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2005年08月21日(日) オリジナル編集CD-R  【 FOREVER 】

オリジナル編集CD-R  
sumita’s selection 2005.8.21


 【 FOREVER 】

1 キース・ジャレット/バッハ・ゴールドベルク変奏曲より“アリア”

※ チェンバロという楽器のせいなのか?いくつかの有名なピアノ版の演奏
に比べると、極めて客観的な演奏に聴こえる。しかし、そのことがかえって
新鮮に響くのは、ピアノ版がスタンダードになった証しだろう。

  
2 マイルス・デイビス/スプリングスヴィル

※ ギル・エヴァンスとマイルスのコラボレーション関係では、この演奏
が収録された「マイルス・アヘッド」が一番好き。中でも1曲目。


3 OKI / ススリウカ

※ アイヌの民族楽器トンコリのみによる演奏。リズムとメロディを完全に
平等に扱うことでそこに特異なハーモニーが出現する。
リズムなしでは存在し得ないハーモニー。クラシックの発想にはないだろうな。


4 マレイ・ペライア/バッハ・イギリス組曲1番より“アルマンド”

※ 個人的にはペライアのイメージを大きく変えた演奏だと思っている。
繊細なピアニストというイメージから、悠然たる音楽を紡ぎだしていく
懐の深い演奏家への変身。2年後、決定的な名盤「ゴールドベルク変奏曲」
を発表する。


5 ロジャー・ニコルス・アンド・ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ
  / ドント・テイク・ユア・タイム

※ いわゆるソフトロックの頂点に位置するグループの歴史的名曲。
ピチカート・ファイブもフリッパーズ・ギターもこの曲から多くの
インスピレーションを得ている。


6 健’z/フォーエヴァー

※ 萩原健太と黒沢健一のユニット。ゲストボーカルの高田みちこは
自身のアルバムよりも魅力的な歌声を聴かせてくれる。
オリジナルはビーチボーイズ。


7 キース・ジャレット/バッハ・ゴールドベルク変奏曲より“第25変奏”

※ 最も内省的な第25変奏。グレン・グールドの絶対的な孤独感に支配された
告白的名演に比べて、キースの演奏は平穏な心象風景を綴ったもの。


8 バート・バカラック・オーケストラ/サン・ホセへの道
9 バート・バカラック・オーケストラ/世界は愛を求めてる

※ バカラックの魅力はメロディやハーモニーだけではない。楽器の使い方。
彼の好みの傾向は終始一貫している。オケ版だからこそそれが十分に味わえる。


10 ザ・デイブ・ブルーベック・カルテット/不思議な国のアリス

※ どうしてもポール・デスモンドのアルトサックスと
ジョー・モレロのブラッシュワークに耳がいってしまう。
某ラジオ番組でテーマ曲として使用されている。

  
11 健’z/ダイアリー

※ オリジナルはブレッド。名カヴァーと言えるだろう。
黒沢健一の声が素晴らしい。萩原健太(本業、音楽評論家)のアコギの腕前は
ホンモノ。


12 バート・バカラック・オーケストラ/小さな願い
13 バート・バカラック・オーケストラ/ウォーク・オン・バイ

※  バカラックの数多くある名曲の中で、特に好きな2曲。
“ウォーク・オン・バイ”のカヴァーも多いが、特に優れているのは
ストラングラーズのカヴァーヴァージョン。手元に無いため、収録できず。


14 キース・ジャレット/イッツ・オール・イン・ザ・ゲーム

※ トリオ・コンサートのアンコールピースとして演奏されたソロナンバー。
アルバム「ジ・アウト・オブ・タウナーズ」収録。とにかく好きでたまらない!


15 坂本九/見上げてごらん夜の星を

※ 見事としかいいようのないアレンジは、ジャズピアニスト・渋谷毅の仕事。
ちなみに渋谷氏の編曲の仕事は多く、たとえば由紀さおりの
“夜明けのスキャット”や“天使のスキャット”もそう。
そういえば、オザケンのアルバム「球体の奏でる音楽」のピアノは
渋谷毅だったな。


16 グレン・グールド/バッハ・ゴールドベルク変奏曲より“アリア”

※ 冒頭のキース版アリアとは全く違うアプローチ。
グールドの主観のみで構築された世界は、人々が求めるバッハ的な物から
一見遠ざかっているように見える。
しかし、実際には誰よりも深く音楽の内面へと入り込んでいっている。
奇異であることが最後の扉を開けるキーとなり得る。
すべての表現手段に対してノーと言わないバッハの音楽の強靭さに敬服する。
グールドが演奏を通して伝えたかったのは、そういうことだろう。


響 一朗

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