インコの巣の観察日記
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2004年12月31日(金) |
良いお年をお迎えください |
2004年も今日で終わり。こちらは朝から雪が降り続き、雪化粧の大晦日となりました。
今は止んでいるので、少しずつ溶けてきてますが、日が暮れたらまた降り出すのかしら??
- ちびインコの頑張り -
インコは現在休暇中ですが、ちびインコたちがカナリア諸島で頑張ってくれました。
先日、Tenerifeで行われた、Campeonato Internacional Alevín de Fútbol 7と言う、
7人制サッカーの大会で、EspanyolのAlevin(11,2歳のカテゴリー)が、
ドイツのBayer Leverkusenを破って優勝致しました!! おめでとう、ちびインコたち!!
「小さなチャンピオンズリーグ」と書かれていたように、欧州各国のAlevinクラスのチームが
このトーナメントには参加しておりました。インコとお薬屋さんの他では、地元のTenerife、
FC Barcelona、Real Madrid、Manchester United、Sevilla、Valencia、Inter de Milan
そしてPSGが参加しておりました。ね、小さなチャンピオンズリーグでしょ??(笑)
この8チームをAとBの2グループに分けて総当りのグループ戦。上位2チームが準決勝進出。
残ったのは、グループAからちびインコとちび薬屋、グループBはPSGとValenciaでした。
ちなみに、PSGがValenciaを破って3位を獲得したとのことです。
3位決定戦と決勝はCanal+で放送されたそうで...見てみたかったな(笑)
先日、テレビをつけるとMTVの今年1年間のランキングをやっていました。
30位前後のところで、Linkin ParkのNumbがランクイン。
サビの部分が流れていて... I've become so numb, I can't feel you there,
I've become so tired so much more aware...途端に涙がじわぁ〜って滲んできた(苦笑)
なんでLinkin Parkの曲で泣かなきゃいけないのかって自分でも思うけれど、
私にとって、この曲はTevezやD’Alessandroの涙とコラボレーションしてるからね(笑)
ご存知のように、J-Sportsが、夏にCopa Americaの中継をしたとき、エンディングがこの曲だったんですよ。
Numbの歌詞は、訳してみると、かなり心にズシリと響いてくるものなのですが、
圧迫された日々を打ち破って、自分自身を解き放ちたいという思いは、
私にとって、それはある意味、Albicelesteの姿と重なったのです。
強引なこじつけかもしれないけれど、あの大会で、大好きな空色と白色のチームは
本当の自分を取り戻せるんじゃないかって、そう期待していたんですよ。
だから...それを目の前にしながら失ったショックはあまりに大きくて...
最後の放送(つまり決勝戦)の最後にこの曲を聞いたときは、もう、号泣ものでした(笑)
だから、自分たちの魂を空高く解き放つことが出来たアテネでの笑顔が、嬉しくて仕方なかったんですよね。
泣いたり、笑ったり、今年も本当に色々とあった1年だった...。
今日は大晦日ってことで、ラジオを聞いていても、今年1年スペインで流行った曲が
たくさんかかっています。それらの曲に合わせて、私もこの1年を振り返っています。
David BisbalのBuleriaがガンガン流れていたのは、インコが瀕死の重傷を負って、
息も絶え絶え、必死で生きようとしていた冬の日だった...(笑)
この1年、心に残る出来事は色々とありましたが、とてもじゃないけれど、全ては書けない。
ってことで、3つだけ、私の思いを書いておきたいと思います。
私にとって2004年は...このように、記憶されると...。
■ アルゼンチン代表、アテネで金メダル ■
日本国内では、体操や競泳や柔道などのメダルラッシュに大いに沸きましたが、
私は何よりも、このアルゼンチン代表の金メダルが嬉しかった。
だって、彼らの笑顔ほど美しいものはなかったから。彼らの笑顔ほど嬉しいものはなかったから。
今まで、たとえばW杯だとか、Euroだとか、あるいはUEFA CUPやCHAMPIONS LEAGUE、
その他にも国内のリーグ戦やカップ戦など様々なコンペティションを見てきて、
そのタイトル獲得の瞬間を目の当たりにした経験を持っているけれど、このアテネでの金メダルは特別なものでした。
上記のようなコンペティションの場合、決勝戦は夜の試合だから、いつも夜空に打ち上げられる花火の下、
誇らしげにカップを掲げる選手たちの笑顔を見てきました。
対して、今回はお昼間の試合。青空の下での試合、そして青空に向けての歓喜の爆発。
青い空と、黄金に輝くメダルと、鮮やかな緑色したオリーブの冠...それが、若い彼らのエネルギーと相まって、
