あたしと彼のこと
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ちょっとまえの、穴に落ちて居た私と、いまの私と、どこが 違うのだろうなぁって、ふと思った。
息をとめているような心持ちになる時は、たいてい自分の気持ちが 強くて、そのぶん相手からもたくさん欲しくて、その強さと同じだけの 気持ちを相手にも持ってほしくなる。 それこそが自分の満足できる事であり、充実に繋がると信じていた。 どちらが、どれだけ好きなのかを、計ってばかりいた。
そうでないときは・・・例えば 木が、1本のものとしてでなく、森の木々の一部として在り、1本を 含むそれらは一定の隙間を保ち、静かに存在するとき、そんな心持ちに なる時、私はとてもらくになる。 その空間と距離はとても心地よく穏やかなのだ。
人との距離と、心のバランスが、良きものになるときこそ、自分が自分 らしく在り、かつ、彼が彼らしく在るのだと思う。 個々の「らしさ」というのを守りながら慈しみたい愛したい。 何も期待せず要求せず、期待されず要求されずに。
だから、きっと
「私のこと好き?」と聞くよりも「あなたのことが好き」という方が良い 何も言わず、抱きしめる方が、もっと良い 思うだけでなにもしないのも、同じくらい良い
そう思った、思ったというより、そう決めた。 決めたのでとても気持ちが良い。 決めることができて、良かった。
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