◆◇ お気楽観劇日記◇◆
公演やビデオなどを・・・見たまま、聞いたままを
つらつらと書き綴ったまたまた気楽なコーナーです。

2006年01月08日(日)  星組 『ベルサイユのばら』

ベルばらだよ…またまたベルばらだよ。
なんでもマリーアントワネット生誕250年を記念しての上演だとか。
関係ないじゃないかっ!!!
それなら小林一三没後何年…とかやるほうがずっと説得力がある。

だけどだけど『ベルばら』だよ。
しかも星・雪と続演でその上、スター客演だとよ。
誰かの客演1度でいいのにチケット争奪戦に参戦だ。
うれしいか…?悲しいか?わからん。

えっと朝海サン、かしちゃん、ゆーひ、きりやん、ミズ
ミズは前見たし、オスカルなきりやん…見たないし……
“今宵一夜”がしっくり行くのは…私たちの答えはかしちゃんだった。

結局私たち姉妹はかしちゃんオスカルを見るために前売りちょっとがんばった。
元々いい席で見ようなんて思ってないからA席でGET。
…ちょっとホッとする。

2001年の『ベルばら』を思い出しながら…
でもあまり思い出せなくて…ピンとこないまま客席へ。

始まったぞ〜。ワタル氏のアナウンスが長いぞ。かみそうだぞ。
「え〜?サブサブタイトルまでついてたん?」妹がつぶやいた。

趣味の悪い衣装を着せられた小公子・小公女たちがずらりと並ぶ。
いつも思うんだが、この小公子のカツラなんとかならんか?
(あ〜、前作はかよちゃんとまやちゃんやったな。研8やったな。オソロシ)

この子たちが歌い終わったあと、私たちの近くに座っていた女の子の
「もう終わったん?」という声が聞こえた。
「いや、これからやで〜。」と答えてあげたかった。

出た〜っ!!! 池田理代子氏の漫画が出た。これがいらん。
舞台見に来てなんで“絵”やねん。

おおっ!!! アントワネット登場。となみだ。
なんと美しいことか、なんと麗しいことか…
なんと歌のうまいことか……。ちょっとうれしくなった。

記憶に新しいお花サマや星奈サンとは比べ物にならない麗しさだ。
なんといっても品がある。びっくりした。

おっとオスカルが登場だ。
サッと私たち姉妹のオペラが上がる。
「かしちゃん、きっれ〜い。」

フェルゼン…ワタル氏だ。
「う〜ん…微妙だ。」
悪意はないがワタル氏にこういう貴族の役はあわないと思う。
どちらかというと『カスミラ』や『長い春〜』の時のような
ああいう役のほうがしっくりくる。

ストーリーは…わはは…そのまんまで
見ていくうちにいろいろと思い出してきた。
でもなんだか必要そうではない場面が増えていた…。
それもしつこいくらいに長く…。

まず始めに幼い(らしい)アントワネットが嫁入りする場面。
こりゃまた趣味の悪いドレスで趣味の悪い豪華な二頭立ての馬車で
♪ラリンタラルンタンタ〜、夢の王子が待っている〜のシーン。
その馬車が登場した途端、後ろの座っていた男の子が
「なんじゃ?ありゃ?」と言った。
「せやろ?なんじゃありゃ?やろ?オスカル編になるとね、
 もっと趣味の悪い豪華な馬車が出てくんねんで〜。」と
コチラにも教えてあげたかった。

突っ込みどころはまたもや満載で
国王が夜の散歩をしているすぐ裏でアントワネットとフェルゼンが
こりゃまたびっくりするくらい豪華なボートで密会中。
密会にはふさわしくないくらいの豪華さだ。
誰か教えてやってほしい、密会するにはもっと質素なボートで
もっと質素な格好で…そして歌っちゃいけない…と。
しかも2人の出会いをお互いに語り始めた。
おいおい、キミたち…密会のたびにその思い出話をしているのか!?
それもまるで初めて聞いたような返事をして…。

次…ブイエ将軍がお怒りじゃ。
オスカルに対してお怒りじゃ。女の分際でとまで言い放った。
食って掛かるオスカル。
ジャルジェ将軍…パパの登場…と同時にビンタっ!!!
アンドレ登場でオスカルにかけよる…。台詞なし。
なんともせつないわ。アンドレ。絵になります…アンドレとオスカル。

