凪の日々



■引きこもり専業主婦の子育て愚痴日記■

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2004年02月14日(土) 寝息

「おかーさん」
夜更けにアイの呼び声で目を覚ます。
薄暗闇に寝床に座りこちらを見るアイの姿が見える。
「どうしたの?」と聞くと「おかーさんとおなじとこでねたい」と答え。
腕で掛け布団を上げると傍らにするりともぐりこんでくる。
暖かな丸い身体を抱いてやるとすぐにやすらかな寝息。



よかった

わたしは まだ このひとに ソンザイをキョヒされては いない


2004年02月13日(金) バレンタイン

さて、バレンタインディ。
アイはこの日が来るのを何ヶ月も前からただひたすら楽しみに待ちつづけていた。
それこそ、クリスマスのケーキやプレゼントより、バレンタインのチョコを、だ。
もちろん、告白する為に、ではない。
チョコを作って、渡す、というのをずっと楽しみにしてたのだ。
「アイちゃんねーこんどははーとのかたちのちょこにする」
「YくんとFくんとAちゃんと…」と渡すメンバーは去年と同じらしい。
前日の金曜日、朝起きるなり「きょうはばれんたいんのちょこつくるひ!」と飛び起きる。
幼稚園から帰るやいなや、「あいちゃんのえぷろんどこ?」だ。

冷蔵庫でチョコが固まるまでの間カード書き。
「Yくんはかぜひいてたから“はやくよくなってね”ってかくの」はいはい。
出来上がるとはりきってチョコを配りに行ってしまった。



おかしいなーどうしてこんなまめな女になってきたんだろう?
私はおおよそ手作りからほど遠い不器用&ずぼら人間なのに。
反面教師をやってるって事なんだろうか?

それでも、去年と違って今年は少しだけチョコを刻む事が出来るようになっていた。
湯煎で溶かしたチョコをかき混ぜたり、型枠に流し込んだり、去年よりはちょっとづつ、今年は自分で出来るようになっている。
同じ集合住宅内のお友達の家にも一人で行けるようになったので付き添わなくていい分かなり楽。

確実に成長してるんだなぁ。
この調子だと来年はチョコを刻むのも半分くらいは出来るようになっているかもしれない。
って、来年も作るのかなやっぱ(溜息)


2004年02月12日(木) ビニール袋

夫の友達が遊びに来た。
彼は仕事によるストレスで心療内科に通院し、ドクターストップで現在休職中。

「来るとき、風が凄かったっすよ」
笑いながら言う。
「コンビニのビニール袋が飛んでて、運が良いやつは高く飛んでいくんですよ」
「運が悪いやつは、ひっかかったり、車にひかれたりしてて」

彼みたいな人間は、さぞかし生き辛かろうと思った。


2004年02月11日(水) 風邪三昧

インフルエンザ流行中。
アイは昨シーズンAもBもしっかりかかった。
今年は赤ん坊もいるし、去年で懲りたし、と予防接種を受けておいた。
なのに、というか、だから、というか。
先月末は扁桃腺からくる39度越えの発熱。
一週間ほど寝込み、やっと治ったと幼稚園へ行かせたら二日後夜中に嘔吐。
翌朝下痢。
今度は胃腸に来る風邪だそうだ。
インフルエンザにかからなくても風邪の種類はいくらでもあるわけで。
この三週間で登園したのは二日だ。
つくづく幼稚園って色んな菌が蔓延してるんだな。

熱と吐き気、下痢は治まったようだが腹痛が治まらないらしい。
目に見えた症状はすべて治まり、痛みの程度が本人申告でしか判断できないのだけが残っているわけだ。
これがまた回復具合の判断が難しい。
食欲が落ちているだけで後は普通なように見える。
テンションは低めかもしれないけれど、私と二人の時はアイはそれほどハイテンションにはならない。
さすがに四歳になると、私があまり子供の相手が好きでない事が薄々分かってきたよう。

それでも、体調が悪いと心細くもなるのだろう。
寝床の中から「おかーさん」「おかーさん」とうるさい。
「おかーさんのどかわいた」「おかーさんおなかすいた」「おかーさんおふとんかけて」
この調子が三週間近く続いている。
いらいらいらいら。
駄目だ。うっとおしくて仕方ない。
いつもより甘えてくるアイがわずらわしく疎ましく。
相手は四歳の子供なのに。我が子なのに。
体調が悪くて気弱になってる可哀想な子供なのに。

息が詰まりそうになって「買い物に行ってくるから寝ててね!」と赤ん坊を連れて外へ出る。
近所のスーパーでどうでもいい物を買う。
腹痛なのでお菓子もあげれないし。

部屋へ戻るとつきっぱなしのTVの前でアイが眠っていた。
一人きりで心細かったのだろうか。
罪悪感。
アイだって風邪引きたくてひいているわけじゃないのに。
どうして私ってこう子供が嫌いなんだろう。
病気のときくらい、優しく接してあげれないのか。