何とも言えず、美しく...泣けるほど美しく、私の心に深く深く刻み込まれたのでした。
4年前は...大好きなスペイン代表がカメルーンの前にPK戦の末破れ、
シドニーの青い空の下、PK失敗のAmayaくんの号泣とともに私も涙したから、余計に嬉しかった。
Gabi Heinzeのプレーを、多くの人たちに見てもらえたことも嬉しかった(笑)
Copaのときもそうだったけれど、「ねぇ、見て!!私の好きなGabi Heinzeは
こんなに凄い選手なんだよ!!」と、大きな声で叫び出したいような、そんなプレーを彼は見せてくれました。
初戦...SiCG相手に決めた代表初ゴール。
Patrasの夜空に向かってゴールを捧げるGabiの姿を見た時、彼の心中を思いやって私は涙した。
大好きだった父を失ってまだ数ヶ月。心の傷は癒えないけれど、
それでも少しずつ前へ進んで行ってること、彼が悲しみを乗り越えようとしてること、
人間として、成長を遂げようとしていること、様々なことが感じられて、自然と涙が滲んだ。
ポディウムの上でメダルを受け取ると、優しい笑顔をアテネの空に向けるGabi。
その視線の先にはきっと、大好きな父の姿を見たことでしょう。
その後、Manchester Unitedに合流したGabiの活躍は、周知の通りです。
ここ日本でもGabiの知名度は以前と比べ物にならないほど上がりました。
日本のManchester Unitedファンにも愛されてるようで、嬉しいです。
彼のプレーが好きだといってくれる人も増えました。本当に嬉しいです。
有名になればなるだけ、大きなクラブでプレーすればするだけ、
立ちはだかる困難も、より大きなものとなることでしょう。
でも、彼は何物にも決して負けない不屈の精神と闘志を持ち合わせた人です。
だから、私は心配してない。Pochettinoに憧れた少年はいつしか、
人々の尊敬と賞賛を一身に集める立派な青年となり、そして今度は...彼が誰かの憧れとなるのです。
いつの日か...「僕のアイドルはGabi Heinzeだった。アテネでの活躍を見ていたし、その金メダルを一緒に喜んだものさ」
かつて、彼がPochettinoに言ったのと同じ言葉を言われる日がくると、私は確信しています。
そのGabiの笑顔と同じくらい印象深かったのが、この人の笑顔でした。
彼の代表監督辞任も、今年の10大ニュースに入るほどに衝撃的だったのですが(笑)、
でも...以前日記にも書いたけれど、何となくこの時に、私は予感していたのかもしれません。
Bielsaの笑顔を見てると、「これで、区切りついたかな」と。
このメダルを持ってEzeizaに帰ってきた時、彼は言ってくれました。
「全てのことが困難な状態にあったチームに対して、絶対的な献身を尽くしてくれた選手たちに、
成功に値しながらも、それを手に入れることが出来なかった選手たちに...たとえば、Burgos,
Zanetti, Vivas, Ortega, Sorín, Pochettino, Cavallero...彼らにこのメダルを捧げる。」
本当に苦しくて辛かった時期に共に代表を支えた選手たちに対する言葉、これほど嬉しかったことはないです。
この人が率いたアルゼンチン代表に対して、精一杯の声援を送れたこと...誇りに思います。
そして、彼を支え続けたPochettinoのことを、心から愛し応援することが出来たことも...。
アテネの次は...ドイツの地にて、夜空に打ち上げられるであろう花火を見ながら、
Gabiたちと一緒に歓喜の歌を唄うことが出来れば...コレに勝るものはナシ!!です(笑)
オマケ:私のお犬さま(笑) このアテネ五輪、私のイチオシ選手は、German Luxでした(爆)
肩の怪我、順調に回復しているようで、安心しました。
■ PochettinoのEspanyol復帰と外国人選手としての出場記録更新 ■
何度、泣いたことだろう。なんど訴え続けただろう。
彼は... rouge et bluのmailleが似合っていた。
Brazarete de Capitanを左腕につけ、チームメイトを従えピッチに登場するとき、
その姿は神々しいまでに美しいと思った。
それでも...私は言い続けた。「返して、返してよ。Pochettinoを返してよ!!」
私は夢見ていた。もう一度、EspanyolのMauricio Pochettinoを応援することを。
その夢が叶った。これほど嬉しいことはない。
「おかえりなさい、Mauricio!!」この言葉を口にする時、私は自分を世界で一番幸せなファンだと思った。
Luis FernandezがClementeの後を引き継いでインコの監督になるやいなや、
PochettinoのEspanyol復帰がウワサされた。Luisの秘蔵っ子であり、インコのアイドル。
彼の帰還を望まないものは誰もいないはず。何よりも本人が帰りたがっていると...。
でも、現実問題「帰ってきて欲しい」「帰りたい」と言う気持ちだけではどうにもならなくて...
