側に潜り込むと・・・。
ガサガサガサ。
いたたたたた。 なんじゃらほい。
布団の中には、数枚のポイントカードやレシートが。 なんじゃこら。 「ねーなんか色々落ちてるんだけどー」 と言うと、「あ、財布に入れておいてー^_^」 ・・・う、うん・・・。
ガサガサゴリゴリゴリ。
更に、コインやメモが出て来る。 むーん。 眠い眼をこすりながら、ジャバ夫さんの布団をバタバタめくると、でるわでるわ。 脱いだ片っぽだけの靴下やら、イサムのトミカまで。
なんぞ。 こんなもんと一緒に寝とるのか、夫。
念のため言っておきますけどね、週に一回、金曜日にはシーツを取り替えてるんですよ。 毎日ベッドメイキングもするけど、最近面倒なので一番上の掛け布団だけ綺麗にかけ直してる。 つまり、一週間の間にせっせとシーツとブランケットの間などに、色々溜め込んでいるのだ。 いや、わざわざ溜めたるわけじゃなかろうけど、ポケットから落としたり、はたまた寝ながら靴下を脱いだりしているのだろう。
かくて、彼の巣は解体したのであった。 朝起きたら、更に本屋のポイントカードが出て来て、びっくりした。
ジャバ夫さんの生態記録に、新たな1ページが加わった。
全米1人気で、1年先まで予約が一杯なレストランに、1年前に友達と「おもろいやんなーこれー」と予約を入れていたのでした。
すっかり忘れてたよ!!
だって、忘れるでしょ。 予約確認の電話が来て、慌てているところ。 なんせ、レストランはナパ・バリーにあるのだ。 遠い。 車で9時間。 飛行機だと1時間半の後、車で更に1時間。
三月の頭にサンフランシスコに用があるので、その時に当たってくれればまだしも、その翌週なのだ。 だってねえ、1年後に自分が何してるかなんか、普通わかんないでしょう。
キャンセルしたらしたで、キャンセル料が発生するとの事なので、やっぱり行った方が良いのかなあ。 でも、二週連続でシッターさんがつかまるかどうか。 あと、イサムさんの誕生日って、三月四日。 その時はサンフランシスコに居る両親。 翌週末も居ないって、どうよ。
うーん。 こうやって、1年後には来れなくなったりした人とかがキャンセルしたりしてたら、結構するっと予約無しでレストランに入れちゃったりするんじゃないか、と勘ぐってみたり。 しかも、1年もの期待を一身に浴びて出て来なければならない料理達。 美味しくないと許されないだろう。
つか、美味しいんだろうな、きっと。 ああー。 どうしようか。 うーん。
好きなのブロガーさんが紹介してて、ほんまに効くんかなーと思って購入したら、これが効きましたね。
鼻うがい、 http://www.neilmed.com/usa/adword_sr.php?gclid=CJKCp5LcuKYCFQN7gwodtAFhJQ
なんに効くかと言うと、皇帝は上海暮らしの時に気管支炎を患い、その後空気の汚いところや埃っぽいところに行くとすぐさま気管支炎を発症するようになってしまった。 特に風邪をひくと即気管支炎に発展し。 気管支炎からまた風邪をひくという繰り返し。 カリフォルニアに来てからと言うもの、病気でもないのに毎晩咳で深夜に一回目を覚まし、朝方もう一発咳き込んで起きると言う生活だった。
でも、医者に行く程だろうか。 どうだろうか。 と悩みながらも、健康診断では毎回咳き込む事を自己申告していた。 レントゲンをとっても、結核ではないから薬も治療も無く。 そもそも病気なんだろうか、どうなんだろうか、と判断に困っていたのであった。
で、この鼻うがい。 紹介してた方は、やっぱりアレルギー性の喘息で咳に悩まされていたところ、医者に勧められて使ったら、ステロイドの吸入が不要になる程に回復したと言っていたのだ。
えー。 鼻をリンスして、なんで咳が止まるのー? と半信半疑だったのだが。 朝晩鼻から鼻へ、鼻から喉へとすすいでいたら。
なんと、その日から夜も朝も咳き込まなくなった。 えー。 なんでー?
