あたしと彼のこと
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2002年10月20日(日) 友達ということ

日曜の昼下がり、彼から連絡があった。

「買いたいもんあるって言ってたろ?オレも有るし、行く?」

こんな風にフツーに誘われた。

友達だろうと恋人だろうと、彼とはこんなふうにお互いの都合があえば
これからも遊びに行ったりするものなのだろうな。
それで良いや、と思って、誘われるまま出掛けた。

すぐ合流して、ハラへったなーとか言う、なので遅めの昼御飯たべる為
店に入った。たまたまヘンなのを頼んじゃって、それがすごくマズくて
二人してマズイマズイなんて言って笑いあった。

そのあと目的のお店にたどり着いて、いろいろ物色しながら
これは良いだの、あれは便利だの、あちこち見てまわった。

こんなふうにしていると、落ち込んでた気持ちが嘘みたいに思えてくる。
一緒にいて楽しいから、寂しい気持ちの正体がわからなくなってくる。
いまのままでずっと一緒にいればいいか、なんて思えてしまう。

そんな時だった、ふと見つけた車のケミカル用品をみて、彼が
「そういや○○、コレ欲しいって言ってたっけなぁ、教えてやろ」
と言ってメールを打った。

○○っていうのは、私達の共通の友達のこと。
メールは、程なくして返事が来た。

「おー、やっぱ欲しいってさアイツ、ついでに買っといてやろう」そう
言いながら、また返事を送る。
そんなやり取りがあって、チラっと彼のそばに寄って携帯を除いてみた。

そしたら、なんと女の人の名前があった・・・。

たった今メールのやりとりをしたのは、間違いなく男友達だ。
それは間違いない。

彼はいつも、着信メールからアドレスを持ってきて新規メールを打つ。
わたしが見てしまったのは、ちょうど着信を何頁も送っていた所だった
たくさん見送っていたその着信履歴は、ページを送るたび件名は変わって
いくけど、名前の欄だけは同じ名前だった。

わたしの知らない、女の人の名前だった。

これは、ごく最近において同じ女の人と何件もメールをやりとりする事が
あったという事実だ。もっともチラっと見ただけだから内容は全然わから
ないから、それがどういう事を意味するのかまでは判断できない。

でも、すごくショックだった。

誰よそれ?、と聞きたくなってやめた・・・そんなの聞けない。

そこで、は、と気付いた。

そうか、彼のいう友達とは、つまりこういう事なのか。

愕然とした。

彼が、誰と恋愛関係になっても、わたしはなにも言えないということ。
事実を確認したいけれど、友達のわたしは嫉妬できる立場ではない。
彼に好きな人が出来たとしても、もう、わたしには何も言えない。

「トイレにいってくるね」といってその場を離れた。

落ち着くために、その場をはなれたのに、一人になると余計に不安に
なる。彼に女の人がすでに居るかもしれない可能性を拭えきれなくて
またすごく不安になる。

不安を拭うために、最近連絡を取る可能性の女性を思い出してみる。

ノートパソコンを買った人は、たしか、子持ちの女の人だったっけ。
きっとその人だ。パソコンの使い方を教えてもらうためのメールに
違い無い。きっとそうだ。

そう強く思い込もうとする。

そう思い込んでいれば、辛いのが薄らぐ。

すこし落ち着けたので、また彼のもとに戻って
さっきと変わらないように、買い物を続けた。


桑田そら |MAILHomePageBBS

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