A Thousand Blessings
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2004年11月01日(月) 音楽の話

音楽の話。



オールマン・ブラザーズ・バンドを見直している音楽ファンはそんなには
いないだろうな。
デュアンとディッキーのギターを中心に語られがちなオールマンだが、
実は彼らの音楽の肝はダブルドラムスとベースだった。
それに気付くまで26〜7年かかった。何ともおそまつな耳だ。
ギターが一旦下がり、グレッグのオルガンソロになった瞬間
ドラムスとベースが一気に浮上してくる。
まるで、今で言うところのジャムバンドである。ジャズの匂いプンプン。
うねりまくる超絶グルーヴィーな演奏。リマスタリングの良さが演奏を
さらにクリアーに引き立たせる。
「イート・ア・ピーチ」に収録された33分間の“マウンテン・ジャム”
の内容の濃さには驚かされた。演奏が開始してからの10分間に
詰め込まれた情報量の多さはどう説明すればいいだろうか。
演奏はそのあとさらに20数分間も続くのだ!
1971年、アメリカ南部のブルースバンドが達した極みが
最高の音質で蘇ったことは快挙だ。(今頃、そんなことを言ってるのは
遅いって?すんません)


。.:*・゚☆.。♪£££ゞ.♪゚☆.。.:*・゚



レイ・チャールズの伝記映画「RAY」の封切りはいつだろう?
みんなレイ・チャールズを聴こう!
RHINOが編集したベストアルバム「グレイテスト・ヒッツ」
(AMCY−6316〜7)2枚組が入門にはうってつけ。
彼の凄さは、ゴスペルを初めとするブラック・ミュージックの
伝統音楽を継承しつつも、
ジャズやカントリーといったジャンルの音楽との
境界線をすべて取っ払ってレイ・チャールズの音楽を確立し、
その極めて個性的な音楽を大衆音楽として世間に認めさせて
しまった点である。
晩年のサザン・オールスターズのカヴァー
“エリー・マイ・ラブ(いとしのエリー)”のような企画物でさえ
彼の手にかかればあの曲に潜むR&B色が浮き彫りにされるのだ。
レイ・チャールズ恐るべし!
聴き込めば聴き込むほど、彼の天才には唸らされっぱなしだ。


・'゜☆。.:*:・'゜★゜



以下、短い感想。


ポール・マッカートニー「バック・イン・ザ・ワールド・ライブ」
※ ビートルズナンバーをオリジナルに忠実に演奏している。
  楽しい。でも、ドラムスがうるさすぎ。細かいニュアンスに欠ける。
  リンゴの偉大さを再確認。
  “ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード”はポールが嫌った
  フィル・スペクター・ヴァージョンで演奏されている。何故に?


加藤和彦「パパ・ヘミングウェイ」「うたかたのオペラ」「ベル・エキセントリック」
※ 有名な三部作。1980年、ナッソーからベルリン経由でパリヘ。
  ただもう素晴らしいのひと言しか出てこない。
  ソングライターとしての加藤の能力、高橋幸宏ー細野晴臣、
  高橋幸宏ー小原礼のリズムセクションのレベルの高さ。
  非力なシンガー、加藤和彦は非力だからこそこの世界を
  作り上げることが出来たのだと納得する。


サントラ「ダーティー・ハリー」(完全版)
※ 映画ではあんなに感動した音楽なのにCDでは全然駄目。
  映像があってこその音楽なのか?
  それは映画音楽としては正解なのか?でもヘンリー・マンシーニは
  違うじゃん。かなりのガッカリ盤でした。


トッド・ラングレン「魔法使いは真実のスター」「未来からきたトッド」
※ 22歳の頃、友だちの大喜多君から「これからはトッド・ラングレンと
  ロキシー・ミュージックだ!聴け!」と言われて購入したのがこれ。
  当時のロック青年の脳みそを直接刺激した先鋭的なロックも
  時間が経てばやや黄ばんでいる感じ。
  音づくりの過激さよりも今は曲作りの上手さの方により耳が向く。
  団子状態だったアナログ盤の音の方が豊かな気がする。



TVサントラ「ひょっこりひょうたん島〜オリジナル・ヒット・ソング・コレクション」
※ これ、名盤です。楽しすぎ!
  ドン・ガバチョ(藤村有広)の歌の上手さにびっくり!
  通勤時にMDウォークマンで聴けば
  会社なんかどうでもよくなる。
  泣くのはいやだぁ〜笑っちゃえ〜♪進めー♪


GARO “学生街の喫茶店”
※ FMラジオで聴いて、作曲家・すぎやまこういちが初めて理解できた。
  大嫌いだった曲が突然大好きになった。
  即ベストアルバムを購入。
  作曲家・村井邦彦の才能にも平伏す。すごいわ。まじで。
  


響 一朗

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