A Thousand Blessings
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2005年10月31日(月) |
音楽とは関係ないもの |
「普通の女の子でもこんな風になれる」。自信に満ちた幸田来未の発言。 こんな風とは、売れるということ、有名になるということ、 お金持ちになるということ、若者のカリスマになるということ、 ファッション雑誌の表紙を飾るということ、レコード会社が儲かるということ、 二番煎じでも三番煎じでも今はトップであるということ。 ヒット曲を追い求める若者の多くは、まさに流行りものだから私も聴くという 消極的な理由からであって、その音楽の先鋭性、あるいは普遍性、 さらにつきつめれば「価値」そのものについて深く考えての行動ではないでしょう。 これはまさしく消費される(しか利用価値のない)音楽、 いや音楽という形をした携帯ゲーム・ファーストフード・ポケットティッシュ・ コンドームのようなもので、どう考えても10年後には記録としては残っているが、 果たして10年後の若者のこころを捉えるほどの求心力があるでしょうか? ないですよね? 誤解しないで下さい。僕は好き嫌いで話しているのではありません。 客観的に見ての判断にすぎないのです。 でもレコード会社の戦略に一旦乗せられてしまうと 客観的判断などできるはずもありませんよね。だからこその戦略なんでしょうが。 集団催眠にかけるわけでね。オリコン一位とかどこそこのコンサート会場を ソールドアウトにしたとか、派手な私生活とか(※これは幸田さんのことではないですよ)、 長者番付とか。。そういう音楽とは一切関係ない情報に一喜一憂するのも、 なんかバカバカしくない? テレビでEXILEのリーダー兼社長のドキュメンタリーをやってたけど、 楽曲があんな程度なのに、戦略ばかり語るのには辟易しました。 せめて全盛期のつんく♂みたいにパクリまくりの才能全開状態で さすがにこれは見事な編集能力だ!と思わせるほどのパワフルな楽曲を 生み出しているのならまあ、戦略に関しては目をちょっとだけつぶってもいいけど。 オリコンなんか、放っておいて、自分の耳で探せよ、若者。 探せるだけの耳をつくれよ、若者。みんなが渋谷のタワレコに行く、 ならば俺は私は新宿のディスクユニオンに行く、 たまには群れから離れてみなよ、若者。
響 一朗
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