なんでなのか、理屈はよくわからない。 だが、止まったのだ。
ちなみに、パウダーの内容物は、塩と重層。 副作用は無いけれど、鼻の奥深くにまで水が入ってしまうので、中にとどまった水が、日中突然どばっと出て来て恥ずかしい思いをするくらい。 ハンカチをいつも携帯しましょうね。 (防止策は、うがいした後に頭を右か左のどっちかにじっと傾けていると、しばらくして溜まってた水が出て来るので、毎回この一手間を惜しまない事でしょうか)
リンク先の動画を観ると、使い方がわかる。 日本からも購入できるそうなので、アレルギー性鼻炎や咳にお悩みの方は、一度お試しあれ。 日本からの購入はこちら。 http://www.456.com/pages/detail.php4?serial=15884
今年は花粉がブイブイらしいですしね。
イサムさんを昼寝させようと、ベビーベッドにえいや!と放り込んでおいて、これなら悪さできんじゃろ、と隣の部屋で読書していた。 そろそろ起きる頃かな〜?と一時間後に見に行ったら。
しずかーに起きて、しずかーにいたずらしていた。 ベビーベッドの柵を足がかりにして、オムツ交換机の上に置いてあったヴァセリンの入れ物を取り、ふたを開けて中身を上半身に塗りたくってましたよ。
ああ。 ベビーベッドの縁も、まんべんなくツヤツヤに。 髪の毛は全部固められて、天井を向き。 耳のふちに盛られたヴァセリンは、さながら妖精の耳のように尖っていました。 顎下に垂れたヴァセリンは、そのまま胸元に流れ込み、サンタさんのヒゲの如し。
わあ。
何この生き物・・・。
しばらく、何もできずに見守ってしまったよ・・・。 お風呂で洗ったけど、全く石鹸の泡が出ず。 明日また洗ってみます。 ツヤツヤの赤ちゃん。
さて、サマーランド、カーペントリアというと、実は蘭の栽培で有名なのだ。 日本からもバイヤーが来るくらい。 色んな種類の蘭を栽培している。 直売もしているので、ビジターセンターに行くと綺麗な蘭が無料で見学できて、欲しければ1鉢から安く譲ってくれるのだ。
蘭は英語でオーキッドと言います。
そんな素敵な近所スポットに、何故今まで行かなかったと言えば、もちろんイサムさんに高価な蘭をいたずらされたら困るからだ。 だが、今回ベビーカーにイサムさんを縛り付け、DVDプレイヤーを持たせて、万全の体制で乗り込んだのであった。
チョコレートの香のする珍しい品種の蘭から、実に一般的な紫に白の蘭まで。 色々悩んだ末に、まだつぼみの段階の鉢を一つ購入。 義父母はリビングや玄関に置く蘭をいくつか選んでいた。
つぼみだとやや高いのだが、長持ち度は高い。 あと、蘭って咲いてからもかなーり寿命が長いのだ。 切り花にしても、相当保つ。 水をあげるのも、時々で良い。
プレイスレンジは12〜25ドル程度。 珍しかったりすると30〜40ドル。 普通にお花屋さんで買うよりぐっとお得なのだ。
蘭が咲いたら、イサムさんにいたずらされないように気をつけなければ。
クレジットカード番号の盗難に、米在住の皆さん結構な確率で遭ってますよね。 何故なのか。
という我が家も、ジャバ夫さんが4、5年程前の婚約中に一度被害に遭っている。 財布はしょっちゅうなくすけど、その度にすぐにカードの差し止めをしているので、それが原因ではないです。 何故と言うに、その頃まだオクラホマの諸々の支払いをしていたジャバ夫さん。 オクラホマ州の公共料金支払いは、もちろんカードでできます。 だが、このカード決算の雑用を、誰がやっていると思います? 州の役人?市の役人?委託された民間業者?それともアルバイト?
