A Thousand Blessings
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2005年08月19日(金) |
夏バテしない耳の基礎体力 |
坂本九ちゃん主演の映画「見上げてごらん夜の星を」をテレビで見る。 昭和38年の作品。僕は小学校3年生。 懐かしいあの時代の風景に九ちゃんの笑顔と歌声が見事にマッチしている。 映画を見ながら、昭和30年代のさまざまな風景を思い出す。 すでにモノクロームと化した記憶の中の断片をつなぎ合わせていく。 不思議な事に、両親や兄弟の声だけが、はっきりと聴こえる。 それらはすべて、笑い声だ。ロッカー74がまだロッカー32〜33だった頃、 よく居間の畳にひっくり返って笑っていた。 親父はテレビの野球中継に釘付けで、僕と弟はゴリラの物真似をしていた。 ウッホウッホウッホッホってね。耳が全部記憶している。映像は音の中に 存在しているんだな。
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1955年と1981年。グレン・グールドの二つの「ゴールドベルク変奏曲」。 ピアニスティックであることを拒否したピアニストが残した遺産。 20歳の時、アルバイト先のGさんに「グールドの左手を聴くんだよ」と言われた。 左手のパッセージに意識を集中させることで音楽の立体感が驚くほど はっきりと分かるようになった。対位法を理論からではなく 耳から得る情報だけで理解する訓練を無意識にしていたのかもしれない。 そしてその訓練はことのほか楽しい。 どんなに複雑なオーケストラ作品でも難解なジャズでも 物怖じせずその世界に入っていける体力をつけてくれたのは 二つのゴールドベルクであると、断言できる。 そしてどんな音楽も演奏者と聴き手が共に楽しむものである、 という前提の上に成り立っていることを教えてくれたのもグールドだった。 ゴールドベルクを演奏する最晩年の映像を見れば、それがわかる。 第一変奏、冒頭の左手の一音。素敵な時間が始まる合図のようだ。
(特に好きな二つの写真。しかし携帯写真はいつもピンボケ〜)
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「OKI/トンコリ」 「ロジャー・ニコルス・アンド・ザ・スモール・ サークル・オブ・フレンズ」 「ハーパス・ビザール/シークレット・ライフ」 「曽我部恵一/ラブレター」 「曽我部恵一/スケッチ・オブ・シモキタザワ」 「坂本九/メモリアル・アルバム」 「キース・ジャレット/ゴールドベルク」 「ヴァン・モリソン/魂の道のり」 「カン/サウンドトラックス」 「バート・バカラック/クラシックス」 「安東ウメ子/ウポポ サンケ」
昨日・今日、廻ったお皿。
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体重が70キロを超えた。(肥えたというべきか) 10年間で12キロ増えた。かつての知人と道ですれ違っても 坊主頭・髭・イカ飯体型化の僕に全く気づかない。トホホである・・・。
響 一朗
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