あたしと彼のこと
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日曜の昼下がり、彼から連絡があった。
「買いたいもんあるって言ってたろ?オレも有るし、行く?」
こんな風にフツーに誘われた。
友達だろうと恋人だろうと、彼とはこんなふうにお互いの都合があえば これからも遊びに行ったりするものなのだろうな。 それで良いや、と思って、誘われるまま出掛けた。
すぐ合流して、ハラへったなーとか言う、なので遅めの昼御飯たべる為 店に入った。たまたまヘンなのを頼んじゃって、それがすごくマズくて 二人してマズイマズイなんて言って笑いあった。
そのあと目的のお店にたどり着いて、いろいろ物色しながら これは良いだの、あれは便利だの、あちこち見てまわった。
こんなふうにしていると、落ち込んでた気持ちが嘘みたいに思えてくる。 一緒にいて楽しいから、寂しい気持ちの正体がわからなくなってくる。 いまのままでずっと一緒にいればいいか、なんて思えてしまう。
そんな時だった、ふと見つけた車のケミカル用品をみて、彼が 「そういや○○、コレ欲しいって言ってたっけなぁ、教えてやろ」 と言ってメールを打った。
○○っていうのは、私達の共通の友達のこと。 メールは、程なくして返事が来た。
「おー、やっぱ欲しいってさアイツ、ついでに買っといてやろう」そう 言いながら、また返事を送る。 そんなやり取りがあって、チラっと彼のそばに寄って携帯を除いてみた。
そしたら、なんと女の人の名前があった・・・。
たった今メールのやりとりをしたのは、間違いなく男友達だ。 それは間違いない。
彼はいつも、着信メールからアドレスを持ってきて新規メールを打つ。 わたしが見てしまったのは、ちょうど着信を何頁も送っていた所だった たくさん見送っていたその着信履歴は、ページを送るたび件名は変わって いくけど、名前の欄だけは同じ名前だった。
わたしの知らない、女の人の名前だった。
これは、ごく最近において同じ女の人と何件もメールをやりとりする事が あったという事実だ。もっともチラっと見ただけだから内容は全然わから ないから、それがどういう事を意味するのかまでは判断できない。
でも、すごくショックだった。
誰よそれ?、と聞きたくなってやめた・・・そんなの聞けない。
そこで、は、と気付いた。
そうか、彼のいう友達とは、つまりこういう事なのか。
愕然とした。
彼が、誰と恋愛関係になっても、わたしはなにも言えないということ。 事実を確認したいけれど、友達のわたしは嫉妬できる立場ではない。 彼に好きな人が出来たとしても、もう、わたしには何も言えない。
「トイレにいってくるね」といってその場を離れた。
落ち着くために、その場をはなれたのに、一人になると余計に不安に なる。彼に女の人がすでに居るかもしれない可能性を拭えきれなくて またすごく不安になる。
不安を拭うために、最近連絡を取る可能性の女性を思い出してみる。
ノートパソコンを買った人は、たしか、子持ちの女の人だったっけ。 きっとその人だ。パソコンの使い方を教えてもらうためのメールに 違い無い。きっとそうだ。
そう強く思い込もうとする。
そう思い込んでいれば、辛いのが薄らぐ。
すこし落ち着けたので、また彼のもとに戻って さっきと変わらないように、買い物を続けた。
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