A Thousand Blessings
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2005年08月26日(金) 70年代アイドル歌謡の精神を継承するKinki Kids。最新ライブDVDを購入

70年代正統派男性アイドル歌謡の精神を継承するKinki Kids。
歌謡曲というジャンルはJ−POPという大きな括りの中に飲み込まれたが、
音楽それ自体は、形を多少モダンに変えながらもしっかりと生き続けている。

山下達郎が“硝子の少年”や“ジェットコースター・ロマンス”でやりたかった事は、
馬飼野康二が“愛されるより 愛したい”でやった事と同じ、
つまり「歌謡曲」。出発点からブレが全くない。「歌謡曲」をやるのだ。
また織田哲郎や堂島孝平は自身の歌謡的な資質をKinki Kidsに
楽曲を提供することで再確認できたはず。Kinkiの初期の段階、
作曲家は明らかに剛の引っかかるような独特な歌い方に
触発されていたと思う。
歌い方に癖がない光一は、少し引き気味のスタンスではあったが
それが逆に良かったのではないか。
二人がハモる時、多くの人の耳には剛の声が残る。
でも気付いた人もいると思うが、ソロアルバムでの剛の声には
Kinkiほどの輝きがない。時に沈鬱になる。
剛のソロアルバムにはいい曲が多いが、歌唱が少々胃にもたれる感じが
する。その原因は、光一の不在。光一とデュエットすることで
剛の良さが引き出される。二人はそういう関係なんだと思う。
そんな光一も最近はぐんと歌が上手くなり表現力も増した。
剛の声にリードされていたかつての“硝子の少年”が、
今は、二人の声の見事なブレンドで新しく生まれ変わっている。

さて、新しいDVDが発売された。
Kinkiファンの僕としては、生活苦に喘いでいても購入する。
今回のDVDは、シングル曲を発売順に全曲歌うという
なかなか面白い企画。今年の元旦、東京ドームでのライブである。
全曲フルコーラスというわけではなく、
メドレー形式の部分があるのは、ちょっと残念。
特に初期の数曲はフルコーラスで行ってほしかった。
でもまあ、114分間楽しませてもらった。本当に楽しかった。

それとこれはおそらくドームで見ていたお嬢ちゃんたちの
ほとんどが不満に感じなかっただろうが、
オジサンにはちょっと気になった点がある。バック・ミュージシャンね。
演奏のボトムを支える吉田健のベースは確かに堅実だが、
グルーヴ感から言うと少々物足りない。
ドラマーの大久保敦夫はキャリアが豊富な割に
無駄な叩きが多すぎる。それがリズムのキレを悪くする一番の原因。
決して下手ではないが、大雑把なドラミングという印象だな。
スネアーの音も一本調子に感じられる。
リズム隊がもう少しよければなぁ・・・、ちょっと残念。
江口信夫と松原秀樹、あるいは山木秀夫と亀田誠治、
村上秀一と岡沢章・・・なんてね、贅沢なリズムセクションも
ありなのでは?まあね、40代以上の聴き手を想定においていないもんね、
ジャニーズ事務所は(笑)仕方ないか。

歌謡曲を心底愛する僕を100%満足させてくれるDVDだ。
オープニング、マジでウキウキもんですよ〜♪



DVD 『Kinki Kids Dome Tour 2004−2005−Font De Anniversary』

※ 収録曲目

しかし、実際いい曲が多いなぁ〜Kinkiは!
★印は僕が特に気に入ってる曲

1.Overture
2.Anniversary ★
3.硝子の少年 ★
4.愛されるより愛したい ★
5.ジェットコースター・ロマンス ★
6.Tell Me
7.スッピンGirl
8.青の時代
9.Happy Happy Greeting
10.やめないで、Pure
11.フラワー
12.Misty
13.雨のMelody
14.To Heart
15.夏の王様
16.全部だきしめて
17.好きになってく愛してく
18.Hey!みんな元気かい? ★
19.もう君以外愛せない
20.ボクの背中には羽根がある ★
21.情熱
22.月光
23.愛のかたまり
24.カナシミブルー ★
25.Solitude 〜真実のサヨナラ〜
26.永遠のBloods ★
27.心に夢を君には愛を
28.薄荷キャンディー ★
29.ね、がんばるよ。
30.Kinki Kids Forever (English Ver.)
31.Destination(En1)
32.Anniversary(En2)
33.全部だきしめて (En3)


響 一朗

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