いいえ、違います。
なんと服役中の囚人です。
なんとまあ。 は?って思うでしょ。 は? オクラホマ州は地元工業の停滞と、度々襲われる自然災害などにより、常に赤字で運営しております。 公共料金の集金に割く人員も予算も無いのです。 悩んだ末、そうだ、囚人ならいくらでも居る、あふれる程居る、という事になり・・・。
ならねえよ!(くわっ
普通、そういう結論にはいたら無いと思うのだが。 そこはオクラホマジック。
犯罪者の皆さんは、もちろん人一倍悪知恵が働くと言うか、人一倍悪い事を思いつくと言うか、人一倍他人の隙を狙っていると言うか。 そんなわけで、雑用をしながら盗み見たカード番号を控え、出獄した後自分で利用する人や、獄中から外部へ売る人などが居るらしい。
まあ、他の州ではんなことは無いと思いますが。 オクラホマでスピード違反切符とか切られたら、支払いにも十分に注意してください。
義父が補聴器を手に入れた。 というか、耳に入れた。
最近の補聴器ってすごいですね。 ハイテクなのです。 不快な雑音はカットしてくれるし、高音から低音まで幅広くキャッチ。 バッテリーも一ヶ月程保つらしい(その技術でi-phoneにバッテリーを装備してはくれまいか)。 電話も受診できるらしいが、それは独り言を言ってる人みたいに見えやしないか。 なんせ、オーダーメイドで完全に内耳に入っているので、外からは補聴器をしている事がわからないのだ。
そもそも、義父は声がでかくて、女性の言っている(つまり高い音)事が聞き取れず、最近では皇帝の事をかなーりの確率で無視していた。 難聴の人の問題で、社会や家族から孤立しやすくなると言うのがありますが。 まあきっと難聴なんだろーなーくらいに思っていた。
段々義母やジャバ夫さんの言う事すら聞こえなくなって来て、何度も何度も聞き直したり、伝えた事を「聞いてない!」「知らない!」と言うようになり。 これはいかんね、という家族会議になったのだ。 とはいえ、義父抜きであったが。 何故なら、義父は若い時から難聴の兆候があったのに、「年寄りじゃない!」と聴力検査を拒否していたのだ。 補聴器着けたら?なんて、中々言い出しにくいでしょ。 頑固でんな。
しかし、義父ももう立派な年寄り。 検査だけでもしといた方が良い。 車の音が聞こえなくて、交通事故とか。 イサムさんがプールに落ちた音が聞こえなくて水難事故とか。 恐ろしい事が起る前になんとかしましょう。
というわけで、あの手この手で回りくどく「検査受けた方が良いんじゃないかなー」「いやー最近の補聴器はメカらしいですわー」と煽り、ついに耳鼻科に行ってもらった。
結果、なんと片耳は完全に聞こえておらず、残った耳もほとんど聞こえていなかった! なるへそ。 電話する時、家全体に響き渡る程叫んでいた理由がわかったわ。 本人も相当ショックだったらしく、ついに補聴器をオーダーしたのでありました。 めでたしめでたし。
ただ、雑音はカットするんだけど、赤ちゃんの泣き声はカットしてくれないので、イサムさんやユアンが泣くとうるさいらしく、別の部屋に行ってしまう。 しばらくは、毎週お医者さんに行って、微調整してもらうそうです。
たまには老いては子にしたがった方が良いですよ。
イサムさんがお昼寝から目覚め、トミカの宣伝用DVDを持って来た。
だが昼寝の前にもNHKいないいいないばあのDVDを観ていたので、テレビ観過ぎでしょ、と無視していたのだが。 どこへ行っても、DVDのパッケージを持ったままついて来て、両手で高く掲げている。 ・・・そんなに観たいのか・・・。 だが断る! と、心を鬼にして放っておいて、母はソファーに腰掛けて本を読み始めた。
