A Thousand Blessings
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2004年04月06日(火) 大滝詠一「EACH TIME」のドラムスの音。ミスチル「シフクノオト」発売前夜!

大滝詠一の20thアニヴァーサリー・エディションの「EACH TIME」を
聴いていて、浜口庫之助との共通点を見つけてしまった(気がする)今日この頃の僕。
「ロンバケ」もこの「EACH TIME」もそうだが、たったひとつだけ気に入らないのは、
ドラムスの音。大滝の好みだと思うが、たとえば、上原裕、林立夫、
青山純という日本を代表するドラマーを使いながら、
みんな「同じ音」にしてしまっている意味が理解できなくて数十年になる。
どのドラムスも、山下達郎が録音する時の青山純の音に近いが、
このスネアーの音が苦手だ。特にこれでは林立夫や上原裕の特性を
生かしきれない気がする。
フィル・スペクターが個々の演奏家の個性をすべて剥ぎ取ったように
大滝もあえてそれを目指しているのかもしれない。
そういう意味でいうと、細野や鈴木茂よりもずっとプロであり、厳しい人だ。
副調整室で加工された音ではなく、スタジオでその時鳴っていた音を
一度でいいから聴いてみたい。
ただし、作曲家・アレンジャーとしての大滝の引出しの多さは半端ではない。
想像もつかないほどの音楽知識を総動員して、一見アメリカンでありながら、
その実、極めて日本的な加工品を作り出すその才能は、
筒美京平に非常に良く似ていると思う。さらにいえば、浜口庫之助にも。
なんていろいろ書いてみたが、“ペパーミント・ブルー”の魅力に抗えない僕は、
やはりこのアルバムを愛しているのだと思う。


今は6日の午前0時半だが、明日の今頃はミスチルの「シフクノオト」一色に
染まっている事だろう。少なくとも2回は続けて聴く。
1回目は予備知識なしに(といっても結構あるが(笑))通して聴く。
2回目は歌詞を見ながら聴く。その後に歌詞だけを読む。そして寝る。
朝起きて通して聴く。次に歌詞を見ながら聴く。その後歌詞だけ読む。
以下・・・そういう日々が続く。
極論すれば、人生の楽しみはミスチルしかない。
楽しみとは、「ワクワクする」ということである。
日々の暮らしにワクワクなどありえない。音楽にも感動はあるが、
ワクワク感は薄れている。
ワクワクとは、中学生の頃エロ本を近所のばあさんが
店番する本屋で買って、家に前かがみで飛んで帰るあのワクワクの事である。
ラジオで数曲聴き、その時の録音を数回聴きなおし、
アルバムのアウトラインは見えてきたが、楽しみなのはそれらの
曲が繋がってひとつのアルバムという形になっているその全貌が
目の前に現れるということだ。
あの曲のあとにこの曲がくる意味。
この曲のあとにその曲がくる意味。

今夜も“天頂バス”を聴いて寝る。
そのあとに続く“タガタメ”を想像しながら・・・。


響 一朗

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