インコの巣の観察日記
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嬉しいんだけれど、でもやっぱり涙が流れるね。
初めて見たのは...もう10年も昔になるんだね。
キミはまだAlbaceteのユニフォームを着ていたから。
ハッキリとキミの名前を記憶したのは、94/95シーズンのこと。
Zaragozaへ移籍する前年の、対Real Madrid戦。
当時、LigaはBundesligaやPremierと交代でBS-7が放送していたけれど、
確か、あの時私が見たのはBarcaの試合だったはず。
その他の試合のハイライトでReal MadridとAlbaceteの映像が流れて...、
右SBのChendoがパスミスだったか、クリアミスをして、
そのボールを掻っ攫ってReal Madridゴールへ叩き込んだのが、AlbaceteのFernando Morientesだった。
「うわぁ〜、Chendoってば何やらかしてるの!!(怒)」と思ったのと同時に、何となく、Morientesって名前が頭に残った。
Morientesの第一印象はね...「鹿児島実業のサッカー部の子みたい」だった(笑)
だって、鹿実の子みたいな短髪だったし、アカぬけてなくて、でも、その笑顔は屈託がなくて、八重歯が印象的で、
プレーは柔らかくて、足元も頭も強くて、彼ほどCFって言葉がピッタリ来るスペイン人も珍しくて、
知れば知るほど、私は彼の魅力の虜となって行った。
いつでも会えば笑顔でいてくれて、彼のツッコミに私と友達が笑うと
「あ、ウケた」と更にゴキゲンになって、そんな彼はとても子供っぽくて、
だからMoroのこと、もっともっと好きになっていった。
Albacete時代のMorientes、Zaragoza時代のMorientes、
Real Madrid時代のMorientes、そして今度はLiverpoolのMorientes。
変わらず見守り続けていこうと思ってる。
だって、もったいないもの。彼の成長をずっと見守ってきたんだもの。
10年もの間、少年が1人の大人になるのを目の当たりにしてきた。
彼が、いろんな選手と出会い、共に闘い、あるいは対峙し、多くのものを
手にするのを見てきたから、だから今度は、彼が若い世代に何を残していくのか、
何を伝えるのか、そして誰が彼から思いを受け継ぐのか...見てみたいから。
今度、私がMadridへ行っても彼はもういない。それは寂しくて仕方が無い。
でも...今はキミの旅立ちを共に喜び合おう。Raulが笑顔でキミを送り出したように...。
私はMorientesのヘディングシュートが大好きだ。
何故なら、美しいからだ。瞬間、時が止まったかのような美しさだからだ。
そう、まるで空を飛ぼうとしてるかのように見える。
いや、もしかしたら...彼は空を飛べるのかもしれない。そう信じてるのかもしれない。
だから、キミにもこの歌を送ろう。
I believe I can fly
I believe I can touch the sky
I think about it every night and day
Spread my wings and fly away
I believe I can soar
I see me running through that open door
I believe I can fly
I believe I can fly
I believe I can fly
キミは誰より高く飛べるから...。
有り難う。心からの有り難うを。
こんなクラブのこと、最後まで好きだと言ってくれて、
こんなクラブのために、全てを投げ出してくれて、
本当に有り難う。心からの有り難うを。
Real Madridのファンとして、これほど嬉しいことはないし、そしてこれほど申し訳ないこともない。
今はただ、君の前途に幸あらんことを...心から願ってる。
有り難う。そして...
じゃ、またネ!!
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