すると、パッケージを片手に持ったまま一生懸命ソファーによじ登り、本と母の間にDVDを置いた。 負けない。 ぽいっとパッケージを放ったら、それをすかさず手に取り、なんと・・・
バッシン!バッシン!と己の額を叩き始めたではないか。
わー。 怖いわーこの子ー。
結構痛かったらしく、泣き出すイサムさん。 観念して、DVD見せましたよ。 もう。 なんか、その情熱で「DVDみせて」ってしゃべり出せば良いのに・・・。
停電の時にも書いたが、門のゲートは電動である。 アメリカ人は車で帰宅した後外に出てゲートやガレージの戸を開けて、また車に戻って駐車するのを良しとしないのか、この手の外扉は電動の家が多い。 (そして、ガレージの中から直接家の中に入れる) 単なる怠け者だと思うが。
まあね、夜遅く帰って来てたら、車から道に出たら誰かに殺されちゃうかもしれないかもね。 どうかな。 うちみたいに山奥だと、車から降りたらスカンクを踏むかもしれないからかな。
この電動ゲートだが、大体中から外に出るときは、自動車が近づいた事をセンサーが感知して開く仕組みである。 この時、内側に向かってギギーっと開くため、あんまりゲートに接近し過ぎていると車に当たるので注意。 塀のあるうちは、横にスライドするのもありますが。
で、外から帰って来た時には、ゲートで暗証番号を入れるか、リモコンで操作するか、最近の車は直接リモコンの機能を登録できるようになっているのだ。 お客さんは、ゲートから呼び鈴を鳴らして入れてもらう。 呼び鈴から世帯主に電話をかけて、遠隔操作で開けてもらうとかもできるんですよ。 ハイテクですね。 殺人事件サスペンスとかの舞台になりそうな。
さて、そんなハイテク電動ゲートだが、実はちょっと前まで皇帝はなんもしないで出入りする事ができたのだった。 正確には、我が家ではイサムさんと皇帝が、ゲートフリーだった。
というのも、ゲートの金具が錆びて硬くなってて閉まりが悪く、閉じた状態でも子ども一人分くらいの隙間があいていたのだ。 これにより、うっかり手ぶらでプラプラ散歩に出てしまい、内側からゲートが開けられなくても(センサーは車にしか反応しない)スルリと外へ抜け出せていたのだ。 ベビーカーで出て来ても、スルリと抜け出して外から暗証番号を入れてゲートを開け、ベビーカーを出す事ができた。 そんなニンジャ生活。
だが、最近庭に野生動物が徘徊するようになり(コヨーテとかプレーリードッグとか)、どこから来るんじゃい、という話になり。 あえなくゲートに油が注され、イサム穴は永遠に閉ざされてしまったのであった。
これからは外出時にリモコン持って行かないといけない。
こないだスノボでぶつけたお尻が、えらいことになっている。
左の尻頬を、大きな黒いアザが覆い、その中に青タンが散りばめられ、中央にきっぱりと赤い線が一条通っているのだ。 なんてポエム。 指輪物語の、サウロンの眼のようでもある。
さて、今日はスーパーボールの日だった。 アメフトの決勝戦ですね。 この日はテレビの視聴率がとんでもなく上がるので、企業はこぞって新CMを作ってスーパーボールの時間に充てて来るのだ。 今年はシボレーが頑張ってて、スーパーボールの次に放送枠を持っているグリーというテレビドラマシリーズとタイアップしたり、CGをふんだんに使った長〜い広告を打って来た。
話は変わるが、日本でも観れるらしいグリー。 高校のミュージカル部の奮闘を描く名作。 アメリカのテレビドラマシリーズは、シーズンごとにスタッフが入れ替わったり脚本家が変わったり、時々監督すら降りちゃう事があるので、「このドラマ良いよ〜」なんて言ってると、急に駄作になっちゃったりするのだが(例:ロスト) グリーは今のところ良い。 音楽が良い。
