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re-invention



 全員がゴールできる爽快感

朝の合唱練習は今日も響く。
遅れてくる生徒もいるが,学校全体がいよいよというムードに。

授業は2種類。
遅れていたクラスがようやく分数を含む方程式に入る。
デジカメでの前時の復習も,
まずは方程式を読むことを始めているが,これはなかなかいい。
『3(χ−2)=χ+7を解け』なら,
この式を指さしながら,
『ある数から2を引いて3倍したものは,
 ある数に7をたしたものに等しい。
 ある数を求めなさい。』のように
全体で声を出して言わせてみるのだ。
「計算は計算」と別扱いしてしまうから,
文章題へのハードルが高くなる。
毎回,問題を読む(日本語にしてみる)ことを繰り返せば,
ずいぶん違うように感じる。

写真では見えないが,
dbookを利用して,両辺を等倍する教科書の解法の隣に
通分してから分母を払う方法を解説。

後半はスクリーンを片付けて,指名により書かせていく。
説明の練習を始める生徒もいたが,
スタンドアップで徹底を図るため,そこまでの時間はなく残念。
いい顔をして
学ぶ生徒。
この学びを
上手く
拾い上げ
次に
繋げたい。


もう一種類の授業は,分子が多項式の方程式の解法を解説し,
教科書の練習問題を6題。

こうして教科書のみに限って問題を解かせてみると,
教科書の問題は精選されていて,実に良くできていることがわかる。
もちろんこれもスタンドアップで教え合う時間がメイン。

「わかった」
の声が
今日も
飛び交う。
ただ
教えるのでは
なく
質問を
させて
「なぜ」を
引き出すと
いいことを
指示する。
相手の
ペースに
きちんと合わせて解説できる生徒も増えてきた。
わからせたつもりでいても,生徒の中では混乱は常に起きている。
相変わらず正負の数の計算で,つまずいている生徒もいる。
それに一つ一つ,対応していくから,
混乱が解消される方向に収束していく。
教えている途中で,
「わかった,俺ここからできる!」の声が上がると活気付く。
方程式の計算のラストの,かなり難しい問題を解くこの授業でも,
全員がゴールできる爽快感。これまでにない充実感。
もちろん完全にわかっているとは言えないが,
でも,間違いなく全員が
この授業で最後まで問題を解いたのだ。
いつもなら,
「ここは難しから,とりあえずこの問題をやっておこう」
などと,別の指示を出さざるをえない生徒がいた。
それでも最後まで対応できず,わからせることができなかった。
「自分はできないのだ」「駄目なのだ」と思わせてきた。
しかし,スタンドアップだと違う。
相手がいるから説明する意味がある。
相手がわからないから,本気になる。
この必然性がスタンドアップのよさ。
わかったときの喜び,わからせた時の嬉しさが,
授業を進めるエネルギー。
扱う問題数は,これまでになく少ない。
本当に少ない。今日だって,たったの6問。
そこに不安を感じていたが,
その不安も,かなり解消されてきた。
授業でわかれば,宿題をきちんとやる生徒が増える。
授業で問題をたくさん扱えば,できるようになるのではない。
「わからない」を積み重ねても,わかるようにはならない。
スタンドアップでの学びが,かなり有効で,
実効性のあるものになっていることを,
感覚的なものだが,肌で感じる。
そして,何よりクラスのムードを暖かくしていくのもいい。

第6時は学年合唱を音楽室で。
後半は事件の話をして,クラスで個々に反省を書かせる。
きちんと心に落とすことが,まだまだ上手くない。
こちらの勢いで押すばかりでは,心に染みない。

放課後はその対応や,その他の対応。
やるべきことは,まだまだある。


2004年10月24日(日) 放物線は二次関数だ


2005年10月24日(月)
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