あたしと彼のこと
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電話で実家の父に「結婚することになった」と報告した。 そうかそうかおめでとうと言われたが 「子供ができた」と補足するやすこし口調がかわった。
彼が無職だということ、貯金がそんなにあるわけでないこと 今迄ひとり暮らしが好きで結婚には至らなかったが、子が出来たので 暮らしの条件を変え、相手と結婚しようと思うことを、正直に話した。 有りの侭受け止められる親ではないだろうなと思いつつ、あえて言った。
案の定、反対はされなかったが、きれいに並べた言葉のうらに「見下した」 態度と「指示」が含まれていた。
これから所帯を築こうかという夫婦に向かっての第一声がそれかという様な ことを言われた。こうなる事は分かっていた。 これは長年の親子の悪いパターンのひとつ。 しがらみもクセも全てが簡単に拭えないものになっている。 父の、新しい行動やそれを示す言葉を受け入れない、融通のなさ。 なにかを決めつけたくて、ニュートラルになれない固執。
わたしが聞いたなかで、腹の立つ言葉がひとつ。 命が授かっていることを、過ちや失敗という言い方をしてきたこと。 まだ宿ったばかりの命に向かって、生まれてないにしろ、既にいるその存在を 『失敗して出来た子』などと呼ぶ人間が肉親に居るのだろうか。 そりゃ、世の中に沢山居るだろうけど寄りのも寄って一番に否定するのが 父だったとは、わたしは嘆かわしいよ。 残念だけどやっぱり今回も無理だったみたい。しかたない。
たぶん、本気でそう思ってのことではないのだろうと思うのだけど。 世間的な野次馬根性を、子にぶつけるのはよして欲しい。
しかし、この歳で失敗するわけないじゃないか(^^; 二十歳そこそこの子娘じゃあるまいし。
わたし達は、計画性は伴っていないけどいつか出来るかもしれない…と 双方合意してのこと。それとも父には、家族計画をイチから説明して子が 出来たいきさつを話してあげれば良かったのかしら。 そんなつもり毛頭ないけど。
私は子供の出来にくい体だと思っていた。 ずっと避妊に甘かったのに、何年もできなかった。 それに私以上に、世の中には妊娠しにくい人がたくさん居る そういう人達のことを父は全く気付きもしていないのだろう。
いつだったか「お前は計画して出来た子だ、姉妹以外に水子は居ないよ」 と嬉しそうに自慢されたことがあったっけ。もう思春期もすぎた頃だったので なにを自慢しているのかサッパリわからなかったけど、今考えても馬鹿で呆れる。
父の言動にはたぶん根拠がない。 さらにそれは父親だからタチが悪い。 ある意味わたしの父ならあたりまえの配慮のなさ。 すこし考えれば分かることを、それを考えもしないひと。 私の知り尽くした常識も、父にとっては知ろうともしない他所事なのだ。
これがわたしの父。そして、これからの悩みの種。 少し気が思いやられる。。。(-"-)
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