高校のミュージカル物と言うと、ハイスクールミュージカルが思い浮かぶけれど、それよりも全然大人向けなので、かなりきわどいネタとかも入れて来る。 懐かしのナンバーも多数カバーされているので、レンタル屋さんなどで見かけたら、是非ごらんあれ。
最近ヨガクラブに部員が増えてうれしい。 (ヨガをしてる人は、皆ヨガ部員)
ところで、義妹がヨガに連れて行ってくれると、ものすごいアドバンスドコースを受けさせられ、全然基礎ができてないのに頭で逆立ちしたり、腕だけでカエルみたいになって空中で静止させられたりするので、全然健康に良くない感じだった。 皇帝、元々姿勢が悪いので、背中が曲がったまま超人的な動きをすると、関節に無理が来ちゃうのよ。 あと、ヨガって精神的な部分の体操でもあるから、ポーズの意味や効能を理解していないと、無駄な動きをしてしまって、いまいち効果が出ないのだ。
どうしよう、自分だけレベルの違うクラスに行こうかなーと思っていたところ。 モンテシトに新しいヨガスタジオが開店し、ここには老人向けと言うか初心者向けと言うか、ジェントルなクラスが多かったので、初回無料を利用して偵察に行ってみたのだった。 義妹はサンディエゴに行ってるところだしね。
んで、初級のヨガを受けたら、これが全然違う。 ゆっくりポーズの意味を説明しながらやるから、一時間半のクラス内でする運動量は微々たる物なのだが。
こないだ日本で受けた人間ドッグでレントゲンを撮ったら、背中の骨がめちゃくちゃ曲がってて、おばあちゃんみたいだったので、意識して背を伸ばしていたのだが。 そもそも正しい姿勢が良くわかんないので、背を伸ばそうにも、変に肩を下げたりお尻を突き出したりしてるだけだった。 しかし、この初回で胸を開いて立つと言う基本の形がわかったので、後は普段から意識していればいいわけさ。 わあ。 これはお役立ち。 ジャバ夫さんにも「今日は姿勢が良いじゃん」とか言われた。
今、水曜日に義妹とヨガに行っているから、金曜日はモンテシトの方のヨカスタジオに行こうと画策し、回数券を購入した。 一気に購入したので、一回分は大体12ドル程度。 物価の高いモンテシトではお得だったと思う。 サンタバーバラでも、大体一回15ドル〜のスタジオが多いし。 あと、公園でたまに、趣味のヨガの人達が集まって無料で集団ヨガをしていたりもする。
ところで、日本のヨガクラスを調べてたら、東京だと2000〜3500円くらい。 皆こんなに授業料払って行ってるの!?ってびっくりした。 だって、マッサージしてもらうんじゃないんだよー。 自分で運動するんだよ。 ラジオ体操なんか、只じゃん。
でもまあ毎週通う人より、仕事の合間とかで月一とかで行く人とかが多いのかもしれない。
でも3500円払うなら、僕はDVDを買って勝手に鏡見ながらやるとおもう・・・。
ジュエリーテクニックの授業だが。
石留めをするのに、0.01ミリ単位で計測していると言った。 だが、金属は叩いたり温めたりすると、伸びたりするでしょ。 へたくそな皇帝が輪を真円にする為に、何度もトンカチでトントコトントコ叩く物だから、もうミリ単位で伸びて行く。 ロウ付けもへたくそだから、ニュルニュル伸びて行く。 そうして完成した台に石を置くと、スルリと落ちてしまうではないか。
それで先生に「石が落ちちゃうのです」と持って行くと 「髪の毛二本分くらい、糸鋸で切って縮めなさい」 という、アバウトなお返事が。
・・・さっきまで細かく測っていたのに・・・。
ちょこっと切って縮めると、今度は石が入らない程になってしまった。
せんせー!
