Leaflets of the Rikyu Rat
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2006年11月09日(木) |
(絵が描けない僕の落書き)図書館にて、捕鯨 |
図書館に篭もっていると、何かを食べたくなる。別に腹が減っているわけでは 無い。しかし何かを食べることによってこの腹の中のクジラを飲み込むことが できるのではないか、飲み込んだそれを消化することができるのではないかと いう気がしたのだった。(僕はクジラの実態を良く知らない。)けれどおそらく 何かを口にしたところでそれを消し去ることはできない。何かを食べている間、 その食べ物を噛み、味わい、咀嚼し、飲み込む、これらの行為によってどんぶ らこっこ、クジラは一時的に遠洋させられるだけなのだ。クジラはすぐに戻って くる。僕の腹は居心地がいいか。潮を吹くクジラが潮を吹く、
飲み込みたい。飲み込めない。消化したい。消化できない。そして僕はまるま ると太る。たぷたぷになる。たぷたぷ。たぷたぷ。クジラは気持ち良さそうに 泳ぎまわり、ちゃぷちゃぷ、最近、僕はやっと理解したので食べるのをやめた、 飲み込むのをやめた、消化活動も止まった、クジラは泳いだ、ちゃぷちゃぷ、
僕は冷し中華の様に我慢を始めた。サディスティックな僕のマゾヒストへの挑 戦。苦行。毫も楽しくない。しかし我慢。快感へ変わる日までの我慢。僕は知 っている。そんな日は来ないことを。僕は知らない。そんな日が来ることを。
知っている、僕は考える。それなら飲み込まれればいい。知っている、飲み込 めないなら、、、噛み砕かれればいい。
しかし現れない 僕を飲み込んでくれる人が しかし現れる 僕を噛み砕こうとする人が
僕は図書館へ舞い戻る、絵を描いている間に僕は投げ飛ばされていた。野 球部員が三塁へボールを投げていた、ラガーマンが後方へ投げていた、僕 も投げていた、真剣だった、僕は動かなかった、この場所から。クジラはまだ 泳いでいる、眼鏡をかけた僕には良く見える、あそこは南の南の南の南、名 前は知らない、けれど泳いでいる、まだ暫く泳いでいるのだろう、名前も知ら ない南の海で、
別に腹が減っているわけでは無い。何も食べなくて、良かった。腹はそのうち 勝手に減るだろう、(減れば減る程飯は旨い、)減ったら飯を作れば良い、材 料を探せば良い、好きな材料を選べば良い、 マゾヒストへ挑戦してみよう。やり方によってはきっと、楽しい。
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