TOM's Diary
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昨日、ロック岩崎氏が亡くなった。 ロック岩崎氏は、日本のアクロバット飛行の第一人者であり、 各地で行われる航空ショーなどに参加し、多くの人たちを 魅了しつづけてきた。
彼が亡くなったのはショーの最中ではなく、8月に行われる ショーの練習中の事故であった。
彼の飛行は一度だけ見た事がある。 スタッフが彼の飛行機の暖機運転をしているところから すでにショーが始まっているようであった。思わず見と れてしまう。 機体がふわりと浮かんだ瞬間から彼は水を得た魚のように 空を自由に駆け回る。あんなふうに空を飛ぶことが出来たら どんなに楽しいだろうか。彼のフライトを見て自分でも 飛べたら良いのにとどんなに思ったことか。
原因はまだ判らない。 故障か、ミスか。 いずれにしてもベテラン中のベテランとも言える人だ。 よほどのことがあったに違いない。
地上にいるときの彼はなんの変哲も無いおじさんである。 風貌はうちの近所の建設会社の胡散臭い社長に似ているし、 夜の街にいたらただのおっさんにしか見えないであろう。 だが、大勢のファンに取り囲まれても嫌な顔をせず、 サインや握手に応え、気さくにファンと受け答えしている 様はそのへんのアイドルなんかよりもずっと自然で好感が 持てた。危険と隣り合わせの職業をしているとは思えない。 自分の腕に大きな自信をもっているからこそ、多くの人を 受け入れることができるのではないか。そんな器の大きさが ファンを惹きつけるのであろう。
偉大なパイロットを亡くしたことはとても残念である。
ご冥福を祈りたい。
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