「では、グラインダーで内側を削れば良い」 うわ、また男らしい。 「どのくらい削れば良いですか?」の質問に
「石が入るまでだ」
と、竹を割ったような返事。
うん・・・。
まあ、練習なので銅を使っているのだが、これが貴金属だったらと思うと、皇帝の無駄にした量はかなーり多い。 まだ当分、修行が必要なようです。
火曜日に、電気屋さんがやって来て「今日朝9時から17時まで電気止まりますんでーよろしくー」と言って行った。
その日は義父母は結婚記念日旅行でヨセミテに、義弟夫婦はセイリングの試合でサンディエゴへ。 家にいるのは我らだけだったので、電気も無い事だしと、お手伝いさん達にお暇を出したのであった。 ところがね、停電無かったんですよ、その日。 いつまでたっても電気が無くならないので、どうしたもんカト思ってピザ注文したりして待機してたのに。 そして、何故かイサムさんはピザの上のサラミだけをむしって食べていた。 サラミ好き。
そしてですね。 何事も無かったかのように、水曜日になったら。 なんと9時に電気が落ちたのだ。
はあ?
火曜日停電ッつったのに!? ちょっとはあ?ってなりますよね、奥さん。 幸いの事、入り口の電動ゲートは火曜日から開けっ放しにしていたので、閉じ込められる最悪の事態だけは免れたけど。
でもって、続々とお手伝いさんやコックさんや事務さんが出勤して来るんだけど。 電気ねえ! というわけで、再びお暇に入ってもらい。 コックさんは自宅で夕飯を作って、電気が戻る17時に持って来てくれる事に。
電気の無い一日。 電話の充電が切れて車のバッテリーから引いてみたり、暗いバスルームに仏壇のロウソクを並べてみたり。 サバイバル〜。
ところが、17時になっても電気が戻らない。 うーむ。 イサムさんの米を炊かなければならないのに・・・。 うーむ。 とりあえず、家中のロウソクと懐中電灯をかき集めて、日没に備える。
そして18時、完全に暗くなってしまった。 がびーん。 日没前には最悪復旧してくれると思ったのに・・・。 甘かったわね。 これがアメリカの電気屋の洗礼。
ロウソクの明かりで食事するイサムさん。 18時30分に、義父母が帰って来た。 二人とも、旅装を解かないままに「仕方ないから、今晩はホテルに行きましょう」という事になり、イサムさんをチャイルドシートに括り着けたり、一泊分の荷物を詰めたりしていると・・・。
今にも車を走らせようとした、19時になんと電気復旧。
がああああああ!!! なにそのタイミング!!
また荷解きをして、その日は終わったのであった。
なんかもう・・・。 なにその嘘・・・。
果てし無く疲れたのでありました。 マル。
こないだ、自分の生活エリアは自分で掃除機かけるとか言っていたが、これは理にかなっていると思う。
というのも、例えばイサムさんが食事中にオレンジジュースを床に打ちまけたとする(よくする)。 ああ、床がジュースまみれ。 で、これをお手伝いさんに掃除してもらう事とする。 というか、これはお手伝いさんが掃除すべき事なのだそうだが。
もしも、皆が家に帰った後の5時以降だとすると、明日皆が出勤して来る9時まで、ジュースほったらかしということになる。 床は間違いなくベトベトになる。 蟻だって入って来るかもしれない。
そして、お手伝いさんがやって来たら「昨日イサムがジュースをこぼしたので、申し訳ないけど拭いて欲しい。範囲はこっからここまで」ついでに「本当にごめんね」とか「時間があるときで良いの」とか言うだろう。
あー面倒くさい。
というわけで、人を使う方が、かえって面倒くさい事だってあるのだ。 だったら、さっさとキッチンペーパーでもぞうきでも持って来て、拭いた方がまし。
さて、月曜はジュエリーメイキングの授業だったが。 日本の彫金本を見ていて気がついたが、授業とでは糸鋸の刃の向きが逆である。 なるほど、西洋人はひく時に切るのだな、と改めて思った。 ギコギコ。
