あたしと彼のこと
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1ケ月前に、彼の冷凍庫にこっそりしのばせたコーヒー豆ですが、あいか わらずその事についてのコメントはありません。
でも、本日コーヒーを飲む機会があり、冷凍庫の豆にたいしてのニアミス 発言がありました。
彼の最近の出来事なのですが、どうやら会社で煎れたコーヒーが激マズだ ったらしく、さんざんな思いをしたと言ってきたのです。 なので私は、ウチの豆は普段の値段が結構高いからいつも安い時に買って る良い豆なのよという事を言って、そしたら彼はそうだろうそうだろうと 穏やかに頷いて、良い豆だよねぇと言いながら、あらためてひとくち飲ん だりするのでした。
そして、私もひとくち飲んでから、普段は(私がいない時)独りで煎れた りするの?と聞いてみたのです。 でも、彼は、ひとりではわざわざ豆を挽いてまでは飲まないそうです。 その事実を聞いた途端、もしかして豆には気付いてないかもしれないなと 思うと同時に、もし気付いていたとしても、私の物がたまたまあそこに置 いてある、そんなような感じで、豆はひっそりと冷凍庫に佇んでいるだけ なのかもしれないな、と気付きました。
なんだか少し悲しくなったけれど、それは錯覚。ただの自分の思い違い。
あの豆を気に入ってくれているのは事実だ、そしてそれを飲んで愉しむ 時間がふたりに在るのは良きことだ。
悲しいぶん嬉しい事も発見しておこう、心のバランスをとるために。
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