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■ デザイナード・チャイルド
その後。 友人から、その映画だとこんな話題もあるよ、と教えられました。
”救済者兄弟 savior sibling”という言葉があります。 「病気の子どもを救うための臓器目的で兄弟をつくること」 そのつくられた兄弟のことを呼ぶ名称なのですな。 イギリス、フランス、スペイン、スウェーデンなどで認められている模様(アメリカは無規制,つまり禁止されてない)。
この議論が、先日の「私の中のあなた」の公開に伴い、再び盛り上がっていると。
遺伝子操作して,病気の同胞へのドナーになるべく作られたデザイナードチャイルド。
どうなんでしょ。
友人の日記から引用。 -------------
……ってか,いいのかこんなこと? 「臓器ドナーにするために作られたこども」だと知り,かつそのように周囲から期待され続けるこどもの側の人格権はどうなるの? ぼくはそういう疑念と心理的抵抗を強く抱くものですが,以下のブログではこの問題について詳細に追いかけたものです。ぜひ御一読ください。 http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara
とくに関連が強いエントリーは, “私の中のあなた”について: http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/55487427.html http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/24450330.html http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/24504724.html http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/24592842.html “救済者兄弟”について: http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/28453561.html http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/21298089.html http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/55561443.html
それで,現在書いている論文の主題でもあるのですが……
ぼくらは生まれてくるこどもに対して,どこかで「他者性」を感受しているのではないか,そしてそれを消し去ってはならないものと感じているのではないかと思うんですよ。 こうあってくれたらいいな,あんなふうになって欲しいなという,周囲の大人の側の期待は確かに否定しがたくあるけれども,こどもをその期待の実現のための材料にしてはいけない。 こどもは,どこかで周囲の大人の思惑を裏切るようなありようで到来し,それに時に困惑し格闘もするんだけれど,しかしどこかでそうした事態を快く大切に感じてもいるのではないか。
「救済者兄弟」にしようとデザイナード・チャイルドを作ることは,この感覚に真っ向から対立している。だから,ぼくは抵抗感がある。 その抵抗感は,移民・難民受け入れの際の基準厳格化への抵抗感とも似たもののように思うんだけど,そこはまだうまく整理できてないとこですね。
しかし,こういう現実が実際に存在することは,理解はできるんですよね。こどもを,手段化すること自体はありふれたものだから。 ぼくの仕事は児童精神医療というもので,発達障害のあるこどもを連れた親御さんたちがたくさんやってくるわけですが,話を聞いていて戦慄を覚えることがあります。 兄弟児の置かれた状況であったりとか,「障害のない」養子を貰おうとする計画とか……。
考えねばならぬことは尽きません。
------------ なわけですが、まぁボクも彼の意見にほぼ同意。
映画を見ながら、「パターナリズム」と「自己決定」とか考えていたのですが(とくに、提供側が子どもであるがゆえに)、この議論がリアルなものだと知ってからはそんな甘っちょろいもんじゃねーな、と。
てか、マジで危険だと思う。
別にさ、宗教的に、とかは思わないんだけど、それでもなんかヤバくないか? という気持ち。 なんか、出しちゃいけない分野に手を出しているような。
で、その辺りの議論は抜きにしても映画に関しての感想はまぁ、「家族の絆で押し切ってるなぁ」というところ(ネタばれ関わるから、気になる人は見ないほうがいいかも)。 難しいから、その辺のオチにしとかないといけないんでしょうが、ちと納得はいきません。
しかもですね。 あのー、この映画は看護学会推薦をゲットしたらしく。 ・・・いいのか、それで。 なんか、簡単に家族の再構築、再強化につながるような気がして心配です。 だれか、反対しろよ。議論ができることに意義があるんだろうに。勘ちがいおばさんと揶揄してもいい、山谷えり子氏あたりが絡んでいたりして。
そんなことを整理して、来月のニュースレターに載せる予定です。 まだレビューは書いてないんだけど・・・。
2009年09月25日(金)
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