だから、彼がレンタルで帰ってきてくれた時、そして今年の夏、
正式にEspanyol復帰が決まった時、私は多くの人に感謝した。
Espanyol行きを認めてくれた、そして契約を解除してくれたGirondins de Bordeauxに、
両チームに粘り強く働きかけてくれた彼の代理人、Roberto Rodriguezに、
彼を大きな愛情で迎えてくれたEspanyolの関係者に、
そして、ずっと彼を待ち続けてくれたインコサポに、
世界中の全てのものに感謝したい気分でした。
10年経って...もう一度EspanyolのCamisetaを身に纏うことが出来たPochettinoもまた、
誰よりも幸せな選手であり、そして世界中の全てのもに感謝していたのかも...そんな気がします。
私の2004年の幕開けはMauricio Pochettinoのインコ復帰とともに始まりました。
残留へ向けての険しく厳しい道のり...何度挫けそうになったことか。
でも、私ね、Pochettinoが2部落ちするなんて、全く想像出来なかったんです。
そりゃぁ、順位表見たり勝ち点を計算したりすると、降格の2文字が現実のもののように感じられた。
でも...どんなことになっても「最後は絶対に残留する」と、心のどこかで常に思ってた。
Murcia戦の歓喜...あれが彼のEspanyolでの237試合目でした。
1994年の9月、対Real Oviedo戦にてLigaデビューを果したMauricioさんは
第5節の対Malaga戦にて、Liga通算242試合出場を達成。
これは、Espanyolの外国人選手として歴代1位の記録です。
彼は、ハッキリ言って賞だとかタイトルと言ったものとは無縁です。
NOB時代にアルゼンチンリーグを制し、Espanyolで国王杯を獲得しているものの、
それはローカルリーグでのローカルタイトル。世界中のファンにインパクトを与えるものじゃない。
日本のLigaファンの間でも、アルゼンチン代表ファンの間でも、サッカーファンの間でも、
彼は地味で目立たない存在であることは、改めて私が強調するまでもないでしょう。
しかし、通算10年、7シーズンと5試合で達成したこの記録の価値は、
それこそ計り知れないものだと思います。
だって、彼はEspanyolの伝説となったのだから..。
このまま順調に行けば、彼は過去のEspanyolの全選手の記録を抜くことになるでしょう。
彼が301試合出場を達成することは、決して不可能ではないだろうから。
でも、その記録はいずれRaul Tamudoによって塗り替えられることでしょう。
Espanyolの魂である、彼の手によって...。
しかし...そのTamudoでさえ決して破ることが出来ない記録が、242試合出場。
そう、だって彼はスペイン人なんだもの。外国人選手としての記録は破れない(笑)
あと、どれだけの時間をピッチで過ごせるのかは分らない。
いつかは、Pochettinoにもスパイクを脱ぐ日がやってくるのだから。
それまでの日々、Mauricio Pochettinoは自分の全てをこのBlanquiazulに捧げてくれるのでしょう。
そして、彼の頑張りに負けない愛情と声援を私も送り続けたいと思っています。
最後にもう一度。「お帰りなさい、Mauricio。そして...帰ってきてくれて本当に有り難う!!」
■ Fernando Redondo 現役引退 ■
ただ、感謝の気持ちしかありません。
彼のような選手には、もう二度と巡り会えないことは判っています。
だって、私の人生をこれほど鮮やかに彩ってくれた選手は他にいませんから。
この先、彼ほどの個性を持った選手に出会い、たとえ魅了されたとしても、
でも、もう...私自身との関わり方は、Redondoの時とは違ってしまってるから。
私が自分らしく生きること、そのキッカケをくれたのがこの人でした。
彼に出会わなければ、私は全く違った人生を歩んでいたのは間違いない。
もしかしたら、そこには別の幸せな人生があったのかもしれない。
でも、やっぱり私はRedondoに出会えてよかったと思ってる。
今の自分のことを好きだと言えるから。
有り難うRedondo。私の人生を豊かにしてくれて。
有り難うRedondo。私の世界を広げてくれて。
あなたは、私に「世界はこんなに広いんだ」ってことを教えてくれた。
いつかきっと...またどこかで会えるよね。
だって、Redondoも私もfutbolが好きで好きでたまらないのだから。
きっとピッチから離れられない。だから、きっと...また会える。
有り難うRedondo。心からの感謝の気持ちを、あなたに。
私の宝物です。このプレーは、きっと...一生忘れない。
今年1年、この拙いサイトと管理人の駄文にお付き合いくださった皆様、有り難うございました。
来年もまた、大好きなPochettino、大好きなEspanyol、大好きなアルゼンチン代表、
そして大好きなfutbolを精一杯応援して、そして思いっきり楽しみたいと思っておりますので、
どうか、宜しくお願い申し上げます。それでは、みなさん、良いお年をお迎えください。
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