さて、どうもはっきりしない午後の先生の授業。 あんまり授業がトンチンカンなので、アシスタントの女性がやってきた。 普段先生の仕事のアシスタントでもある彼女は、先生が「たぶんこう言いたいんだろうな・・・」という通訳を知る役目である。 なんだか先生が意味の良くわからない事を言い出したら、訂正して発言するのだ。
先生「石の幅を小さくする時には・・・」 アシスタント「皆さんの手元にある金属の輪を短くしますよー」 という具合に。
これで、格段に先生が何をやっているのか良くわかるようになる。
ところが、この女性も何か血糖値の病気があるらしく、介助犬を連れている。 この介助犬が、どうもプロの犬ではなくて、ただの犬に薬の袋をぶら下げただけと言う代物で、全く普通の犬程度にも訓練されていない。 つまり、アシスタントのただの駄目な飼い犬なのだ。 学校に連れて来たいけど、それだけでは許可が出ないので、介助犬枠で出て来たが、薬の入った首輪を着けているだけという・・・・。
授業中、吠えるはウロウロするは、床に落ちている未確認物体は食べちゃうわ。
もう無理ーってなった犬を連れて「じゃ、ちょっと犬のおしっこ休憩」と言ってアシスタントは出て行ってしまった。
えー。 教室に取り残された先生と生徒。 先生も動揺して、「何してたっけ」とか口走っちゃう。
来週も、波瀾万丈な予感だぜ。
スノボ3日目。 というか、3日目にはもう帰る予定だったので、滑らないつもりだったのだが。 バースデー・ガールのデンマーク人が、ぜひとももう一日個人レッスンを取りたい、取ろうじゃないの。 と勧めて来るので、午前中9:00〜12:00の回を申し込み。
私的には、もうターンができるんなら良いじゃんかよ、という気持ちもある。 曲がれれば、木や人にぶつかんないしねー。 あと、全身筋肉痛だし。 イタタ。
13時までなら半日レンタルと半日リフトで済むから、お付き合いしましょう。 ということで授業を受けたのだが、昨日と同じ先生が、サービス精神を発揮して一時間余計にレッスンしてくれた。 ・・・余計な事を・・・。
だって、4時間のレッスン。 体力もさることながら、トイレ行きたいじゃんかよ・・・。 あと、道具返さないといけないしね。
この学生先生、「我々のゴールは、安全。怪我無しでいきましょー!」と声高に宣言しながら、自分の顔半分には「さっき切れました」という感じの深い切り傷が無数に。 そして、目の回りには漫画みたいな丸い赤あざが浮いているという・・・。 もー、絶対アイスバーンで転けたんでしょ?しかもノーヘルで顔面着地でしょ?という感じ。 (アメリカでは、一昨年だかに著名なスキープレイヤーの女性が頭蓋骨を骨折して亡くなった為に、ヘルメットの着用が半ば義務づけられている・・が、義務ではない。海外からの旅行者で着用していない人が目立つ)
そして、二日目の彼はブーツのつま先に、一日前には無かったベッコベコの破損と、板の亀裂が・・・。
「安全が一番!自分がコントロールできる状態を保って!」 とか言う、彼のしらじらしさよ。
皇帝も、一応ヘルメットは着けてる。 宿敵の義弟が買って来たのだ。 何その、普段は反目しているけれど、命は大事に的な優しさは。
今回は、スピンしながら降りて来ると言う技術を体得。 というか、皇帝は元々ターンしながら半分スピンがかかっていたので、これは言われた瞬間にできた。 地味に得意なんですよ・・・板物・・・。 でも好きじゃない。 疲れるからな。
というわけで、半日のスノボの後、サンタバーバラに帰宅。 途中例の贔屓のシェフが経営するラーメン屋の前を通ったので、ラーメンを二杯ずつ食べて。
イサムさんを迎えに行かねばならなかったのだが、月曜日は学校だし、夜遅いので断念。 月曜日の朝、シッターさんに連れて来てもらう事にした。 でも、その時間は学校に行っていて居ない皇帝。
