明日に向かって。

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ほんとはね
2004年03月04日(木)

本当は、強がっているけど本気でつらいよ。
毎日何度も泣きたくなるよ。

「別れるなんていわないで」

そう何度もいえるけど。
だけど、それは彼をいっそう苦しめる。

私を幸せに出来ない

と別れる決心をした彼を、余計に苦しめてしまう。
だから、私は「彼女」として別れる決心をした。

「さようなら」

と本気で言いかけたよ。
だけど、それは彼を別の意味で苦しめる。
彼はもしかしたら、消えていなくなってしまうかもしれないと、シャワーを浴びている間も常に家の扉に神経を集中していたらしい。
そして「さようなら」と別れ際に私が言うと。
本気で、寂しそうな顔をした。

少しだけ、信じてもいいんだよね。
ほんの少しでも、私に愛情があったんだって。
彼の部屋から出る前に、彼はそっと私を抱き寄せた。
そして、額に、いつもより長いキスをした。
それは彼が好きな、キスで。

数え切れないほどしたキスも。
身体を重ね合わせたことも。
どれも、少しでも愛情があったんだって、信じていいんだよね。

友達に戻っても、一緒にいると楽しいのは変わらないよね。
恋人になっても友達のときとそこら辺は変わらなかったから。
だけど、違うのは。
あなたの体温を直に感じることが出来ないのと、
あなたにキスをされることはないってこと。

モノでつながるよりも、信頼を大切にするあなたは。
物質よりも精神を大切にするあなたは。
私の「想い」に答えることが出来ない、
それを感じた私の辛さを、何度も叫んだ。
「俺と付き合っていても、幸せじゃないんじゃないか」と。

だけど、私は辛くても付き合っていられれば幸せだったんだよ。
どんなことでも我慢できたんだよ。

だけど、そう感じて苦しんでしまう彼を見てると。
彼を苦しめることは出来ない、と感じてしまった。

それは私のエゴかもしれないけれど。
彼を苦しめてまで得る私の幸せは何なのか、と考えてしまって。

恋愛を出来ないことを、彼は「悔しい」といっていた。
私がその状態を変えることが出来なかったことを「力不足」というと、
彼は「俺が、悪い。らむのせいじゃない」と言った。
その度に、私の頭をぐしゃぐしゃ撫でて。

今まで、私は「女」としての私も「友達」としての私も否定され続けてきた。
彼も、どこか無意識に「女」としての私を退けた。
だけど彼は「友達」としての私は必要としてくれる。
だから、私は友達でいいのだと。
そう、決めた。

彼が恋愛を出来るようになっても、私のことを好きになってくれるとは限らない。
だけど、私はそのわずかな可能性がある限り、がんばっていきたい。
青春の無駄?
一人の人を思い続けて、支えて何が悪いの?
いっぱい恋愛することが、幸せなの?
与えられる幸せより、私は与える幸せがいいの。
私が与えた幸せに、少しでもいいから感謝してもらえたら至福だから。

私は「友達」として彼を支えることにしたの。
たとえ「女」として見られることはなくても。



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