そしてメルシー伯爵がフェルゼンに「帰ってくれ。」と言いに行く場面。
フェルゼンは「あなたは身勝手だ。」と言い放つ。
今までも見ていて思った。
「あなたは身勝手だ。」とよくよく言えたもんだ。
「どのクチがゆ〜ねん!?」と口をひねってやりたいもんだ。
「私には私の道理や分別がある。」と言う。
「変えたほうがいいぞ。」と言ってやれ、メルシー伯爵。

でもフェルゼン…決心しちゃいました。
オスカルもそれを喜びます。「よく決心してくれた。」と。
オスカル…この間フェルゼンに「女を捨てた。」といわれた。
一番言われたくない人に言われてしまった…悲しんだオスカル。
なのにエライよ。そんな健気なオスカルを見て
「もしかしたらキミはボクを?」と言う。
「なんと自意識過剰な…。」と言ってやりたいけど……ホントなんだよ。
「私はこの軍服を着ている時は心を封印している。」と痛々しい。

フェルゼンが帰国のあいさつに来た時、
フェルゼンの一挙手一投足…一言一言に…
まずジェローデルが反応する。それを誰かに止められ、
次にオスカルが1歩出ようとする…アンドレが止める。
しつこいほどにあらゆる人が根掘り葉掘りフェルゼンを問い詰める。
ほんっとに根掘り葉掘り…。

ここのオスカルを押しとどめるアンドレの顔と
思わず歩み寄ってしまいそうになったオスカルの顔が印象的だった。

ジェローデル…すずみん、思ったよりも似合っていて
さすが少し職人気質を持ったスター…うまかったりする。
フェルゼンの言葉に反応したオスカルを見るしぐさが細かい。

途中何度か登場する貴婦人たちはいらない。うるさい。
あんなダジャレが何年も通用すると思っているのか?
新曲を書くほどの場面か?

そのおかげでアンドレの目が見えないことや
ジェローデルがオスカルに結婚を申し込むところなどか
思いっきりカットされ、途中つじつまがあわなくなってしまった。
これがあるからこそアンドレがジェローデルに
「オスカルを守りとおす。」と誓うところとかに意味があるのに。
そしてアンドレが死んでしまうところの悲しみがさらに深まるのに。

2幕あいてしばらくしてあっという間にオスカルとアンドレは死んでしまう。
オスカルとアンドレが死んでしまって…国王一家が幽閉されてしまってから
となみアントワネットがまた際立ってきた。
声がキレイなのでせりふも聞きやすい。

あ、そうそう…これやめてください。
フェルゼンが命がけで馬車とばしてパリに向かう時の映像。
映像見たり、電光見ると…冷めます。興ざめです。
『黒い瞳』の時のようなコトができへんか?
手抜きにしか見えない。
舞台見に来てんのに…映画見に来てんちゃうのに。
この時の歌も笑える。
♪進めっ、進めっ、行けっ!!フェルゼ〜ン
まるで一昔・・・いや、ふた昔前のアニメソングのようだ。

国王との安らぎのあとの別れ、そして子供たちとの別れ。
ただ、公安委員のあの場面もやりすぎに思えた。
事実だとしてもあそこまでやる必要はないだろう。
あんなに殴ったりしたら、まるで飲んだくれの酔っ払いが
「よぉ、よぉ、姉ちゃん。」って絡んでいるようだ。

最後もね、泣けるのよ。でもね、お城の塔みたいなところに幽閉されてるのでしょ?
フェルゼン、内緒で来たのでしょ?
必死なのはわかるけどそんなに叫んだりしちゃダメです。バレます。
バレたらお家断絶ですぞ。シモーヌ姉ちゃんが嘆きますぞ。

なんやかんや言いながらも…オスカルとアンドレは見入ってしまうし、
バスティーユ陥落の場面などは涙なしでは見られない。

まあ、私たち姉妹はトウコのアンドレとかしちゃんのオスカルが見れたら
それでうれしいので、その2人が出てきたらサッとオペラをあげ、
まるでまるでディープなファンのように追いかけた。

ところがトウコのアンドレはどこか“らしゃ”だった。
やさぐれたアンドレだった。

それでもアンドレ・オスカルの並びは美しい。

そうそう…衛兵や貴族で登場する人たちが美しい。
ももこや綺華れいちゃん、あやみん…美しい。

ベルナールがもっと書き込まれてたらよかったのに。
…えっと貴婦人のシーンやスウェーデンの祭を省いてでも…。

今年の初観劇の『ベルばら』
そして来月も『ベルばら』
どちらかというとオスカルアンドレ編が好きなので
こりゃまたアンドレにこだわってみた。

えっとマサちゃんとかしちゃん。
こちらは2回見る予定。

あ〜、その前に新公だ。
アントワネット…大丈夫ですか?


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春吉

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