A Thousand Blessings
2004年1月〜最新|ひとつ前に戻る|ひとつ先に進む
音楽の話。
オールマン・ブラザーズ・バンドを見直している音楽ファンはそんなには いないだろうな。 デュアンとディッキーのギターを中心に語られがちなオールマンだが、 実は彼らの音楽の肝はダブルドラムスとベースだった。 それに気付くまで26〜7年かかった。何ともおそまつな耳だ。 ギターが一旦下がり、グレッグのオルガンソロになった瞬間 ドラムスとベースが一気に浮上してくる。 まるで、今で言うところのジャムバンドである。ジャズの匂いプンプン。 うねりまくる超絶グルーヴィーな演奏。リマスタリングの良さが演奏を さらにクリアーに引き立たせる。 「イート・ア・ピーチ」に収録された33分間の“マウンテン・ジャム” の内容の濃さには驚かされた。演奏が開始してからの10分間に 詰め込まれた情報量の多さはどう説明すればいいだろうか。 演奏はそのあとさらに20数分間も続くのだ! 1971年、アメリカ南部のブルースバンドが達した極みが 最高の音質で蘇ったことは快挙だ。(今頃、そんなことを言ってるのは 遅いって?すんません)
。.:*・゚☆.。♪£££ゞ.♪゚☆.。.:*・゚
レイ・チャールズの伝記映画「RAY」の封切りはいつだろう? みんなレイ・チャールズを聴こう! RHINOが編集したベストアルバム「グレイテスト・ヒッツ」 (AMCY−6316〜7)2枚組が入門にはうってつけ。 彼の凄さは、ゴスペルを初めとするブラック・ミュージックの 伝統音楽を継承しつつも、 ジャズやカントリーといったジャンルの音楽との 境界線をすべて取っ払ってレイ・チャールズの音楽を確立し、 その極めて個性的な音楽を大衆音楽として世間に認めさせて しまった点である。 晩年のサザン・オールスターズのカヴァー “エリー・マイ・ラブ(いとしのエリー)”のような企画物でさえ 彼の手にかかればあの曲に潜むR&B色が浮き彫りにされるのだ。 レイ・チャールズ恐るべし! 聴き込めば聴き込むほど、彼の天才には唸らされっぱなしだ。
・'゜☆。.:*:・'゜★゜
以下、短い感想。
ポール・マッカートニー「バック・イン・ザ・ワールド・ライブ」 ※ ビートルズナンバーをオリジナルに忠実に演奏している。 楽しい。でも、ドラムスがうるさすぎ。細かいニュアンスに欠ける。 リンゴの偉大さを再確認。 “ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード”はポールが嫌った フィル・スペクター・ヴァージョンで演奏されている。何故に?
加藤和彦「パパ・ヘミングウェイ」「うたかたのオペラ」「ベル・エキセントリック」 ※ 有名な三部作。1980年、ナッソーからベルリン経由でパリヘ。 ただもう素晴らしいのひと言しか出てこない。 ソングライターとしての加藤の能力、高橋幸宏ー細野晴臣、 高橋幸宏ー小原礼のリズムセクションのレベルの高さ。 非力なシンガー、加藤和彦は非力だからこそこの世界を 作り上げることが出来たのだと納得する。
サントラ「ダーティー・ハリー」(完全版) ※ 映画ではあんなに感動した音楽なのにCDでは全然駄目。 映像があってこその音楽なのか? それは映画音楽としては正解なのか?でもヘンリー・マンシーニは 違うじゃん。かなりのガッカリ盤でした。
トッド・ラングレン「魔法使いは真実のスター」「未来からきたトッド」 ※ 22歳の頃、友だちの大喜多君から「これからはトッド・ラングレンと ロキシー・ミュージックだ!聴け!」と言われて購入したのがこれ。 当時のロック青年の脳みそを直接刺激した先鋭的なロックも 時間が経てばやや黄ばんでいる感じ。 音づくりの過激さよりも今は曲作りの上手さの方により耳が向く。 団子状態だったアナログ盤の音の方が豊かな気がする。
TVサントラ「ひょっこりひょうたん島〜オリジナル・ヒット・ソング・コレクション」 ※ これ、名盤です。楽しすぎ! ドン・ガバチョ(藤村有広)の歌の上手さにびっくり! 通勤時にMDウォークマンで聴けば 会社なんかどうでもよくなる。 泣くのはいやだぁ〜笑っちゃえ〜♪進めー♪
GARO “学生街の喫茶店” ※ FMラジオで聴いて、作曲家・すぎやまこういちが初めて理解できた。 大嫌いだった曲が突然大好きになった。 即ベストアルバムを購入。 作曲家・村井邦彦の才能にも平伏す。すごいわ。まじで。
響 一朗
|