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2006年11月22日(水) 映画見るな!小説読め! 『虹の女神』

今日、映画館で上野樹里主演『虹の女神』を見てきた。
電車の中で原作本を読んでいて、涙がこぼれて困ってしまった僕だが、
この映画は全然泣けないし、人物の造形も中途半端だし、
原作の重要な部分をカットし不必要なエピソードを付け加え、
物語を薄味のダシのきいていない味噌汁みたいにしちゃった責任は
誰にある?!

原作者の桜井亜美が脚本にも参加しているというのに
このテイタラク。自分の原作本への裏切り。

と思っていて、Yahoo映画サイトにも変名で感想文を書いたのだが。
何か、さっき知ったんだけど、これって映画の脚本が先でそのあとに
小説化したそうで。ほほー、なぁ〜るほろ!
そういうことすか。
それじゃ、プロデューサーの岩井俊二以下同文御一行様は形無しじゃのー。
桜井亜美が進歩したってことじゃん。つまりは。
もう小説の面白さを100とすると、映画は20くらいだもん。

物語としても、セリフひとつをとってみても、小説で描かれた彼らこそが
リアルな人物像なのだと思う。
映画では一滴の涙も出ず、というか、つまんねー!の連発だったのに、
小説は、もう途中から、涙で前が見えんよ。

映画見るなよー!見る前に読め。読んだら見るな。見るなら読むな。

ちなみに『LOVE LETTER』で好評価、『リリイ・シュシュ』で最低評価を
僕が下した岩井俊二のクローンみたいな熊澤尚人監督のアイデンティティは
いったいどこにあるん?

もいっこ、あのカワイイ上野樹里が最後まで松本明子 にしか
見えなかったぞ!『のだめカンタービレ』の樹里嬢に魅せられて
観にいったのに(それがそもそもの間違い?)、超ガッカリ。
カメラマン、責任とれ。


(11月9日 記)


響 一朗

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