A Thousand Blessings
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2005年09月06日(火) ビル・エヴァンス

数時間前に作成したバート・バカラックの編集CD−Rを聴きながら、
酒を飲む。僕は自分が作ったCD-Rが好きだ。
曲順にも思い入れがあるし、飽きさせない作りになっているのは流石だと。
自画自賛バカと言うなかれ。
自分で作った飯が美味く感じられて何が悪い。
僕は妄想しながらCD-Rを作る。
音楽にどっぷり浸かるようになってからずっと繰り返してきた行為。
ミュージシャンになったつもりで。
プロデューサーになったつもりで。
エンジニアになったつもりで。
自分がなれなかった全てのものになれる瞬間を楽しむ。
客観的に音楽の歴史がどうのこうのと説く愚かさもなければ
重箱の隅をつついて残りかすに意味を見出そうとするほど盲目でもなく
美しさを美しいと語る以外のどんなレトリックにも騙されないし。
生身の墨田妖児には無い強さと柔軟さで音楽の海を泳いでいく。

なんてね。酒を飲むとこんな稚拙な文章でも、酔えるわ、ほんまに(笑)


バカラックに次いで、ほんと〜に久し振りにビル・エヴァンスの
「ライブ・イン・トーキョー」を取り出す。
実は、ドラマーのマーティ・モレルが好きでね。
ラファロ時代のモチアンよりも評価している。
ただし、ちょっとうるさいが(笑)
でも、だからこそ面白さも生れてきた訳でね。
繊細とタフの組み合わせ。
エバンスに関しては、世間がどう言おうと、僕は晩年にいくほど
高く評価している。フェンダーのローズを弾いても、
多重録音をしてもオケと競演しても
アドリブが途中でからまっても、彼は死に近づくほど
圧倒的な存在感を示し始める。かつての繊細な天才という存在感とは
別のもっと人間的なもの。
それは耳をすませば、彼の音楽から容易に聴き取れる。
メロディやリズムの崩し方、
あるいはハーモニーのつけ方に強烈な自己主張があり、
それゆえに演奏全体のバランスに歪みが生じる瞬間もあるが
僕にはそこがたまらないのだ。
即興とはそういうものだと思う。


響 一朗

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