おぎそんの日記
おぎそん



 THE BIG ISSUE

大きい出版物 でも 大きな問題 でもないですよ?

同名タイトルの隔週発行の雑誌です。
一般流通はしてない、雑誌です。
どんな雑誌かっつーと”ホームレスの仕事をつくり自立を応援する”というコンセプトで、定価300円のうち160円が販売者の収入になる、というもの。詳しいことは幸せ検索してくださいませ>説明放棄

日本で登場したのが2003年の9月。
さすがに、創刊号はないのですが、3号目くらいから保管してまして、いつの間にやら135号になってました。
でね。

さっきつらつら読んでいたのですが>そんな時間があるのなら明日締め切りのニュースレターの原稿を早く仕上げるべきだ、俺、その中で 雨宮処凛(あめみや かりん)の連載「世界の当事者になる vol.78」でとても興味深いことが書いてあったので、転載しときます。
これに共感するおぎそんを「このバカサヨ」「怠け者」と非難するのは結構。
でもね、と、おぎそんがずーーーーっと思ってることを言葉にきちんとしてくれる部分なんで、これは記しておきます。

以前から(それこそ、学校のレポートでも、採用試験でも常に)繰り返している、”弱くある自由”ということをとても的確にあらわしている部分なんで。


 そんなホームレス会議で非常に考えさせられることがあった。それは「路上に行った(おぎそん注:路上生活を行うようになった)きっかけ」についての参加者の反応だ。路上に行った経緯は、もちろん6人それぞれ違う。養護施設で育ったことから「家族」というセーフティーネットがないこと、派遣や請負労働を転々としてきたこと、そしてギャンブル。この「ギャンブル」という言葉に反応した人が会場でのアンケートに「自己責任では」という意味のことを書いたのだ。
 さて、あなたはどう思うのだろう。その時に思うように話せなかったのでここに書くのだが、私は「ホームレスになった原因」を問うこと自体に意味がないと思う。もちろん、私も取材の場面では当然聞いているのだが、たとえばまじめに働いていたのだけど失業してホームレスになった人と、ギャンブルやアルコールの問題からホームレスになった人を「分けて」考えるのは、突きつめて考えると、とても怖いことだと思う。
 なぜならそれは「支援に値する人」と「支援に値しない人」を選別して考える思想につながっていくと思うからだ。それを突きつめると、「生きるに値する人」と「生きるに値しない人」というような選別にもなっていく。
 そんな考えを容認していけば、なんだかものすごく「生産性」が高くてスキルもあって、日本経済に貢献しまくれる人しか「存在」が認められなくなっていくような、そんな世の中の姿が浮かんでくる。何か、市場原理的な価値観の中で「有能」とされる人しか生きれない社会。これは、つらい。
 もしあなたがホームレスになった場合、「みんなが納得する理由」を語ることができるだろうか。私は無理だ。毎日お酒ばっかり飲んでるし、喘息なのに喫煙者だし、最近は仕事をサボってまでヴィジュアル系バンドのライブに行ってるし、まぁ同情の余地はない。だけど、こんな人間だって生きられて、必要な支援が受けられる社会はたぶん、みんなにとって居心地がいいはずだ。




それとはべつに、日本独自版の記事がやなぎみわ を取り上げていて、とてもいい号です。
つか、去年に彼女の作品(My Grandmothers)を恵比寿で見たんですけど、惚れました。イカしてる。イカレてる。
イチハラヒロコといい勝負です。

興味がありましたら、ぜひとも。
おぎそんは、ふらっと出かけた先で買うことが多いですが、大阪だと桜橋口でよく買ってました。東京は大概新宿なんだけど。

ハチドリの一滴かもしれないけど、まぁそこまで考えなくても純粋に読み物としての対価はきちんとあると思う雑誌です。

2010年01月16日(土)
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