もう母親の存在とか、忘れられそうな感じ。
今日も学校だったので、色々学んだり楽しかったが、とりあえずスノボ旅行の続きをば。
二日目土曜日は、朝からはりきってゲレンデへ。 というところだが、男性陣は自宅待機。 フランス人は二日酔いで倒れ、イタリア人は朝は動きたくないので午後から、そしてジャバ夫さんはまだ腹の傷が完治していないので。 女性陣だけでおでかけ。
マレーシア華僑はすでにざくざく板に乗れるので、一人上級者コースへと登って行ってしまった。 残されたデンマーク人と皇帝。 さて、ぼんやりしていても仕方が無いので、レッスンを受けてみたらどうだろうか、ということになった。 土曜日のスノボスクールは混むらしく、1クラス10人以上の編成だとか。 それでは上達が遅れそう。 滅多にスノボに行かないのだから、びよよーんとレベルアップしたいですね。 というわけで、個人レッスンを申し込む事に。 マンツーマン。 でも、高価な授業なので、二人で受けて半分ずつ払う事に。
10時から3時間のコースを申し込む。 長い。 考えただけで疲れた。 でも、自分で選んだ試練だからしょーが無い。 つか、ウインタースポーツって苦行だよね。 って、去年も行ってた。 僕はスキーもスノボもマラソンも、楽しいと思った事は一度もございません。 何故人は茨の道を選ぶのか。
もしスキー/スノボはこんなにも楽しい!と力強く思う人がいたら、説明してください。 楽しさを。
皇帝は板とブーツを持っていないので、レンタルしに行く。 ついでにリフトの券も買わなきゃだが、3時間のレッスン後無事に立ってるとは思えないので、半日チケットで良いんでないかな? と思いつつ、カウンターにたどり着くと、やけに机の位置が高い。 縁に手をかけながら「すいませーん。ブーツとボードをレンタルしたいんですけど〜。道具の半日レンタルってありますかあ。リフトも半日で」と聞く。 すると、道具は1時までに返さないと半日レンタルにはならなくて、リフトチケットは11時までは半日券を発行しないけど、一時までに返しにくれば、次回から20ドル引きになる券をあげる、という複雑なシステムだった。 いや、英語で言われるとね、複雑でしょ?
一々言われた事を確認の為にオウム返しに聞く皇帝。 ダラダラしてたら、授業の申し込みを済ませたデンマーク人が登場。 「あたしもリフト券欲しいけど、一日券で、この子は半日レンタルで・・・」 とサクサク話を進めてくれた。
「じゃああなたの名前をここに書いてー・・・子のこの名前は?」と皇帝の名前を代わりに書いてくれた、レンタル屋のおばちゃん。 そうね、カウンターにあんまり手がとどいてないものね。 ありがとうごじゃいます。 と思っていたら、「ファミリーネームは同じで良いわね?」と言い出した。
実はデンマーク人はお父さんがフィリピン人なので、頑張って良く見るとアジア系の顔をしているのだ。 だから、皇帝と家族だと思ったらしい。 「ああ、私たち家族じゃないのよ」とデンマーク人。 するとおばちゃん、事もあろうか
「あら、困ったわね〜。13歳以下の子だと、保護者のサインが無いとレンタルできないのよ〜。あなた、いくつ?」
・・・。 ・・・。
がくり・・・。 若く見られるのはうれしいお年頃ですが、子どもに見られては困る・・・。 というか、そんなに私の英語、いけてませんでしたか・・・。
がっくりしたまま、もっさりと特訓し、この日はターンができるようになった。 クルクルクル。
夜はデンマーク人のお誕生日ディナー! というか、この誕生日会の為に、極秘に集まったのであった。 まあ、バレバレだけどね。 ケーキをむさぼり食べて炭水化物を蓄え、明日のスノボに備えたのでありました。
皇帝
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