A Thousand Blessings
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2006年10月05日(木) 「蔭山鬱浪/SIGHM」






「陰山鬱浪/SIGHM」 (腹筋レコード)FUCKIN−002




妄想アッシドフォークの奇才・蔭山鬱浪の2ndアルバム「SIGHM 」。
昨日、ジャケだけ紹介した1stアルバム「i rub me」をさらに深化させた
この世におさらば的な妄想ワールドを展開している。
厭世的というより、すでにおまい死んでるじゃん的な“樹海の意図”や
カードローン地獄を這いずり回る最底辺の人間を描いたタイトルナンバー
“SIGHM”、同じく借金地獄を痛烈に皮肉った“あの金を借りたのはあなた”、
情欲から逃れられない現世の罪人を歌った“痴情の犯人(ホシ)”、
あるいは、失恋の原因を箒星に尋ねる、チキンハートフルな
青春ソング “ フラレタリユウ ”。
極めてリアルな現実逃避ナンバー“大阪でやってきた”など、
蔭山の歌は現代人の病的な心理や行動を題材にしたものが少なくない。
僕が即座に思い浮かべたのは、小谷美紗子や三上寛の世界。
共通する部分は多いと思う。
デレク・ベイリーフリークと言われる蔭山のギターも聴きどころのひとつである。
ギターの弾き語りという表現しつくされたジャンルに一石を投じる問題作。
試聴はこちらで→




響 一朗

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