2004年02月10日(火) 人気


ダイエーの「ホークスの選手にチョコを送ろう」という企画。
今年は選手に送ってしまった(笑)
しかし大好きな斉藤投手&和田投手でなく、新垣投手に。
去年は両投手共大活躍したし、怪我に泣いた新垣君は和田君に置いてかれた感じでさぞかし悔しかったろう。
そう思ったから、励ましの意味で送らせてもらいました。
「今年は新垣選手が活躍する番ですよ!」とメッセージを添えた。
ある意味、選手の人気投票だものね。
野球で活躍出来なくても人気はあるんだという事を首脳陣に知らしめる目安のひとつになれば。

どう見ても杉良太郎にしか見えない後輩の馬原投手に出し抜かれないよう、新垣君には今年は頑張って欲しいなぁ。

ところで、去年までは送った人には全員選手のサイン入り葉書がホワイトディに届くようになってたのに、今年は無くなってたのね。
残念だけど、ホークス人気が高まったせいと素直に喜ぼう。


2004年02月02日(月)

花が好きな叔母夫婦宅は庭から室内から花が絶えない。
叔父が「結婚した時、ひとつだけお願いした事がある」と話してくれたことがあった。
「一輪だけでもいいから、いつも室内に花を飾って欲しい」
そして叔母はそれから何十年もかかさず、室内に花を絶やさない。
庭に、室内に、叔父のためにいつも花を。

里帰りした時、叔母が出産祝いをくれた。
お返しの内祝いを何にしよう、と悩んだ挙句、全然お返しとして一般的ではないかもしれないけれど、だから、花を送った。
寄せ植えの鉢にしてもらった。
ピンクの桜草が可愛かったのでそれをメインに、後は花屋さんにお任せ。
出産の内祝いなので、赤ん坊をイメージして可愛らしい感じに。

叔母からお礼の電話。
ああでも。
叔母ってこんな話し方じゃなかったな。
こんな、頭の中の言葉を捜しながら、やっと見つけ出し、あぁこれこれ、そうそう、としゃべりだす感じ。
「歳取ると思うように言葉が出てこない」と母がぼやいていたが、これがそうか。
叔母も、確実に歳老いて行ってるんだ。

夫婦二人で土をいじり花を育て花に囲まれ
二人静かに、歳老いていっている。
「私達に何かあったらお願いね」と冗談まじりに私の兄に言う。
「実の息子は頼れないから」

私が近所なら、毎日子供を連れて遊びに行くのに。
それより従兄が結婚して子供を連れて遊びに来るのが一番幸せなんだろうけど。


結婚って 出産って 誰のためなんだろう。
もちろん、本人達の為とはわかっているけど。
それじゃ、この叔母達の寂しさはどうなるんだろう。

叔母達がいなくなったら この庭の花達は静かに枯れていくんだろうか。


2004年02月01日(日)

掴まり立ちし始めた赤ん坊は、私を見つけると這って近寄り、足にすがって私を見上げる。
私を無言でじっと見つめる。
私が口元を笑いの形に歪めると、破顔。
ぱっと光を発するかのような笑顔になる。

気が付くと後ろから這って来る。
ひたひたと小さな手が床を這う音がする。
私を探し、近寄り、すがりつく。
私を見上げる小さな生き物。

「後追い始めたのね。一番かわいい時よね。」
奥様が言う。
そうか、これが一番可愛い時なんだったっけ。
これが、一番可愛い時なんだ。そうか。

眠りに入る前、遊び足りない赤ん坊がぐずる。
私の指を咥えしゃぶる。
温かい口腔 指にからみつく舌のぬるりとした感触。

指先から肌が粟立つ
気持ち悪い。
払いのけるも赤ん坊は眠りの淵から指を捜し求める。
たまらなくなって赤ん坊の口におしゃぶりを突っ込む。


多分、鬱に入ってるんだ私。
赤ん坊が気持ち悪いなんて。
必死に私の姿を探し、寄ってくるのが気持ち悪いなんて。
すがる小さな身体が、私を見つめる小さな目が、怖い。
なんで私に寄ってくるの。何を求めているの。何をして欲しいの。

母性本能って何よ。
そんなのがあるんなら、当然赤ん坊を二人産んだ私にもあるはずでしょ。
なら、どうしてこんなに赤ん坊が怖くて気持ち悪く思えてしまうの。

あぁいけない。鬱なんだきっと今。
ストレスがたまっているのよきっと。
何かで発散すればいいんだ。何かで。
違うことを考えよう。楽しいことや好きなこと、うれしいことを。


なんだろう。それ。





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