あたしと彼のこと
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今日、夜、彼にあった。実は昨日の夜もあっていた。
連日あうのは久しぶり。聞いてみると実は彼のほうもこの1週間いそがし かったらしく深夜に帰ることもあったそうです。
「お互いにお疲れ様だったねぇ」なんて言って私は彼の頭を撫でた。 撫でてあげると、なんだか彼は年上のひとに見えなくて、彼でもなく友達 でもなくなる。撫でてもらった彼はどう思ったのだろうか、喜ぶでもなく 同じ顔をして黙ってじっと撫でられていた。すこし面白い。そして可愛い。
激務をくぐり抜けてきた私達は、その反動のせいか、やたらと喋った。
今日あったこと昨日あったこと、1週間の出来事、なにが忙しかったのか その仕事の成果はどうだったとか、とにかく思い付く限りをずっと喋って いた。彼が喋っている時はあいづちを打ちながら聞いて、思う所があると 「そうよね、わたしも」といっていつの間にか自分の話しになっている。 そしてそう話している間にも彼はずっと聞いていて「成るほど確かにでも 実際は」などと言って語り始める。
そんな風にずっと喋り続けた。 他愛ない内容なのだけれど話し続けている私達は、とても楽しくて幸せだ った。それはもしかすると、いや……たぶんカラダを1回あわせるよりも ずっと心を近くしていたのでは無いか、とすらと思うほどだった。
家に帰ったいま、あらためて思い出して「会話は、セックスと同じくらい 大切だわ」なんてつくづく考える。
どんなに理解し難いことでも諦めずに聞き続けること。 聞き続けるための誠意と努力、ひいては相手にたいして興味を持つこと。
どんなに言って分からなくても諦めずに言い続けること。 聞いて貰う為の熱意と努力、知って貰いたい気持ちを諦めないこと。
これらをお互いがずっと持ち続けていく事は努力無くして不可能だ。でも それは、夫婦もしくはパートナーに対して基本的な事であると強く思う。
そういえば離婚したときの私は、その誠意を無くして諦めていた。相手に これ以上愛情をかけていく自信を失っていた。なにより相手に対する諦め が大きかった。一方通行の話し合いが辛くて、いくら話しても理解しあえ ないのが寂しかった。そんな風になったのは、いつもどちらかが誠意を失 ったりしたからで、つまりはそれ等の努力を怠っていた。コミュニケーシ ョンが成り立つ筈もなかった。
今わかったところで遅いけど・・・でも今、彼と手にしているこの幸せは 失わない様にしていきたい。この関係をしっかり大切にしていこう。 そんな事をあらためて思った。いつかこの事を彼とも話してみたい。
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