道院長の書きたい放題

2005年07月05日(火) ◆唇寒しはイヤだ!

■本HPを開設以来、五年目を迎えます(PCを七夕の日に買ったので、分かりやすいのです)。改めて総目次を読み返しますと、組織への批判、会報への批判が少なくありません…。

開祖没後、月刊誌「あらはん」が創刊され、以後「月刊少林寺拳法」となり、現在の会報に至りました。月刊誌時代に、何度か編集部に電話をかけて記事の訂正をお願いしたことがあります。機関紙にも電話しましたかね…。

内容は、「私達が学生時代に全国大会を中止したのは、東海学生大会の死亡事故による」という誤報に対するものであり、正しくは「事故以前に、学生少林寺拳法のあるべき正しい姿を大会を休んで考えようと、学生連盟で自主的に中止が決定されていた」なのです。

機関紙、月刊誌共、訂正記事が載りました。

他にもあったのですが、今となっては記憶が定かではありません。ただし本HP「私の主張/人命を失った反省が足りない」の紹介欄にあるように、一度だけきちんと投稿したことがあります。

「<2000.9>2000年3月、“月刊少林寺拳法・読者の声”に投稿し、ボツになった原稿です。」

この時は非常に残念に思いました…。

■さて80年代、90年代は本部からの機関紙、月刊誌などの情報に、私達拳士は

*月に一度の読者欄に投稿するか。

*年に一度の道院長講習会で意見を述べるか(これも無くなって久しいですね)。

*月に一度の理事長会で意見を述べるか(結局これも諮問機関となり、批判意見は少ないようです)。

*中には、本部に電話している人も少数ですが居たでしょう。

などであり、下からの拳士の意見、特に批判が上がり辛い状態でした。←改善をされているようでしたら失礼です…。

多少は読者欄に言いたいことを載せていたようですが、これとても所詮は単なる読者の声に過ぎず、むしろ編集部の意図で、ある発言を大きくクローズアップするなどの手法がありました(「○○の馬鹿主婦発言」など)。

ですので、一部の拳士達は私的な機関紙「○道」を発行し、その中で組織批判を展開しましたが、本部と感情的な対立的様相となってしまい、それだけが原因では無いでしょうが、廃刊となりました。←この件、見当違いなら失礼です。

余談ですが、私は昔パソコン通信をやっていまして、松平頼明先生のご逝去を「社団法人少林寺拳法連盟の拳士へ」というタイトルで、ニフティーの掲示板に流したことがあります。40名くらいの人が見てくれました…。

■さて90年代半ばになるとインターネットが普及し始め、私の道院でも遅蒔きながら2000年9月にHPを開設。ボツになった上の原稿を再生したいという動機が強く働いていました。拳士に訴えたかったのです。

HPをアップした時、少林寺拳法に新しい時代が到来した、と喜びを感じました。待ち望んだ、意見を述べられる場がやっと出来たからです。

私は掲示板にも書きましたが、仮に組織を人体に喩えると、批判や不満や怒りの声は“痛み”に相当すると思うのです。痛みを喪失すると人体は生きて行けません。ですので、本部はこれらの意見を吸収し、整理し、対処する部門を立ち上げるべきです。もちろん建設的な意見を逃さない為でもあります。

釣りの話ですが、○イワ、○マノの大手メーカーではこの重要性に気付き、○イワではHPのトップページに「お客様センター」を開設し、フリーダイヤルで質問、苦情、提案などを受け付けています。以前は、電話料金はこちら払いだったのですからか、隔世の感があります。

■自由な意見が飛び交う問題もありましょう。しかし、やはり自由に物を言える方がイイですね。少林寺拳法を「物言えば唇寒し」の世界にしてはなりません。ただし拝み合い、立て合いという、拳士のマナーがそこに反映されなければなりません。

現在、新マークが誕生し、様々な意見が述べられているであろうこの時期、大組織たる少林寺拳法が公式HPに本部のメールアドレスさえ載せていないとは信じられません。道院リンクの欄が無いのも同様です。至急張るべきです。

開祖が凄いなと思うのは、ご法話が終了する際「何か意見があるか?」と一方通行にされなかったことです。「分からなんだら、ぶん殴ってでも分からせる」などと、ちょっと強面?だったですがね…。haha

今は形を変えて=インターネットとなって一方通行ではありません。次回は会報の内容について批判意見を述べたいと思います。


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↓掲示板の書き込みをコピーしておきます。

痛みは重要なサイン  投稿者: あつみ♂  投稿日: 7月 2日(土)09時54分38秒

◇人間には疾病に対する警告機能が備わっています。痛み、皮膚色の変化、五感異常、臭い、などなど…。

組織を仮に人体に喩えると、痛みは組織内の疑問の声、不満の声、怒りの声に相当しましょう。これらをきちんと受け止めないと、警告期を過ぎて、本当の病気になります。

考えて下さい。痛みが無ければ盲腸炎が分からず、ついには破裂して腹膜炎を起こし、死に至ります。骨折などは、例えば腕が折れれば曲がって使えないので異常に気が付きますが、内臓はそうはいきません。

最近は組織の内部告発を奨励されるのは、そうした理由によるのでしょう。私は内部告発しているのではありません。(批判)意見を述べているのです。

身体が治る痛みなら我慢できるでしょう…。


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あつみ [MAIL]